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Entry 2017/09/05
Update

四月物語あらすじネタバレと感想!ラスト結末も【岩井俊二映画】

  • Writer :
  • 山田苺

現在公開中のアニメ『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は岩井俊二のドラマが原作となっています。

原作というポジションにもかかわらず、大きく名前が上がる人物でありますが、それは岩井俊二監督の常に他の監督とは被らない、独特の作風が持ち味だからと思っています。

今回はそんな彼の作風をイメージ付ける代表際のひとつ『四月物語』をご紹介します。

1.映画『四月物語』の作品情報

【公開】
1998年(日本映画)

【監督】
岩井俊二

【キャスト】
松たか子、田辺誠一、藤井かほり、留美、加藤和彦 、光石研、松本幸四郎、藤間紀子、市川染五郎、松本紀保、塩見三省、梅田凡和、城明男、峰野勝成、津田寛治、つぐみ

【作品概要】
岩井俊二監督の初期作にして、監督・脚本・編集・音楽まで自身で行った意欲作。

主演の松たか子は今作が初主演で、北海道から東京へ上京した女性の不安や不器用さを見事に演じています。

結構少女マンガチックなストーリーにも関わらず、ついつい見てしまう不思議な雰囲気を持った作品でもあります。

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2.映画『四月物語』のあらすじとネタバレ

北海道の駅。 楡野卯月は上京のため家族に見送られていますが、駅員と家族が井戸端会議をしているうちにドアが閉まってしまいます。

そんな形で、卯月は東京へ上京してきます。

桜が舞い散るアパートに越してきた卯月の部屋に、引っ越し屋がやってきます。

卯月は手伝おうとするも、業者は部屋似てくれればいいと、あまり相手にしません。

それでもめげずに、何とか手伝おうとする卯月ですが、そのスキはなし。

しかも荷物が多すぎて部屋に入りきらず、何か家具を諦めなければならない状況に。

先輩業者の一人は「ふとん2つもいらないだろ」と言いますが、後輩が「友だち来たらどうするんすか」といいます。

「こねえよ、俺の時は来なかった」と先輩。

結局卯月はいくつかの家具を戻し、引越し業者はサインをもらって帰って行きます。

次に卯月は、隣の部屋の住人に、引っ越しのあいさつをします。

年上の女性が出てきて、卯月は北海道は旭川のお土産を渡します。

女性は「学生さん?がんばってね」と言い、お土産を受け取ります。

武蔵野大学で入学式を迎えた卯月は、ゼミの人たちと自己紹介をします。

卯月は自分の番になり、北海道出身というと皆の興味を引きます。

そんな時、さえ子という女性が「何で武蔵野受けたの?」と聞くと、卯月は何か後ろめたいことでもあるかのように、何も答えられなくなってしまいます。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『四月物語』ネタバレ・結末の記載がございます。『四月物語』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
数日後、食堂で一人ご飯を食べている卯月に、さえ子が話しかけてきます。

さえ子に名前を聞かれ答える卯月に、今度の休み一緒に買い物に行こうと誘いますが、卯月は部屋の片づけを理由にやんわり断ります。

納得したさえ子ですが、何故かまた卯月の名前を聞くのでした。

卯月は休みの日、部屋の片づけではなく、自転車を購入して武蔵野堂という本屋に向かっていました。

本をレジに持っていくと、営業時間を聞いて店を後にする卯月。

ベンチに座って本を読んでいる卯月ですが、隣では同い年くらいのアベックが熱烈なキッス…

意に介す様子も無く、卯月は颯爽と自転車に乗って去っていきます。

次に向かったのは小さな映画館。

明智光秀が織田信長を闇討ちしたと思ったら、徳川家康が身代わりになっていて、代わりに織田信長が家康に成り代わって天下を取るという『生きていた信長』という白黒映画を見る卯月。

ガラガラの映画館ですが、同じ列に座っていたサラリーマンが、何故か徐々に卯月の隣に近づいてきます。

とっさに逃げ出す卯月ですが、席に買った本を置いて退室してしまいます。

再び武蔵野堂へ行き、レジで今度は定休日を聞き、卯月は帰路に着きますが、後ろから映画館にいたサラリーマンが追いかけてきます。

怖くなり必死で自転車をこぐ卯月ですが、追いつかれるとサラリーマンはかごに、映画館で忘れていった本を投げ込むのでした。

数日後、講義中にさえ子が卯月に釣りサークルの勧誘をします。

部室で部長の熱心な説明を聞かされる卯月たち。

部長はフライ・フィッシングにものすごい情熱を注いでいます。

ブラッド・ピットが出演している『リバー・ランズ・スルー・イット』をたとえに出すと、以外にも卯月はその映画を見ていました。

「最後、ブラピは殺されちゃうんですよね」と卯月。

「…いや、ブラピは殺されないよ…?」と部長。

…妙な空気は流れたものの、卯月とさえ子は入部します。

広い公園で、フライ・フィッシングの練習をする部員たち。

部長は卯月の筋をほめ、もし他の子も勧誘してくれたら、リールをプレゼントすると言います。

卯月はさえ子の様子を伺うも、それだけ。

翌日、さえ子に今日はサークルに行けないと伝える卯月に、冴子はやめたいのかと聞きますが、そうではない様子。

卯月は再び武蔵堂に訪れるのですが、そこには今までいなかった男性店員がいました。

するとどこか落ち着かない様子の卯月。

その晩、卯月は晩御飯を作りすぎたので、一緒に食べないかと隣の部屋の女性を誘いますが、彼女も既に晩御飯を食べていたため断られてしまいます。

その後、北海道の家族に電話をしている卯月のもとに、先のお隣さんがせっかくなので食べたいと言い、やってきます。

しかし今度は家族との電話にキリが付けられず、まごまごしてしまう卯月なのでした。

ある日、釣りサークルの活動中に、さえ子が「部長、カッコいいよね」と言った後に、卯月に「好きな人はいないの?」と聞きます。

卯月には高校の時、片思いの先輩がいました。

しかし先輩は東京の大学へ行ってしまいます。

卯月はその先輩・山崎が武蔵野大学へ入学したと知り、さらに東京へ遊びに行っていた後輩が、山崎先輩がバイトしている本屋を見つけたことも知り、いよいよ本格的に武蔵野大学合格を目指すようになります。

卯月は、山崎先輩に会いに武蔵堂へ行きます。

すぐには声をかけれるわけも無く、山崎のいるレジへ向かう卯月。

以外にも、山崎は卯月が同じ高校出身であることに気づきます。

大学はどこに通っているのか聞かれると、卯月は嬉しそうに武蔵野大学だと答えます。

山崎はまたお店に来て欲しいといい、卯月を見送ります。

しかし外は雨。卯月は傘を持っていなかったのですが、山崎の制止も振り切って、自転車に乗って去っていきます。

しかし道中雨は強くなるばかりで、卯月はとっさにギャラリーの入り口で雨宿りをします。

そこに初老の加藤という男が現れ、卯月に傘を貸してくれます。

卯月はその傘でまた武蔵野堂へやってきて、山崎に新たに傘を貸してほしいと頼みます。

山崎は店の傘を貸そうとしますが、どれもぼろぼろ…

しかし山崎に傘を貸してもらった卯月は、コレが良いと言って受け取ります。

最後に卯月は山崎に、まだバンドをやっているのか尋ねます。

もうやっていないし、どうして自分がバンドをしていたことを知っているか、山崎は聞返します。

卯月は聞こえない声で、私にとっては有名だったから…とこぼします。

山崎から受け取った傘でギャラリーに戻ると、初老の男は卯月を待っていました。

卯月は傘を男に返し、去っていくところを見送ります。

卯月は高校の頃、担任に彼女が武蔵野に受かったことを奇跡と言われました。

しかし卯月は、それを「愛の奇跡」と呼んでいるのでした――。

3.映画『四月物語』の感想と評価

松たか子は現在では、中島哲也監督の『告白』(2010)では、娘の命を奪われるも事故死扱いされたことから、その事件を引き起こした少年たちに精神的ダメージとともに復讐を与えるシングルマザーの教師役にはじまり。

西川美和監督の『夢売るふたり』(2012)では、誤って火災事故を起こした小料理屋の女将が夫を使い、若い女性からお金を騙し取る詐欺師まで、見た目に反して怖い女性を演じることも出てきた松たか子。

今作では映画初主演ともあって、松たか子演じる女性は淡い恋心抱き、右も左も分からないような初な女子大生を演じ、はまり役となっています。

ところどころシュールなやりとりが映えるのも、岩井俊二監督ならでは。

そしてあまりにも、上京したての女性を丁寧に描いてることもあって、本当に新生活を始めたばかりの人が見ると、刺さりまくること必須な演出も見所です。笑

まとめ

新生活をするに当たっての人は、共感必須のこの作品。

理想の上京生活と、現実のギャップの見せ方も見事です

それでも最後は卯月に「よかったね!」と行ってあげたくなるようなストーリーのおかげで、誰が見てもほっこりするラブストーリーになっているのかなあと思わずにはいられない一本です。

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