Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

新作映画ニュース

Entry 2020/03/05
Update

映画『パラサイト 』キャスト貧困キム家の母親役はチャンヘジン【演技評価とプロフィール】

  • Writer :
  • 谷川裕美子

第72回カンヌ国際映画祭“最高賞”パルムドール&第92回アカデミー賞作品賞受賞作『パラサイト 半地下の家族』は2020年1月10日より全国公開!

第72回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞に加え、第92回アカデミー賞でも作品賞、監督賞、脚本、国際長編映画賞(旧外国語映画賞)の4部門に輝き大きな注目を集めたポン・ジュノ監督最新作『パラサイト 半地下の家族』が、2020年1月10日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。

『吠える犬は噛まない』『殺人の追憶』『グエムル-漢江の怪物-』など数々のヒット作で知られ、これまでも高く評価されてきたポン・ジュノ監督。

カンヌ国際映画祭では、クエンティン・タランティーノ、ペドロ・アルモドバル、ジム・ジャームッシュ監督らの並みいる話題作を抑え、審査員満場一致の決定で、韓国映画として史上初となるパルムドール受賞に輝きました。

アカデミー賞でも外国語映画として史上初となる作品賞を受賞したほか、最多4部門を受賞する快挙を成し遂げました。

公開が始まった世界各国でも動員記録を塗り替える爆発的な盛り上がりをみせています。

全員失業中、“半地下”住宅で暮らす貧しい一家の長男が、IT企業を経営する超裕福な一家の家庭教師になったことから、次第に想像を遥かに超える悲喜劇へと展開していく本作。

相反する2つの家族を軸に、いま世界が直面している貧富格差を痛烈に批判しつつ、コミカルさやサスペンス感など交え、圧倒的エンターテインメント性を持たせた物語で描き切りました。

主演を務めるのは、名優ソン・ガンホ。ジュノ監督とは『スノーピアサー』『グエムル -漢江の怪物-』『殺人の追憶』に続く4度目のタッグとなります。

イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシクらが共演。

この記事では、貧乏キム家の母親・チュンスク役を演じるチャン・ヘジンについて詳しくお伝えしていきます。

映画『パラサイト 半地下の家族』の作品情報


(C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED

【日本公開】
2020年(韓国映画)

【監督】
ポン・ジュノ

【脚本】
ポン・ジュノ、ハン・ジヌォン

【キャスト】
ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ジョンウン、チャン・ヘジン、チョン・ジソ、チョン・ヒョンジュン、パウ・ソジュン

【作品概要】

第72回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞、及び第92回アカデミー賞作品賞、監督賞、脚本、国際長編映画賞(旧外国語映画賞)の4部門を受賞したブラック・コメディ。

『殺人の追憶』(2003)『グエムル-漢江の怪物-』(2006)のポン・ジュノが監督を務め、同2作に出演したポン・ジュノ組常連のソン・ガンホが主演しました。『最後まで行く』『ソニはご機嫌ななめ』イ・ソンギュン、『後宮の秘密』チョ・ヨジョン、『オクジャ/okja』『新感染 ファイナル・エクスプレス』のチェ・ウシクら実力派の面々が共演しています。

映画『パラサイト 半地下の家族』のあらすじ


(C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED

全員失業中で、その日暮らしの生活を送る貧しいキム一家。

夫のキテクは職を持たず、皆で宅配ピザの箱を折る内職で生活しています。

長男ギウは、ひょんなことからIT企業のCEOである超裕福なパク氏の家へ、家庭教師の面接を受けに行くことになります。

そして、兄に続き、妹のギジョンもジェシカという偽名で、美術教師として豪邸に足を踏み入れます。

そこへ、パク家の主人のドンソクが帰宅しますが…。

映画『パラサイト 半地下の家族』キム・チュンスク役はチャン・ヘジン

参考映像:『ポエトリーアグネスの詩』(2010)

映画『パラサイト 半地下の家族』で貧乏キム家の母親・チュンスク役を演じるチャン・ヘジンは1975年9月5日生まれの女優。大韓民国・釜山広域市出身。IOKカンパニー所属。

韓国芸術総合学校演技科1期生として卒業。同期には、本作でパク社長役を演じたイ・ソンギュンがいます。

1998年チャン・ドンホン監督作品『クリスマスに雪が降れば』で銀幕デビュー。

この出演後、一度演技から離れ故郷に帰っています。

2003年に、本作の監督ポン・ジュノから、『殺人の追憶』へのオファーを受けますが辞退。

9年後、名匠イ・チャンドン監督からオファーされ、2007年『シークレット・サンシャイン』、2010年『ポエトリーアグネスの詩』に続けて出演します。

2016年には、ユン・ガウン監督作『わたしたち』に出演しました。

2019年『あなただって私だって』で主演を果たしています。

そのほかテレビドラマ『愛の不時着』、舞台『イエスと共に夕食を』、ミュージカル『十二夜』など、多岐に渡り活躍中。

本作『パラサイト 半地下の家族』では国際的な映画賞も複数受賞しています。

映画『パラサイト 半地下の家族』チュンスクはどんな役?

チャン・ヘジン演じるキム・チュンスクは、貧乏キム一家の母親

元ハンマー投げのメダリスト。

無職で楽天的で甲斐性のない夫・ギドクにいつも喝を入れています。

チャン・ヘジンの演技力の評価は

参考映像:『わたしたち』(2016)

高い演技力を認められている実力派女優チャン・ヘジン。

一度演劇から離れ、家庭に入った経験を持ちます。

しかし、休業中でありながら2003年にはポン・ジュノ監督から『殺人の追憶』出演へラブコールを受けるほど、優れた演技力を認められていました。

ポン・ジュノ監督からのオファーは断ったものの、演劇を離れて9年を経て、名匠イ・チャンドン監督から「お前はもう感性が十分満たされたのではないか」と出演のいう言葉と共に、作品へのオファーを受けます。

2007年の『シークレット・サンシャイン』『ポエトリーアグネスの詩』に続けて出演。イ・チャンドン監督から、「ほかの女優たちが持つことができない感情を持った」と高く評価されました。

2016年、イ・チャンドン監督が企画に携わった作品『わたしたち』に出演した姿を見たポン・ジュノ監督が、彼女の演技の中での表情に魅せられ、本作『パラサイト 半地下の家族』にキャスティング

キム家の母親チュンスクの役作りのために、毎日6食食べて15㎏体重を増やしたそうです。

本作はカンヌ映画祭、アカデミー賞など国際的な場でに高い評価を得て大ヒット

チャン・ヘジン自身も、シアトル映画批評家協会最優秀アンサンブル賞、第26回全米映画俳優組合賞-映画部門 最優秀キャスト賞を受賞しています。

いまや誰もが認める実力派として、オファーが殺到する名女優となりました。

まとめ


(C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED

カンヌ映画祭パルムドールとアカデミー賞でダブル受賞を果たし、大きな旋風を巻き起こした傑作『パラサイト 半地下の家族』

『殺人の追憶』『グエムル-漢江の怪物-』など数々のヒット作で知られ、高く評価されてきたポン・ジュノが監督を務めます。

半地下の家暮らしの貧しい家族の長男が、超裕福な一家の家庭教師になったことから起きる悲喜劇を、ユーモアとスリルを交えて味わい深いエンターテインメント作品に仕上げました。

主演を務めるのは、韓国を代表する名優ソン・ガンホ。ジュノ監督とは4度目の共演となり、息のあった素晴らしい演技をみせています。

イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシクら実力派俳優が集結しています。

一時期演技から離れたことで新たな魅力を開花させた実力派チャン・ヘジンの演じる、キム家母親チュンスクにも注目です。

豪華な監督とキャストで贈る映画『パラサイト 半地下の家族』は、2020年1月10日より全国ロードショーです。

関連記事

新作映画ニュース

特撮映画のクラウドファンディングを実施。“怪獣の着ぐるみを後世に残したい”と石井良和監督が応援を求める【特撮喜劇 大木勇造 人生最大の決戦】

日本の特撮技術を新作映画で残したいとクラウドファンディング募集! 2021年8月にクランクアップし、公開準備などを進めている新作映画『特撮喜劇 大木勇造 人生最大の決戦』。 新型コロナウイルスにより人 …

新作映画ニュース

映画『蜜蜂と遠雷』あらすじとキャスト。主演・松岡茉優で恩田陸の小説を実写化

直木賞と本屋大賞をダブル受賞するという史上初の快挙を成し遂げた、恩田陸のベストセラー小説『蜜蜂と遠雷』を、『愚行録』の石川慶監督が実写映画化。 映像化不可能と言われた本作。製作サイドから満場一致でオフ …

新作映画ニュース

美人なシャリーズ・セロンが役柄で23キロ増量!ダイエットランニング映像解禁『タリーと私の秘密の時間』

かつて夢見た未来とは違う今にため息をつく大人たちに、目の覚めるサプライズを贈る人生のリフレッシュ・ムービー『タリーと私の秘密の時間』は8月17日(金)本日公開です! ベビーシッター・タリーとの出会いで …

新作映画ニュース

劇団EXILEメンバー総出演のSABU監督映画『jam』あらすじとキャスト。イベント情報も

劇団EXILEとSABU監督が紡ぐ、疾走エンタテインメント・ムービー!! 青柳翔、町田啓太、鈴木伸之の3人を主人公に「劇団EXILE」のメンバーが総出演するSABU監督最新作。 第31回東京国際映画祭 …

新作映画ニュース

ドニーイェン映画『イップ・マン 完結』公開日は2020年7月3日!シリーズ4作目にして最後の作品

待望の最新作にして完結。 ついに邦題と日本公開日決定! 宇宙最強ドニー・イェンが詠春拳の達人イップ・マンを演じる「イップ・マン」シリーズの最新作『イップ・マン4 完結篇(原題)』の日本公開日が正式決定 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学