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Entry 2018/07/02
Update

映画『あまねき旋律 (しらべ)』あらすじ。山形国際映画祭受賞で話題に

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

ドキュメンタリー映画『あまねき旋律(しらべ)』は、2018年10月よりポレポレ東中野にてあまねきロードショー!以降全国順次公開

本作は山形国際ドキュメンタリー映画祭のアジア千波万波部門にて、奨励賞と日本映画監督協会賞を受賞して話題となった作品です。

インド東北部の山深い村々で古来より語り継がれてきた“知られざる歌”を巡る音楽を見詰めたドキュメンタリーとは?

映画『あまねき旋律(しらべ)』とは


© the u-ra-mi-li project

山形国際ドキュメンタリー映画祭2017の「アジア千波万波部門」で上映され、奨励賞と日本映画監督協会賞をW受賞したドキュメンタリー映画『あまねき旋律(しらべ)』(英題:Up Down & Sideways)。

2018年10月にポレポレ東中野にて1劇場公開するが決定しました。

ブロードキャスターで知られるピーター・バラカンの推薦メッセージが届きました。

「田植えなどの肉体労働のリズムに合わせた集団の歌は、パッと聞いてアフリカのものかと思うような響きですが、これまでぼくは知らなかったナガランドはインド北東部、山間部の僻地。楽器も何も要らない皆の呼応する歌声が日常の潤滑油になっています。屈託ない人々の素朴な生活を追った素敵な映画です。ピーター・バラカン(ブロードキャスター)」

ラジオ番組で音楽紹介をするピーターは、音楽への愛と造詣の深いことで知られていますが、このメッセージからもそのことが読み取れます。

これまでぼくは知らなかった」という、聴き慣れていない音楽にも、いつものように真摯に向き合い、「楽器も何も要らない皆の呼応する歌声が日常の潤滑油」という的確なコメントは、音楽とともに人が生きていることを描いた映画であることがよく分かりますね。


© the u-ra-mi-li project

映画『あまねき旋律 (しらべ)』の作品情報


© the u-ra-mi-li project

【公開】
2018年(インド映画)

【原題】
kho ki pa lü(英題:Up Down & Sideways)

【監督】
アヌシュカ・ミーナークシ&イーシュワル・シュリクマール

【キャスト】
インド東北部・ナガランド州にある村人たち

【作品概要】
インド山深い村々で古来より語り継がれてきた“歌”を巡る音楽ドキュメンタリー作品。

山形国際ドキュメンタリー映画祭2017の「アジア千波万波部門」で上映され、奨励賞と日本映画監督協会賞をダブル受賞。

映画『あまねき旋律 (しらべ)』のあらすじ


© the u-ra-mi-li project

インド東北部・ナガランド州に広がる棚田に響き渡る歌は、山深い村で古来より語り継がれてきたものです。

日本人が1960年代半頃から失ってしまった、かつての共同体の風景を思い起こさせる、“歌”を巡る音楽ドキュメンタリー映画です。

あたり一面の棚田では、いつも歌が響いています。

村人たちは信じられないほど急な斜面に作られた棚田の準備や苗木植え、その後に実った穀物収穫と運搬といった作業をグループごとに行っています。

そして、その労働の間はいつも皆で歌を歌っています。


© the u-ra-mi-li project

移ろいゆく季節の豊かさ、友愛の歌、そのほか、生活のすべてを歌とともに生きています。

農作業をしている最中に1人が声を発すると、それに呼応して、ほかの1人も歌いはじめるコミニュケーション。

それは女性も男性も一緒になって、歌の調べの掛け合いで歌われる「リ」と呼ばれています。

その歌は、山々の四方八方に広がっていきます…。


© the u-ra-mi-li project

映画『あまねき旋律 (しらべ)』の感想と評価


© the u-ra-mi-li project

本作作品『あまねき旋律 (しらべ)』で描かれた、インドのナガランド州に住まう村人たちの共同体で歌われる歌は、田畑作業のみならず、恋愛や友情、そして苦い記憶も、すべてが歌とともにあるという暮らしです。

それこそが現代に生きる者が忘れてしまった、“ある共同体”で生きるという、一端の大切さを観る者に思い起こさせ、その歌が心に響くのです。

この作品の共同監督を務めた、アヌシュカ・ミーナークシとイーシュワル・シュリクマールは、インドの南部出身です。

彼らはナガランドに古くから伝わるこの音楽に魅了され、現地に出向くと、その土地にある棚田の風景や季節の移り変わりをカメラに収めます。


© the u-ra-mi-li project

何よりも彼らがこだわったのは、人々の生活や農作業の一部始終を淡々と丁寧にカメラを通して見つめて行く作業でした。

そのようなことが映画を観る者を魅了し、本作は山形国際ドキュメンタリー映画祭の「アジア千波万波部門」で日本映画監督協会賞と奨励賞のダブル受賞しました。

また、それだけでなく、この作品は世界各国の映画祭でも上映され、人々に深い共感を与えた音楽ドキュメンタリーなのです。

まとめ


© the u-ra-mi-li project

上映時間83分というコンパクトに仕上がった本作『あまねき旋律(しらべ)』は、インド東北部にある山深い村々の風景と、古来より語り継がれてきた“知られざる歌”を通して、“共同に生きる”とは何かを見詰めた音楽ドキュメンタリーです。

日本で行われる映画祭としては、名実ともに知られれた山形国際ドキュメンタリー映画祭で、奨励賞と日本映画監督協会賞を受賞して話題作品です。

ドキュメンタリー映画『あまねき旋律(しらべ)』は、2018年10月よりポレポレ東中野にてあまねきロードショー!以降全国順次公開

ぜひ、お見逃しなく!

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