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香港映画『密告・者』動画無料視聴はU-NEXT!ネタバレ感想

  • Writer :
  • 山田苺

2017年10月現在、U-NEXTにて特集の組まれている、香港のダンテ・ラム監督。

ベタベタながらも、テンポのいいストーリーや芸の細かい演出が、他の大作アクション映画には無い魅力をもつクライム・サスペンス『密告・者』を紹介します。

1.映画『密告・者』の作品情報


(C)2010 Emperor Classic Films Company Limited Huayi Brothers Media Corporation All Rights Reserved

【公開】
2011年

【原題】
綫人

【監督】
ダンテ・ラム

【キャスト】
ニコラス・ツェー、ニック・チョン、グイ・ルンメイ、ミャオ・プゥ、リウ・カイチー、ルー・イー、ビンセント・ワン

【作品概要】
『ビースト・ストーカー/証人』のダンテ・ラム監督が、前作とほぼ同じキャストで撮影したクライムサスペンス。

捜査官のドンは、スパイとして犯罪組織に送り込んだ密告者に、見返りとしての安全を守りきることが出来なかったことを悔やんでいました。

そんなときに、台湾から香港へやってきた大物犯罪者を捕らえるために、出所したばかりの青年、サイグァイを密告者として雇います。

しかしサイグァイが潜り込んだ組織には、過去に面識のある女性・ディーが大物犯罪者の恋人として現れます・・・

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2.映画『密告・者』のあらすじとネタバレ


(C)2010 Emperor Classic Films Company Limited Huayi Brothers Media Corporation All Rights Reserved

香港の刑事・ドンは過去に違法な取引を行う犯罪者を逮捕すべく、彼の組織に“密告者”と呼ばれるスパイを潜り込ませていました。

しかしドンは密告者に報酬と同時に約束していた、身の安全を守りきれず、密告者は粛清をうけて大怪我と精神を病む結末を迎えてしまいます。

悔やむドンをよそに、警察は彼の功績を賞してパーティーまで開き、ドンの心はすさんでいきます。

一年後。ドンは部下たちに密告者との関わり方を講義します。

密告者にとって、あては自分たち雇い主の刑事のみ。だからこそ友人のように扱うよう指導しますが、関わりすぎることも命取りになると厳しく言い伝えます。

そんなドンに、上司から台湾に潜伏していた大物犯罪者・バーバイを逮捕するために、新たに密告者を雇って調査をするよう指示を出しました。

ドンは早速、資料は元にちょうど出所する青年・サイグァイと接触。

若い頃から違法レースなど多数の犯罪を行ったことで刑務所にいた彼には、妹がおり、彼女を楽させるためにも密告者になることをドンに勧められました。

ドンはその後、通ってるダンス教室を訪れると、教室で働いている女性に修理に出していた靴を受け取りに来たといいます。

最初はそのことを忘れていたようですが、なんとか思い出し、ドンに靴を渡します。

彼女はドンに一緒に踊る相手はいるのかと聞きますが、ドンはうかない表情を浮かべます。

しかしサイグァイはその申し出を突っぱねると、一人借金を払うために働かされている妹を救い出しますが、すぐに追っ手に捕まってしまいました。

ドンはサイグァイに再び接触し、断れば再び刑務所に戻るのが運命だと説得します。

サイグァイは手始めに、バーバイと繋がりのある男・タイピンに取り入るよう指示をうけ、違法レースに参加しました。

タイピンのためにもそのレースで優勝することが必須でしたが、サイグァイは持ち前のテクニックでトップに躍り出ます。

そこへ警察が違法レースを取り締まろうとしますが、ドンの口利きでサイグァイは難なく逃げ出すことに成功し、タイピンに取り入ることにも成功しました。

しばらくたつと、警察の探知でタイピンの携帯にバーバイから着信があったことが発覚。

ドンとサイグァイは団地の一室で秘密裏に会うことで情報と指示のやり取りを行います。

サイグァイは常に報酬のことを気にかけますが、その金額に対してドンは決定権を持っていないため、彼の働き次第では追加報酬もあると伝えます。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『密告・者』動画無料視聴はU-NEXT!ネタバレ感想とラスト考察』ネタバレ・結末の記載がございます。『密告・者』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
その後、サイグァイはタイピンにつれられ、船上で宝石店強盗の計画に参加させられます。

サイグァイの役回りは運転手で、他に数人の仲間がいました。

そこへバーバイと、その恋人ディーが現れますが、サイグァイは過去にディーと偶然会ったことがありました。

彼女はバーバイの子を身篭っておりますが、バーバイはそのことをはじめて知ります。

この計画の打ち合わせの詳細を聞くドンですが、サイグァイはディーのことを詳しくは話しませんでした。

サイグァイはディーと共に、強盗する宝石店の下見に向かいます。

その道中、ディーはバーバイからのメールで子供を下ろすことを告げられました。

下見が終わった後、ディーはサイグァイと飲みに行き、酒に溺れていきます。

酔った彼女は自分の身の上話を始めます。

家が貧しいあまり、兄妹のものを賭博で稼いだ金で買ってやったこと。母親に40万でギャングのボスへ売られたこと。そのギャングを刺して逃げていたところでサイグァイと会ったこと。

お互い追われていた身だったので、あの時、会うことが無ければ捕まっていただろうと振り返ります。

ディーはその後酔いつぶれてしまい、サイグァイはその隙に彼女の携帯からICカードを入れ替えます。

ドンはそのICカードでバーバイの現在地を突き止め、仲間と共に取り押さえようと試みました。

細心の注意を払って街中に潜伏し、総出で逮捕しようとしますが、バーバイも勘付いて、ドンたちの目をかわして逃げ切ります。

警戒したバーバイは、タイピンに新人の中に密告者がいないか探らせます。

サイグァイとディーは、強盗のときに使用する武器を調達しますが、その帰りに検問に引っかかり、街中で激しいカーチェイスを繰り広げます。

なんとか逃げ切る2人ですが、ディーはサイグァイに好意を持つようになっていました。

ドンはカーチェイスを厳しく咎めますが、その時タイピンが2人のいる部屋を突き止めてきます。

部屋に入ってくるタイピンの目を盗んで、窓から隣室へ逃げるドンは、そのまま住人に成りすまして事なきを得ます。

タイピンによる、サイグァイの疑いも晴れ、いよいよ犯行実行の日が近づいてきました。

ドンは再びダンス教室に向かいます。そこで働いている女性は、ドンの元妻でした。

しかしドンは昇進パーティーの際、行きずりの女性と関係を持った際に貰った性病を妻に移してしまい、子供を生んでも障害を持つと医者に言われたショックから飛び降りてしまい、以降記憶喪失の身となっていました。

そんな元妻の前に何度も現れるドンに対し、妻の父親はドンを激しく殴りつけます。

その様子を見て怯えた妻は、道路に飛び出して車に撥ねらます。ドンは瀕死の元妻を抱きながら、もう会わないと泣いて言い続けます。

サイグァイはいよいよ最後の打ち合わせに向かいました。

そこで山分けする金額に文句をつけた男が、他の連中に袋叩きに遭い、サイグァイは身元がバレるのを恐れます。

さらにディーはこのタイミングで子供を堕ろし、バーバイと破局します。

2人の関係を心配するタイピンをよそに、バーバイは下見した宝石店とは全く異なる、別の金のルートを突き止め、そこを狙うといいます。

バーバイ一味は車を奪って尾行を振り切り、目的地に着くとそれぞれは位置につきます。

逃走のために車の中で待機しているサイグァイは、通行人に、手の平に「警察に通報しろ」と書かれた文字を見せ付けます。

警察に通報はされますが、すんでのところで間に合わず、バーバイたちはアジトへ逃げ込みました。

そこでのバーバイの態度に対して、ついにディーが牙を剥きます。

彼女はサイグァイと金を奪って逃げますが、そこへ機動隊が突入。

バーバイは逮捕されるも物的証拠を全て隠滅していたため、強盗として起訴するにはサイグァイの証言が必要になりました。

しかしそんなことをすれば、サイグァイの安全は保証できなくなると、ドンは抗議しますが、もはや選択の余地はありません。

さらに事故にあった元妻は亡くなってしまい、自暴自棄に陥ったドンは自ら車で壁に激突するも、死ぬことはできませんでした。

サイグァイとディーは負傷しながらも身を隠し、ドンへ居場所を連絡します。

しかしドンより先に後を追って来たタイピンらが居場所を突き止めてしまいます。

ドンが到着したときには既にサイグァイとディーも窮地に陥っていました。

サイグァイは自分が密告者だということをディーに打ち明け、彼女だけでも逃げるよう説得します。

サイグァイは、ディーの目の前で、追っ手に刃物で切りつけられてしまいますが、すんでのところでドンが助けに来てくれます。

しかしドンの検討虚しく、サイグァイは息を引き取り、ディーも駆けつけた警察に自白。

その後、ドンはサイグァイに渡すはずだった報酬金を、サイグァイの妹に送ります。

自室に戻ると、ドンの上司や警官が待機しており、抵抗することなくドンは手錠をかけられます。

ドンは亡き妻のことを想いながら、違法捜査の末逮捕されるのでした。

3.映画『密告・者』の感想と評価


(C)2010 Emperor Classic Films Company Limited Huayi Brothers Media Corporation All Rights Reserved

前回紹介した『ビースト・ストーカー/証人』同様、かなりそれぞれの登場人物の重い過去があり、それは直接ストーリーに関与しない脇役にまで徹底されています

そんな哀愁漂う作品の舞台は、ちょうどクリスマスシーズンになっており、それぞれ想う人を際立たせる演出がなされ、もはや監督は鬼かといいたくなるほど、徹底したバッドエンド演出です。

『ビースト~』はまだ救いのある終わり方にも関わらず、『密告・者』は誰一人救われないという上に、主人公逮捕で幕が下りるというえげつなさ

まさにダンテ・ラムの原点とも呼ぶべき作品だと思います。

それでも芸の細かさは健在で、カーチェイスのシーンではカメラの振り切り方が一瞬人間離れしたような場面があったり、ドンが隣人に扮するシーンはリアルすぎてニヤッとしてしまいます。

まとめ


(C)2010 Emperor Classic Films Company Limited Huayi Brothers Media Corporation All Rights Reserved

今作は『ビースト・ストーカー/証人』とほぼ同じキャストで撮られているため、どちらかが気に入ったら、ぜひ両方見ていただくのをオススメします。

とくに主演のニコラス・ツェーと、ニック・チョンは善悪の設定が逆になっているのも、演技の幅広さが垣間見えて非常に面白いです。

メロドラマ色が若干強いですが、我慢して見ていただければ、それに見合ったえげつない結末が待っています・・・そういったラストがお好みな方はマストで見ましょう。

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