愛は偉大な贈り物。
それは人間もドラゴンも同じ。
クレシッダ・コーウェルの児童文学を原作にし、少年とドラゴンの友情と成長を描いた、ドリームワークス製作アニメ「ヒックとドラゴン」シリーズの劇場版第3弾。
ドラゴンとの共存の道を選び、平和に暮らすバーク島のバイキング達。しかし、急激なドラゴン&人口増加により、島は定員オーバー!?
亡き父の後を継ぎ、若きリーダーになったヒックは、新たな聖地を求めて旅に出る決意をします。
果たして、聖地は見つかるのか?ヒックとドラゴンを襲う新たな試練とは?映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』を紹介します。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』の作品情報
【日本公開】
2019年(アメリカ映画)
【監督・脚本】
ディーン・デュボア
【キャスト】
ジェイ・バルチェル、アメリカ・フェレーラ、ケイト・ブランシェット、ジェラルド・バトラー、F・マーレイ・エイブラハム、クレイグ・ファーガソン、田谷隼(日本語吹き替え)、寿美菜子(日本語吹き替え)、深見梨加(日本語吹き替え)、田中正彦(日本語吹き替え)、松重豊(日本語吹き替え)
【作品概要】
クレシッダ・コーウェルの児童文学を原作に、ドリームワークスが製作するアニメ『ヒックとドラゴン』シリーズの劇場版第3弾『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』。
バイキングの少年ヒックと、ドラゴンのトゥースの友情と成長を描いています。前作に引き続き、『リロ&スティッチ』のディーン・デュボア監督が、監督・脚本を手掛けています。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』のあらすじとネタバレ
ここは、バイキング達の島、バーク島。島には人とドラゴンが仲良く共存しています。
かつて、人間とドラゴンは敵同士でした。戦いの中、弱虫なバイキングの少年・ヒックが、傷ついた伝説のナイト・ヒューリー、トゥースを助けます。
ヒックとトゥースの間で芽生えた友情は、人とドラゴンが共存できることを証明しました。
幼かったヒックも、今や、亡き父の跡を継ぎ、バイキングの若きリーダーへ。そして、トゥースは、ドラゴンの王へと成長していました。
しかし、人間の世界では、まだまだドラゴンを狩るドラゴンハンターがはびこっています。ドラゴンと一心同体となり、捕えられたドラゴンの救助に向かうヒック達。
バーク島は、助けられたドラゴンと人口の増加により、定員オーバーです。
ヒックは、幼い頃、父から聞いたドラゴンの聖地を探していました。ドラゴン達と静かに平和に暮らしたい。ドラゴンの聖地は、必ずどこかにあるはずだ。
その頃、最凶のドラゴンハンター・グリメルが、伝説のナイト・フューリー、トゥースの命を狙っていました。トゥースをおびき寄せる秘策を思いついたようです。
その夜、トゥースは何かに導かれるように森へと入り込みます。後を追うヒックとガールフレンドのアスティ。
そこには、自分と同じナイト・フューリーの姿がありました。漆黒のトゥースとは違い、大理石のような輝きを持った白色のフューリー。ヒックとアスティも驚きます。
ライト・フューリーと名付けた白いフューリーに、トゥースは近づいていきます。仲良くしたいようです。しかし、ライト・フューリーは人間には攻撃的でした。ヒックに気付くと攻撃してきます。
空に舞い上がるライト・フューリー。追いかけたいトゥースでしたが、尻尾のケガで、ひとりでは飛ぶことが出来ません。飛び去る姿を寂し気に見つめるトゥース。まさに恋する顔でした。
トゥースはそわそわ、ふわふわ落ち着きがありません。求愛のダンスまで練習しています。
見かねたヒックは、トゥースを連れ、森にライト・フューリーを探しに行きます。嬉しそうにはしゃぐトゥース。しかし、そこには巨大な罠が仕掛けられていました。
間一髪で逃れたヒック達でしたが、その夜、ヒックの家にグリメルが現れ、睡眠薬をトゥースに撃ち込みます。トゥースが起きないことで、ドラゴン達の力が発揮できません。
さらに、グリメルの飼いならしているドラゴン達により、島は火の海と化しました。
ヒックは、島の皆を引き連れ、聖地への引っ越しを決意します。未知なる聖地を目指し、大移動となりました。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』の感想と評価
2019年2月に全米公開されて以来、瞬く間に世界54カ国でランキング1位を獲得。まさに「ドラゴン旋風」を巻き起こしている『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』。
劇場版第3作目となる本作は、それぞれの世界のリーダーとなった、ヒックとドラゴンのトゥースが、恋に目覚め、大事なものを守るため、さらに強く成長していくストーリーになっています。
ヒックとトゥースの成長を通して私たちは、互いを思いやる心、大事なものを守る勇気、そして信じることの尊さを、学ぶことになるでしょう。
この物語の魅力のひとつに、愛すべきキャラクターがあげられます。
主人公のヒックは、はじめ弱虫な少年でした。ケガをしたドラゴンのトゥースを助ける優しい一面もあります。父の背中を見てリーダー精神を学び、母との再会で親の愛情を知り、仲間たちとの絆を強めてきました。
今作ではさらに、人を愛する心、相手にとって何が良いことなのかを判断できる大人へと成長します。愛しているからこそ、時に別れも必要なのだと学びます。
そして、ヒックと共に成長するドラゴンのトゥース。愛くるしい表情の豊かさにメロメロになります。
本作では、やんちゃ坊主のトゥースに初恋がやってきます。一生懸命、好きを表現するトゥースですが、どうも空回ってしまう不器用さに笑いが起こります。
戦闘で見せる圧倒的な強さと、ドラゴンの王らしく雄叫びを上げるトゥースとのギャップもたまりません。
そして、そんなトゥースの恋のお相手、ライト・フューリー。映像美の素晴らしさはもちろん、気品あふれる神々しい姿に惚れぼれします。人間に対して、次第に心を許していく姿に感動します。
ヒックのガールフレンド・アスティは優秀なドラゴン乗りで、常にヒックと共に戦いにでます。勝気な性格ですが、ヒックのことを常に思いやり、信じて着いて来てくれます。
彼女のドラゴンはデッドリー・デンジャーのストームフライです。カラフルで可愛らしいドラゴンです。聖地へと別れた後、成長したアスティと子供たちと再会し、背中にのせ飛び回る姿も印象的です。
ヒックとトゥースと共に戦う仲間たちも、ユニークなキャラクターたちばかりです。バーク島のバイキング達は常に陽気で、血気盛んな人ばかり。見ている側も元気をもらえます。
また、この映画のもうひとつの魅力は、なんと言っても圧倒的なクオリティの映像美ではないでしょうか。
バーク島や海に浮かぶ島々、そしてドラゴンの美しさ。色に満ちたカラフルな世界。まるでプロジェクションマッピングを見ているような、息を呑むドラゴンの聖地。風でなびく髪の毛や、ドラゴンに触れる手など、リアルさに驚きます。
そして、一斉に空に飛び立つドラゴンの群れ、激しい戦闘シーンに心躍らされます。
まとめ
クレシッダ・コーウェルの児童文学を原作に、ドリームワークスが製作するアニメ「ヒックとドラゴン」シリーズ。
世界中に笑いと感想を届けた、劇場版第3弾『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』を紹介しました。
バイキングの少年ヒックと、ドラゴンのトゥースのさらなる成長と、新しい旅立ちを描いています。
大人になるということは、自分のことだけではなく、相手のことも大事に出来るということなのかもしれません。
映画『ヒックとドラゴン 聖地への冒険』。強い絆で結ばれた、ヒックとトゥースの友情に感動すること間違いなしです。