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Entry 2018/07/17
Update

『スウィンダラーズ』はヒョンビンの正統派アイドル映画|コリアンムービーおすすめ指南1

  • Writer :
  • 西川ちょり

連載コラム「コリアンムービーおすすめ指南」第1回

はじめまして。このたび韓国映画に関するエッセイを書かせていただくことになりました西川ちょりと申します。

Cinemarcheでは通常の「あらすじ感想」記事も書いており、エッセイは月一度というペースになりますが、他の記事共々、ご一読いただければ幸いです。

韓国映画をより多くの人に観てもらえる入り口になるような、かつバリバリの韓国映画通の強者の皆様にも、楽しんでいただけるようなエッセイにしていきたいと思っておりますので(と、自らハードルを上げる)、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、第1回目に取り上げる作品は、現在好評上映中のヒョンビン主演『スウィンダラーズ』(2017/チャン・チャンウォン監督)です。


COPYRIGHT © 2017 showbox and DOODOONG PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.

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アイドルとして出演作目白押しのヒョンビン様


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『スウィンダラーズ』に関しては、Cinemarcheでも他のライターさんが何度か取り上げていましたが、本当にヒョンビンがスクリーン映えするかっこよくて痛快なコリアンムービーです。

そんなヒョンビンといえば、2018年2月には、『コンフィデンシャル/共助』が日本で公開され、共演のユ・ヘジンとの絶妙のコンビぶりが冴え渡り、強烈な印象を残しました。 

何よりかっこいい!顔やスタイルは勿論、軽やかな動き、大胆なアクション、何をやらせても様になる。

『コンフィデンシャル/共助』(2018)

「かっこいい~~」と心の中でつぶやこうとすると、先に映画の中で、他のキャラクターたちが「かっこいい~」と次々代弁してくれるというなかなか面白い経験をしました。

物語自体も複雑な政治背景にバディ映画の面白さを加味した傑作アクション映画に仕上がっていましたが、よく出来たヒョンビンの「アイドル映画」(褒めてる)として記憶に残っています。

正統派アイドル映画といえる『スウィンダラーズ』

そんなヒョンビンが主演する『スウィンダラーズ』では、彼の新たな一面を観ることができます。

『コンフィデンシャル』ではほぼ全編制服姿で、1、2度普段着姿が出てきたくらいでしたが、『スウィンダラーズ』では何度も何度も衣装を変えますし、髪型もくるくる代わります。


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衣装や髪型が変わるたびに、雰囲気ががらっと変わって見え、ぐっと若く見える時もあれば、凄みを感じる時もあり、あれ?これヒョンビンなの?と思わせる横顔を見せたりします。

詐欺師という役割ですので、その正体が掴みきれない複雑なキャラクター作りという狙いもあったのでしょう。それは充分成功していると言えます。

でも「『コンフィデンシャル』は文句なしの大傑作だったし、ヒョンビンの制服姿は最高だったけれど、もっといろんなヒョンビンも観たいじゃない!?」という願望が作り手にあったのでは!?

そんな無理矢理断言しなくてもと咎められそうですが、きっとその作業は非常に楽しいものであったことでしょう(力を込めて断言)。

そして、今回も登場人物の一人がヒョンビンに対して「かっこいい~」と呟いていたのを私は聞き逃しませんでした

ユ・ジテや、ペ・ソンウ、パク・ソンウンという個性的俳優陣が主演を盛り上げ、また、主演が共演者を輝かせる。まさしく、本作も正しいアイドル映画だ!と言って良いでしょう。

映画がスター映画足り得るって、実はすごく幸せなことで、映画産業全体に勢いがあるからこそ成り立つものなのです。

この韓国映画黄金期が末永く続いてくれるよう、願わずにいられません。

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イ・ビョンホン様の詐欺師映画と同じ背景

韓国犯罪史上最大の金融投資詐欺事件であるチョ・ヒパル詐欺事件という本当にあった事件が物語の軸となっていますが、『MASTER/マスター』(2016/チョ・ウィソク監督〉で、イ・ビョンホンが演じていたのが、まさしくチョ・ヒパルをモデルとした詐欺師でした。

『MASTER/マスター』(2017)

『スウィンダラーズ』はその詐欺師に、詐欺師だった父親を殺された子どもが詐欺師だけを騙す詐欺師となって復讐の機会を狙う、という詐欺師だらけのユニークなお話となっています。

物語は、『インサイダーズ・内部者たち』(2015/ウ・ミンホ監督)を彷彿するような、良く練られた鮮やかなストーリーで、見事なコンゲームが展開します。

私が観た劇場では、上映後、拍手がおこったほど、明るく爽快でスカっとした痛快作となっています。

韓国映画に頻繁に登場する拷問シーンもなく、どなたにでも、胸をはってお薦めできる爽やかな作品です。

ヒョンビンは当面、この爽やか路線で行くのでしょうか⁈


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ある日突然、サイコキラーとして登場してこないとも限らないのが韓国映画の面白さの一つですが、しばらくはスクリーンの内外で「かっこいい~~」という言葉が飛び交うヒョンビンでいてほしいという気もいたします。

しかし、陰々滅々の暗澹たる暗黒映画としての韓国映画も大好きなので、いつでも、ウエルカムと言っておきます!

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