台湾出身の女性監督が描く衝撃作『ザ・レセプショニスト』。
10月全国劇場公開へ。
迫りくる現実、移民の闇とそこにある痛み、移民大国日本への警鐘…。
2018年の第1回熱海国際映画祭でインターナショナルコンペ部門グランプリを受賞した映画『ザ・レセプショニスト』の劇場公開が決定しました。
自らも移民である、台湾出身のジェニー・ルー監督が、アジア移民の現実を描き出した本作。
映画『ザ・レセプショニスト』は2019年10月25日(金)から、イオンシネマ板橋・名古屋茶屋・茨木をはじめ、順次全国の劇場で公開されます。
CONTENTS
映画『ザ・レセプショニスト』について
台湾出身・イギリス在住の女性監督ジェニー・ルー。彼女の中国人の友人がロンドンのヒースロー空港で自ら命を絶ちました。
後にジェニー・ルー監督は、その友人が英国でセックスワーカーとして働いていたことを知ります。
アジア移民の現実を映画として世の中に提示するため、ジェニー・ルー監督はクラウドファンディングで資金を集め、7年の歳月をかけて本作『ザ・レセプショニスト』を製作しました。
イギリス・台湾合作の本作は、第1回熱海国際映画祭(2018年開催)でインターナショナルコンペ部門グランプリを受賞したほか、ソチ国際映画祭、アジアン・アメリカン国際映画祭、ダーバン国際映画祭、エディンバラ国際映画祭、レインダンス映画祭など数多くの映画祭で受賞・選出されました。
現在、そしてこれから先に日本でも起こるであろう移民の闇や悲しみを描いた本作は、移民大国日本に暮らす我々に対しての警鐘となるかもしれません。
これまでの受賞歴
ジェニー・ルー監督近影
ジェニー・ルー監督が初めて制作した長編作『ザ・レセプショニスト』。
グランプリ受賞を果たした熱海国際映画祭のほかに、数多くの映画祭で受賞・選出・上映されてきました。
これまでに受賞と上映された映画祭の一部をご紹介します。
受賞歴
・熱海国際映画祭 インターナショナルコンペ部門グランプリ
・ソチ国際映画祭 ベストフィルム賞
・第40回 アジアン・アメリカン国際映画祭 ベスト・エマージング・ディレクター賞
上映歴
・ダーバン国際映画祭 オフィシャルセレクション
・エディンバラ国際映画祭 オフィシャルセレクション
・レインダンス映画祭 オフィシャルセレクション
世界各国の映画祭で注目され、高い評価を受けていることがわかりますね。
映画『ザ・レセプショニスト』キャスト紹介
異国の地で身ひとつを支えにして生きて行くヒロインたち姿は儚くも力強く、観客の心に訴えかけてきます。
この説得力は監督の手腕はもちろんのこと、体当たりで本作と向き合った女優の力があってこそ。
本作を彩ったふたりの女優、テレサ・デイリーとチェン・シャンチーをご紹介します。
テレサ・デイリー(紀培慧)
本作で主演を務めるテレサ・デイリーは、1989年6月1日アメリカ生まれの女優です。
アメリカ人父と台湾人の母を持つハーフで、台湾で育ちました。
台湾の映画やドラマで活躍。『ハロー、グッドバイ。』(2016)『トランスフォーマー/ロストエイジ』(2014)などに出演しています。
本作では、卒業したばかりの台湾人ティナを演じます。
チェン・シャンチー(陳湘琪)
脇を固めるチェン・シャンチーは、1969年11月27日台湾生まれの女優です。
台湾ニューシネマを代表する映画監督エドワード・ヤンに見いだされ『牯嶺街少年殺人事件』(1992)で映画デビュー。
その後、ツァイ・ミンリャン監督の『河』(1997)に出演以降、同監督の全長編作品に出演。絶大な信頼を得ています。
台湾のアカデミー賞とも言われる、2014年の第51回金馬奨では、最優秀主演女優を受賞した名女優です。
本作では、違法マッサージ店で働くササ役を演じます。
映画『ザ・レセプショニスト』の作品情報
【日本公開】
2019年(イギリス・台湾合作映画)
【原題】
THE RECEPTIONIST
【監督】
ジェニー・ルー(Jenny Lu・盧謹明)
【キャスト】
テレサ・デイリー(紀培慧)、チェン・シャンチー(陳湘琪)、ジョシュ・ホワイトハウス、アマンダ・ファン
【作品概要】
自身もアジア出身の移民で、ロンドン在住のジェニー・ルー監督が、クラウドファンディングで資金を集め、7年の歳月をかけて製作しました。
本作がジェニー・ルーの長編映画初監督作になります。
主演は『ハロー、グッドバイ。』(2016)『トランスフォーマー/ロストエイジ』(2014)などのテレサ・デイリー。
共演するチェン・シャンチーは、第51回金馬奨にて最優秀主演女優を受賞した名女優です。
映画『ザ・レセプショニスト』のあらすじ
ロンドンの不法風俗マッサージパーラー。
客とアジア出身の女性たち、女経営者が家族の様な人間関係を装っていますが、実態はお金とセックス、暴力に縛られた、虚構の世界でした。
そこで働く女性たちは、移民であるが故に危険と隣り合わせの中、生き延びるのに必死です。
大学を卒業したばかりの台湾人ティナ(テレサ・デイリー)もロンドンで職にありつけずにそこで受付嬢として働いています。
周囲のイギリス人や恋人からまで白い目で見られるティナは…。
まとめ
自身もアジア出身の移民で、ロンドン在住のジェニー・ルー監督が、移民受け入れに舵を切った日本人に、移民する側の闇を問いかけます。
世界第4位の移民大国となった日本。英国で暮らすアジア系女性移民の現実と悲しみを描いた本作は、現在の日本の移民状況を鑑みると、とても絵空事ではありません。
映画『ザ・レセプショニスト』は2019年10月25日(金)より、イオンシネマ板橋・名古屋茶屋・茨木をはじめ、順次全国の劇場で公開。
世界で絶賛された問題作をお見逃しなく。