今最も熱い若手俳優・菅田将暉の主演作が、寺山修司・原作の映画化として上映されます。
いよいよ配信版も、劇場版の後編にあたるストーリーに入っていきます。
第5話では、ついに因縁の新次VS祐二の試合が行われます。
しかし、その試合後、新次や健二はそれぞれの道を歩むことになり、事態は思わぬ方向へ向かいます。
配信版では劇場では未公開のシーンを盛り込んだ【完全版】となっています。
1.映画『あゝ、荒野』【第5話】の作品情報
(C)2017「あゝ、荒野」フィルムパートナーズ
【公開】
劇場版後編は2017年10/21より公開
配信版・第4話は10/27より配信
【監督】
岸善幸
【キャスト】
菅田将暉、ヤン・イクチュン、木下あかり、モロ師岡、高橋和也、今野杏南、山田裕貴、河井青葉、前原滉、萩原利久、小林且弥、川口覚、山本浩司、鈴木卓爾、山中崇、でんでん、木村多江、ユースケ・サンタマリア
【作品概要】
『二重生活』で初長編にして高い評価を得た、岸善幸監督の2作目。寺山修二、唯一の長編小説を2021年の新宿を舞台とし、独自の設定やストーリーを交えたトータル300分ほどの超大作。
ボクサーという青春モノを描きながら、愛憎渦巻くそれぞれの因果関係をも、岸監督独特のタッチで描いており、青春・スポ根ものには珍しい雰囲気を漂わせています。
『二重生活』同様、東京の雑踏、町並みすらも美しく描いており、前作のファンもストーリーは違えど、楽しめる要素が詰まっています。
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2.映画『あゝ、荒野』【第5話】のあらすじとネタバレ
(C)2017「あゝ、荒野」フィルムパートナーズ
以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『あゝ、荒野【第5話】』ネタバレ・結末の記載がございます。『あゝ、荒野【第5話】』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
新次とバリカンの間に大きな溝が生まれる中、自殺クラブに残ったメンバーのひとりが、建夫をバリカンに引き渡そうとします。
病気の進行で目が見えなくなっている建夫は、ボクシングで鍛えたバリカンに触れると、息子ではないと相変わらず粗雑な態度で振舞います。
バリカンが引き取らなければ、身寄りのなくなる建夫ですが、なぜ戻ってきたと激しくバリカンは罵り、そのまま去っていきました。
ジムに戻ると、バリカンは新次のようになりたいといいますが、新次は自分は自分。バリカンは自分のようになれないと冷たく返すのでした。
翌日、ジムでは新次が祐二との試合に向けて練習に励むなか、突然バリカンは新次と練習したいと申し出ます。
渋る片目をよそに、新次は練習を引き受けます。
しかし周りの予想に反して、新次とバリカンの試合は接線を極め、2人同時にリングに倒れこみます。
その練習を機に、バリカンは新次へ手紙を書くと、ジムへ顔を出さなくなりました。
いよいよ祐二との試合当日。バリカンは新次の控え室にもいませんでした。
祐二との試合を多くのギャラリーが見ている中、試合が始まります。
熱くなる新次は反則スレスレの行為を行い、片目からは「ボクシングで勝て!」と言われます。
試合は泥試合とかし、2人とも立っているのがやっとというレベルになると、それはボクシングというより因縁の喧嘩のようでした。
結果は新次の判定勝ち。ボクシングで勝つことは出来ても、祐二を殺すことはできませんでした。
新次は退場する祐二にこれで本当に終わりでいいのかたずねるも、彼は新次に抱擁すると力なく去っていき、ギャラリーにいた立花に涙ながらに頭を下げます。
試合後、新次はバリカンの手紙を読みました。
彼が仕事である床屋を辞め、川口の経営するジムへ移籍していました。
バリカンの願いはただひとつ、新次と闘いたい。
最後は別れの文章で締めくくられていた手紙を読み終わると、新次は再び練習に打ち込むのでした。
芳子と会う新次は、バリカンとの別れ後、いつも虚無感を身にまとっていました。
そんな新次を見ていた芳子の取った決断は、新次の元を何も告げずに去ることでした。
新次が家に訪れたときには部屋に何もなく、ゴミ捨て場には芳子の母が買った靴が捨てられていました。
一方、バリカンは移籍後初の試合で見事勝利を収めます。試合には杏子も見に来ていました。
打ち上げで上機嫌な川口たちと上手くなじめないバリカンと杏子。彼女は突然バリカンに口づけすると、そのままホテルへ入ります。
しかしバリカンは、杏子と事に及ぶことが出来ませんでした。
片目は誰もいない居酒屋で、曽根セツと体を重ねていました。
一緒に新宿で住まないかと片目が言うと、セツは震災で今まで関係を持った男の殆どが流されていなくなったことを告白します。
それを聞く片目は、それでもセツを優しく受け止めました。
しかし大洋拳闘クラブはバリカンも抜けたことで、宮下もやる気をなくし、たたまざるを得ない状況に陥っていました。
芳子が見つからず、新次がジムに戻ると、そこで片目は酔いつぶれていました。
片目は新次にジムをたたむ話をし、新しい居場所を探してやるから、ボクシングは続けるよう新次に語ります。
再び全てを失った新次は、涙を流し、ジムを出て行くのでした。
【第6話につづく…】
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