映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』は、2018年8月31日(金)より全国ロードショー。
2011年の韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を『モテキ』の大根仁が映画の舞台を80年代の韓国から90年代の日本に移しリメイク。
小室哲哉が引退前にオファーを受け、24曲の劇伴を書き下ろした、最後の音楽映画は90年代のJ-POPのサウンドで作品を輝かせます。
CONTENTS
映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の作品情報
【公開】
2018年(日本映画)
【監督】
大根仁
【キャスト】
篠原涼子、広瀬すず、小池栄子、ともさかりえ、渡辺直美、池田エライザ、山本舞香、野田美桜、田辺桃子、富田望生、三浦春馬、リリー・フランキー
【作品概要】
韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を『モテキ』の大根仁が日本を舞台に移してリメイクしました。
日本ならではコギャルブームやルーズソックスといった文化と小室哲哉が24曲の劇伴として書き下ろした90年代J-POPの融合によって、新感覚の音楽映画。
「アンフェア」シリーズの篠原涼子と「ちはやふる」シリーズの広瀬すずがW主演を務めます。
大根仁監督のプロフィール
監督作品:『モテキ』(2012)
大根仁は、1968年12月28日生まれ、東京出身の演出家、映画監督。
テレビドラマ『北の国から』を観て衝撃を受け、ドラマ制作に興味を持ったことから、映像系の専門学校に進学し、在学中にプロモーション・ビデオなどを製作します。
その作品が専門学校の講師として来ていた映画監督の堤幸彦の目に留まり、それがきっかけで堤幸彦と秋元康が設立した番組制作会社に入社しました。
2004年以降は『ヴァンパイアホスト』『ライオン丸G』など、テレビ東京系列の作品を中心に演出・脚本を手掛けます。
2012年にドラマ版も手掛けた『モテキ』劇場版で監督デビューを果たし、日本アカデミー賞で話題賞・優秀作品部門を受賞しました。
映画やドラマの他にもミュージック・ビデオも手掛けています。
映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の主なキャスト
篠原涼子(奈美・現代役)のプロフィール
参考映像:『人魚の眠る家』(2018)
篠原涼子は、1973年8月13日生まれ、群馬県出身の女優、タレント。
1989年にオーディションに合格したことで事務所に所属したことから芸能界に入ります。
1990年に東京パフォーマンスドールのメンバーとしてデビューし、CDデビューも果たしました。
テレビドラマやバラエティにも積極的に出演していたことで知名度を上げていきます。
1994年に小室哲哉プロデュースで発表したシングル「恋しさと せつなさと 心強さと」がミリオン・ヒット。これをきっかけに一躍有名となります。
東京パフォーマンスドール卒業後は、『きらきらひかる』や『ギフト』などフジテレビ系のヒットドラマに数多く出演したことから、歌手としてよりも女優業の方で注目されるようになります。
2006年テレビドラマ『アンフェア』で再び注目され、劇場版含め約9年間続いたシリーズの全てに出演しました。
次回作で2018年11月公開予定の『人魚の眠る家』でも主演に抜擢されました。
広瀬すず(奈美・女子高生時代役)のプロフィール
参考作品:『3度目の殺人』(2017)
広瀬すずは、1998年6月19日生まれ、静岡県出身の女優、モデル。
姉の広瀬アリスが専属モデルを務めていた雑誌「セブンティーン」のイベントに来場した際に、事務所の社長に声をかけられたことがきっかけで、2012年に開催されたモデルオーディション「ミスセブンテイーン2012」に応募します。
しかも「ミスセブンテイーン2012」ではグランプリに選ばれ、芸能界デビューを果たします。また、姉妹で「セブンティーン」専属モデルとなりました。
モデル業と並行してバラエティや企業コマーシャルの仕事もこなし、2013年のテレビドラマ『幽かな彼女』で女優デビュー。
そして同年の『謝罪の王様』で映画デビューを果たします。
2015年テレビドラマ初主演となる『学校のカイダン』に出演、同年『海街diary』がカンヌ映画祭で話題になったことがきっかけで一躍有名になります。
2016年『ちはやふる』に能年玲菜(現在のん)が出演できなくなったことがきっかけで主演に選ばれ、シリーズを通して主人公・綾瀬千早役を演じました。
2019年放送の連続テレビ小説100回目記念作『なつぞら』にも主演が決定しています。
坂谷由香(芹香・現代役)のプロフィール
板谷由香は、1975年6月22日生まれ、福岡県出身の女優。
1994年に雑誌「PeeWee」の専属モデルとして活躍します。
1999年に『avec mon mari』で映画デビューを果たし、ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞しました。
同じく1999年に福山雅治主演ドラマ『パーフェクトラブ!』に出演したことで知名度が上がり、映画やドラマの出演が増えました。
2007年にはNEWS ZEROの火曜キャスターやドキュメンタリーのナレーションを担当するなど幅広い分野で活躍しています。
映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』のあらすじ
日本中の女子高生がルーズソックスを履き、空前のコギャルブームに沸いた90年代。
そんな時代を共に過ごした女子高生の仲良しグループ「サニー」のメンバー6人は、20年以上という時を経て、それぞれの問題を抱える大人になっていました。
主婦の奈美は、久しぶりに親友・芹香と再会しますが、芹香は末期ガンにおかされ余命宣告されている状態でした。
「死ぬ前にもう一度だけ、みんなに会いたい」という芹香の願いを叶えるため、奈美はかつての「サニー」のメンバーを探すことを決意します。
夢と刺激で溢れていた高校時代と、輝きを失って日々の生活をおくる現在の2つの時代が交差して物語は展開します。
無事に6人は再会を果たせなるのでしようか。そして作品のテーマである「強い気持ち」と「強い愛」とは…。
映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の感想と評価
関連作品:『サニー 永遠の仲間たち』(2011)
今作は2011年の韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を日本を舞台にリメイクした作品です。
監督の大根仁がリメイク版を制作したいと、強く望んだことから企画が誕生しました。
オリジナル版では、70~80年代の韓国で流行った曲が使われていたため、どうして日本人には馴染みが低い作品でしたが、韓国の懐かしい曲を知るのにはいい教材ではありました。
舞台設定を日本の90年代に移すことで、日本独特のコギャル文化と90年代J-POPが融合した音楽映画となりました。
リメイクではありながら、大まかな設定以外は韓国版とは完全に差別化した作品です。
そのためリメイクと言うより日本バージョンと言った方がいいかもしれません。
作品のターゲットとしては当時学生であった30~40代ですが、小室哲哉が音楽を担当したことで、懐かしくもあり現代にも通用する楽曲のベストチョイスの数々が映画のシーンの中に上手く散りばめられているため、当時を知らない人でも楽しめる音楽映画に仕上がっています!
今まで昭和ブームやバブル時代ブームというのは過去にありましたが、この映画が90年代ブームの火付け役となるかもしれません。
キャスティングが90年代ドラマや映画にまだ10代や学生で出演していた篠原涼子、小池栄子、ともさかりえなどを起用することで過去を振り返るというシーンの説得力があります。
毎日が輝いていた学生時代と、大人になって日々の生活に追われる現代が交差し、すさんでいた現代にも輝きを与えていくというのは、まさに音楽映画の神髄とも言っていいと思います。
音楽映画やミュージカル映画というのは、過去に携わっていな監督が撮ると大失敗することも少なくはないです。しかし、大根監督は過去にミュージック・ビデオを多く手掛けています。
2012年には映画化もされたジョン・キャメロン・ミッチェル原作の『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』の日本版舞台を手掛け、2017年には映画『奥田民生になりたいボーイ 出会う男すべて狂わせるガール』を監督した経歴もあります。
多くの音楽に関わりの深い作品に携わっていることからも、音楽映画のノウハウがあることは言うまでもありません。
安心して観られる音楽映画です!!
まとめ
音楽を担当した小室哲哉が引退を発表したことから、小室プロデュースの事実上最後の音楽映画となります。
90年代のヒットソングを映画用音楽としてアレンジして24曲書き下ろしました。
90年代音楽を扱う作品としては、これ以上の人選はないでしょう。
バブル時代や80年代を扱った作品は、今までにもありましたが、90年代の音楽や文化を扱った作品というのはあまりなかった様に思えます。
当時高校生だった人は今30~40代ということもあり、日々の生活に疲れて、当時の夢や輝きを忘れてしまっている人も多いのではないでしょうか。
音楽映画やミュージカル映画の不思議なところは、どんな暗い現実が目の前にあったとしても、新たな輝きを与えてくれることなんです。
小室哲哉は90年代には、当時の若者に輝きを与えてくれました。
今度はかつての若者に、もう一度輝きを与えてくれるのが集大成で最後の音楽映画となった、この作品ではないでしょうか。
小室哲哉が最後にもう一度、日本を輝かせます!!
映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』は、2018年8月31日(金)より全国ロードショー。