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映画『愛されなくても別に』あらすじ感想と評価解説。キャスト南沙良&馬場ふみかが“毒親の呪縛”にもがく女子大生を清々しく演じる

  • Writer :
  • 谷川裕美子

映画『愛されなくても別に』は2025年7月4日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開!

日本最年少でカンヌ国際映画祭への出品を果たした井樫彩監督が、吉川英治文学新人賞を受賞した武田綾乃の同名小説を実写映画化した『愛されなくても別に』。

毒親をはじめとする苦しい家族問題の中、必死で自分の人生を掴みとろうともがく女性たちの姿を鮮やかに映し出します。

主演は南沙良と馬場ふみか。本田望結、河合青葉が共演します。

映画『愛されなくても別に』は、2025年7月4日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開されます。

親からの「愛してる」という言葉に囚われ、搾取される娘たち。彼女たちの選び取る未来とは。その心情を丁寧に綴る本作の魅力をご紹介します。

映画『愛されなくても別に』の作品情報


(C)武田綾乃/講談社(C)2025 映画「愛されなくても別に」製作委員会

【日本公開】
2025年(日本映画)

【原作】
武田綾乃『愛されなくても別に』(講談社文庫)

【監督】
井樫彩

【脚本】
井樫彩、イ・ナウォン

【キャスト】
南沙良、馬場ふみか、本田望結、基俊介(IMP.)、伊島空、池津祥子、河合青葉

【作品概要】
監督は『溶ける』(2016)でカンヌ国際映画祭での最年少出品、『真っ赤な星』(2018)でレインダンス映画祭コンペ部門での最年少出品を果たした井樫彩。大ヒット作「響け!ユーフォニアム」シリーズで知られる武田綾乃による、吉川英治文学新人賞受賞の同名小説を実写映画化しました。

毒親、虐待、性暴力など家族間で生じる問題から社会のひずみに切り込みつつ、その世界をサバイブする女性たちの清々しさと、「不幸中毒」からの脱却までを鮮やかに描き出します。

母から経済的虐待を受ける主人公の陽彩を『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』(2018)の南沙良、殺人犯の父を持つ雅を『AWAKE』(2020)の馬場ふみかが演じます。

共演は本田望結、基俊介(IMP.)、河合青葉。

映画『愛されなくても別に』のあらすじ


(C)武田綾乃/講談社(C)2025 映画「愛されなくても別に」製作委員会

宮田陽彩(みやた・ひいろ)は、“クソ”のような大学生活を送っていました。

大学に通い、それ以外の時間のほとんどを浪費家の母に代わっての家事とコンビニでのアルバイトに費やし、学費と家計を稼ぐ日々。遊ぶ時間も、金もありません。

陽彩は親にも、友人にも、何かに期待して生きてきたことがありませんでした。

いつものように早朝にバイトを終えた陽彩は、母のために朝ご飯を作り、家事をした後に大学に登校していました。そこで大学の同級生であり、バイト先の同僚でもある江永雅(えなが・みやび)のひょんな噂を耳にします。

威圧的な髪色、メイク、ピアス……バイト先ではイヤホンをつけながら接客する、地味な宮田とは正反対の彼女の噂。

「江永さんのお父さんって殺人犯なんだって」

他の誰かと普通の関係を築けないと思っていたふたりの出会いが、それぞれの人生を変えていきます。

映画『愛されなくても別に』の感想と評価


(C)武田綾乃/講談社(C)2025 映画「愛されなくても別に」製作委員会

厳しい家庭環境に縛られていた女性たちが、自分の人生を掴みとるためにもがきながら1人立ちしていくさまを丁寧にすくい取った名作です。

NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の大姫役など、明るく天真爛漫な役で知られる南沙良が、苦しみを抱えいつも陰鬱な表情をたたえた主人公の陽彩を好演しています。

女手ひとつで育てられた陽彩は、浪費家の母の経済的虐待に苦しんでいます。怒りと悲しみを感じながらも、「愛してる」と言われるたびについ心はゆるみ、言われるがままになってしまうのです。

それは、陽彩自身が母を愛さずにはいられないという悲しい現実ゆえでした。娘から搾取せずにいられない母親にも、心に傷または欠陥があることが感じ取れます。賢くやさしい陽彩は、きっとそれを理解していたことでしょう。

一方の雅は、殺人犯の子として後ろ指をさされて生きてきました。陽彩に輪をかけたかのように壮絶な過去を持つ雅は、物事を俯瞰で見るかのような大きな器で、淡々と陽彩の存在を丸ごと受け入れます。突っ張った外見と言動の奥に温かい心を垣間見せる、馬場ふみかの演技に魅了されます。

自分より不幸かどうかで、相手を計ってきた陽彩そんな彼女が、雅との出会いによって少しずつ変化していく様子から目が離せません

ほかの登場人物らの存在感にも注目です。本田望結演じる、母の束縛に苦しむ木村、雅の父に殺された被害者の息子・大山らとの出会いも、陽彩の心を大きく動かしていきます。

まとめ


(C)武田綾乃/講談社(C)2025 映画「愛されなくても別に」製作委員会

南沙良と馬場ふみかが、虐待を受けながらも逞しくサバイブする女子大生たちを演じる映画『愛されなくても別に』

観終えた後には、タイトルにこめられた深い意味に気づかされて胸打たれるに違いありません。

愛されることを拒み、人と関わることを避けて生きてきたのに、いつの間にか絆を深めていくふたり。溺れそうになっていた彼女達が、互いの手を取り合えるようになるまでの軌跡が、鮮やかに映し出されます。

映画『愛されなくても別に』は2025年7月4日(金)より新宿ピカデリーほか全国公開です。




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