映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』は、10月6日(土)より全国ロードショー!
フェルメールの絵画の世界を作品にしたい、と考えたデボラ・モガーが執筆した小説『チューリップ熱』。
世界的ベストセラーとなったその作品が、『ブーリン家の姉妹』のジャスティン・チャドウィック監督、『恋におちたシェイクスピア』のトム・ストッパード脚本で映画化されます。
CONTENTS
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』の作品情報
【公開】
2018年10月6日(アメリカ・イギリス合作)
【原題】
Tulip Fever
【監督】
ジャスティン・チャドウィック
【脚本】
トム・ストッパード
【キャスト】
アリシア・ヴィキャンデル、デイン・デハーン、ジュディ・デンチ、クリストフ・ヴァルツ、ジャック・オコンネル
【作品概要】
デボラ・モガーがフェルメールの絵画の世界をもとに描いたベストセラー小説『チューリップ熱』を、『ブーリン家の姉妹』のジャスティン・チャドウィックが監督し映画化。脚本は『恋におちたシェイクスピア』のトム・ストッパードが担当します。
17世紀に起きた世界最古の金融バブル”チューリップバブル”を背景に、豪商の若き妻と売れない青年画家の許されない愛の行方が描かれます。『リリーのすべて』のアリシア・ヴィキャンデルと『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』のデイン・デハーン共演です。
ジャスティン・チャドウィック監督のプロフィール
参考映像:監督作品『ブーリン家の姉妹』
ジャスティン・チャドウィックは1968年生まれ、イギリス出身の映画監督です。
10代の時に俳優活動を始め、『ロンドン・キルズ・ミー』(91)の主演で映画に初めて出演します。
その後、舞台『病は気から』で演出デビュー。
1993年には、若干25歳でユアン・マクレガー主演のテレビ映画『Family Style』(93)でテレビ監督デビューを果たします。
この作品がシェークスピアに登場するキャラクターをとりあげた『Shakespeare Shorts』(96~)というシリーズに繋がっていき、ジャスティン・チャドウィックは監督も俳優も務めました。
2005年、本格的に制作にかかわるようになってきた彼が企画したミニシリーズ「Bleak House」で、15エピソードのうち9本を監督、同作で2006年英国アカデミー賞テレビ部門の最優秀ドラマシリーズ賞を受賞します。
またこの作品はゴールデングローブ賞をはじめとした2つの賞、合わせて計5部門にノミネートされ、テレビ批評家協会賞を受賞しました。監督自身もプライムタイム・エミー賞のミニシリーズ/映画/ドラマ・スペシャル部門の最優秀監督賞の候補となりました。
参考映像:『Bleak House』
2008年、『ブーリン家の姉妹』で長編映画初監督。そのほかの作品に、『おじいさんと草原の小学校』(10)、英国アカデミー賞にノミネートされた『マンデラ 自由への長い道』(13)なども手掛けています。
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』の主なキャスト
アリシア・ヴィキャンデルのプロフィール
参考映像:主演作品『ピュア 純潔』(2010)
1988年スウェーデン・ヨーテボリで、精神科医の父と女優の母との間に生まれます。
しかヴィキャンデルが生まれてすぐに両親は離婚、彼女は母親に育てられました。
幼いころからヨーテボリのスウェーデン王立バレエ学校でバレエの訓練を受け、10代の時にプリンシパルダンサーを目指して、より環境の整ったストックホルムにうつります。
スウェーデン国内で数々のミュージカルに出演する傍ら、夏の間はアメリカのバレエ学校でトレーニングを受けるなど、バレエ漬けの毎日を送ります。
しかし、16歳の時、以前から参加していたトーマス・アルフレッドソン監督のテレビシリーズ出演に専念するため、学校を離れることが増え、さらにケガによって、バレエの道をあきらめることになりました。
その後、女優の道に転向。スウェーデンの短編映画やテレビ作品などに出演し始め、2008年にスタートしたスウェーデンの人気テレビドラマ『Andra Avenyn』に出演し、国内で知名度を上げます。
2010年、ヴィキャンデルにとって初の長編映画『ピュア 純潔』で主演を務め、ストックホルム国際映画祭ライジングスター賞、ベルリン国際映画祭シューティングスター賞、グルドバッゲ賞(スウェーデンのアカデミー賞)主演女優賞を受賞。批評家から高い評価を受けました。
2012年には『アンナ・カレーニナ』でキティ役を演じ、女優としての注目を国際的なものにします。
同年、ニコライ・アーセル監督の『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』に王妃役で出演。
この作品は、題85回アカデミー賞でアカデミー外国語映画賞にノミネートされ、ヴィキャンデル自身も英国アカデミー賞ライジングスター賞にノミネートされました。
2015年は彼女の大躍進の年でした。特にアレックス・ガーランド監督の『エクス・マキナ』ではAIを搭載したガイノイドを演じ、英国アカデミー賞助演女優賞、ゴールデングローブ助演女優賞にノミネートされました。
参考映像:『エクス・マキナ』
さらに同年、トム・フーパー監督の『リリーのすべて』で、世界初の性別適合手術を受けた人物の妻という難役を演じ、第88回アカデミー助演女優賞を受賞。国際的な女優としての地位を不動のものにしました。
参考映像:『リリーのすべて』
2016年には自身の映画製作会社Vikariousを設立。最近では『トゥームレイダー ファースト・ミッション』(2018)での主演が記憶に新しいですね。
私生活では、『光をくれた人』(2016)でパートナー役を演じた俳優のマイケル・ファスベンダーと結婚しています。
デイン・デハーンのプロフィール
参考映像:『アメイジング・スパイダーマン2』(2014)
1986年、アメリカ・ペンシルバニア州アレンタウン出身。ノースカロライナ大学芸術学校で学びます。
08年に『アメリカン・バッファロー』のブロードウェイ公演でハーレイ・ジョエル・オスメントの代役として出演し、キャリアをスタートさせると、その後出演したHBOのテレビドラマ『イン・トリートメント』の演技で脚光を浴びます。
2012年には『クロニクル』で主演を演じた他、『欲望のバージニア』(2012)、『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』(2012)、などに出演し、俳優として経験を積みます。
2013年には『キル・ユア・ダーリン』であのハリーポッターシリーズのダニエル・ラドクリフと男性同士の愛憎劇で共演し、話題になりました。
2014年公開の『アメイジング・スパイダーマン2』では、主人公の親友で、悪の道に走ってしまう青年、ハリー・オズボーンを演じ、日本でも一気に知名度をあげました。
容姿が似ていることから”レオナルド・ディカプリオの再来”とも言われています。
近年では、『ディーン、君がいた瞬間』(15)でジェイムス・ディーン役を演じたほか、『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』(2017)で、リュック・ベッソン監督ともタッグを組んでいます。
どこかミステリアスな雰囲気を漂わせる出で立ちは、あの高級ブランド、プラダの広告モデルに起用されるほど。これからますますの活躍が期待される俳優です!
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』のあらすじ
17世紀のオランダ。孤児として聖ウルスラ修道院で育った少女、ソフィアは美貌の娘に成長し、富豪商人コルネリス・サンツフォールトのもとに嫁ぐことになります。
なかなか子供を授かることはできなかったが、ソフィアは裕福な暮らしを送っていました。
ある日、コルネリスが夫婦の肖像画を無名の若い画家、ヤンに描いてもらうよう依頼します。
案の定ヤンとソフィアは絵画制作を通じてすぐに恋に落ちてしまい、許されざる恋を守るため、ソフィアは夫に女中のマリアの子を夫婦の子だと信じ込ませる計画を実行します。
時を同じくして、ヤンもソフィアとの未来の生活のために、希少なチューリップの球根に全財産を投資したのですが…。
二人の計画は、彼らを思わぬ運命に誘っていくのでした…。
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』の感想と評価
このチューリップ・フィーバーの見どころは、美しい絵画のような映像と、それを官能的に彩るヤンとソフィアの二人の恋物語です。
ソフィアには豪商の夫がいる。ヤンは無名な画家。そんな、客観的につりあわない二人の恋路というのは、大体スリルとサスペンスに満ち溢れたものになります。
また、このような場合、大体逢瀬は隠れて、ということになるので、余計にそのエロティックな雰囲気を助長させます。
本作はアメリカでは2017年に公開されているのですが、予告編が官能的すぎるということで、一部のテレビ局が予告映像を自主規制して放送禁止にしたほどです。
ちなみに予告編には、通常のものと、過激な描写が含まれた”レッド・バンド・トレーラー”というものがあり、放送禁止になったのは後者の”レッド・バンド・トレーラー”の方です。
中世を舞台にした映画って、なんであんなにエロティックなんでしょうか。
きっと、中世の上流階級の衣装の高貴で清楚な雰囲気が、余計にその服の下に隠れた官能性を際立たせているのでしょう。
本作でも、あの全体的に暗い映像に絵具で色を付けたように美しく映えているソフィアのドレスによって、その品のある凛とした出で立ちと、ラブシーンで見せる裸体のギャップが大きくなり、より作品をエロティックに見せています。
これぞ映像と演出、そして中世という文化の魔法だと言えるでしょう。
また、この映画を観るにあたって、本作のストーリーに大きく影響を与える「チューリップ・バブル」という言葉についても少しだけチェックしておきましょう。
チューリップ・バブルとは、17世紀にオランダで発生した、”世界最古のバブル経済”と言われた経済現象です。
オスマン帝国から輸入されたチューリップは、その特徴的な形、鮮やかで豊富な色の種類から異国情緒の漂う花として、貴族や豪商に愛されました。
そしてそれに伴い”富の象徴”として、高値で取引がされるようになります。
さらに、花びらの模様を複雑にする特殊なウイルスに感染した珍しいチューリップの流通により、17世紀初めには、1個当たり当時の職人の年収の10倍以上の値が付く球根が現れるまでになりました。
そうなると、当然そのチューリップの球根に投資し、巨万の富を得ようとする人々が現れるわけです。
本作の画家、ヤンもその一人でした。その後チューリップバブルがどうなったか。それは、映画の結末にも関わってくるので、是非、劇場で確かめてみてください。
まとめ
チューリップ・バブルに翻弄される二人の許されざる恋。その行方は果たして幸福か絶望か。
チューリップの花のように匂い立つ官能とともに、二人のラブストーリーとオランダの情緒をぜひ劇場で堪能してください!あの青いドレスが脳に焼き付いて離れないはずです……!!
映画『チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛』は、10月6日(土)より全国ロードショー!
本作を上映する劇場情報
【北海道地区】
北海道 札幌シアターキノ 10/6公開
【東北地区】
現在は未定です
【関東地区】
埼玉 イオンシネマ浦和美園 10/6公開
埼玉 こうのすシネマ 10/6公開
千葉 シネマイクスピアリ 順次公開
千葉 T・ジョイ蘇我 10/6公開
東京 新宿バルト9 10/6公開
東京 T・ジョイSEIBU大泉 10/6公開
東京 YEBISU GARDEN CINEMA 10/6公開
東京 T・ジョイPRINCE品川 10/6公開
神奈川 横浜ブルク13 10/6公開
神奈川 109シネマズ川崎 10/12公開
神奈川 川崎市アートセンター アルテリオ映像館 11/17公開
【中部地区】
新潟 T・ジョイ新潟万代 10/6公開
新潟 T・ジョイ長岡 10/6公開
長野 長野ロキシー 順次公開
静岡 静岡シネギャラリー 11/10公開
愛知 伏見ミリオン座 10/6公開
愛知 ユナイテッド・シネマ豊橋18 10/6公開
愛知 MOVIX三好 10/6公開
三重 伊勢進富座本館 11/10公開
【近畿地区】
京都 T・ジョイ京都 10/6公開
大阪 梅田ブルク7 10/6公開
大阪 MOVIX堺 10/6公開
兵庫 シネ・リーブル神戸 10/6公開
【中国・四国地区】
島根 T・ジョイ出雲 10/6公開
広島 広島バルト11 10/6公開
【九州・沖縄地区】
福岡 T・ジョイ博多 10/6公開
福岡 T・ジョイリバーウォーク北九州 10/6公開
福岡 T・ジョイ久留米 10/6公開
長崎 長崎セントラル劇場 順次公開
大分 T・ジョイパークプレイス大分 10/6公開
宮崎 宮崎キネマ館 順次公開
鹿児島 鹿児島ミッテ10 10/6公開
*上記の情報は2018年9月15日現在のものです。作品の特性からセカンド上映や全国順次公開されることが予想されます。お近くの劇場をお探しの際は必ず公式ホームページを閲覧してください。