若手俳優として、人気の安定と共に新境地に挑みつつある神木隆之介と有村架純。
2人は2019年公開予定となった映画『フォルトゥナの瞳』の共演が決まりました。
また本作の演出に三木孝浩監督と、これまた新たなチャレンジとなる作品になりそうです!
映画『フォルトゥナの瞳』の原作者は
映画『永遠の0』や『海賊とよばれた男』の原作者として知られる百田尚樹。
百田尚樹作品の映画化にあたり、演出を務めることになったのは、2016年に福士蒼汰主演の『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』。
2017年に生田斗真と広瀬すずのW主演の『先生!、、、好きになってもいいですか?』。
2018年に「Hey! Say! JUMP」の知念侑李主演の『坂道のアポロン』と、ラブストーリーに定評のある三木孝浩が監督を務めます。
三木孝浩監督といえば、少女コミック原作の恋愛映画を次々と手がけ、廣木隆一監督や新城毅彦監督と並び、“胸キュン映画三巨匠”と命名されています。
近年流行となっているティーン向けの恋愛を扱った邦画を、“キラキラ映画”というジャンルのいったんを担う監督です。
しかし、それは少女コミックやライトノベルを原作にした映画化をしたものが通常ですが、今回の原作は百田尚樹とあって、少し志向が違ったラブストーリーうようです。
ファンタジックな『フォルトゥナの瞳』
物語の主人公である木山慎一郎は、“死を目前にした人間が透けて見える”という、不思議な能力を持つ青年。
木山というキャラクターを活かすために起用された脚本家は、2013年の映画『かぐや姫の物語』では、故・高畑勲監督を共同脚本。
そして、2017年の映画『メアリと魔女の花』では、米林宏昌監督との共同脚本。
2018年には眉月じゅん原作のコミックを映画にした『恋は雨上がりのように』などの脚本家・坂口理子が担当します。
この坂口理子が書いた脚本を、三木孝浩監督が演出を務めるのですが、監督は次のようにファンにメッセージを贈っています。
「今回の作品で、長編としては初のジャンルにチャレンジ出来る事にとってもワクワクしてます。
ファンタジーであり、サスペンススリラーの要素もあるこの物語ですが、その根底に流れているのは愛の在り方を求めて彷徨う切ないラブストーリーであり、誰の身にも起こり得る選択と運命を描いた物語でもあります。
神木隆之介くん、有村架純さんという素晴らしいキャスト二人とともにこの儚くも美しいこの愛の物語を丁寧に紡いでいきたいと思います」
この物語で、子どもの頃に飛行機事故で家族を失い、孤独に生きることになった木山役を神木隆之介が担当、自らの運命に翻弄されながらも、愛する人を強く守ろうとする青年を演じ、有村架純は、木山の人生に彩りを与える明るい恋人の桐生葵を演じます。
元々、三木孝浩監督が映画に目覚めたきっかけは、1983年の小学生当時に観た、原田知世主演による大林宣彦監督の作品『時をかける少女』だそうです。
大林映画には大きな影響を受けた三木孝浩監督が、神木隆之介と有村架純というキャストで、どのようなファンタジックなラブストーリーを見せてくれるのか、注目ですね。
原作『フォルトゥナの瞳』のあらすじ
幼少期の頃に飛行機事故で家族と死別し、天涯孤独の身となってしまった木山慎一郎。
青年となった木山は、日々、自動車塗装の仕事を淡々とこなす青年になっています。
ある日、突然、木山慎一郎は、死期が迫った人間が透明に見えるという特殊な能力を手に入れました。
能力を使って、身近な人間を救おうとする木山慎一郎ですが、死ぬべき運命の人間を救うことで、思いもよらない結果を生んでしまう…。
神木隆之介と有村架純からのメッセージ
原作者の百田尚樹は、『フォルトゥナの瞳』のなかで伝えようとしたのは、愛と死を目の前に「選択する」ことをテーマにした小説でした。
ミリオンセラー作家の百田尚樹が、2006年に出版された『永遠の0』とは、死を前にすることは似てはいるものの、少し異なった死生観に挑戦した意欲作です。
主人公の木山慎一郎を演じる神木隆之介は、ファンや三木監督や共演者に述べています。
「このお話を頂く前に、たまたま原作を読んでいたので、お話を頂いた時は運命のようなものを感じました。慎一郎がどのような道を選択し運命に向かっていくのか、一人の男として大切な事を教えて貰ったような気がします。
僕は今回、初めてラブストーリーに挑戦させて頂くのですが、とても緊張しています。
三木監督をはじめとするスタッフ、共演者の皆さんに助けて頂きながら精一杯、慎一郎を演じたいと思います。有村さんは過去に何度か共演させて頂きましたが、今回は恋人役ということで、どんなお芝居になるのだろうと、今からとても楽しみです。
三木監督は初めてご一緒させて頂きます。何度かお会いしましたが、とても優しく、役者の気持ちに寄り添ってくださる方だなと思いました」
桐生葵役を務めた有村架純は、脚本家の坂口理子の脚本を読んだ印象をこのように語りかけます。
「これまでとは一味違ったラブストーリーができるのではないかと、脚本を読んで率直に思いました。出逢った二人が、本能的に惹かれあっていくさまを、微笑ましく、幸せに、どうかこの関係が壊れないでほしい、と思っていただけるように、一つ一つの描写を大切にしていきたいと思います。
神木さんとは、今回四度目の共演となりますが、過去に神木さんとご一緒した取材で「神木さんのラブストーリーが見てみたい」と答えたものが、まさか、自分自身が相手役で実現するとは思ってもみなく、驚いています。とても信頼できる役者さんであり、安心感しかないので、楽しみながら一緒に頑張れたら嬉しいです。
監督の三木さんは、いつかご一緒してみたい監督の一人で、このご縁を無駄にしないように、全力で三木さんの演出にお応えしていきたいです」
初めてラブストーリーに挑戦する神木隆之介。そして、四度目の共演となった有村架純は、「これまでとは一味違ったラブストーリーができる」と脚本の豊かさに触れていますね。
今から2人の共演が楽しみですね。
まとめ
木山慎一郎を演じた神木隆之介は初のラブストーリー出演。また、『時をかける少女』で映画に目覚めた三木孝浩監督は、初のファンタジーの演出を務めます。
何より原作者の百田尚樹にとっても『フォルトゥナの瞳』は新たな新境地となる作品ですから、本当に楽しみなチャレンジが詰まった作品になりそうですね。
原作『フォルトゥナの瞳』のタイトルでもある「フォルトゥナ」は、ローマの神話に登場する運命の女神。
他人の生死の運命を目にすることができた時、その人を救うか否かと、主人公の木山慎一郎は重大な選択を迫られます。
“フォルトゥナの瞳”は、死を見通せる木山自身の瞳なのか。それとも有村架純が演じるヒロイン桐生葵の瞳なのでしょうか。
愛する人を目の前に互いの瞳と葛藤に、やはり、映画でも感情移入しそうですね。
映画を観る前に原作も、ぜひ読んでみてくださいね。