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Entry 2018/05/24
Update

映画『羊と鋼の森』あらすじネタバレと感想。ラスト結末も【ピアノ調律士の成長を山崎賢人が好演】

  • Writer :
  • 村松健太郎

映画『羊と鋼の森』は、2018年6月8日より東宝系にて公開

『火花』『君の膵臓をたべたい』など、そうそうたる話題の小説を抑えて2016年本屋大賞を受賞した、宮下奈都の同名ベストセラー作品を映画化。

土屋太鳳&山崎賢人のダブル主演の『orange』を興行収入30億円を超えるヒット記録した、橋本光二郎監督が再び山崎賢人とタッグを組みました。

ピアノの調律師が主人公ということもあり、エンディングテーマには久石譲と辻井伸行の豪華競演が実現しています。

鍵となる姉妹が原作では双子から年の差がある姉妹に変更されているが、この姉妹を上白石萌音、上白石萌歌という実際の姉妹が演じているところも注目!

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映画『羊と鋼の森』の作品情報


(C)2018「羊と鋼の森」製作委員会

【公開】
2018年(日本映画)

【原作】
宮下奈都『羊と鋼の森』(文春文庫刊)

【監督】
橋本光二郎

【キャスト】
キャスト
山崎賢人、鈴木亮平、上白石萌音、上白石萌歌、堀内敬子、仲里依紗、城田優、森永悠希、佐野勇斗、光石研、吉行和子、三浦友和

【エンディングテーマ曲】
「The Dream of the Lambs」:久石 譲×辻井伸行(AVEX CLASSICS INTERNATIONAL)

【作品概要】2016年の第13回本屋大賞を受賞した宮下奈都の小説を映画化。

山崎賢人の主演でピアノ調律師の青年・外村直樹の成長を描いた作品。外村が調律師に憧れるきっかけの人物・板鳥宗一郎を三浦友和が演じています。また、実の姉妹の上白石萌音と上白石萌歌が姉妹の和音と由仁をそれぞれ務めました。

演出は『orange オレンジ』でも山崎とタッグを組んだ橋本光二郎監督が務めます。

映画『羊と鋼の森』のキャラクターと配役


(C)2018「羊と鋼の森」製作委員会
外村直樹(山崎賢人)
調律師の板鳥と出会い調律師の道へ。悩みながらも成長していく。

板鳥宗一郎(三浦友和)
知る人ぞ知る凄腕の調律師。静かに直樹を導く。

柳伸二(鈴木亮平)
直樹の先輩、時にやさしく、時に厳しく直樹を導く。

佐倉和音(上白石萌音)
直樹や柳が調律を担当する姉妹の姉。努力型タイプのピアニスト。

佐倉由二(上白石萌歌)
和音の妹で天才肌タイプのピアニスト。

秋野匡史(光石研)
耳が良く理想の音の自分の音の差を知り調律師になった元ピアニスト。

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映画『羊と鋼の森』のあらすじとネタバレ


(C)2018「羊と鋼の森」製作委員会

高校生の外村直樹は将来への道筋を見つけられずにいました。

そんな時、学校のピアノの調律にやってきた板鳥と出会い、彼によって調律されたピアノからは自身の生まれ育った深い北海道の森が浮かび上がります。

板鳥からピアノの弦を叩かくハンマーには、質の良い羊毛で作られたフェルトが使われることを知りました。

自分の生きる道筋を感じた直樹は、“この仕事は世界に繋がれる”と家族を説得し、調律師の資格を得て板鳥が働く江藤楽器店に就職。

職には就いたものの、まだまだ経験も実力も未熟な直樹は先輩の柳の補佐について回ります。

定期的に調律をして回る相手には気難しい店主のジャズバーや、かつてはピアノを愛していたものの、家族を失いピアノからも遠のいていた青年もいました。

その中でも特に深く関わることになったのが、和音と由二の姉妹のピアニストのいる佐倉家。

姉の和音は努力型で由二は天才肌、二人にはまる調律は直樹はもちろん、柳も苦労する相手です。

ただ、二人はピアノを愛していていつも楽しそうにピアノに触れ続けています、まだまだ未熟な直樹にも必死に調律に向かう姿に親しみを持っています。

徐々に仕事に慣れてきた直樹に驚くべき一報が入ります。

由二がピアノコンテストの最中にピアノを弾けなくなるというトラブルが起きました。

以下、『羊と鋼の森』ネタバレ・結末の記載がございます。『羊と鋼の森』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C)2018「羊と鋼の森」製作委員会

直樹は、自分が意識的に和音に合わせた調律をしたせいだと後悔しますが、柳は今の直樹にそこまでの実力はないことを厳しく告げます。

由二がピアノを弾けなくなったことでさらにトラブルが重なります、自分ばかりがピアノを弾けることを後ろめたく感じて姉の和江もまたピアノに触れなくなったのです。

これには直樹だけでなく江藤楽器の面々も頭を悩ませます。

一方、ドイツからやって大物ピアニストが自身のピアノの調律に板鳥を指名してきます。

その様子を見た直樹は久しぶりに板鳥の調律する姿を見て心震えました。

コンサートの会場には由二の姿はありましたが和音の姿はありませんでした。

そんなある日、和音が楽器店をのぞいています、偶然見かけた柳は意外な提案をします。

江藤楽器の面々が揃う中で柳は昔からの長い付き合いの濱野絵里と結婚することを伝え、パーティ会場のピアノの調律を直樹に頼みます。

直樹は一瞬躊躇しますが、ピアニストが和音だと知らされるとやると決意します。

式の当日、由仁は柳にこれからもピアノに関わり続けるため、そして姉を支えるため調律師を目指すと話しました。

佐倉姉妹の協力もあって見事な調律を仕上げた直樹は板鳥たち江藤楽器の面々にいつかは大きなコンサートの調律師になることを目指すと語りました。

映画『羊と鋼の森』の感想と評価


(C)2018「羊と鋼の森」製作委員会

遅咲きの職人橋本光二郎と、“人”を演じた山崎賢人

2015年少女コミック原作映画の中でも飛び抜けたヒットを記録した『orange』。監督はこれが初の長編映画監督作となった橋本光二郎。

多くの映画監督の助監督や、第二班監督を勤め続け、40歳代で長編映画監督となった遅咲きの監督

そんな橋本監督の長編第二作となるのが本作。

この映画で橋本監督は山崎賢人に文字通りの等身大の役を演じさせました。

ここまで山崎賢人といえば『L♡DK』『ヒロイン失格』『オオカミ少女と黒王子』『一週間フレンズ』『四月は君の嘘』『ジョジョの奇妙な冒険』『斉木楠雄のΨ難』『氷菓』と、原作モノでいわゆる王子キャラ、ヒーローキャラを演じてきました。

そんな中、この映画で(一瞬学生服姿を見せているものの)実年齢に近い、年相応の思い悩む一人の青年を演じています。

ここまで現実の延長線上に身を置いたキャラクターを演じたのはこれが初めてといっていいでしょう。

キャラクターものの呪縛から解き放たれた山崎賢人のこれからにも注目です。

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まとめ


(C)2018「羊と鋼の森」製作委員会

山崎賢人が演じた役は、将来の夢もなく、それまで生きていた外村直樹。

しかし、高校でピアノ調律師の板鳥と出会ったことで、調律したピアノの音色に魅せられ、やがて調律師を目指すことを決意。

それから調律師の先輩やピアニストの高校生の姉妹などの調律を通して、人々と関わり合いの中で調律師としてだけでなく、ひとりの人間として成長していきます。

自身に近いと言っても良い等身大の役柄を若手人気俳優の山崎賢人がどのように演じたのかを、ぜひご鑑賞ください。

映画『羊と鋼の森』は、2018年6月8日より東宝系にて公開。

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