ニューヨークで愛され続けるホテルの魅力に迫るドキュメンタリー。
マンハッタンで、何十年も数多くのセレブに利用されてきた『ザ・カーライル ア ローズウッド ホテル』。
2019年8月9日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開される映画『カーライル ニューヨークが恋したホテル』では、英国王室やアメリカ映画界のスター、監督、モデルなどが愛してやまないそのホテルの魅力を、関係者へのインタビューを通して明らかにしてゆきます。
ダイアナ妃とマイケル・ジャクソンとスティーブ・ジョブズが同じエレベーターに乗り合わせ、沈黙を破るように、ダイアナ妃が“ビート・イット”を口ずさんだ―。
そんなエピソードがあるのは、世界広しといえどもこのカーライルだけでしょう。
世界的スターを含む総勢107名の顧客や従業員が、それぞれに極上のエピソードを披露し、このホテルの素晴らしさを教えてくれます。
CONTENTS
映画『カーライル ニューヨークが恋したホテル』の作品情報
【日本公開】
2019年(アメリカ映画)
【原題】
Always at the Carlyle
【監督・脚本】
マシュー・ミーレ―
【キャスト】
ジョージ・クルーニー、ウェス・アンダーソン、ソフィア・コッポラ、アンジェリカ・ヒューストン、トミー・リー・ジョーンズ、ハリソン・フォード、ジェフ・ゴールドブラム、ウディ・アレン、ヴェラ・ウォン、アンソニー・ボーデイン、ロジャー・フェデラー、ジョン・ハム、レニー・クラヴィッツ、ナオミ・キャンベル、エレイン・ストリッチ
【作品概要】
ニューヨークの優雅なアッパー・イースト・サイドに佇む伝説の5つ星ホテル、ザ・カーライル。
英国王室やアメリカの歴代大統領も利用したこのホテル。その魅力を、多くの映画スターやミュージシャン、世界的なモデルなど、このホテルを愛する多くのセレブが語ります。
マシュー・ミーレ―監督はホテルに4年間通い詰め、ここで働く誇り高き従業員たちも丁寧に取材をしました。それによって、このホテルが愛される理由が明らかになってゆきます。
映画『カーライル ニューヨークが恋したホテル』のあらすじ
『ザ・カーライル ア ローズウッド ホテル』はニューヨークのセントラルパークを眼下に望む5つ星の名門ホテル。
決してきらびやかな最新のホテルではなく、大英帝国時代を感じさせるクラシックなインテリアや絵画が並び、上質で美しいアールデコ調の装飾に彩られています。
脈々と受け継がれる格式を守るスタッフ達が、微笑みをたたえて今日も私たちを迎えてくれます。
「我々はお客様のどんな情報も漏らしません」宿泊客の秘密は必ず守ると語るスタッフ達は全員がこのホテルを愛しているのです。
2014年12月、イギリスのウィリアム王子とキャサリン妃が初めて二人揃ってニューヨークを訪れ、母であるダイアナ妃が愛したこのホテルに宿泊しました。
カーライルは古くから英国王室との縁が深く、チャールズ皇太子やアン王女、ヨーク公、ウェセックス伯爵も利用しています。
俳優のジョージ・クルーニーは、最近3ヶ月間も夫婦で滞在したと言い、まるで家にいるようだとその家族的な雰囲気を絶賛します。多くのスタッフ達もまた、お気に入りのスターとして彼の名を挙げるのでした。
映画『カーライル ニューヨークが恋したホテル』の感想と評価
気品とウィットに富んだおもてなし
参考映像:『カーライル ニューヨークが恋したホテル』の本編映像
映画『カーライル ニューヨークが恋したホテル』には珠玉のエピソードがいっぱい詰まっています。
ジョン・F・ケネディ元大統領とマリリン・モンローが最上階の部屋で逢瀬を重ねていた、という話は有名な伝説ですが、従業員たちはそんな話をはっきり認めたりしません。ウィットに富んだジョークで切り返してくるのです。
名門ホテルで働くプロとしての意識、そしてそれ以上に、このカーライルを愛してやまない彼らの心意気が映画からヒシヒシと伝わってきます。出世とかステップアップよりも、ここで働き続けたいという気持ちにあふれているのです。
コンシェルジュも、ドアマンも、ベル・キャプテンも、ルームサービスも、エレベーター係も、バーテンダーも、みんなみんな、このホテルとその仕事を愛しています。
「最上」を追求する内装やインテリア、常に「最高」を目指すクラブでのパフォーマンス、宿泊客のイニシャルや名前を枕カバーに刺繍するといった「おもてなし」の心。そんな、妥協しない姿勢が、多くの客を魅了しているのでしょう。
36年間カーライルを支えてきたコンシェルジュのドワイト・オーズリー。どんな予約困難な店も、彼にかかれば席が取れるという名物コンシェルジュだったドワイトは、吃音症を抱えながらも心を込めたもてなしで皆に愛され、信頼されてきました。
そんな彼は引退の日に、社会から大切なものが失われた、と語りました。効率が求められ、人々から気品がなくなってしまった、と。
カーライルホテルは、優美さや品格という人間の本当の豊かさを静かに教えてくれているようです。
ホテルに魅了された魅力的なゲストたち
そして、刺激的で華やかな宿泊客たちに、従業員たちもまた魅せられているのです。
1泊1万ドルもする上層階のスイート・ルーム。そんな高い部屋には泊まらないというスターや、ルームサービスの高いジュースを頼んで父であるフランシス・F・コッポラ監督をやきもきさせる幼い日のソフィア・コッポラの話題など、思わずクスっとさせられるエピソードが綴られていきます。
映画に詳しくなくても、知っている顔がたくさん出てきます。聞いたことのある名前もあるでしょう。
映画スターの裏話、内装を手掛けたイラストレーターの話、ホテルオーナーの素顔、METガラ終了後のパーティの話題など、様々なジャンルのエピソードが盛りだくさんです。
実際に泊まれなくても、その雰囲気が存分に味わえる作品になっています。
まとめ
ドキュメンタリーというと構えてしまいがちですが、この映画にはたくさんのスターが出演しているのでとても豪華。しかも、興味深い話がたくさん出てくるため飽きることがありません。
例えばジャック・ニコルソンの話。ちょっと強面で気難しそうな印象ですが、ホテルの従業員の話を聞いたらとってもチャーミングで好感度が一気に上がりました。
そんな新たな発見のある本作。華やかなセレブが大好きな方、美術やアートに興味のある方、そしてホテルで働くことに関心がある方に特にご覧頂きたい作品となっています。
気の利いた、カッコいい英会話の勉強にもオススメです!
映画『カーライル ニューヨークが恋したホテル』は2019年8月9日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国順次公開です。