大人気実写化シリーズの劇場版第2弾!
河本ほむらと尚村透による大人気漫画『賭ケグルイ』。
2018年に浜辺美波主演で実写ドラマ化した本作は2019年には劇場版第1作が公開され、人気キャラクター早乙女芽亜里を主人公としたスピンオフドラマ『賭ケグルイ双』も制作されるなど、高い人気を博しています。
そして2021年、前作に引き続き完全オリジナル展開で描かれる劇場版第2弾『賭ケグルイ 絶対絶命ロシアンルーレット』(2021)が遂に公開されます。
今回は「賭ケグルイ度」が益々進化した本作を、ネタバレあらすじを含めその魅力をたっぷりとご紹介させていただきます。
CONTENTS
映画『賭ケグルイ 絶対絶命ロシアンルーレット』の作品情報
【公開】
2021年6月1日(日本映画)
【監督】
英勉
【キャスト】
浜辺美波、藤井流星、高杉真宙、森川葵、中村ゆりか、柳美稀、松村沙友理、岡本夏美、三戸なつめ、松田るか、池田エライザ
【作品概要】
シリーズ累計620万部もの発行部数を誇る大人気漫画『賭ケグルイ』を映像化したシリーズの劇場版第2作。
浜辺美波や高杉真宙などシリーズお馴染みのキャストに加え、ジャニーズWESTに所属する藤井流星が本作でヴィランを演じたことで話題となりました。
映画『賭ケグルイ 絶対絶命ロシアンルーレット』のあらすじとネタバレ
ギャンブルを推奨する「私立百花王学園」では異変が発生していました。
生徒会に対する上納金の額が少ない生徒は「家畜」と呼ばれ奴隷のような扱いを受けるものの、逆転のチャンスとして無条件かつあらゆるルールよりも優先される「公式戦」と呼ばれる青天井のギャンブル勝負を生徒会役員に対し挑む権利を有しています。
生徒会役員の西洞院と夢見弖は連日、多数の家畜から公式戦を挑まれ続け疲弊しており、生徒会長の桃喰綺羅莉の秘書である五十嵐は生徒会の権威が失墜していることを危惧します。
転校生蛇喰夢子が西洞院と夢見弖、そして生志摩と豆生田を立て続けに破ったことが全ての元凶であると確信した西洞院と夢見弖は、桃喰に相談せずに最強のギャンブラーを呼び寄せ、夢子にぶつけることを宣言します。
呼び出された視鬼神は2年前に学園内の生徒の半数を家畜にし、学園を混乱に陥れたとして停学処分を受けていた生徒であり、黄泉月は警戒を強めます。
視鬼神の起用を桃喰が認めたことで五十嵐は、復学を条件に夢子と夢子の一派である皇伊月と早乙女芽亜里を潰すようにと命じます。
夢子の友人である鈴井は早乙女が「生徒代表指名選挙」で大金を手にしたはずにも関わらず、運に見放されほぼ全ての財産を失い途方に暮れている様子を目撃します。
さらに早乙女は「開拓地」と呼ばれる学園内の強制労働場を指揮する討嶋に勧誘を受けており困窮していましたが、一方で夢子は迫り来る体育祭に憂鬱になるばかりでした。
帰り道、早乙女は皇から「ある男」とのギャンブル勝負を持ちかけられます。
鈴井は必死に早乙女を制止しようとしますが、種銭を皇が出すと言う提案を受けた早乙女は意気揚々と指定の場所へと向かいます。
学園の端にある小部屋には視鬼神が待ち構えており、視鬼神は家畜である葱韮を早乙女と勝負させ、早乙女が勝てば1000万円の賞金、負ければ200万円の負け金と言う破格の勝負を提案します。
勝負の内容はサイコロをカップの中で積み上げる「ダイススタッキング」を用いたものであり、「ダイススタッキング」を得意とする早乙女は勝負を有利に進めます。
しかし、この勝負に負けると家畜である葱韮は、視鬼神によって校舎から突き落とされることが分かります。
最低でも骨折は免れない状況から、早乙女は皇に負け金の200万円を負担させ勝負を降りようとしますが、既に視鬼神に負け全財産を奪われている皇にその資金はなく、この勝負は始めから200万の借金を背負い家畜となるか、葱韮を見捨てるかを選択させるために、視鬼神が皇を使い用意したものだと分かります。
目の前の人間を見捨てることができなかった早乙女は降参し、視鬼神によって家畜へと落とされてしまいます。
勝利を生徒会に報告する視鬼神は次に夢子を潰すことを宣言すると、桃喰が直々に夢子に招待状を送ることになります。
鈴井は、家畜に落ち体育祭の準備という肉体仕事を強要される開拓地へと送られる早乙女を助けるように夢子に掛け合いますが、生粋のギャンブラーである早乙女がそれを望まないと拒否し、純粋なギャンブルとして桃喰からの招待状の場所へと向かいます。
招待状の場所には視鬼神が待ち構えており、2人は全財産である30億円のほかに夢子は「2度とギャンブルをしないこと」、視鬼神は「学園を去る」ことを賭け金として、トランプのスペードとクラブのみを使った特殊ルールの「テキサスホールデムポーカー」を始めます。
第1ラウンド、夢子は視鬼神が場札を十字の形に置くことに違和感を覚えますが、ブラフを交えた勝負で10億円を勝ち取りました。
夢子は、視鬼神を「狂気を演じてはいるが実は全てを準備する用意周到な人間」であると言い、視鬼神が家畜に金を渡し西洞院と夢見弖に連日「公式戦」を挑ませ、自身の存在を知る西洞院に自身を呼び戻させるように仕向けたことを推理します。
すると校舎の一部が突如爆発。
夢子は十字に置かれた場札と夢子自身が試合中に完成させたペアが爆発する場所を示しており、視鬼神は最初からギャンブルでの勝負を行うつもりなどなくペアを作ることで人が死ぬかもしれないリスクを夢子に負わせ降参に追い込む算段であることを見抜きます。
視鬼神は勝負を続行し、夢子は使われていない教室や部室が爆破するように誘導しながら勝利を収め視鬼神を追い詰めます。
最終ラウンドとなる勝負で、夢子は今は使われていないと考えた体育準備倉庫が爆破するペアを揃え勝利を確信し、全てのチップをベットします。
しかし、視鬼神は夢子に開拓地へと送られた早乙女が、体育祭の準備のために体育準備倉庫に向かっているライブ映像を見せ、夢子は手を見せることなく敗北を認めてしまいました。
映画『賭ケグルイ 絶対絶命ロシアンルーレット』の感想と評価
「賭ケグルイ」たちの壮絶な演技合戦
漫画やアニメならではのぶっ飛んだキャラクターを実写化として、違和感なく演じきったキャスト陣の怪演が、人気シリーズへと押し上げた「賭ケグルイ」シリーズ。
主演の浜辺美波を始め、本作で狂気の裏に計算高さを隠すギャンブラー視鬼神を演じた藤井流星の「狂気を演じる」本作の戦いはシリーズの中でも究極と言える演技合戦であり、キャスト陣の怪演にただただ圧倒されます。
人生や大金を賭けた運否天賦のギャンブルをこよなく愛する「賭ケグルイ」の蛇喰夢子でしたが、今までの物語では人生を賭けたことはあれど、直接命を賭けた勝負はありませんでした。
しかし、本作で描かれるのは死に直結する狂気の「ロシアンルーレット」。
果たしてこの戦いに蛇喰夢子はどのような表情で挑むのか、俳優陣の狂気の演技に要注目です。
シリーズファン必見の「オールスター映画」
本作は「劇場版作品」として実写シリーズファンに向けた要素が散りばめられています。
スピンオフドラマ『賭ケグルイ双』の登場人物が随所に登場し、物語の繋がりを感じさせてくれるだけでなく、蛇喰夢子と敵対した人物たちがしっかりと再登場を果たします。
さらに今までギャンブルの舞台に立つことのなかった生徒会長の桃喰が、遂に舞台に立つというファン垂涎の「オールスター映画」と言っても過言ではない作品となりました。
物語から退場し再登場のタイミングにない豆生田を演じた中川大志は、別の登場人物を演じ登場するなど、どこまでもファンを意識した作品作りを行う「賭ケグルイ」シリーズ。
作品のクオリティに満足が出来るだけでなく、ファンとして安心して追うことの出来るシリーズでもあります。
まとめ
ドラマシリーズで描かれた物語の後、原作では桃喰と百喰一族の壮絶な戦いに夢子たちが巻き込まれていく物語が展開されます。
本作ではシリーズが原作と同様に百喰一族との戦いに向かっていくことが示唆されており、映像化シリーズはまだまだ続けていこうという意気込みが感じられます。
俳優たちの狂気に満ちた演技合戦と、手に汗握る読み合いの連続に目が離せなくなること間違いなしの映画『賭ケグルイ 絶対絶命ロシアンルーレット』。
セットや衣装にもとことんこだわり抜いている本作をぜひ劇場でご覧になってください。