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Entry 2019/06/02
Update

映画『ザ・ファブル』ネタバレあらすじ感想とラスト結末解説。岡田准一がみせるアクション俳優としての飛躍

  • Writer :
  • 村松健太郎

映画『ザ・ファブル』は、 2019年6月21日より全国ロードショー!

どんな相手でも6秒以内に殺す。そんな伝説を持ち“ファブル=寓話”と呼ばれる殺し屋を主人公にした南勝久の人気コミックを、アクションに定評のある岡田准一主演で映画化

木村文乃、山本美月、佐藤二朗、福士蒼汰、柳楽優弥、向井理、安田顕、佐藤浩市という豪華キャストが入り乱れる痛快アクションコメディに仕上がっています。

主題歌はレディー・ガガの「BORN THIS WAY」。ガガの楽曲が日本映画に起用されるのはこれが初めてです。

映画『ザ・ファブル』の作品情報

(C)2019「ザ・ファブル」製作委員会

【公開】
2019年(日本映画)

【原作】 
南勝久

【監督】
江口カン

【キャスト】
岡田准一、木村文乃、佐藤浩市、安田顕、向井理、柳楽優弥、福士蒼汰、木村了、山本美月、佐藤二朗、井之脇海、藤森慎吾、宮川大輔、光石研、南出凌嘉、六角精児、粟島瑞丸、モロ師岡、好井まさお、倉本美津留、藤原光博

【主題歌】
レディー・ガガ

【作品概要】
“ファブル=寓話”と呼ばれる殺し屋の奮闘を描いた南勝久原作の人気コミックを岡田准一主演で実写映画化。

監督は、カンヌをはじめ数々の広告祭で受賞歴を持つCM界の巨匠・江口カンが務め、「20世紀少年」シリーズ(2008〜2009や)『GANTZ』(2011)の渡辺雄介が脚本を担当します。

木村文乃、佐藤浩市、安田顕、向井理、柳楽優弥、福士蒼汰、木村了、山本美月、佐藤二朗他、豪華ゲストで送るアクション・エンターテインメント。


映画『ザ・ファブル』のキャラクターとキャスト
ファブル=佐藤明(岡田准一)
ファブル=寓話と呼ばれる伝説の殺し屋、殺し過ぎたために一年間一般市民として隠遁生活を送ることに

佐藤ヨウコ(木村文乃)
ファブル=明のパートナー。隠遁生活では妹ということになっている。

ボス(佐藤浩市)
ファブル=明の育ての親で、殺しの師匠。隠遁生活を命じる。

海老原(安田顕)
大阪の裏社会の組、真黒カンパニー社長。

砂川(向井理)
真黒カンパニー専務。野心を隠さなず、下克上を狙う。

小島(柳楽優弥)
海老原の弟分。暴走しがちな危険なタイプ。出所したばかり。

フード(福士蒼汰)
相棒のコード(木村了)と組む凄腕の殺し屋。ファブルを狙い続ける。

清水ミサキ(山本美月)
田髙田(佐藤二朗)が社長を務めるデザイン事務所で働く、薄幸なタイプ。

映画『ザ・ファブル』のあらすじとネタバレ

(C)2019「ザ・ファブル」製作委員会

“ファブル=寓話”と呼ばれる殺し屋は、すでに裏社会では伝説と化した存在に。

しかし、その存在があまりにも知れ渡り過ぎたことを危惧したボスはパートナーと共に大阪で一年間、一般人として隠遁生活を送るように命じます。

一般人佐藤明と佐藤ヨウコの兄妹となった二人は大阪に向かいます。

大坂で彼らを迎えたのは真黒カンパニーの海老原。

伝説的な殺し屋がやってくることで、にわかに緊張感が走ります。

さらに野心家の専務・砂川が下克上を狙っていたり、血の気の多い海老原の弟分小島が出所してきたりと不穏な空気が流れます。

明は”プロの一般人”を目指して、精進していく中でアルバイトを始めます。そこには病弱な母親を支えるために日夜働き続けるミサキがいました。

(C)2019「ザ・ファブル」製作委員会

ミサキはかつてグラビアの仕事もしていましたが、AVの仕事を押し付けられそうになって、辞めた過去がありました。

実はその仕事の背後には砂川がいました。砂川の儲け話を横取りしようとした小島は改めてミサキに近づきます。

一度は断ったミサキですが、小島が仕事先や母親の周辺にうろつき、脅迫まがいのことをしてきます。仕方がなくミサキは小島のもとへ。

ところがそこに、クーデターを画策した砂川が乱入して二人を拉致します。

砂川のもとにはフードとコードの凄腕二人組殺し屋がいました。

二人は伝説の殺し屋ファブルを倒すことを切望していました。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『ザ・ファブル』ネタバレ・結末の記載がございます。『ザ・ファブル』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

(C)2019「ザ・ファブル」製作委員会

ボスから一年間の間、人を殺したら殺すと念を押されていた明ですが、友人を助けるのは一般人として当たり前のこと言って、砂川のアジトに乗り込みます。

大量の砂川の部下とフードと激闘に流石のファブルも苦戦します。

それでもミサキと小島を助けたファブルは海老原の部下に自分の身代わりを演じさせたうえで、自分は佐藤明として何でもない顔でミサキと会って見せるのです。

海老原は事件の処分として小島を手にかけ、砂川と手打ちをします。

そこへボスがやってきますが、ファブルは約束通りすべて致命傷を避けて、誰一人殺していませんでした。

映画『ザ・ファブル』の感想と評価

(C)2019「ザ・ファブル」製作委員会

アクション俳優として面白くなってきた岡田准一

本作のアクション監督を務めるのは、『ボーン・アイデンティティー』(2002)や『96時間』(2008)のアラン・フィグラルズ。

さらに主演の岡田准一もファイトコレオグラファーとしてクレジットされていて、彼がアクション設計の段階から関わっていたとことが分かります。

元々、身体能力の高さには定評がありましたが、「SP」シリーズあたりからアクション設計にも加わるようになっていき、『散り椿』(2018)では殺陣にクレジットされるようになりました。本作はそれに続く、スタッフとしてのクレジットになります。

ファブルを追う若き殺し屋に扮する福士蒼汰とのトップギアでのぶつかり合いなど、ハイレベルのアクションが展開される『ザ・ファブル』ですが、ピリピリのアクションの間でユルイ空気が流れるのも楽しいところです。

ジャッキー・チェンのアクションなどをイメージすると分かり易いかもしれませんが、緩急のあるアクションのおかげでシリアスなシーンでもどこか不思議な笑いが起き、岡田准一のコミカルな演技にも注目です。

まとめ

ますますアクション俳優としてのキャリアを重ねていく岡田准一ですが、次回作は時代小説の傑作『燃えよ剣』で土方歳三を演じるとのこと。

共演陣には、鈴木亮平や山田涼介、伊藤英明という動ける俳優たちが揃っており、今度はどんなアクションで見せてくれるのでしょう。

こうなると岡田准一は、そろそろ“海外進出”も射程にあってもよいのではないでしょうか。





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