2017年『ラ・ラ・ランド』で主演を務め、来日もしたことから映画通でなくてもその存在を知らない人はいないほどの俳優となったライアン・ゴズリング。
そんな彼が出演時間わずか3分の1ほどにも関わらず、その存在感を遺憾なく発揮した隠れた名作をご存知でしょうか。
『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』は他にも、今では有名になった俳優たちが、まだ脇役で出演していることから、細かいところまで楽しめる良作となっています。
CONTENTS
1.映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』の作品情報
(C)2012 KIMMEL DISTRIBUTION, LLC ALL RIGHTS RESERVED.
【公開】
2013(アメリカ)
【原題】
The Place Beyond the Pines
【監督】
デレク・シアンフランス
【キャスト】
ライアン・ゴズリング、ブラッドレイ・クーパー、エヴァ・メンデス、レイ・リオッタ、ベン・メンデルソーン、ローズ・バーン、マハーシャラ・アリ、ブルース・グリーンウッド、ハリス・ユーリン
【作品概要】
恋愛映画としてはあまりにもありふれた悲劇を徹底的に描いた『ブルー・バレンタイン』のデレク・シアンフランスの日本公開第2作目。
2人の男の因果が、子の世代まで続く様を刹那的に描いたドラマ。
のちに17年米アカデミー賞主演男優賞にノミネートされるライアン・ゴズリングや、同じく助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリも出演しており、ほかにも後ほど名をはせる役者が登場している。
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2.映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』のあらすじとネタバレ
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『ルーク』
遊園地でバイクショーを披露して日銭を稼ぐルーク。
ある夜、見に来ていた子供たちにサインをしていると、過去に付き合っていたロミーナという女性と偶然出くわします。
バイクで彼女の家まで送っていき、話をしないかと言いますが、ロミーナに断られます。
ルークは数日後、村を経つ事も言いますが、結果は同じでした。
それでも彼女のことが気になるルークは、翌日ロミーナの家に行くと彼女の母親が彼女は仕事に行ったと伝えます。
ロミーナの母親は赤ん坊を抱いており、それはルークとロミーナの子だといわれ、衝撃を受けます。
ルークはロミーナの働くレストランに駆けつけ、子供のことを隠していていたことを静かに責めますが、ロミーナには何もしてくれなかったとルークを責めます。
その後、ルークが向かったのは、自身がショーをする遊園地。オーナーに給料の前借を要求すると同時に、退職します。
お金を用意し、再びロミーナの家に行くと今度は黒人の男・コフィが現れます。
今は彼がロミーナの彼氏で、赤ん坊・ジェイソンの父親を務めていました。
ルークの面会を断るコフィは、ロミーナたちを車に乗せて去っていきます。
向かった先は教会。ジェイソンの洗礼を執り行う日だったのです。
ルークは教会の席に着き、その様子を遠くから眺め、そして人知れず静かに涙を流すのでした。
ある日、森林の中をバイクで失踪しているルークを見たロビンという男が、その腕を気に入り自分が経営する車の修理工で働かないかと提案してきます。
ルークは仕事だけでなく、ガレージ付近にあるトレーラーハウスまで貸してもらうことになります。
しかしジェイソンやロミーナを養おうと思うと、その給料はまだまだ足りない額でした。
その話を聞くと、ロビンは銀行強盗で稼ぐことを提案します。
3.映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』の感想と評価
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今作を見て、まず最初に驚いたのは、今では有名になった俳優が多数出演しているという点が見どころの一つになっています。
主演のライアン・ゴズリングは2017年のアカデミー賞にて『ラ・ラ・ランド』で主演男優賞ノミネート、今後は『ブレードランナー2049』にも主演を務めるほどのスターになっています。
コフィ役のマハーシャラ・アリは『ムーンライト』で助演男優賞を受賞していまが、今作でも脇役でありながら、その存在感を充分に放っています。
他にもブラッドリー・クーパーは翌年の『アメリカン・スナイパー』で実在のスナイパーを演じ話題を呼びました。
AJ役のエモリー・コーエンはシアーシャ・ローナン主演の『ブルックリン』でチャーミングなアイルランド人を演じており、そのギャップに驚かされます。
(顔も結構変わっているので、結構わかりずらいかも…?でも喋り方が独特なのでそこで気づかされたり…笑)
ジェイソン役のデイン・デハーンもリュックベンソンの最新SF作『Valerian and the City of a Thousand Planets(原題)』が待機作など、皆今考えると大出世している役者が多いのです!
そう考えると、ルーク役を演じたゴズリングは、死んでしまってからは回想ですら登場しなくなるので、今思うと贅沢な使い方をされているなあとも思います笑
そういった意味でも、今作は余韻というより、刹那的演出が冴え渡っており、それぞれが抱える苦悩、後悔が非常に印象的に描かれていました。
4.ルークが乗りこなしている白バイクの車種は気になる⁉︎
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今作『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』でルークが最初から乗りこなしているバイク姿が、とにかく格好良くてチョット気になって調べてみました!
映画は語れてもまったくバイクは詳しくはないので…(スイマセン…調査しました。)
とてもバイク通でいらっしゃるのだろうBAJA人さんの詳細なバイクレビューを発見しましたので共有させておきます。(あっぱれな素晴らしい分析力!)
【バイク車種】
ホンダ XR650R【デザイン】
最近よく分からないデザインのバイクが増えていますが(特にオンロード)、どっからどう見てもオフロードバイクです。
自分的にはこれを超えるデザインのオフバイクはありません。車体は650らしく大柄で、シートは高くまるで乗り手を拒絶するような威圧感
を漂わせています。初めてまたがったときの感激、初めてエンジンを掛けたときの感動は今でも忘れません。【エンジン性能】
乾燥重量130kgで61psですのでなかなか凶暴です。ただトルクの出方がスムーズなので乗りこなしはそれほど難しくないです。
しかしラフにアクセルを開けると3速、4速でもフロントがポンポン浮きます。強制開閉式のキャブはツキがバツグンに良いですが、シフト操作時は半クラを使って綺麗に合わせないとギクシャクします。負圧式のようにイージーなアクセル操作はできません。【走行性能】
速くも遅くも走れます。2stレーサーみたいなピーキーさはありません。走行安定性もバツグンで安心感があります。高速ではオフ車とは思えない速さで走れます。
トップギヤでそれなりに回転が上がって250トレールなら頭打ちとなる速度域からでも、アクセルをクイッと開けるとその巨体を信じられない加速度で前に押し出します。
ぬふぁkm/h以上になるとステダンがないとハンドルが振動し、ここいらで止めとけよとのシグナルを発します。
オフロードでも巨体に似合わずそこそこ走れてしまいます。体感速度が低く感じるのか、気がつけばすごいスピードになってたりするのは、オフでの走破性の高さの表れかと。【乗り心地】
短距離は問題ないですが高速の長距離は辛いです。1時間も走ると手のひらはジンジンし、お尻もジーンとしだします。とにかく回転を上げると振動がすごいです。
高速に乗らなければ長距離もOK。シートもレーサーにすれば厚みがあり、座り心地自体は悪くないです。【取り回し】
大きく重いので取り回しはあまりよくないです。でもステアリングはとても軽いです。エンジン始動はキックのみで、これがこのバイクを敬遠させる要因のひとつになっていると思いますが、コツを掴めば軽く一発でかかります。【燃費】
最近乗ってないので忘れました(笑)街乗りで20km/Lいくかいかないかくらいだったかな?ガスはハイオク仕様です。【価格】
2001年当時たしか諸経費込みで85万円くらいでした。オフ車とすれば高いかもしれませんが、跨って走り出した瞬間に値段なんて忘れますよ(笑)【総評】
誰もが乗れるバイクでは決してないと思いますが、体格とやる気があればそれなりに乗れてしまう懐の深さも併せ持った不思議なバイクだと思います。
BAJAチャンプという生い立ちを持つ純レーサーであるのに、走りにも整備にも神経質な面がなく、さすがホンダのレーサーという感じがします。製造終了になって久しいですが、その輝きはまだ微塵も衰えていないと思います。環境保護など世界的な流れから言えば、これだけ魅力的なマシンはもう生まれてこないかなとも思います。
購入から14年。何度か売ろうと思ったこともありますが、未だ手元にあります。最近も売ろうと思って踏みとどまりました。
今はいろんな理由で乗れませんが、将来はまた乗りたいですね。こんなに凶暴で楽しく、かつ乗りやすいバイクは他にはないと思います。
乗ったときの感触や感動が忘れられない麻薬的な魅力を持った一台です。(価格.COM 自動車・バイクより引用)
こんな通が認める名車バイクである「ホンダ XR650R」を映画に登場させて、強盗する際には目立たないよう黒スプレーで塗られたり、また、ロビンによって破壊されたりする(涙)な扱いでしたね。
しかし、ルークのバイクの乗りこなす姿の走りやエンジン音はバイクファンにはたまらないものなのでしょう。
名車だからこそ映画に登場させ、永遠に走るバイクの姿を後世にまで残したのだと思います。
きっと、デレク・シアンフランス監督の映画撮影に、名車「ホンダ XR650R」を薦めたバイク担当者もかなりのバイク・マニアなんでしょうね。
また、このバイクをルーク役を務めたライアン・ゴズリング本人が運転しているのに驚きます!
彼は冒頭のバイクでの曲芸のシーンは、ワンカットで撮影しているように見えるので、そうならば本当にゴズリング本人がやっていることになりますね。信じがたいですが…笑。
ひょっとしたらものすごく巧妙なカメラワークでワンカット風に見せているかもですが…
どちらにしろ、ゴズリングのバイクシーンは、衣装も相まってとても格好良く見えます!!!!
まとめ
(C)2012 KIMMEL DISTRIBUTION, LLC ALL RIGHTS RESERVED.
少し時間の経った過去の作品を見ていると、今では凄い知名度を持った役者さんが脇役など出ているのを知ると、なんだか得した気分になりませんか?笑
監督は初期作『ブルー・バレンタイン』の頃からライアン・ゴズリングと組んでいるので、かなり先見の明があるのではないでしょうか。
そういった意味でも、今後この監督の作品から目が離せなくなりそうです。
隠れた名作に出会える日も近いかも…?
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