巨星ミシェル・ルグラン没後1年、生誕88年特別企画。
アンナ・カリーナ主演『女と男のいる舗道 4Kデジタル・リマスター版』がスクリーンに初登場。
2019年1月26日に逝去したフランス音楽界の巨星ミシェル・ルグラン。
彼の没後1年、生誕88年特別企画として、デジタル・リマスター版特集上映『ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち Hommage à Michel LEGRAND』を、2020年2月21日(金)からYEBISUGARDEN CINEMAほか全国順次開催することが決定いたしました。
ポスタービジュアルとして、4Kデジタル・リマスター版として甦った『女と男のいる舗道』からアンナ・カリーナ演じる主人公ナナの写真をバックに「Michel LEGRAND」の文字が鮮やかに表されたビジュアルが解禁。
上映作品の情報もあわせてご紹介いたします。
CONTENTS
特集上映『ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち』について
100作以上のアルバムと約200曲におよぶ映画、TV音楽を生涯で手掛けた、音楽家ミシェル・ルグラン。
1933年2月24日にパリで生を受け、2019年1月その生涯に幕を下ろすまで、映画音楽・ジャズ・ポップス・クラシックと様々な音楽で人々を楽しませ、魅了し続けました。
『おもいでの夏』(1971/ロバート・マリガン監督)などで3度にわたってアカデミー賞を受賞し、5つのグラミー賞、2度のパルムドール、さらにはゴールデングローブ賞、英国アカデミー賞など数々の賞を受賞したフランス音楽界の巨星として、世界中の人々から敬愛されています。
そして没後1年/生誕88年となる2020年2月に、彼の映画音楽家としての才能を開花させることとなった、“ヌーヴェルヴァーグ”の監督たちとのコラボレーション作品郡を集めた特別企画を開催し、ヌーヴェルヴァーグ時代の代表作7本が上映されることとなりました。
上映作品紹介
本企画では、12月14日に79歳で逝去したアンナ・カリーナが主演を務めた、ジャン=リュック・ゴダール監督作『女と男のいる舗道』、『女は女である』(第11回ベルリン国際映画祭で女優賞を受賞)の上映も決定。
ヌーヴェルヴァーグのひとつの頂点であり、1962年のベネチア国際映画祭で審査委員特別賞を受賞した『女と男のいる舗道』は、4K デジタル・リマスター版として日本のスクリーンに初めて甦ります。
また、全作品のうち2/3の音楽をルグランが手掛けているジャック・ドゥミの作品からは、長編デビュー作であり「ヌーヴェルヴァーグの真珠」と讃えられる『ローラ』、初めてアカデミー賞にノミネートされた『シェルブールの雨傘』、ドルレアック×ドヌーヴ姉妹が共演し日本でも根強い人気を誇る『ロシュフォールの恋人たち』、主演にドヌーヴを迎えたミュージカル仕立てのファンタジー『ロバと王女』の上映も決定。
そして、ルグラン自身が音楽家として出演している、ヌーヴェルヴァーグのミューズであるアニエス・ヴァルダ監督の『5時から7時までのクレオ』も上映されます。
映画『ローラ』の作品情報
【製作年】
1960年(フランス映画)
【原題】
Lola
【監督・脚本】
ジャック・ドゥミ
【キャスト】
アヌーク・エーメ、マルク・ミシェル、ジャック・アルダン
【作品概要】
フランスの名匠ジャック・ドゥミが1961年に発表した長編デビュー作で、初恋の男性を待ち続ける踊り子ローラを中心に繰り広げられる恋愛模様を情緒豊かに描いた名作ラブストーリー。
ローラ役は『甘い生活』(1960)のアヌーク・エーメが演じました。
【あらすじ】
フランス西部の港町ナント。
キャバレーの踊り子として生計を立てるシングルマザーのローラは、7年前に姿を消した恋人ミシェルの帰りを未だに待ち続けていました。
ある日彼女は、幼なじみの青年ローランと10年ぶりに再会。
ローランは初恋相手であるローラへの変わらぬ思いを確信し、彼女に愛を告白しますが…。
映画『5時から7時までのクレオ』の作品情報
【製作年】
1961年(フランス・イタリア合作映画)
【原題】
Cleo de 5 a 7
【監督・脚本・作詞(シャンソン)】
アニエス・ヴァルダ
【キャスト】
コリーヌ・マルシャン、アントワーヌ・ブルセイユ、アンナ・カリーナ、ジャン=クロード・ブリアリ、エディ・コンスタンティーヌ、サミー・フレイ、ミシェル・ルグラン、ダニエル・ドロルム、セルジュ・コルベール
【作品概要】
アニエス・ヴァルダ初期の作品で、ガンの診断結果を待つ若い女性歌手クレオの5時から7時までをリアルタイムで切り取りました。
本作の音楽も手掛けた名作曲家ミシェル・ルグランがクレオの友人である音楽家ボブを演じたほか、ジャン=リュック・ゴダール、アンナ・カリーナもカメオ出演しています。
【あらすじ】
ポップ歌手のクレオは自分がガンではないかと疑い、病院で精密検査を受けます。
その結果が判明する7時までの間、クレオはパリの街中をさまよいながら幾人かの友人や見知らぬ人々と出会い、心の平静を取り戻していき…。
映画『女は女である』の作品情報
【製作年】
1961年(フランス映画)
【原題】
Une femme est une femme
【監督・脚本】
ジャン=リュック・ゴダール
【キャスト】
アンナ・カリーナ、ジャン=ポール・ベルモンド、ジャン=クロード・ブリアリ
【作品概要】
ジャン・リュック・ゴダールが自ら脚本を書き演出したコメディ。
撮影はラウール・クタール、美術はべルナール・エヴァン。
当時新人だったアンナ・カリーナが主演を務めました。
【あらすじ】
パリの下町の小さな本屋の店に働くエミール(ジャン・クロード・ブリアリ)はストリップ・ガールのアンジェラ(アンナ・カリーナ)と同棲しています。
アンジェラが、赤ん坊が欲しいと言い出したことで、二人は意見が合わず、喧嘩がたえません。
意地になったアンジェラは他の男と子どもを作ると言い放ち…。
映画『女と男のいる舗道 4Kデジタル・リマスター版』の作品情報
【製作年】
1962年(フランス映画)
【原題】
Vivre sa vie
【監督・脚本】
ジャン=リュック・ゴダール
【キャスト】
アンナ・カリーナ、サディー・レボー
【作品概要】
ジャン・リュック・ゴダールの演出した社会風俗ドラマ。
マルセル・サコットのドキュメント「売春婦のいる場所」からゴダール自身が脚色。
【あらすじ】
パリの、あるカフェ。
ナナ(アンナ・カリーナ)は別れた夫と人生を語りあっています。
夢も希望もない彼女は…。
映画『シェルブールの雨傘』の作品情報
【製作年】
1964年(フランス映画)
【原題】
LES PARAPLUIES DE CHERBOURG
【監督・脚本】
ジャック・ドゥミ
【キャスト】
カトリーヌ・ドヌーヴ、ニーノ・カステルヌオーボ
【作品概要】
ジャック・ドゥミ監督、カトリーヌ・ドヌーヴ主演で第17回カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した傑作フレンチミュージカル。
ドヌーヴの美貌、ドゥミの色彩感覚、ルグランの名曲が奇跡的な出会いを果たし、金字塔を打ち立てました。
【あらすじ】
フランス北西部の港町・シェルブール。
自動車修理工の青年ギイと傘屋の娘ジュヌヴィエーヴ(カトリーヌ・ドヌーヴ)はささやかながら美しい恋を育んでいました。
ところがある日、ギイにアルジェリア戦争の徴兵令状が届きます。
離ればなれになってしまう2人。彼らの人生は戦争に大きく翻弄され…。
映画『ロシュフォールの恋人たち』の作品情報
【製作年】
1967年(フランス映画)
【原題】
LES DEMOISELLES DE ROCHEFORT
【監督】
ジャック・ドゥミ
【キャスト】
カトリーヌ・ドヌーヴ、フランソワーズ・ドルレアック、ダニエル・ダリュー
【作品概要】
フランスの港町ロシュフォールを舞台に展開するダンスと歌と恋の物語。
ジャック・ドゥミ監督とルグラン、そしてドルレアック×ドヌーヴ姉妹によるミュージカル映画。
【あらすじ】
年に一度のお祭りで賑わうロシュフォールの街。
美しい双子の姉妹ソランジュとデルフィーヌは運命の恋人の出現を待っていました。
映画『ロバと王女』の作品情報
【製作年】
1970年(フランス映画)
【原題】
PEAU D’ANE
【監督・脚本】
ジャック・ドゥミ
【キャスト】
カトリーヌ・ドヌーヴ、ジャック・ペラン、デルフィーヌ・セイリグ
【作品概要】
ジャック・ドゥミ監督が、シャルル・ペローの童話「ロバの皮」をカトリーヌ・ドヌーブ主演で実写映画化し、フランスでドゥミ監督最大のヒットを記録したミュージカル映画。
【あらすじ】
病床の王妃は夫である王に、再婚するなら自分より美しい女性を選ぶように言い残してこの世を去りました。
世継ぎを望む王が求婚したのは、なんと実の娘である王女でした。
困った王女はリラの妖精に相談し、結婚の条件として様々な無理難題を王に突きつけますが、王はすべてを受け入れ、財宝を生むロバすらも殺して皮を王女に与えてしまう。
王女はロバの皮をまとって王宮を抜け出し、森の小屋で下女として働き始めますが…。
まとめ
画像:『エッセンシャル・ワークス・オブ・ミシェル・ルグラン』のCDジャケット
2019年1月26日、86歳で息を引き取った音楽家ミシェル・ルグラン。
2020年2月19日には、ソニー・ミュージックレーベルズ/ソニー・ミュージックダイレクトから「ミシェル・ルグラン没後一年追悼盤」として、ベスト盤としても楽しめる日本独自企画盤CD2枚組の『エッセンシャル・ワークス・オブ・ミシェル・ルグラン』、本人公認でセレクトされたジャズ・ピアニスト・ルグランをピアノ・トリオ編成で堪能できる自作自演集『ALFA Years / ミシェル・ルグラン』、鬼才アコーディオン奏者ガリアーノがプラハ弦楽五重奏団と共に贈るルグラン名曲集『トリビュート・トゥ・ミシェル・ルグラン/ リシャール・ガリアーノ』の3タイトルのアルバムが発売されます。
デジタル・リマスター版特集上映『ミシェル・ルグランとヌーヴェルヴァーグの監督たち Hommage à Michel LEGRAND』は、2020年2月21日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次開催です。