“世界一ツイてない男”の次の相手はサイバーテロ!
ブルース・ウィリス主演の人気アクションシリーズ第4弾!
シリーズ4作目となる本作は、1998年の『ダイ・ハード3』から12年ぶりの続編です。帰ってきた不死身の男ジョン・マクレーンが、今回はサイバーテロとの闘いに挑みます。
7月4日のアメリカ合衆国独立記念日にサイバーテロが発生。ジョン・マクレーンがハッカーのマットとともに、テロリストたちに立ち向かいます。
「アンダーワールド」シリーズのレン・ワイズマンが監督をつとめ、ブルース・ウィリスが主役続投です。
映画『ダイ・ハード4.0』の作品情報
【公開】
2007年(アメリカ映画)
【監督】
レン・ワイズマン
【キャスト】
ブルース・ウィリス、ジャスティン・ロング、マギー・Q、ティモシー・オリファント、クリフ・カーティス、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ケビン・スミス
【作品概要】
「ダイ・ハード」シリーズおなじみのジョン・マクレーン役はブルース・ウィリスが続投。
監督のレン・ワイズマンは『アンダーワールド』(2003)の監督製作に携わる人物。コリン・ファレル主演の『トータル・リコール』(2012)や、TVシリーズ「スリーピーホロウ」や「LUCIFER/ルシファー」の企画、監督製作総指揮などを務めています。
ハッカー役を務めたジャスティン・ロングはコメディ映画を中心に活躍している俳優です。代表作は『ノット・ア・ガール』(2002)『ドッジボール』(2004)『ハービー/機械じかけのキューピッド』(2005)など。
シリーズ初の女性テロリスト役として登場したのは、香港を代表するアクション俳優であるマギー・Qです。『ラッシュアワー2』(2001)や『M:i:Ⅲ』(2006)などに出演し、リュック・ベッソンの代表作をアメリカでTVシリーズ化した「NIKITA ニキータ」(10~)で主演を務めています。
映画『ダイ・ハード4.0』のネタバレとあらすじ
ジョン(ブルース・ウィリス)は娘がデートで車の中で男性といちゃついているところを止めに入ります。娘からは怒られ、ひとり車に乗り込みます。
そこへ上司から無線で指令が入りました。マット・ファレル(ジャスティン・ロング)というハッカーを連行するためにマンションに訪れたジョン。
しかしマットの部屋で謎の男たちから襲撃に遭い、ジョンは男たちの銃弾をかわしながらマットと一緒に車に乗って警察へ向かいます。
マットを狙った組織は、以前マットに違法のハッキングをさせた依頼とその証拠を消すためにマットの命を狙っていました。
警察へ向かう途中も車で追われるジョンたち。副局長のボウマン(クリフ・カーティス)らはサイバーテロの対応に追われています。
テロリストたちは、独立記念日にテレビ放送を乗っ取り、宣言を放送しました。
第1段階が交通の遮断、第2段階は金融と通信網、第3段階のガス水道や電気など、システムを3段階に分けて、崩壊させるファイアセールをしているのだと予想しますが、副局長もまわりの捜査官も信じようとしませんでした。
ジョンとマットが乗った警察の車に、テロリストのリーダーのトーマス(ティモシー・オリファント)から無線が入ります。警察の無線もハッキングされていたのです。
ジョンの身元も、妻と離婚としたことなど全て調べられてしまいました。再び命を狙われる2人。
ヘリから銃撃を受け、必死にトンネルに逃げ込みますがテロリストらはトンネルのネットワークにもアクセスして通行を妨害します。
ほかの一般車両も巻き込みながらも、ジョンとマットはどうにか2人でのそばを逃げ切ります。
警察に駆け込むふたりでしたが、パニックになった街の人々で溢れかえっており、全く取り合って貰えません。盗聴を恐れて、通行人の携帯電話を奪って副局長に電話して状況を伝えるジョン。
衛星、テレビ放送などネットワーク全てハッキングされ、テレビ放送でホワイトハウスが爆破される映像が流れます。慌てるジョンや副局長でしたが、偽の映像でした。しかし、携帯のネットワークは乗っ取られてしまい、FBIは対応に追われます。
ジョンはマットに自分がテロリストだったらこの後どうするのか聞きます。マットは古い衛星通信を使って、送電網の場所を調べます。
テロリストたちは東部のハブを潰そうとしているだろうと予想し、それを止めるためにハブへと向かったジョンたち。
そこにはテロリストの一味であるマギーがFBI捜査官に扮した姿でいました。彼女と激しい格闘を繰り広げるジョン。
どうにかマイを倒したジョンでしたが、電話でトーマスにそのことを告げるとガスを送られハブを爆破されてしまいます。爆発する建物から逃げ出したジョンとマット。
映画『ダイ・ハード4.0』の感想と評価
不死身の男ジョン・マクレーンによるアクション巨編シリーズ第4弾は、サイバーテロとの闘いです。前作の『ダイ・ハード3』が1998年だったので12年ぶりとなっています。
1988年に超高層ビル占拠、1990年に空港パニック、1995年にマンハッタン爆破に立ち向かったジョン・マクレーンですが、今回は全米の機能停止に立ち向かいます。
ド迫力の爆破シーンや、スリリングなカーアクション満載で、またしても不死身の男っぷりを見せてくれました。
シリーズの過去作と変わった点は、2000年代ということで、世界的にIT化が進み、ネット社会における恐怖をテーマにしています。
テロリストによってパニックになるニューヨークの様子を描いたというのは、2001年に9.11同時多発テロがあったことが関係あるとも言えるかもしれません。
また、前作『ダイ・ハード3』ではサミュエル・L・ジャクソンが相棒でしたが、今作ではジャスティン・ロング演じるマットがハッカーとして登場します。
彼の立ち位置としては、インターネットに疎いジョンをサポートする相棒のポジションでありつつ、息子的役割も果たしています。
軟弱で弱音ばかりを吐いていたマットが、ジョンと共に何度も危機を潜り抜けていく中で変化していく成長物語として観ることもできるでしょう。
ラストにジョンが「男になったな」と優しく見つめる様は、まるで息子を見るかのような優しい表情で、親子のようにも見えます。
1作目の『ダイ・ハード』(1989)から32年が経ち、ジョンはネット社会に着いていけず、時代から取り残された中高年の男という状態です。
息子世代のキャラクターとタッグを組むのは、4作目にして初めての展開で新鮮さを感じられるとともに、時代の流れなんておかまいなしに我が道を行くジョン・マクレーンが、テロリストからニューヨークを守るというかっこよさを、楽しむことができる作品だといえます。
ちなみに元々はマットの役はジョンの息子であるジャックが登場する予定だったとか。しかし、その案はなくなり、娘のルーシーの登場に変更されています。
1、2作目で登場した妻とは離婚してしまったというのがなんとも悲しい展開ですが、娘がしっかりとジョンの遺伝子を継いでいる勝気な性格と発言なのも楽しいポイントといえます。
まとめ
「ダイ・ハード」シリーズといえば、アラン・リックマンが敵役として登場した1作目が非常に人気の高い作品です。
今作では、その1作目で象徴的だったエレベーターでのアクションシーンがオマージュとして取り入れられています。
高低差を活かした手に汗握るそのシーンにも、注目して観てみてはいかかでしょうか。