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ネタバレ感想『ライフ・オン・ザ・ロングボード 2nd Wave』映画鑑賞と共にサーフィン好きになってしまう⁈

  • Writer :
  • 村松健太郎

映画『ライフ・オン・ザ・ ロングボード 2nd Wave』は、2019年5月31日より新宿バルト9、鹿児島ミッテ10ほか全国ロードショー。

定年を迎えた男がサーフィンに生きがいを見出すという大杉漣主演の『ライフ・オン・ザ・ロングボード』から14年。

東京オリンピック2020でサーフィンが公式種目に決定したなかで、再びサーフィンと共に人生の第二幕の迎える男の姿を描いた『ライフ・オン・ザ・ロングボード2nd WAVE』が公開。

主演には多彩なキャリアを誇る吉沢悠、ヒロインにはモグラ女子としても知られる馬場ふみか。共演に香里奈、泉谷しげる、松原奈佑、立石ケン、竹中直人など。

監督は『ライフ・オン・ザ・ロングボード』に続いて喜多一郎。映画の大半はマリンスポーツの聖地ともいわれている種子島で撮影されています。

映画『ライフ・オン・ザ・ ロングボード 2nd Wave』の作品情報


(C)2018「Life on the Longboard 2ndWave」製作委員会

【公開】
2019年(日本映画)

【脚本・監督】
喜多一郎

【キャスト】
吉沢悠、馬場ふみか、香里奈、立石ケン、大方斐紗子、泉谷しげる、松原奈佑、南美沙、森高愛、TEE、角田信朗、勝野洋、榎木孝明、竹中直人

【主題歌】
TEE『UMI』

【作品概要】
定年後にサーフィンに目覚めて種子島に移住した中年男性の第2の人生を、大杉漣主演で描いた「ライフ・オン・ザ・ロングボード」の続編。

主人公の光太郎役を『エキストランド』の吉沢悠が演じ、美夏役を『黒い暴動』の馬場ふみかが務めます。そのほか香里奈、泉谷しげる、大方斐紗子、竹中直人らの共演も見どころ。前作に引き続き演出は喜多一郎監督。

映画『ライフ・オン・ザ・ ロングボード 2nd Wave』のキャラクターとキャスト


(C)2018「Life on the Longboard 2ndWave」製作委員会

梅原光太郎(吉沢悠)
全日本クラスの実力をサーファー。ただ、目の前に難題やプレッシャーがあると、逃げがち。

工藤美夏(馬場ふみか)
光太郎の恩人である父親・銀二(勝野洋)の跡を継いでサーフショップを切り盛りしている。

沙織(香里奈)
種子島のサーファーたちが集うレストランの経営している。

安田玄十郎(泉谷しげる)
種子島の元漁師の独居老人

田上(竹中直人)
光太郎が働く病院の院長。銀二とは古くからの中で実はサーファー。

酒井洋(立石ケン)
地元の高校生。サーファーとして高い素質を持っている。

映画『ライフ・オン・ザ・ ロングボード 2nd Wave』のあらすじとネタバレ


(C)2018「Life on the Longboard 2ndWave」製作委員会

梅村光太郎は全日本クラスの実力を持つサーファー。

ただ、その一方で、すぐに仕事放り出して、波乗りに行ってしまうような人間で、仕事はクビになり続け、とうとう家賃にも事欠き追い出されてしまいます。

そんな時、恩人の工藤銀二がサーフショップを営む種子島のことを思い出した光太郎は、最後の有り金を使って種子島に向かいます。

しかし、銀二は既に二年前に亡くなっていいて、ショップは娘の美夏が継いでいました。

美夏は、銀二が何かにつけ世話を焼いてきたにもかかわらず、その恩に報いることを一切してこなかった光太郎に対して、いい印象を持っていません。

それでも地元のレストラン経営者の沙織は、何度も光太郎の仕事を世話し続けます。

何度もバイトをクビになり続けた光太郎は、結果的に田上が院長を務める病院の送迎車の運転の仕事を始めます。

そこで、知り合った老人たち。皆一人暮らしですが、元漁師の玄さんなどまだまだ元気な人たちばかりです。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ライフ・オン・ザ・ ロングボード 2nd Wave』ネタバレ・結末の記載がございます。『ライフ・オン・ザ・ ロングボード 2nd Wave』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。


(C)2018「Life on the Longboard 2ndWave」製作委員会

話の流れで、そんな彼らにサーフィンを教えることになった光太郎は、今までにない充実感をもってサーフィンに触れている自分に気が付きます。

そんなある日、東京から光太郎に東京オリンピック2020にサーフィンが公式種目になったことから、代表選考への出場の打診が来ます。

そんな誘いに光太郎は自分ではなく、地元の高校生・洋を自分に変わる素質の高い選手候補として推薦します。

最初は会話もぎこちなかった光太郎と洋でしたが、美夏や沙織のフォローもあって、徐々に強い師弟関係を作っていきます。

しかし、代表選考会が迫る中、トレーニング中に洋が怪我を負ってしまいます。

ショックを隠せない洋でしたが、自分の代わりに親身になって指導し続けてくれた光太郎に代わりに選考会に出場して欲しいという言葉が、田上を経由して光太郎に伝えられます。

今まで大きなことから逃げ回ってきた自分に、洋の代わりが務まるのかと不安を露にする光太郎。

一方で美夏たちは今の光太郎なら大丈夫だといって背中を押します。

島中の人が集まった壮行会の翌朝、光太郎は“自分は種子島代表だ!”と宣言します。そして必ず帰ってくると誓って島を旅立つのでした。

映画『ライフ・オン・ザ・ ロングボード 2nd Wave』の感想と評価


(C)2018「Life on the Longboard 2ndWave」製作委員会

映画と共にサーフィンが好きになる

この映画の主人公・梅原光太郎は特に映画の前半では正直“人格破綻者”にも見えてしまいます

せっかく紹介してもらったバイトの初日から、波の誘惑に負けて仕事放り出して、サーフィンに興じます。しかもこれが3日続けてやらかします。

いくらサーフィンが好きだからと言って、さすがにこれは人間性を疑ってしまいます。

ところが、映画中盤で地元の一人暮らしの老人たちと出会い、彼らにサーフィンを教えていく中で、気が付くと見ているこちらもサーフィンが好きになっています


(C)2018「Life on the Longboard 2ndWave」製作委員会

前半がひどすぎるという話もありますが、それにしてもうまいことやられます。

馬場ふみかが演じるヒロインの美夏も、島の人々も(それは光太郎がかなり迷惑をかけた人たちもたくさんいます)気が付けばそのギャップにやられてしまって、気が付けば島を上げての壮行会まで開かれてしまいます

紆余曲折を経て島に受け入れられ、オリンピックを目指すことになる光太郎ですが、変に、カップルにしたり、簡単にオリンピック代表になってしまったりするようなことはないのも程よくリアルでしっくりきます。


(C)2018「Life on the Longboard 2ndWave」製作委員会

まとめ

“モグラ女子”の馬場ふみか


(C)2018「Life on the Longboard 2ndWave」製作委員会

本作品『ライフ・オン・ザ・ ロングボード 2nd Wave』のヒロイン美夏を演じるのは馬場ふみか

2014年に映画『パズル』でデビューした後、同年放映の『仮面ライダードライブ』で敵役の幹部“メディック”を演じてブレイク。この時、同じように“モグラ女子”として注目を浴びる内田理央と共演しています。

このメディック役は本人も大きな存在であることを認めていて、ドラマシリーズ放映後の続編にも律義にずっと出演し続けています。

2018年には『クソ野郎と美しき世界』や『劇場版コード・ブルー ドクターヘリ緊急救命』などの大きな企画・話題性のある企画にも名を連ねるようになってきました。

主演作やヒロインを務める作品も増えてきていますので、ビジュアル面での話題が先行しがちな存在ですが、女優としてもこれからが楽しみな存在です。

映画『ライフ・オン・ザ・ ロングボード 2nd Wave』は、2019年5月31日より新宿バルト9、鹿児島ミッテ10ほか全国ロードショー!

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