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Entry 2017/10/31
Update

河瀬直美映画『あん』フル動画を無料視聴!PandoraやDailymotion紹介も

  • Writer :
  • 山田苺

2017年のカンヌ国際映画祭でコンペティション部門に『光』を出品した河瀬直美監督の前作『あん』を紹介します。

映画『光』で視力を失いつつあるカメラマンを演じた永瀬正敏が、今作『あん』でも主要キャストとして出演しており、寡黙などら焼き店主を熱演しています。

1.映画『あん』の作品情報


(C)2015映画「あん」製作委員会/COMME DES CINEMAS/TWENTY TWENTY VISION/ZDF-ARTE

【公開】
2015年(日本映画)

【監督】
河瀬直美

【キャスト】
樹木希林、永瀬正敏、内田伽羅、市原悦子、水野美紀、太賀陽平、兼松若人、浅田美代子

【作品概要】
『2つ目の窓』の監督・河瀬直美監督が、樹木希林を主演に迎え、ドリアン助川の同名小説を映画化した作品。

借金を持つ、どら焼き屋の雇われ店長の仙千太郎は、ある日徳江という老女が店で働かせて欲しいと訪れ、彼女の作るあんのおいしさに感動し、一緒に店で働くことになりますが・・・。

千太郎の店に訪れる、どこか孤独な中学生・ワカナ役には樹木の孫娘である内田伽羅が演じています。

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2.映画『あん』のあらすじとネタバレ


(C)2015映画「あん」製作委員会/COMME DES CINEMAS/TWENTY TWENTY VISION/ZDF-ARTE

古いアパートに暮らす千太郎は、小さなどら焼き屋を任されていました。

接客もあまりせず、寡黙な彼の店には女子中学生3人組が通いつめるも、どら焼きをサービスする代わりに店を出るように言う始末。

しかしそんな彼の店に良く通う、中学生のワカナは、いつも「できそこない」の生地を貰って帰るのでした。

そんな千太郎の店に、徳江と名乗る老婆が現れ、表に張られているアルバイトの案内を見て、自分も働かせて欲しいと頼み込んできます。

千太郎が断っても、徳江は自給を半額にしても良いからと食い下がり、結局どら焼きを渡されて追い払われるような形になります。

しかし後日、徳江はあんの味が良くないといい、今度は自分が作ったあんを千太郎に渡します。

最初はあんを捨てた千太郎ですが、試しにと一口食べてみると、その味に感動します。

夜になり、千太郎は行きつけの居酒屋へ向かうと、ワカナとともに食事を取ります。

千太郎は思わず、徳江が作ったあんの素晴らしさをワカナに語るのでした。

再び店に訪れた徳江に、ぜひ働いて欲しいと千太郎は頼み込みます。

しかし、あんを作って50年も経つ、徳江のあん作りは非常に時間をかけたもので、仕込みは日が出る前に行うほど朝早くから準備を行います。

徳江が訪れる前は一斗缶に入った業務用のあんを使っていましたが、小豆に語りかけるように作る繊細な作業に、千太郎は目を見張ります。

早速徳江が作ったあんを使って開店をしますが、あの女子中学生3人組も、あんの味が変ったことに気がつきます。

そんな変化を聞き付けた町の人たちが開店前から並ぶようになっていきました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『あん』ネタバレ・結末の記載がございます。『あん』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
しかし、その評判とは別に、どら焼き店のオーナーがやってきて、徳江はハンセン病患者という噂を聞いて来たとのことでした。

確かに徳江は手が不自由なところもありますが、昔からハンセン病患者は隔離されたりしているためか、オーナーは徳江を辞めさせるよう、千太郎の意見も聞かず一方的に言います。

怒りを覚えた千太郎は自棄酒をしてしまい、次の日お店に出ることができなくなりました。

そこであんだけ仕込みに行った徳江ですが、それでもお客さんが早くに来てしまったため、自力でどら焼きを作ることにします。

翌日そのことを知った千太郎は、解雇のことは言わず、むしろ接客もお願いして欲しいと頼みます。

いつもくる女子中学生とも楽しそうに話す徳江でしたが、季節が夏から冬になることには、徳江のハンセン病の噂が広まって、客足は途絶えてしまいました。

徳江も自分の病気のことが知れたのだと感じたのか、千太郎に手紙を残して店を去って行きました。

手紙には今までこんな自分を雇ってくれたことに対する感謝の気持ちが丁寧につづられ、あん作りに対する、徳江ならでわの想いもつづられていました。

一方ワカナは、飼っている小鳥のマービーと共に家出をしていると、千太郎に言います。

徳江は辞める前に、マンションで変えなくなったマービーは、自分か千太郎が引き取ると勝手に言っていました。

自分は引き取れないと千太郎が断ると、それなら徳江のいる場所へ行ってみようと、ワカナは提案します。

バスに乗ってついたのは、町から離れたハンセン病患者を隔離した村のような場所でした。

そこで千太郎たちは徳江に会うと、彼女の友人である佳子と共に食事を取ります。

徳江は体調が優れず、食欲がないと言って食べませんが、改めて千太郎に感謝の気持ちを伝え、自分のやり方で、おいしい案を作るよう言うと、千太郎は涙します。

早速自分なりにおいしいあんを作ろうとしますが、なかなか上手くいかないだけでなく、オーナーが自分の息子がコックを目指すも、人間関係が上手くいかなかったので、この店を回想して雇って欲しいと言い出します。

再び酒に溺れ、家に引きこもる千太郎。彼は昔酒場で働いていましたが、そこで起きた喧嘩の仲裁をしているうちに、暴力を振るう側に回ってしまいました。

結果、殴った相手は重い障害を患い、千太郎は刑務所へ。慰謝料を今の店のオーナーが肩代わりしているのでした。

そんなことを、徳江宛の手紙に綴る千太郎ですが、店舗の改装は彼の意思に関係なく進んでいきます。

千太郎は部屋にこもりながらどら焼きを売り込む接客文句を力なくつぶやきます。

心配したワカナは、千太郎を探すと、ハンセン病患者の隔離された村の近くに力なく座り込んでいました。

2人で徳江を訪ねるが、現れた佳子は徳江が3日ほど前になくなったことを伝えます。

徳江は千太郎たちに最期のメッセージをテープに吹き込んでいました。

まずはワカナに、預かったマービーを早くに放したことを謝っていました。

マービーのさえずりに耳を傾けているうちに、「ここから出して欲しい」という風に聞こえていたと、徳江は語ります。

千太郎には自分達はこの世界を見て、聞いてくるために生まれ、この世はそれだけを望んでいた。そうならば何になれなくても、自分達には生きる意味があると語られていました。

ハンセン病患者は村の中に墓を立てることが出来ないので、徳江には彼女が好きだと行っていたソメイヨシノが植えられていました。

季節は春になり、ワカナは高校に進学し、千太郎は簡素な屋台で一人どら焼きを大きな声で売り込むのでした。

3.映画『あん』の感想と評価

(C)2015映画「あん」製作委員会/COMME DES CINEMAS/TWENTY TWENTY VISION/ZDF-ARTE

今作での樹木希林の存在感はバツグンで、(私を含め)お婆ちゃん子が見たら涙なしには見れない作品となっています。

一見、一緒にどら焼き店を営む上で切磋琢磨する話かとおもえば、あん作りを通しでハンセン病患者である徳江がこれまで何を経験し、何を見聞きしてきたかをリアルに描くドラマとなっています。(なのでサクセスストーリと思ってみると肩透かしを食らうかも・・・)

しかし、ドキュメンタリーチックな手法が得意な監督だけあって、どら焼きを作るシーンはとても丁寧、あん作りの場面も「そんな丁寧にやるのか・・・」とその職人芸に目を見張ります。

この作品を見るとどら焼きが食べたくなるかという点に関しては、私も千太郎同様、甘党ではないので、好きな人の意見を聞いてみたいです。

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まとめ


(C)2015映画「あん」製作委員会/COMME DES CINEMAS/TWENTY TWENTY VISION/ZDF-ARTE

あらすじには徳江の病気の件は一切触れられていないので、作品の前知識を持ってみることをオススメしたい作品です。

そして、千太郎が葛藤するシーンは非常に見ごたえがあるので、是非今作を見た後は『光』が見たくなることも間違いないです。

お婆ちゃん子は絶対に涙してしまうこと必須なので、あえてお婆ちゃん子には積極的に見て欲しい作品です。たぶん千太郎と同じタイミングで、同じような感じで泣けてきます。

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