Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

新作映画ニュース

『蟻の王』あらすじ/キャスト/公開日/上映館。名匠ジャンニ・アメリオ監督最新作!ポスタービジュアルが解禁

  • Writer :
  • 大塚まき

「この国に同性愛者は存在しない」とされていた、過酷な時代に恋に落ちた詩人と青年。

イタリアの名匠ジャンニ・アメリオ監督の最新作にして、第79回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に出品され独立賞5部門を受賞した『Il signore delle formiche』(原題)。


(C)Kavac Srl / Ibc Movie/ Tender Stories/ (2022) 

この度、邦題を『蟻の王』として、2023年11 月10日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺ほかにて全国順次公開することが決定しました。

また、併せてポスタービジュアルが解禁となります。

この度、解禁されたポスタービジュアルには、アルドの切なげな表情とエットレの美しくも儚げな横顔が目を引く写真に、キャッチコピーの「愛と誇りだけは、誰にも奪えない。」が象徴的に映えるものになりました。

映画『蟻の王』について

カンヌ国際映画祭審査員特別賞を受賞した『小さな旅人』(1992)、ヴェネチア国際映画祭の金獅子賞受賞の『いつか来た道』(1998)、2004年の『家の鍵』はヴェネチア国際映画祭で 3部門受賞、米アカデミー賞外国語映画賞のイタリア代表作品に選出されるなど、ヨーロッパを代表する名匠ジャン二・アメリオ

人と人の繋がりを、時に冷徹に、時に繊細に描き続けてきたアメリオ監督が選んだ題材は、同性愛者の存在すら認められなかった時代に恋に落ちた、実在した詩人で劇作家のアルド・ブライバンティとその教え子を巡る史実、“ブライバンティ事件”にインスパイアされた、“人間の尊厳”を問い直す、魂を揺さぶる物語。

2023年5月のイタリア映画祭でプレミア上映され、正式公開が待ち望まれていた作品です。

アメリオは製作の動機を「今も存在する“異なる人”に対する憎悪に立ち向かう勇気を与えたい」と語っています。

主演アルドを演じたのは、『輝ける青春』『夜よ、こんにちは』『いつだってやめられる』(2018)シリーズ等で知られるイタリアが誇る名優ルイジ・ロ・カーショ

本作での演技を「ブライバンティの複雑さと弱さを驚くほど繊細に表現している、卓越した演技(londonmumsmagazine)と絶賛されています。

アルドとの愛を貫き通そうとするエットレ役には、『若者のすべて』のアラン・ドロンを彷彿とさせる、新星レオナルド・マルテーゼを抜擢

その全身全霊の演技を、アメリオは「映画の奇跡」と称しました。

また、裁判のゆくえを見守る新聞記者エンニオ役には、カンヌ国際映画祭主演男優賞受賞歴を持つエリオ・ジェルマーノが扮し、映画により一層の深みを与えています。

ブライバンティ事件とは?

ファシスト政権下のイタリアでは同性愛者は存在すら認められず、それを禁ずる法もなかったものの、その一方で“教唆罪”という犯罪が成立、1968年にアルド・ブライバンティは、若者をそそのかした「教唆」の罪に初めて問われて逮捕され、裁判になりました。

これに、小説家のアルベルト・モラヴィアやウンベルト・エーコ、映画監督のピエル・パオロ・パゾリーニ、マルコ・ベロッキオら芸術家たちが強く反対の意を表明、世に激しい議論を巻き起こし、のちに“ブライバンティ事件”と呼ばれました。

映画『蟻の王』の作品情報

【日本公開】
2023年(イタリア映画)

【原題】
Il signore delle formiche

【監督・脚本】
ジャンニ・アメリオ

【キャスト】
ルイジ・ロ・カーショ、エリオ・ジェルマーノ、レオナルド・マルテーゼ、サラ・セラヨッコ

映画『蟻の王』のあらすじ

1960年代、イタリア・ポー川南部の街ピアチェンツァに住む詩人で劇作家、蟻の生態研究者でもあるアルド(ルイジ・ロ・カーショ)は、教え子の若者エットレ(レオナルド・マルテーゼ)と惹かれ合い、ローマに出て共に暮らし始めます。

しかしエットレの家族は二人を引き離し、アルドは逮捕、エットレは同性愛の“治療”で電気ショックを受けさせられるため矯正施設に送られてしまいます。

世間の好奇の目に晒されながら裁判が始まりました。

新聞記者エンニオ(エリオ・ジェルマーノ)は熱心に取材を重ね、不寛容な社会に声を上げるのですが……。

まとめ

名匠ジャン二・アメリオ監督が今の時代に問う、愛と人間の尊厳の物語『蟻の王』。

実在した詩人で劇作家のアルド・ブライバンティとその教え子を巡る史実、“ブライバンティ事件”にインスパイアされた、“人間の尊厳”を問い直す、魂を揺さぶる物語です。

映画『蟻の王』は、2023年11月10日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺ほか全国順次ロードショーです。

関連記事

新作映画ニュース

ポン・ジュノ監督のカンヌパルムドール受賞!『パラサイト 半地下の家族』日本公開の予告編とビジュアルがついに解禁

相反する2つの家族の出会い。 誰も観たことのない想像を超える悲喜劇へと猛烈に加速していく――。 カンヌ国際映画祭では上映中から異例の熱狂ぶりをみせ、審査員満場一致で【最高賞】パルムドールに輝いた『パラ …

新作映画ニュース

映画『ともしび』本編冒頭映像解禁。わずか数分でシャーロット・ランプリングの演技力に圧倒される

映画『ともしび』は、2019年2月2日シネスイッチ銀座ほか全国順次公開。 2017年ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門で、主演女優賞を獲得したシャーロット・ランプリング主演の映画『ともしび』。 …

新作映画ニュース

映画『楽園』キャストの藤木五郎役は柄本明。【演技力の評価とプロフィール】 

映画『楽園』が2019年10月18日より全国で公開。 『悪人』『怒り』など映像化が続くベストセラー作家・吉田修一。 その最高傑作と評される『犯罪小説集』が、『64-ロクヨン-』を大ヒットさせた名匠・瀬 …

新作映画ニュース

林海象新作映画『BOLT』あらすじ/キャスト/公開日/上映館。永瀬正敏が原発事故の作業員を演じる人間ドラマ!

林海象監督7年ぶりの新作、ついに劇場公開。 第22回上海国際映画祭パノラマ部門正式招待、京都国際映画祭2019に特別招待され、劇場公開が待ち望まれていた林海象監督7年ぶりの新作映画『BOLT』。 本作 …

新作映画ニュース

【新宿東口映画祭2021】開催日/上映劇場/作品情報。「君の名は」「のらくろ」など多彩なラインナップが揃う

映画の街・新宿から、新しい映像文化を発信。 東京新宿にある映画館・武蔵野館は昨年2020年で100周年を迎えました。100周年を記念し、武蔵野館・シネマカリテでは、2019年6月より、月ごとにテーマを …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学