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『バグダッド・スキャンダル』キャストのベン・キングズレーが見せた演技力!国連職員に激怒する本編映像

  • Writer :
  • かりごめあき


©2016 CREATIVE ALLIANCE P IVS/ BFB PRODUCTIONS CANADA INC. ALL RIGHTS RESERVED.

実話に基づくベストセラー小説を映画化!

200億ドル(約2兆2000億円)が消えた史上最悪の汚職事件を描いたポリティカル・サスペンス。

映画『バグダッド・スキャンダル』は11月3日(土)シネマカリテほか全国順次公開です。

汚職事件の鍵を握る役どころを演じたオスカー俳優ベン・キングズレーが激怒する圧巻の本編映像をお届けします。

映画『バグダッド・スキャンダル』とは


©2016 CREATIVE ALLIANCE P IVS/ BFB PRODUCTIONS CANADA INC. ALL RIGHTS RESERVED.

本作は、元国連職員のマイケル・スーサンが自身の体験を基に書き起こした2008年のベストセラー小説「Backstabbing for Beginners」の映画化作品です。

困窮するイラク国民を救うはずの夢の人道支援プログラム「石油・食料交換計画」の裏で行われていた国連史上最悪の政治スキャンダルを描いています。

「石油・食料交換計画」とは、国連がイラクの石油を管理し、その販売金でイラク国民に配給するという支援計画。

しかし、総額640億ドル(約7兆1千億)という巨額の予算のため賄賂や不正が横行し2003年に終了しました。

当時の国連事務次長のベノン・セバン自身(本作での役名はコスタ・パサリス、通称:パシャ)の関与が疑われましたが、国連は調査協力を拒否したため現在も全貌が明らかになっていません

イギリスの名優ベン・キングズレー


©2016 CREATIVE ALLIANCE P IVS/ BFB PRODUCTIONS CANADA INC. ALL RIGHTS RESERVED.

「石油・食料交換計画」の裏で起きた汚職事件の鍵を握る重要な役を演じるのは、『ガンジー』(1982)で第55回アカデミー賞主演男優賞受賞したベン・キングズレー

その後も『シンドラーのリスト』(1993)『砂と霧の家』(2003)などの数々の名作に出演しています。

最近は、オスカー・アイザックと共に主演の実録スリラー『Operation Finale(原題)』(2018)も本国でヒットし、主演映画『セクシー・ビースト』(2000)が、米PramountTVで前日譚シリーズとして甦ることでも話題です。

待機作には、スペインの画家サルバドール・ダリの伝記映画『Dali Land(原題)』に主演のダリ役での出演も決まっています。

本作では、部下マイケル(テオ・ジェームズ)を見守るよき上司の一面もありながら、事件の真相を知る疑惑の人物という難しい役どころを存在感たっぷりに演じています。

また、キプロス出身の役柄に合わせて、アラブ訛りの英語で演じ切りました。

ベン・キングズレーが激怒!圧巻の本編映像

パシャ(ベン・キングズレー)を中心に国連のバグダッド支部で職員や関係者たちと「石油・食料交換計画」についての会議が行われている場面。

パシャが「皆さん」と呼びかけるも、皆好き勝手に発言し、誰も聞く耳を持ちません。

その状況に呆れているマイケル(テオ・ジェームズ)。

我慢の限界に達したパシャは、おもむろに自分の靴を手に持ち、机を強く叩き「うるさい!」と激怒

「サダムの操り人形か!計画を継続できなければイラク国民がどうなるか…いい加減、目を覚ませ!安保理決議に反対する立場にいない。それが嫌なら資格を返上して国に帰れ!」と一喝して席を後にします。

近年、『スポットライト 世紀の大スクープ』(2015)や『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(2017)など、社会派ドラマが話題を呼んでいるなか、本作も実話を基に国連の存在意義を問う重厚な作品となっています。

映画『バグダッド・スキャンダル』の作品情報


©2016 CREATIVE ALLIANCE P IVS/ BFB PRODUCTIONS CANADA INC. ALL RIGHTS RESERVED.

【公開】
2018年(デンマーク、カナダ、アメリカ合作映画)

【原作】
マイケル・スーサン『Backstabbing for Beginners』

【原題】
Backstabbing for Beginners

【監督】
ペール・フライ

【脚本】
ペール・フライ、ダニエル・パイン

【キャスト】
テオ・ジェームズ、ベン・キングズレー、ジャクリーン・ビセット、ベルシム・ビルギン

【作品概要】
国連史上最悪のスキャンダルとなった「石油・食料交換プログラム」国連職員として働いた経験のあるマイケル・スーサンが、自身の体験を基に書いた2008年の小説『Backstabbing for Beginners』を映画化。

監督は、『ストックホルムでワルツを』(2013)でスウェーデン映画界最高の栄誉である第49回ゴールデン・ビートル賞で監督賞を受賞し、劇場でもヒットを記録したペール・フライ。

「ダイバージェント」シリーズ(2014-16)や『アンダーワールド』(2003-17)で知られる英国の若手スター、テオ・ジェームズが主演を務めた。

映画『バグダッド・スキャンダル』のあらすじ


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2002年。24歳のアメリカ人青年マイケルは、念願だった国連事務次長の特別補佐官に任命され、国連が主導する「石油・食料交換プログラム」を担当することになりました。

「石油・食料交換プログラム」とは、イラクがクウェートに侵攻したことによる経済制裁の影響を受け貧困にあえぐイラクの民間人を救う人道支援計画であり、国連の管理の元でイラクの石油を販売し、食料に変えてイラクの国民に配るというプロジェクトです。

一見理想的な政策に見えるこのプロジェクトですが、実はフセイン自身が関与し、国連を中心とした世界各国の企業や官僚機構が関わっていることが判明します。

やがて世界に例を見ない巨額の汚職事件に発展していき…。


©2016 CREATIVE ALLIANCE P IVS/ BFB PRODUCTIONS CANADA INC. ALL RIGHTS RESERVED.

まとめ


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国連史上最悪の政治スキャンダルを描いたポリティカル・サスペンス映画『バグダッド・スキャンダル』。

元国連職員が自らの体験を基に執筆したベストセラー小説を映画化した本作。

200億ドル(約2兆2000億円)が消えた汚職事件の疑惑の人物、国連事務次長パシャ役を演じたのはイギリスの名優ベン・キングズレー

公開された本編映像では、「石油・食料交換計画」の会議に参加する国連職員らを「うるさい!」と一喝する様子が収められています。

続く予告編では、部下のマイケル(テオ・ジェームズ)から手渡された賄賂を疑う書類をシュレッダーにかける姿も。

外交官だった父の跡を継ぐため国連に入り、熱い想いで人道支援に取り組む若き青年マイケルが目にした汚職の実態とは…。

映画『バグダッド・スキャンダル』は、11月3日(土)よりシネマカリテ他全国順次公開です。


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