ギネスブック公認、世界で最も成功したスリラー・サスペンス・ホラー映画。“ソリッド・シチュエーション・スリラー”の金字塔、『SAW』が7年ぶりの帰還。再び命の価値を巡る究極のゲームが始まります。
2004年に無名の若手監督権俳優ジェームズ・ワンとリー・ワネルが放った映画『SAW』はその後のスリラー・サスペンス・ホラー映画の在り方を大きく変えた作品となりました。
その7年に渡り世界中のハロウィンシーズンに続編が公開され続けました。
CONTENTS
映画『ジグソウ:ソウ・レガシー』の作品情報
(C)2017 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved
【公開】
2017年(アメリカ映画)
【原題】
JIGSAW
【製作総指揮】
ジェームズ・ワン、リー・ワネル
【監督】
マイケル・スピエリッグ&ピーター・スピエリッグ
【キャスト】
マット・パスモア、カラム・キース・レニー、クレ・ベネット、ハンナ・エミリー・アンダーソン、ローラ・バンダーボート、マンデラ・バン・ピープルズ、ポール・ブラウンスタイン、ブリタニー・アレン、ジョシア・ブラック、トビン・ベル
【作品概要】
「世界でもっとも成功したホラーシリーズ」の触れ込みでギネスブックにも記載され、本作は「ソウ」シリーズの7年ぶりの第8作目。
殺人鬼ジグソウが密室に閉じ込めた人間の生存をかけるゲームに挑む様子を描いたホラー作品。
演出は『プリデスティネーション』の双子兄弟ピーター&マイケル・スピエリッグ。脚本は『ピラニア3D』のピーター・ゴールドフィンガー&ジョシュ・ストールバーグが担当しました。
映画『ジグソウ:ソウ・レガシー』のキャスト
(C)2017 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved
マット・パスモア(ローガン)
検視官、ジグソウの存在を感じさせる遺体戸惑う。
ハンナ・エミリー・アンダーソン(エレノア)
検視官、ジグソウの再来に言及。
カラム・キース・レニー(ハロラン刑事)
実績のある刑事、粗暴な面もあり裏目に出ることも。
クレ・ベネット(キース刑事)
ハロランの相棒、暴走しがちなハロランを止めることも。
トビン・ベル?(ジグソウ?)
10年前に死んだはずの連続殺人鬼…
3.映画『ジグソウ:ソウ・レガシー』のあらすじとネタバレ
(C)2017 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved
殺人鬼・ジグソウことジョン・クレイマーの死から10年。
暗い密室の中に集められた5人の男女。頭には目の部分がくり抜かれたバケツを被らされ、身体は太い鎖で対面した壁に繋がれています。
壁には鋭利な丸ノコギリがつけられています。その時、あの声が、ジグソウのテープの声が鳴り響きます。
声は5人の男女に告げます、“さぁ、ゲームをしよう、お前たちは噓をついてきた。罪を告白しろ、真実のみがお前たちを自由にするのだ。生きるのか死ぬのか、それはお前たち次第だ!!”
その声と同時に壁につながる鎖が動き出し、丸ノコギリが開店をはじめ、誤認がゆっくりと引き寄せられていきます。
全く中身の違う注射器を選択させるゲーム、身動きの取れない男女の目の前に落ちてくる鋭利な農具・工具など、数々のトラップが5人に襲い掛かります。
黒人女性がジョギングを始めた街中の公園で頭にあの特殊なバケツを被った遺体を発見して叫び声をあげます。
遺体安置所の検視台に置かれた半裸の正体不明の男の死体があります。街中で発見されたあの遺体です・
死体を見つめるハロラン刑事とキース刑事。そしてローガン検視官と同僚のエレノア検視官。
正体不明の男に被せられている特殊なバケツをはずすと、その顔半分は剥がれ落ちていて顎から上が完全に失われていました。
そして首の根元を丁寧に調べてみると、その一部の皮膚がジグソウパズル型に切りとられていました。それはもはや都市伝説の中の存在になりつつある殺人鬼ジグソウことジョン・クレイマーの犯罪ではないかという疑念が浮かびます。
しかし、ジグソウが死んでから10年も経っています。ということは模倣犯=コピーキャットなのか?だとしてもなぜ10年の時を越えてゲームが動き出したのか?謎はかえって深まるばかりです。
ローガンとエレノアは正体不明の男の遺体の検視解剖を進めていくなかで遺体からUSBスティックを発見します。
ローガンはPCに接続し納められていた音声ソフトを起動させます。そこで流れてきたのは「ゲームは始まった、4人の罪人が犯した罪が償われるまで終わることはない」という声。
その声はまさしくあのジグソウ。10年前に死んだ殺人鬼がなぜ今、メッセージを残すことができたのか……?ハロラン、キース、ローガン、エレノアは四者四様の操作と推理を進めていきます。
その一方で男女5人が今日瀬的に参加されたゲームもまた続いていました。
やがてハロラン刑事たちとローガン検視官たちはそれぞれを疑い始めます。
特にエレノアはジグソウの信者たちが作ったWEBサイトの常連で、ハロランからもローガンからも疑いの目を持たれます。
映画『ジグソウ:ソウ・レガシー』の感想と評価
(C)2017 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved
映画の構造の真相
劇中で展開されていたゲームは10年前のことで、二つの時間軸の物語が描かれています。
10年前の全てジグソウの身の回りの人物ばかりでゲームの主催者はジグソウ本人でした。
その最初の脱落者が他ならぬローガンでした。しかしジグソウは故意ではない罪は赦すとして、その後ローガンを助手として、後継者として多くのトラップを伝授します。
10年後、ローガンはジグソウの後継者として顔は封印していましたが、復讐するべき相手=ハロラン刑事が現れたことから、仮面をかぶりゲームを発動させました。
そして捜査を誘導するためにかつて自分も参加したゲームの脱落者と同じ死にざまの死体を用意。
ジグソウの復活またはコピーキャットの始動を臭わせ、ハロラン刑事たちをゲームに誘導させたのでした。
まとめ
(C)2017 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved
あの『エクソシスト』を超すヒットを記録したスティーブン・キング原作の同題ベストセラーの初劇場映画化作品『IT、“それ”が見えたら終わり。』を筆頭に『死霊館』シリーズの最新作『アナベル死霊人形の誕生』。
欧米の歴史・文化において魔女という存在の大きさを改めて描きなおした『ウィッチ』。
ブラックな社会風刺・現代風刺・アメリカの歴史風刺の要素を巧みに取り込んだ『ゲットアウト』。
そして7年ぶりにまさかの復活を果たした本作『ジグソウ:ソウ・レガシー』などが続々と公開され、この秋冬はホラーが粒ぞろいです。
『IT、“それ”が見えたら終わり。』や『アナベル死霊人形の誕生』はかつてのクラシカルなホラー描写を新たに復活させたものです。
『ウィッチ』は欧米の独特の歴史・文化を心理劇に仕上げたものでした。
対して、『ゲットアウト』や『ジグソウ:ソウ・レガシー』はまさしく21世紀型のホラー映画という作りです。
『IT、“それ”が見えたら終わり。』はピエロ、『アナベル死霊人形の誕生』は人形、『ウィッチ』は魔女という誰もがどこか気味悪く感じるものが恐怖の根源として現れ登場人物を思い切り怖がらせます。
一方で『ゲットアウト』『ジグソウ:ソウ・レガシー』はソウシリーズを語るときに“ソリッド・シュチュエーション・スリラー”という表現が使われる通り登場人物たちが巻き込まれるシチュエーションが恐怖の対象になっています。
相手が怖いか状況が怖いかの違いはありますがどれもなかなか心に迫ってくる映画となっています。
『SAW』はトーチャーポルノ(拷問ポルノ)と揶揄されて、いったん飽和状態になったジャンルの帰還です。
これだけ新作で粒揃いのホラー映画が並ぶのはファンとしては嬉しい限りです。
『ジグソウ ソウ・レガシー』は、2017年11月10日よりロードショー、お見逃しなく!