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『ホームアローン2』ネタバレ感想。結末までのあらすじ映画解説【子役マコーレー・カルキン作品】

  • Writer :
  • 若松れん

映画『ホーム・アローン2』は、1991年に公開された『ホーム・アローン』の続編として製作された作品です。

本作では、2人組の泥棒とニューヨークで再会。ケヴィンの計算的な罠が再びお楽しみ頂けます。

今回は1作目に続き、日本でも興行収入25億円という大ヒットを収めた映画『ホーム・アローン2』のあらすじと感想をお届けします。

『ホーム・アローン2』の作品情報


© 1992 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

【公開】
1992年(アメリカ映画)

【原題】
Home Alone 2:Lost in New York

【監督】
クリス・コロンバス

【キャスト】
マコーレー・カルキン、ジョー・ペシ、ダニエル・スターン、ジョン・ハード、キャスリン・オハラ、デヴィン・ラトレイ、ブレンダ・フリッカー、ティム・カリー、ロブ・シュナイダー、エディ・ブラッケン、ドナルド・トランプ(カメオ出演)

【作品概要】
本作の監督は1作目に続きクリス・コロンバスが務めています。

前回は、自宅に取り残された末っ子のケビンが、今度は飛行機に乗り間違えてマイアミにいくはずがニューヨークに。

家族が迎えに来るまで、高級ホテルでひとり優雅な生活を送っていたケビンでしたが、ここでもまた2人組の泥棒と遭遇してしまいます。

映画『ホーム・アローン2』のあらすじとネタバレ


© 1992 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

シカゴ在住のマカリスター家は、クリマスに叔父家族と一緒にフロリダに旅行することになり、荷造りの準備でまたまた大忙し。

しかしケビンは、温暖なフロリダには雪もクリスマス・ツリーも無いことに少し不満気味でした。

出発の前日、兄のバズと些細なことで喧嘩となり、ケビンは再び屋根裏部屋で寝ることになります。

「どいつもこいつも大嫌いだ」

母ケイトは、バズが謝ったのになぜケビンは謝らないのかと尋ねると、バズは本気で謝っていないと反発します。

反省の色が見えないケビンに母は、謝る気になるまで下りてきてはいけないと罰を与えました。

そころが、ケビンは「謝るくらいならトイレをなめるよ。自分でお金を稼いだらひとりで好きなところに旅行に行って、ひとりで楽しむ」と逆切れします。

そして翌朝。

マカリスター家には、空港までの迎えの車がやってきていましたが、今回もまた家族総出で寝坊。

慌てて車に乗り込み、いざ出発というところでケイトがケビンが乗っているか確認します。

「ケビンは!!」

大丈夫、今回はちゃんとケビンも車の助手席に座っていました。

空港に着いたものの、ゲートまで距離があり急がなければ間に合いません。

家族全員でターミナルを走り、ケヴィンも父のバッグを抱えながら、父の着ているコートの色を目印に後を追いかけました。

ところが、録音マイクの電池を入れかえようと、立ち止まっている間にはぐれてしまいます。

人ごみの中で父のコートを見つけたケビンは、そのまま後を追いかけギリギリで飛行機に乗り込みました。

そして飛行機は離陸体勢に入ります。

機内では「ニューヨーク行き」のアナウンスをしていましたが、ケビンはヘッドホンで録音テープを聴いていたためアナウンスの内容に気づかず、飛行機はそのままニューヨークに向かって離陸してしまいました。

一方で、母ケイトはなぜか胸騒ぎ。

去年とは違う、今年は間違いなくみんな乗ってるから心配ないというピーターの言葉に、単なる気のせいだと胸を撫で下ろしていました。

そうして、家族の乗った飛行機はフロリダへと飛び立っていきます。

数時間後、ケビンの乗った便はニューヨークに到着し、家族が乗った便もマイアミ空港へ到着しました。

流れてくる荷物を順に受け取っていたときに、初めてケビンがいないことに気づいた母ケイト。

「ケビン!!」

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ホーム・アローン2』ネタバレ・結末の記載がございます。『ホーム・アローン2』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
その頃、ひとりジョン・F・ケネディ空港に降り立ったケビンは、あっけに取られていたものの、「家族はフロリダで僕はニューヨーク」と、すぐにほくそ笑みます。

その足でタクシーに乗り込んでニューヨークを満喫する一方で、ケイトとピーターはケビンを探して欲しいとフロリダの警察に相談していました。

ニューヨークを堪能したケビンは、ホテルに宿泊しようとしましたが、子供ひとりで止めてくれるホテルはありません。

そこで、持っていた録音レコーダーに声を吹き込み、ホテル内にある公衆電話から予約することに。

録音した声をゆっくり流して声を低くし、父親の振りして無事に部屋をゲットしました。

ところが、子供ひとりでホテルにチェックインすることを不自然に思ったホテルマンは、ベルボーイにケビンを監視するようにと指示します。

ケビンがベルボーイに案内された部屋は、キングサイズのベッドがある高級な部屋でした。

ホテル内のプールでひと泳ぎした後は、ルームサービスで注文したアイスをベッドで食べながら映画に釘付け。

夜になり、父の手帳の中にあった家族写真を見たケヴィンは、ほんの少し寂しそうな顔をしていました。

しかし翌日には、運転手付きのロールスロイスで、好物のチーズピザを堪能しながらダンカンのおもちゃ屋さんに向かいます。

ところが、そのおもちゃ屋さんには去年のクリスマスに懲らしめた、あのハリーとマーヴも店内に潜んでいました。

ハリーたちは、景気の良さそうなおもちゃ屋に押し入ろうと計画していたようで、飾られているおもちゃハウスの中に隠れ、閉店後に盗み出す計画の下調べをしていました。

それに気づかないまま、ケビンは気に入ったおもちゃを購入し、レジでオーナーのダンカンさんと話をしています。

「こんな素敵なおもちゃ屋は初めてだ。おもちゃは好きに遊べるし、ダンカンさんっていい人だね」

ダンカンさんは「子供は世の宝だから、今日の売り上げはすべて子供病院に寄付する」と言うと、ケビンも持っていたお金の中から20ドルを、病院に寄付して欲しいと渡しました。

感動したダンカンさんは、ご褒美としてツリーに飾ってある鳩の飾り2つをケビンにプレゼントし、1つはケビンが、もうひとつは大切な誰かに渡しなさいといいます。

ダンカンのおもちゃ屋を出たケビンは、次なる目的の場所へ行くため地図を見ていると、後ろからハリーとマーヴが声を掛けてきました。

ケビンはすぐに逃げ出し、ハリーたちも後を追いますがケビンはとっさの判断で逃げ切ります。

宿泊先のホテルに逃げ込み、ホテルマンに助けを求めましたが、ケビンの持っているクレジットカードに盗難届けが出ていたことを理由に、ここでも追われることになってしまいました。

ホテルマンやベルボーイらをすり抜けてエレベーターに乗り込んで部屋へ入り、棚にあるお菓子を掴み取って逃げ出す準備をします。

係員総出で部屋に乱入しましたが、一筋縄では行きません。

去年のクリスマスにハリーとマーヴを騙したのと同じく、ビデオの音声でボーイたちに仕掛けます。

ボーイたちは、ビデオテープから流れた銃声を本物と勘違いし、全員部屋から逃げ出しました。

その隙にケビンは、階段を使って裏口から逃げますが、そこで待ち伏せしていたハリーたちに捕まってしまいます。

ケビンが気転を利かせ、あの手この手で逃げ出すものの、ホテルを追い出されたことを知っているハリーたちは、ケビンが公園で一人になった時を狙おうと一時退散しました。

この時、ケビンがニューヨークに居るとの連絡を受けたマカリスター家は、次の便でニューヨークに飛び立つことにします。

宿泊先を追われたケビンは、父の手帳に書かれている住所から叔父の家を訪ねますが、改装中で誰の姿もありません。

仕方なく、近くにある公園で一夜を明かすことにしました。

真っ暗な公園の大きな木の下でクッキーを食べていると、鳩がエサをもらいにやってきます。

ケビンは、クッキーを砕いてハトに与えていると、暗闇からぬうっとおばさんが顔を出しました。

驚いたケビンは叫びながら逃げようとしましたが、木の根に足が挟まって逃げられません。

すると、おばさんはゆっくりケビンに近づき挟まった足を抜いてくれました。

一旦は逃げようとしたケビンですが、ふと立ち止まって振り返り、おばさんの方に歩いていきます。

「助けてくれたのに、大声をあげてごめんね。」と謝り、自己紹介をしました。

おばさんの体にはたくさんの鳩が止まっていて、それでいて彼女自身とても無口なので怖い印象でしたが、ケビンは鳩が止まるのはあなたがいい人だからと話します。

「寒いからココアでも飲まない?僕がおごるよ」というと、おばあさんはいい所があるとミュージックホールの屋根裏に連れて行ってくれました。

おばあさんは、自分に友達はなく「人は目で私を見ていても、心では見ていない。自分は迷惑な人間」なのだといいます。

それでもケビンは、「傷ついてもまだ、あなたにはまだハートがある。いい人だもの」とおばさんを元気づけました。

次にケビンが向かったのは、改装中の叔父さんの家。

外にあるダクトの中から室内も入り込み、「クリスマス作戦」と題した設計図を広げます。

叔父さんの家には、様々な改装道具が置かれていたため泥棒退治には好都合。

その頃、ハリーとマーヴは既にダンカンのおもちゃ屋に忍び込み、売上金を盗み出そうとしていました。

バッグに大金を詰め込んでいる時、ケビンが大きな石をおもちゃ屋のショーウィンドウに向かって投げ込むと、防犯ベルが鳴り響きます。

そのままケビンは、ハリーたちを誘い込むように叔父さんの家へと向かいました。

後を追った2人組は、ケビンが仕掛けた罠にハマりボロボロになりながらも、ついにセントラル・パークでケビンを捕まえます。

そこに鳩おばさんが、大量のエサを投げつけて鳩の大群に2人組を襲わせ、さらにズタズタになったところで、警察が到着して逮捕されました。

その一方で、ケイトはニューヨークに着いたもののケビンの居所が分からないまま。

パトロール中に警官に「息子さんならどこに行くか?」と聞かれ、クリスマス・ツリーが好きだから、そこにいるはずだとロックフェラー・センターへと向かいます。

ケイトが思った通り、ケビンはたったひとりで大きなクリスマス・ツリーを眺めていました。

無事に、ケビンと再会しクリスマス・イブをパレスホテルで迎えることになったマカリスター家に、ダンカンさんから感謝のプレゼントが大量に届いていました。

セントラル・パークに行ったケビンは、ダンカンさんにもらった鳩の飾りの片方を、友情の印として鳩おばさんに渡します。

クリスマスの騒動も一件落着したころ、ホテルからの請求書が届きました。

ピーターは、その金額に驚愕しホテルの外にまで聞こえる大きな声で叫び、その声で驚いたケビンは、鳩おばさんに別れを告げて逃げ出しました。

『ホーム・アローン2』の感想と評価


© 1992 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

「ホーム・アローン」シリーズは全5作までありますが、マコーレー・カルキンが主演を務めていたのは2作目までです。

ケビンが宿泊したプラザ・ホテルは、ドナルド・トランプ所有のホテルであったことから、ケビンがホテルに到着した最初のシーンでは、トランプ本人がカメオ出演しており、ほんの短い時間ではありますが、若い頃のドナルド・トランプをご覧頂けます。

また、前作で怖いおじいさんの変わりとなっているのが鳩のおばさんで、たくさんの鳩が全身に留まっているのはインパクトも強く子供の目線では怖いと感じたことでしょう。

前作に引き続き、続編でもやりたい放題のケビン

録音マイクを利用してホテルの予約をとったり、改装中の叔父宅から材料を調達して泥棒2人を負かしたり、ホテルの従業員すら騙したりするシーンは純粋に面白いと表現できます。

ただ、本作が一番に伝えたいことはケビンとケイトの母子愛です。

ケビンを探すために、ケイトはどんなことでもするし、ひとりぼっちになったケビンが求めたのも母の愛でした。

大きなクリスマス・ツリーを見ながら、せめてママにだけでも会わせて欲しいと願うのは、子供として本来あるべき姿で、その瞬間にケイトがケビンを見つけるというのも母子の絆の強さを表現しています。

また、笑いながらも最後はホロリとさせられる展開は、本作最大の見どころとなっていますので、笑って泣いて感動してくださいね。

まとめ

本作は、ダンカンから子供達への寄付を通じて頂いた鳩の飾り、その飾りを友情の証として鳩おばさんに渡すなど、他人との絆も色濃く描かれていました。

人に迷惑がられているという鳩おばさんの立場は、ケビンにとって自分そのものです。

ハートも使わなきゃ持ってるだけじゃ意味がない。僕のスケート靴と同じで無駄になる。使いたいときに役に立たない」。

ケビンが鳩おばさんに言ったは、素直になれない自分への言葉でした。

一緒にいると鬱陶しいけれど、居なくなると寂しい。

何だかんだといっても、家族は深い絆で繋がっているのだと知らされる作品でもあります。

是非、ご家族ご友人とご一緒にお楽しみください。

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