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Entry 2019/06/05
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【カルピス100周年】短編動画のメカニズム映画祭を開催!監督たちよる「カラダカルピス」の紹介映像とは

  • Writer :
  • 河合のび

カラダカルピス・メカニズム映画祭の作品は、特設ウェブサイトおよびアサヒ飲料YouTube公式チャンネルにて配信中!

アサヒ飲料が販売する乳酸菌飲料「カラダカルピス」の機能説明動画を原作に、4名の映画監督が短編映画を制作するという世界初の企画

それが、カラダカルピス・メカニズム映画祭です。


©︎Cinemarche

これまで特設ウェブサイト等にて作品が配信されてきましたが、2019年6月4日のテアトル新宿にて、全4作品をスクリーンにて一挙上映し、本企画に参加した山下敦弘監督、瀬田なつき監督、片山慎三監督、沖田修一監督のトークショーを行うプレミアム上映会が開催されました。

本記事では、映画監督4名のプロフィールイベント内で行われたトークショーの様子などをご紹介いたします。

カラダカルピス・メカニズム映画祭とは?

カラダカルピス・メカニズム映画祭とは、アサヒ飲料が販売している体脂肪を減らせる乳酸菌飲料「カラダカルピス」のパッケージリニューアルに伴い生み出された映画祭であり、カラダカルピスのメカニズムをより多くの方々に知ってもらいたいという思いから生まれた映画祭です。

カラダカルピスのメカニズムを紹介した機能説明動画をもとに、名だたる映画監督4名に短編映画を制作してもらうという世界初といえる試みには注目が集まっています。

アサヒ飲料「カラダカルピス」機能説明動画

継続」「沈殿物」「粉砕」「燃焼」というカラダカルピスのメカニズムにまつわる4つのキーワードが監督4名にそれぞれ振り分けられ、山下敦弘監督は「継続」、瀬田なつき監督は「沈殿物」、片山慎三監督は「粉砕」、そして沖田修一監督は「燃焼」をテーマに短編映画を制作しました。

6月4日にテアトル新宿にて開催されたプレミアム上映では、これまで特設ウェブサイト等にて配信されてきた作品のスクリーン上映に加え、未公開であった沖田修一監督の作品を先行上映。そして上映後には、本企画に参加した4名の監督陣によるトークショーが行われました。

カラダカルピス・メカニズム映画祭の特設ウェブサイトはこちら!

「継続」× 山下敦弘

山下敦弘監督プロフィール


©︎Cinemarche

1976年生まれ、愛知県出身。

代表作は『リンダ リンダ リンダ』(2005)『苦役列車』(2012)『もらとりあむタマ子』(2013)など。近年では、2018年に発表した『ハード・コア』で芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞しました。

今の日本映画界において娯楽性と作家性とを兼ね備えた融通無碍な作風で知られています。

本企画では「継続」というキーワードをもとに映画を制作しました。

「沈殿物」× 瀬田なつき

瀬田なつき監督プロフィール


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1979年、大阪府出身。東京藝術大学大学院にて黒沢清監督に師事。

代表作は『5windows』(2011)『PARKS パークス』(2017)など。また映画のみならず、テレビドラマ『セトウツミ』(2017)も手がけています。

可愛らしく実験的な作風のなかにオリジナリティが光る女性監督です。

本企画では「沈殿物」というキーワードをもとに映画を制作しました。

「粉砕」× 片山慎三

片山慎三監督プロフィール


©︎Cinemarche

1981年生まれ。ポン・ジュノ監督『TOKYO!』『母なる証明』、山下敦弘監督『マイ・バック・ページ』『苦役列車』などに助監督として携わりました。

その後、2年近い期間を経て撮り切った長編映画『岬の兄妹』を2019年3月にて劇場公開。衝撃のデビューを飾りました。

同作は錚々たる面々からの絶賛コメントを受け、興行的にもスマッシュヒットを記録。次回作が期待される監督の一人として知られています。

本企画では「粉砕」というキーワードをもとに作品を制作しました。

「燃焼」× 沖田修一

沖田修一監督プロフィール


©︎Cinemarche

1977年生まれ、埼玉県出身。

代表作は『南極料理人』(2009)、『キツツキと雨』(2012)、『滝を見にいく』(2014)など。

近年では、山崎努と故・樹木希林が初共演を果たした2018年公開の映画『モリのいる場所』が大ヒットを記録。同作はヨコハマ映画祭にて脚本賞を受賞しました。

シュールな笑いと優しい眼差しとが共存するまさに「沖田ワールド」といえる作風は、数多くの観客を虜にしてきました。

本企画では「燃焼」というキーワードをもとに作品を制作しました。

プレミアム上映会・トークショーリポート

瀬田監督が担当テーマの「沈殿物」を紹介するひとコマ


©︎Cinemarche

世界初の試みへの反応

はじめ、「カラダカルピスの機能説明動画を原作に、短編映画を制作する」という世界初といえる試みに、本企画のオファーを受けた当初の4人は全員戸惑ってしまったと告白。

しかし瀬田監督は、ミニマムにして壮大なSFドラマとなった自身の作品について振り返りつつも「このようなテーマをもらえなかったら作れなかった作品」であり、本企画の難しさの先にあった面白さを語りました。

また片山監督も、本企画内で制作した作品に対する反響について触れ、企画コンセプトの新しさ作品の面白さを鑑賞した多くの人々からいただけたと語りました。

映画制作でのエピソード

その後、話題は監督それぞれの映画制作にまつわるエピソードへと移りました。

山下監督は六本木に実在する喫茶店で撮影し、時にはその店に訪れることで本作のインスピレーションを得たことを明かしました。またマスターがコーヒーを淹れる場面では、撮影場所となった喫茶店を営業している本物のマスターにこだわりの淹れ方を指導してもらったそうです。

短編映画の経験がほとんどなく、緊張しながら作品制作に臨んだという片山監督は、自身の作品における「裏設定」を告白。韓英恵さん演じるヒロインの実家である焼肉屋にいた坊主頭の常連客と、のちに彼女が遭遇する坊主頭の不良少年が実は親子であることが明らかになり、観客たちを驚かせました。

また、自身も作品内で声の出演を果たした沖田監督は、劇中における登場人物たちの可笑しく軽妙なセリフのかけ合いについて、脚本をもとにしつつも監督とキャスト陣が互いにセリフのアイデアを考え合うことで生み出されたものだと明かしました。

観客へのメッセージ

軽妙なトークで会場を沸かせた山下監督


©︎Cinemarche

トークショーの最後、山下監督は本企画によって生み出された4作品について「『良い』場所でじっくりと撮影する」という点で共通していると指摘。だからこそ短編として非常に面白い作品を作ることができたと明かしました。

そして、本企画の作品が今回のプレミアム上映以前から特設ウェブサイトなどで配信中であることに触れ、劇場での上映を見逃してしまった方も、今回劇場で鑑賞しもう一度観たくなった方もぜひ観てほしいとメッセージを送りました。

まとめ

司会者から「体脂肪が気になるか?」の質問に挙手する監督たち


©︎Cinemarche

作品の上映中、そして其の後のトークショーでも終始観客たちの笑い声が聞こえてくる、まさに大好評の中でプレミアム上映を終えたカラダカルピス・メカニズム映画祭。

カラダカルピスの機能説明動画を原作に、短編映画を制作する」というこれまでに類を見ない企画にもかかわらず、多くの観客を笑顔にさせる短編作品を生み出せた4人の監督の実力が、今回のプレミアム上映会によって改めて証明されました。

今回上映された作品は、特設ウェブサイトおよびアサヒ飲料YouTube公式チャンネルにて配信されています。

山下監督のメッセージ通り、劇場での上映を見逃してしまった方も、今回劇場で鑑賞しもう一度観たくなった方もぜひ作品を観て、笑顔になってください!

カラダカルピス・メカニズム映画祭の特設ウェブサイトはこちら!

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