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Entry 2020/02/29
Update

「ルパン三世(2019映画)」評価感想レビューとラスト結末ネタバレ。3DCG新作で誰も知らないルパンを活写

  • Writer :
  • 薬師寺源次郎

ルパン一世が辿り着けなかった夢へ…。

2019年に公開された映画『ルパン三世 THE FIRST』。宮崎駿監督の1979年の『ルパン三世 カリオストロの城』から40年。史上初の3DCGによる劇場版が公開されました。誰もが知る『ルパン三世』の誰も知らない姿が明らかに!

監督と脚本を担当したのは、『STAND BY ME ドラえもん』『ドラゴンクエスト ユア・ストーリー』の3DCGアニメを制作した山崎貴監督。

声のキャストには、お馴染みの栗田貫一ほか、レギュラー陣に加えてゲストボイスキャストとして吉田鋼太郎、藤原竜也、広瀬すずが参戦。ルパン三世史上、いまだかつて無い迫力で描かれる映画『ルパン三世 THEFIRST』をご紹介します。

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映画『ルパン三世 THE FIRST』作品情報


(C)モンキー・パンチ/2019映画「ルパン三世」製作委員会

【公開】
2019年

【監督】
山崎貴

【キャスト】
栗田貫一、小林清二、浪川大輔、沢城みゆき、山寺宏一、広瀬すず、吉田鋼太郎、藤原竜也

【作品概要】
モンキー・パンチ原作でいまや、国民的アニメのみならず、世界的にも絶大な人気を誇る『ルパン三世』が初の3DCGで映像化。『AWAYS 三丁目の夕日』『寄生獣』『アルキメデスの大戦』などで知られる山崎貴が監督・脚本を務めます。

栗田貫一をはじめとしたレギュラー声優にゲスト声優として、広瀬すず、吉田鋼太郎、藤原竜也の豪華キャストが集結。アニメーション制作は『キャプテンハーロック‐SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK』『バイオハザード:ヴェンデッタ』などのマーザ・アニメーション・プラネットが担当、音楽は永きに渡り『ルパン三世』の音楽を務めてきた大野雄二が担当しています。

映画『ルパン三世 THE FIRST』のあらすじとネタバレ


(C)モンキー・パンチ/2019映画「ルパン三世」製作委員会

第二次世界大戦末期、フランス郊外。考古学者のブレッソンは莫大な秘宝のありかを示した「ブレッソンダイアリー」を娘と娘婿に託します。

ブレッソン邸をあとにする娘、娘婿と入れ違いでナチスドイツの部隊がブレッソンの元を訪れ、ダイアリーを要求しますがブレッソンは拒否、ブレッソンは兵士達に殺害されます。

ダイアリーを持って逃げる、ブレッソンの娘、娘婿ですが、一台の車が追ってくることに気がつきます。執拗に追ってくる車から逃げる二人ですが、トラックと衝突。

追っていた車も事故に巻き込まれますが、車から男が這い出てきて、二人が乗っている車に近づきます。

ブレッソンの娘と娘婿はトラックの衝突で死亡、車の中には二人の赤ん坊がおり、メダルを持っていました。男はメダルを手にしますが、ダイアリーは見当たりません。娘と娘婿はダイアリーを逃げる途中で投げ捨てていました。

十数年後、偶然見つかったブレッソンダイアリーが初めて公開される展示会にて、まさに人々にお披露目されたその時、ルパン三世の予告状が届いたことが知らされます。

展示会の主催者はダイアリーを金庫に戻すように指示、駆けつけた警察官が金庫にしまうため、ダイアリーを手にします。

その時、共に現れた女性警備員が急いで駆けつけたはずの警察官が汗一つかいていないことを指摘します。そこに現れたインターポールの銭形警部(山寺宏一)が現れ、その警察官を捕まえようとします。

警察官は顔のマスクと制服を捨てます。その男こそ、世紀の怪盗、ルパン三世(栗田貫一)。ダイアリーを手に入れることが出来ず一旦、ルパンは逃げ出します。

ルパンを追う銭形は部下の一人に女性警備員に付き添ってダイアリーを金庫にしまうように指示します。

警官に伴われて金庫に向かう女性警備員ですが、催眠ガスを警官に吹き付け、ダイアリーを手に逃げ出します。建物の屋上まで、逃げた女性警備員ですが、どこか浮かない顔をしています。

そこにどこからか現れたルパンがダイアリーを奪います。女性警備員は取り戻そうとルパンに迫りますが、ルパンは軽くあしらいます。

しかし、その最中、ヘリで現れた峰不二子(沢城みゆき)にダイアリーを奪われてしまいます。さらに現れた銭形にルパンは捕まってしまいます。

女性警備員は何とか逃げ延び、無線機でダイアリーの奪取に失敗したことを報告します。その女性警備員は無線機の通信相手を「おじいさま」と呼んでいました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ルパン三世 THE FIRST』ネタバレ・結末の記載がございます。『ルパン三世 THE FIRST』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

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(C)モンキー・パンチ/2019映画「ルパン三世」製作委員会

その頃、不二子は秘密結社「ルーデンエルベ」にダイアリーを持ち込みます。不二子はルーデンエルベを率いる、ゲラルト(藤原竜也)から、ダイアリーの奪取を依頼されていました。

不二子はダイアリーを入れていたアタッシュケースに発信機を仕掛け、ダイアリーの秘密を暴くであろうルーデンエルベに先回りし、秘宝を手に入れようとしていましたがゲラルトに勘付かれ、囚われてしまいます。

ルーデンエルベの考古学者ランベール(吉田鋼太郎)はダイアリーを入れた箱の錠を開けようと、懐から鍵が隠されたメダルを取り出します。

そのメダルこそ、十数年前、ブレッソンの娘夫婦から奪ったものであり、その男こそ、ランベールであり、ダイアリーを盗もうとした女性が「おじいさま」と呼んだ人物でした。しかし、ランベールはダイアリーを開くことが出来ません。

その頃、ルパンは銭形に移送されえていました。がんじがらめに拘束されたルパンですが、次元大介(小林清二)、石川五ェ門(浪川大輔)の助けもあり、あっさりと逃げ出します。

次元、五ェ門と合流しダイアリーの奪還を意気込むルパンですが、次元と五ェ門は存在するか定かではない秘宝探しをやめるといいます。

警察から逃げ切った女性は自室に帰り着きますが、突如、ルパンが現れ驚きます。

ルパンは部屋の中に山積みにされた考古学の資料の中からダイアリーのメモを見つけ、ダイアリーを開く鍵になっているメダルは二つあることを考察します。

ルパンは懐から祖父、ルパン一世から受け継いだというメダルを取り出します。

レティシア(広瀬すず)と名乗る、女性はルパンにダイアリーのありかを知っている事を明かし、一緒に謎を解こうと持ちかけます。

ルパンは承諾しますが、実はレティシアはランベールからもう一つのメダルとルパンの身柄を確保するよう命じられていました。

ルパンとレティシアは貨物船に潜入、物資の受け渡しをするため現れた大型の輸送機、ルーデンエルベの本拠地に忍び込みます。

ランベールの自室の金庫に保管されているダイアリーともう一つのメダルを盗み出したルパンとレティシアはダイアリーを開こうとします。しかし、ダイアリーを開くには八文字のキーワードが必要でした。

その入力を失敗すると、取り付けられた爆薬が爆発、ダイアリーはおろか、開けようとするものも巻き込んでしまう仕掛けにルパンは頭を抱えます。

レティシアは鍵を差し込んでしまい、爆薬が作動するカウントダウンが始まります。万事休すの窮地にルパンはふとひらめいたキーワードをダメ元で入力すると、カウントダウンは停止、ダイアリーの錠が開きます。

安堵するルパンと驚くレティシアは早速、ダイアリーを開き、秘宝「エクリプス」がメキシコにある遺跡に隠され、無限のエネルギー源になる可能性が秘めていることを知ります。

熱心にページをめくるルパンにレティシアは拳銃を向け、ルパンの身柄を確保しようとします。謝罪を口にするレティシアですが、ルパンはあらかじめすべて見抜いていました。

そして、扉の奥に息を潜め動向を探っていたゲラルトとランベールの前に自ら進み出ます。

ゲラルトは部下にルパンを拘束させ、輸送機をメキシコへ向かわせます。

レティシアはランベールにボストン大学から招待されている事を明かし、入学することの許しを得ようとします。その事と引き換えにレティシアはルーデンエルベに協力していました。

ランベールは不承不承ながらも認めます。その頃、ルパンは格納庫に連れて行かれていました。

そこで、拘束されていた不二子と対面、不二子はルパンがやってきたことで騒動になると予想し、監視を倒し、格納庫にあった飛行機に乗り、逃げ出します。

ルパンも拘束を解き、ダイアリーを取り戻すべく、ゲラルトとランベールの元に向かいます。

ダイアリーを解読するランベールはエクリプスが古代の兵器であることを読み解き、それを聞いたゲラルトは喜びます。

ゲラルトらルーデンエルベの目的はナチスドイツの復活であり、最近になって死んだはずのアドルフ・ヒトラーが生存していたことを知っていました。

エクリプスの存在とヒトラーの影響でナチスが世界を掌握することを確信するゲラルトは唐突に響いた物音に何者かの存在を認知します。

部屋の物陰でゲラルトらの会話を盗み聞いていたルパンは身を硬くしますが、現れたのは扉の裏で会話を聞いていたレティシアでした。

自分達の本当の目的を知ったレティシアをゲラルトは排除しようとし、ランベールに輸送機の外へ放り出すように指示しますが、ランベールには出来ません。

見かねたゲラルトは自らレティシアを放り出し、その様子を物陰から見ていたルパンは堪らず、レティシアを追い輸送機を飛び出します。

レティシアに追いついたルパンですが、無策で飛び出したため、ただ落ちるしか出来ません。しかし、奪った飛行機で現れた不二子に救出されます。ですが、喜ぶのも束の間、輸送機がルパンたちを追ってきていました。

必死に逃げるルパンたちですが、輸送機の銃撃が飛行機に着弾、火の手が上がります。

追い詰められるルパンたちですが、颯爽と現れたフィアット500に乗った次元、五ェ門に助けられます。

墜落する飛行機を確認した輸送機は飛び去り、ルパンたちは九死に一生を得ますが、砂漠に取り残され、身動きが取れません。

ルパンは飛行機の残骸から無線機を取り出し、ある人物に連絡を取ります。しばらくして現れたのはヘリに乗りやってきた銭形でした。

ルパンの姿を見つけた銭形は部下を引き連れ殺到しますが、それはルパンではなく、飛行機の残骸で作られた人型でした。

驚く銭形を尻目に、ヘリを奪って逃げるルパンたち、銭形は執念で追い、ヘリにしがみつきます。銭形はヘリに乗り込んだものの、ルパンたちに拘束されてしまいます。

ルパンはルーデンエルベがエクリプスを狙っている事を伝え、一時休戦を持ちかけます。レティシアの頼みもあり、銭形は休戦を了承、ルパンたちに協力することにします。

途中、ヘリの給油のため立ち寄った石油基地で自分の祖父が邪な目的で考古学を利用していたことにショックを受けるレティシアに本当の祖父がブレッソンであることを伝えます。

ルパンの話を信じられないレティシアですが、ルパンはダイアリーを開くキーワードが「LAETITIA(レティシア)」であり、何より祖父譲りの考古学への情熱を理由に挙げます。

そして、輸送機を飛び出す際、ゲラルトから奪ったダイアリーを取り出し、レティシアに渡そうとします。その時、ルパンはダイアリーの表紙に書かれた花の絵に眼を留めます。

その花の名はルピナス、「ルパン」の名の由来になった花でルパン一族を象徴でした。

ルパンはルパン一世がダイアリーを盗むことが出来なかったのではなく、元々盗む気がなかったこと、ダイアリーの仕掛けはルパン一世が考え、ルパンがメダルを受け継いだのもルパン一世がブレッソンの協力者であったことに気がつきます。

時を超え、再びブレッソンの孫、レティシアとルパン一世の孫、ルパン三世が手を結ぶ偶然に奇妙な縁を感じながら、ルパンたちはメキシコ、エクリプス遺跡へと向かいます。

先に遺跡に到着したゲラルトらですがダイアリーなしでの遺跡攻略は不可能と考え、ルパンからダイアリーを奪い返すため、ルパンがいるであろう砂漠へ引き返します。

その隙に遺跡に入ったルパンたち。第一の関門の強力な重力で行く者を押しつぶす仕掛けを次元の洞察力で解除、その際、ルパンは重力を操る不思議な球体を手に入れます。

第二の関門の隕石に起因する物体に反応する仕掛けを隕鉄を使った五ェ門の斬鉄剣を使って突破します。

第三の関門、光線が飛び交う回廊の突破は困難を極めましたが、かつてルパン一世が突破した痕跡を見つけたルパンは祖父への対抗心から見事突破します。

しかし、ルパンたちの後をつけてきていたゲラルトたちに隙を突かれ捕まってしまいます。

ゲラルトとランベールはレティシアを人質に、エクリプスの前へ立ちます。ランベールはエクリプスを起動させると、エクリプスは浮かび上がり、遺跡を突きぬけ飛び立ちます。

崩壊を始める遺跡からルパンたちは何とか脱出、輸送機にエクリプスを乗せ逃げようとするゲラルトたちを追います。

離陸しようとする輸送機の前にヘリで飛び出したルパンたちは次元と五ェ門の活躍で離陸を阻止します。しかし、ランベールはエクリプスを使い、輸送機を浮上させ、光球を放ちます。

ルパンは光球から直感的に危険を感じ、ヘリを操縦する不二子に逃げるよう指示、光球は眩い光を放つと、山々は消失、大地には巨大なクレーターが出来ていました。

エクリプスの威力を見たゲラルトはナチス復活を確信しますが、それを尻目にランベールはダイアリーを燃やしてしまいます。

ランベールの行動に憤るゲラルトですが、ランベールはエクリプスを用い、世界の覇権を握ろうとしていました。言い合う二人の隙をつき、レティシアはエクリプスを自爆させようとします。

しかし、それに気がついたゲラルトがレティシアに向け拳銃を発砲します。銃声に目を瞑るレティシアですが、銃弾の前に立ちふさがったのはランベールでした。

なぜこんなことをしたのか分からない、そう言い残し、ランベールは事切れます。

悲しみに打ちひしがれるレティシアなど見向きもしないゲラルトは自分でエクリプスを操ろうとします。そこに、ゲラルト宛にルーデンエルベのブラジル支部から連絡が入ります。

内容はエクリプス入手の知らせを受け、ヒトラーが世界に向け再び蜂起を決意、そのためにエクリプスを見たいというものでした。

ブラジル支部に辿り着いたゲラルトはヒトラーと対面、感動に打ちひしがれます。

レティシアはゲラルトの隙を突き、拳銃を奪い、エクリプスを悪用しようとするヒトラーを撃とうとしますが、どこか見覚えのある瞳に戸惑いを覚え、引き金を引くことが出来ません。

ゲラルトはレティシアから拳銃をもぎ取り、ヒトラーと共にエクリプスへ乗り込みます。

ルーデンエルベの兵士に連行されるレティシアですが、聞き覚えのある兵士の声に振り返ります。兵士は変装した次元でした。

次元はメキシコでエクリプスの光球から逃れた後、銭形の協力を得て、ルーデンエルベ、ブラジル支部を襲撃、偽の通信でゲラルトを呼び寄せていました。

姿の見えないルパンの行方を尋ねるレティシアに次元は空を指差します。

ゲラルトはヒトラーにエクリプスの取り扱いを説明、ヒトラーは自らエクリプスを操ります。しかし、ゲラルトはヒトラーらしからぬ動きをいぶかしみます。ヒトラーの招待は変装したルパンでした。

ヒトラーを愚弄されたことに激高するゲラルトはルパンに掴みかかりますが、ルパンはエクリプスを自爆させるべく操作、光球がエクリプスに向け放たれようとします。

ゲラルトをかわし、脱出しようとするルパンですがゲラルトはルパンもろともエクリプスの光球の爆発に巻き込もうとしていました。

もみ合いの末、ゲラルトは光球に吸い込まれていきます。しかし、ルパンも逃げる猶予はなく、これまでかと諦めかけますが、ポケットに入ったあるものに気がつきます。

空に光球が眩い光を放つ中、ルパンは遺跡で手に入れた球体で地上に降り立ちます。

出迎えるレティシアにすべてが終わったことを告げるルパンですが、ルーデンエルベの野望が潰えたことにより、銭形との休戦協定は解消、次元、五ェ門たちと慌てて逃げ出そうとします。

「連れて行ってくれないの?」そう訪ねるレティシアにルパンは一通の手紙を渡します。その手紙はボストン大学からの招待状でした。

ルパンはレティシアの部屋で見つけた論文を大学に送り、それを高く評価したボストン大学はレティシアを招こうとしていました。

「わざわざ、泥棒になるこたぁねぇ」ぶっきらぼうに言うルパンはレティシアを残し、追ってくる銭形から逃げていきました。

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映画『ルパン三世 THE FIRST』感想と評価


(C)モンキー・パンチ/2019映画「ルパン三世」製作委員会

長く人々に親しまれてきた『ルパン三世』ですが、本作で初めて3DCGで映像化されました。

3DCG化するに当たり、日本を代表するVFXの名手、山崎貴を監督に迎えたわけですが、自身もルパン三世のファンだと語る山崎は誰も見たことが無い3DCGの『ルパン三世』だからこそ『誰もが知るルパン三世』にしたかったと語っています。

そこからも感じ取れるように本作は往年の『ルパン三世』を意識した作風となっていました。

たとえば、崖っぷちで落ちそうになりながら手をバタつかせ踏ん張ったり、銃弾や光線をあたふたしながら避けるといった、ルパン独特なコミカルな動きを3DCGで表現していました。

また、本作でのルパンは数あるシリーズの中で「赤ジャケット」と呼ばれる出で立ちで登場、1977年~1980年に放送されたテレビアニメ第2シリーズを中心に劇場版やTVスペシャルで最も多く登場し、ルパン三世の代名詞となっています。

そこからも、山崎貴のこだわりが感じられるのですが、特にそれが強く感じられたのがBGMでした。

おなじみの「ルパン三世のテーマ」がオープニングに使用されたのはもちろんの事、音楽を担当した大野雄二によりTVシリーズのBGMをリメイクし、劇中で登場しています。

それ以外にも劇中で次元が使用していた対戦車ライフルは名作「カリオストロの城」で使用していたものであったり、ルパンが銭形に対して言った「昭和一桁」と言う台詞であったり、過去シリーズのオマージュが所々に散りばめられコアなファンには嬉しい演出となっています。

そんな本作は、初めて3DCG化したにもかかわらず、どこか懐かしさを感じる『ルパン三世』、そんな印象を強く感じました。

反対に3DCGの特色を生かした演出も眼を引きました。

従来のアニメ作品に比べ立体的に表現できる3DCGでキャラクター達は表情豊かに描かれていました。

特に、瞳の動きが鮮明に描かれており、会話の途中の一瞬の戸惑いや、考えるときの視線が宙を漂う動きなど人間味あふれるしぐさの表現は3DCGならではのものでした。

また、そのキャラクター達に命を吹き込む声優陣の演技も見事でした。

レギュラーキャストの堂に入った演じっぷりはもちろん、ゲストキャストである広瀬すず、藤原竜也、吉田鋼太郎の演技が作品に深みを持たせています。

本作ではプレスコアリングと言う、先に役者の演技を録音し映像を製作する手法を用いています。そのため、ゲストキャストたちの自然な演技が生かせれているように感じました。

まとめ


(C)モンキー・パンチ/2019映画「ルパン三世」製作委員会

時代を超え、世代を超え、愛されてきた『ルパン三世』ですが、2019年4月11日 原作者のモンキー・パンチ、2019年11月29年 1977年~2010年まで石川五ェ門の声優を務めた井上真樹夫が亡くなりました。

長く『ルパン三世』を牽引してきた二人を亡くし、ファンの多くは悲しみにくれました。

モンキー・パンチが死去した際、栗田貫一はモンキー・パンチに励まされた事をコメントし、『ルパン三世』への想いの強さを明かしていました。

また、2011年から石川五ェ門役を務める浪川大輔は井上真樹夫の功績を称え、その功績を汚さぬよう、五ェ門を守って生きたいと話しています。

初の3DCG化を果たし、新たなステップを踏み出した『ルパン三世』ですが、時代が変わり、作品表現が変わっても作品に携わった人々の想いを積み重ねてからこそ、皆に愛される作品になったのかもしれません。


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