『パッチギ!』『黄金を抱いて翔べ』の井筒和幸監督、8年ぶり待望の新作
『パッチギ!』(2004)、『黄金を抱いて翔べ』(2012)など、デビュー作以来、社会のあぶれ者、はみ出し者を冷徹かつ共感に満ちた視線で描き続けてきた井筒和幸監督。
その8年ぶりとなる新作映画『無頼』が、2020年5月16日(土)より新宿K’s cinemaほか、全国順次ロードショーにて公開されます。
映画公開に先がけ、井筒監督自らのコメント映像付き予告編が到着しました。
映画『無頼』について
本作『無頼』は、『パッチギ!』、『黄金を抱いて翔べ』といった話題作を発表してきた、井筒和幸監督8年ぶりの新作映画です。
1975年、高校時代の仲間と作ったピンク映画『行く行くマイトガイ 性春の悶々』で製作・監督デビューを果たした井筒監督は、『ガキ帝国』(1981)で日本映画監督協会新人奨励賞を受賞、『岸和田少年愚連隊』(1996)で第39回ブルーリボン最優秀作品賞を受賞。
日本人の少年と在日朝鮮人の少女の恋を描いた『パッチギ!』で日本アカデミー賞優秀監督賞、優秀脚本賞(羽原大介と共同)のほか多数の映画賞を受賞しました。
そんな井筒監督が新たに放つ本作は、誰もが“欲望の資本主義”を追いかけた戦後日本を舞台に、激しく変転を続けた昭和という時代が、世間という“良識の監獄”の外側で生き抜いたヤクザ者たちの群像劇となります。
背景にさまざまな事件や社会風俗が盛り込まれた物語の主役のアウトサイダーを演じるのは、EXILEのパフォーマーとして活躍し、現在は俳優としてテレビ・舞台で活躍する松本利夫。
抜群の気っぷの良さで彼の人生を支えた妻・佳奈役には、『純平、考え直せ』(2018)のヒロインに抜擢されるなど女優としての活躍も目覚ましい柳ゆり菜。
他にも木下ほうか、ラサール石井、升毅、小木茂光、隆大介、外波山文明、フォークシンガー三上寛、日本屈指のドラマーとして名高い中村達也などの実力派が脇を固め、さらにはオーディションで選ばれた総勢300人もの俳優陣が練達の井筒演出のもと、全身全霊の芝居で見せ場を競っています。
映画『無頼』の予告編
映画公開に先がけ、予告編が公開されました。
井筒監督が作品に練り込んだ昭和の色。「あの時代の熱量やヒリヒリした感覚を今の人たちにも感じてほしい」と監督がこだわり抜いて自ら編集した本予告編。
先日ニュース配信しました泉谷しげるの主題歌・ナレーションとも相まって、エモーショナルな魅力にあふれたものに仕上がっています。
今回は、劇場では見られない井筒監督自らが語る、約30秒のピースサイン付きウェブ限定コメント映像も合わせて公開。
「井筒和幸です。8年ぶりの監督作品がついに完成しました。総勢400余名の俳優たちが演じる社会のはみ出し者たち、あぶれ者たちを通して、戦後の日本の姿を撮り上げました。タイトルは『無頼』です。これは監督としての集大成になります。5月の劇場公開まで今しばらくお待ちくださいませ!」
監督のコメントから、一貫して描き出してきた“社会のあぶれ者、はみ出し者”たちの魂が集結したかのように本作へとつながっていることが伺え、期待が高まります。
映画『無頼』の作品情報
【日本公開】
2020年(日本映画)
【監督・共同脚本】
井筒和幸
【脚本】
佐野宜志、都築直飛
【プロデューサー】
増田悟司、小木曽仁、湊谷恭史
【主題歌】
泉谷しげる
【キャスト】
松本利夫(EXILE)、柳ゆり菜、中村達也、ラサール石井、小木茂光、木下ほうか、升毅、小木茂光、隆大介、三上寛、高橋洋、浜田学、駒木根隆介
映画『無頼』のあらすじ
太平洋戦争に敗れ、貧困と無秩序の中に放り出された日本。
焼け跡から立ち上がった大衆は、高度経済成長のもとで所得倍増を追い、バブル崩壊まで欲望のままに生きて、昭和が去ると共に勢いを止めます。
理想の時代から、夢の時代、そして虚構の時代へ──。
誰もが豊かさを欲する社会の片隅で、何にも怯むことなく、たった一人で飢えや汚辱と闘い、世間のまなざしに抗い続けた“無頼の徒”がいました。
やがて男は一家を構え、はみだし者たちを束ねて、命懸けの裏社会を生き抜いていきます…。
「正義を語るな、無頼を生きろ!」、過ぎ去った無頼の日々が今、蘇えります。
まとめ
2度目の東京オリンピックに向けて官民挙げて「夢よ再び!」と湧き上がる2020年、井筒和幸監督が放つ魂の146分。
偽りのノスタルジーに彩られた昭和回顧ブームを凌駕する、本格ハード・エンターテイメントを、お見逃しなく。
映画『無頼は、2020年5月16日(土)より新宿K’s cinemaほか、全国順次ロードショーにて公開です。