映画『最初の恋、最後の恋人』は2022年4月1日(金)より全国ロードショー!
韓国純愛ラブストーリーの王道を行く物語、『最初の恋、最後の恋人』。
2人の男女が青年期に抱いた恋心を、絶望的な運命を抱えながらも奇跡的な再会を機に貫いていくさまを描いた純愛物語です。
メインキャストをボーイズグループ「ZE:A」のメンバーであるキム・ドンジュン、ガールズグループ「RAINBOW」の元メンバーであるキム・ジェギョンが担当。あるときは甘酸っぱく、そしてはかなくも美しく終わる愛の一時を優美に描いています。
映画『最初の恋、最後の恋人』の作品情報
【日本公開】
2022年(韓国映画)
【原題】
간이역(英題:A Way Station)
【監督・脚本】
キム・ジョンミン
【出演】
キム・ジェギョン、キム・ドンジュン、ユン・ユソン、ホ・ジョンミン、チン・イェソル
【作品概要】
青年期にほのかな恋心を描きながら、それぞれ不治の病にさいなまれる中、奇跡的な再会よりそれぞれがの思いを貫いていく姿を描いた韓国の恋愛ドラマ。
アルツハイマー病と診断されながらも一人の女性を懸命に愛する男性役をドラマ「補佐官」などでも活躍するキム・ドンジュン、ジア役ヒロイン役をで、ドラマ『初対面だけど愛してます』などで女優として活躍するキム・ジェギョンがそれぞれ演じます。
映画『最初の恋、最後の恋人』のあらすじ
高校時代、同級生だったスンヒョンとジアはそれぞれお互いに向けた想いを胸に秘めながら、友達以上の関係に進めないままに離れ離れになってしまいます。
7年後、都会で就職したジアは故郷に戻り、地元でパティシエとして成功したスンヒョンと再会。
再び胸をときめかせながらも、2人はそれぞれある秘密を抱え、そこから踏み切れないでいました。
しかしあるきっかけで2人はお互いの秘密を知ることで、それぞれの思いに決着をつける決心を固めていきます…
映画『最初の恋、最後の恋人』の感想と評価
アイドルグループ、元アイドルグループ出身というメインキャスト2人によるラブストーリーということもあり、当然見どころは淡い恋心をはぐくんでいく純愛の様。
しかしそれに加え、予告動画でも記されている「記憶と感情は分けられるか?」という主人公・スンヒョンのセリフはこの物語の趣旨を大きく表しています。
残念ながらこの物語は容姿端麗でこれからの生き方にも意欲的な2人のカップルが結ばれる、というようなハッピーエンドにはならず、結果的に2人は一緒にはいられないという一見悲劇的な終わり方となります。
それでもそれぞれの愛情を貫いた2人の表情からは、誰もがグッと気持ちを引き付けられるでしょう。まさに「純愛ドラマ」大国、韓国からの作品だけに、このスタイルの完成度は秀逸ともいえるでしょう。
ユニークなのは、物語の男女それぞれが結果的には自身のディストピアに向かっているという設定にあります。
男女の純愛と別れを描いた韓国作品の物語としては、例えば2001年の『ラストプレゼント』などがあります。
この作品では、不治の病を抱えた妻の死に際で、夫が妻の純粋な愛情を知り、死に別れながらも最後に夫は前向きに生きていくことを予感させる笑顔を見せるというエンディングを見せました。
これに対し本作は、ヒロインのみならず男女それぞれが絶望的な運命を抱えているという設定になっており、より愛情のケースという点において幅を広げたような展開が作られています。
その意味では、例えば単に「相手と死に別れたとき」の、自身の愛情の持ち方、気持ちなどといった理路整然とした状況から、さらに自身の正直な気持ちを探りたくなることでしょう。
劇中ではスンヒョンが先ほどの問いをジアに投げかけたとき、彼女は彼女なりの答え方をします。その彼女の答えが持つ真意は見る人の生き方、考え方によってもさまざまに変化します。
その意味で単なる純愛のドラマからステップアップした、「愛する」ということの真意を深く探りたくなるような物語といえるでしょう。
まとめ
物語のキーとなるのは、韓国南部の寂れた町にある無人駅、「書道駅」。2002年に他の場所にあったものが、路線移設工事で移設され、さらに乗客の減少により2008年に無人駅となったものです。
もともとは利用者の増加から一時前場所では有人駅に昇格した経緯もあり、その衰勢のさまはまさに物語の男女の人生の変化にうまく同期しているともいえます。
それはもちろん駅自体のたどった経緯にもありますが、劇中で映し出される駅周辺風景の美しさからも感じとることができます。
文化の影響などがほどんと見られない、自然の中に包まれるように存在する線路、明るい春の日差しを浴びて優しく映るその景色は、物語の男女2人が抱く愛情の美しさともダブって見え、ストーリーの魅力をより深く引き出しています。
映画『最初の恋、最後の恋人』は2022年4月1日(金)より全国ロードショー!