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Entry 2020/03/02
Update

【映画(2020)の予告動画】最新ゾンビ感染洋画『CURED キュアード』をデヴィド・フレイン監督が描く!

  • Writer :
  • 大塚まき

ゾンビパニック終焉後の世界。
元感染者たちの苦悩と、再び人間として生き抜くための戦いがはじまる

人間を凶暴化させる新種の病原体、メイズ・ウイルスのパンデミックによって大混乱に陥ったアイルランドを舞台にゾンビパニック終焉後の世界を描き出します。


(c)Tilted Pictures Limited 2017

近未来スリラー『CURED キュアード』(原題:THE CURED)が、2020年3月20日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷他にて全国順次公開されます。

このたび本作の予告編と新たに場面写真が解禁されましたので、ご紹介します。

映画『CURED キュアード』について


(c)Tilted Pictures Limited 2017

人間をゾンビ化させる新種メイズ・ウイルスのパンデミックが収束し、治療法が発見され治癒した75%は“回復者”として社会復帰することになった世界を描き出しました。

アイルランドの新人監督デヴィッド・フレインが脚本から務めた本作は、ホラー映画の枠をこえて不寛容な社会で行き場を失っていく登場人物たちの苦悩に満ちたサバイバル・ドラマをセンセーショナルに描き出します。

ゾンビに夫を噛み殺された失意のどん底の中で幼い息子を養うシングルマザーのアビー役に『JUNO/ジュノ』『インセプション』のエレン・ペイジ

義姉アビーのもとに身をよせる回復者のひとりである若者セナン役を『ハイドリヒを撃て! 「ナチの野獣」暗殺作戦』のサム・キーリーが演じました。

また、過激化した回復者グループのひとりとして『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』のトム・ヴォーン=ローラーが参戦。

ゾンビパニック終焉後の世界。元感染者たちの怒りと憎しみの連鎖はセナンやアビー親子を巻き込み、新たな恐怖のパンデミックを招き寄せる展開に目が離せません。

映画『CURED キュアード』の予告編


このたび解禁となった予告編では、人間をゾンビ化させる新型メイズ・ウイルスが感染拡大し、数年後に治療法が発見され、75%の人が回復し社会復帰を果たしたことから始まります。

ゾンビパニック終焉後の世界で「奴らはもう人間じゃない」と元感染者への差別や「悪夢は見るか?」「人を噛み殺してたんだ 当然だな」と元感染者たちが抱える苦痛が切り取られいます。

回復者のひとりである若者セナン(サム・キーリー)はシングルマザーの義姉アビー(エレン・ペイジ)のもとに身を寄せるも「人殺しを引き取るなんて」と言われたり、回復者を恐れる市民の抗議デモは激しさを増すばかり。

やがて理不尽な差別に不満を募らせ、過激化した回復者のグループは「回復者に権利を与えろ!」デモ繰り広げ、回復者のひとり(トム・ヴォーン=ローラー)が「人間として生き抜くために戦うしかない」と立ち上がる様子が映し出されています。

ゾンビ化させるウイルスが感染、終焉、治療、回復、蘇生した末の世界とは…?

得体の知れない“恐怖心”が漂う近未来スリラーに期待が膨らむ映像となっています。

監督・脚本:デヴィド・フレインのコメント


(c)Tilted Pictures Limited 2017

本作製作の経緯についてデヴィド・フレイン監督は以下のようにコメント寄せています

映画製作者としての私の情熱は、常に気の利いたジャンル映画を作ることにあった。ゾンビものに病的なくらい魅せられていた。現代の社会問題を見事に反映することのできるジャンルだからだ。そんなゾンビ感染に治療法があったらと考え始めたら、止まらなくなった。治るという状況は、元ゾンビにとってどんなものになるだろう?
治癒しても感染していた頃の行いの記憶に悩まされるという概念は、恐ろしく、とりわけ悲痛なものだった。その思いは私の心の中で渦巻き続けた。家族は元ゾンビを受け入れるだろうか? 本当にまた人間になれるのか? 登場人物を造形し、それを基盤にして『CURED キュアード』の世界を作った。
私はヨーロッパ中に救済措置と抗議が広がっていた頃、この脚本を書き始めた。当時も存在し、今でも残る激しい怒りの空気が私の執筆を焚きつけた。あれは自分には手に負えないことによって苦しめられ、責任を取らされるということに他ならず、それは本作の元ゾンビたちとまったく同じだった。彼らの行動に対する責任と罪はどこにあるのか。そして、記憶に取り憑かれている本人にとって、そんなことは本当に重要なのだろうか?
また、私はメディアや政治家が自らの目的のため、いかに人々の恐怖心を煽るかにも興味を抱いた。その恐怖の対象が移民、宗教、ジカ熱など、いずれであっても。そうした行為は怒りと分裂の雰囲気を作り出し、どんな病気よりもはるかに有害だ。このように恐怖を誇張する行為が『CURED キュアード』の世界の基礎を築いている。
要するに『CURED キュアード』は恐怖についての話だ。感染した者の恐怖や感染する恐怖だけではない。自分の中にある恐怖、すなわちそれは恐怖に苛まれる中での自分たちの無力さによる恐怖なのだ。

デヴィド・フレイン監督のコメントから、『CURED キュアード』の着想、構想に至るまでの経緯が明らかになりました。

ゾンビ感染という題材からシリアスでリアルな肉付けをしたゾンビ映画の世界を構築した本作にますます期待が高まります。

映画『CURED キュアード』の作品情報


(c)Tilted Pictures Limited 2017

【日本公開】
2020年(アイルランド・フランス合作映画)

【原題】
THE CURED

【監督・脚本】
デイヴィッド・フレイン

【キャスト】
エレン・ペイジ、サム・キーリー、トム・ヴォーン=ローラー

映画『CURED キュアード』のあらすじ


(c)Tilted Pictures Limited 2017

人間を凶暴化させる新種の病原体、メイズ・ウイルスのパンデミックによって大混乱に陥ったアイルランド。

6年後、治療法が発見されたことで秩序を取り戻し、治療効果が見られない25%の感染者は隔離施設に監禁され、治癒した75%は“回復者”として社会復帰することになりました。

回復者のひとりである若者セナンは、シングルマザーの義姉アビーのもとに身を寄せますが、回復者を恐れる市民の抗議デモは激しさを増すばかり。

やがて理不尽な差別に不満を募らせ、過激化した回復者のグループは社会への復讐テロを計画します。

その怒りと憎しみの連鎖はセナンやアビー親子を巻き込み、新たな恐怖のパンデミックを招き寄せるのでした…。

まとめ


(c)Tilted Pictures Limited 2017

ゾンビ映画でありながら、元感染者への差別や不寛容な社会を描き、新型コロナウィルスが感染拡大している、まさに現在の社会にも通じる社会派な一面も垣間見れます。

新たなゾンビ映画の設定を切り拓く、異色の近未来スリラーにご期待ください。

映画『CURED キュアード』は、2020年3月20日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国順次ロードショーです。


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