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『スーサイドスクワッド』ネタバレ解説と内容評価。続編映画はジェームズ・ガン監督が務めるのか?|最強アメコミ番付評21

  • Writer :
  • 野洲川亮

連載コラム「最強アメコミ番付評」第21回戦

こんにちは、野洲川亮です。

今回はDCEUシリーズ第3弾となる、悪役たちのオールスター映画『スーサイド・スクワッド』を考察していきます。

クイーンの楽曲「ボヘミアンラプソディー」を使用した予告編が、ファンの喝さいを浴びたことでも話題となった、本作の魅力に迫っていきます。

【連載コラム】『最強アメコミ番付評』記事一覧はこちら

『スーサイド・スクワッド』のあらすじとネタバレ

(C)2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC

『バットマンVSスーパーマン』の戦いにより、スーパーマンが死亡してから数か月後、アメリカ政府の高官アマンダ・ウォラーは、メタヒューマンと呼ばれる超人たちが人類の脅威になる事態に備え、収監されている凶悪犯罪者たちで構成される特殊部隊タスクフォースX=「スーサイド・スクワッド」を設立します。

殺し屋スナイパーのデッドショット(ウィル・スミス)、ジョーカーの情婦ハーレイ・クイン(マーゴット・ロビー)、その名の通りの武器を使用するキャプテン・ブーメラン(ジェイ・コートニー)、炎を操るディアブロ(ジェイ・ヘルナンデス)など、数々のヴィランたちが集められました。

言うとおりにすれば減刑、反抗や逃亡を図った場合、首に仕掛けた爆弾を作動させるという条件を付けられたヴィランたちは、渋々フラッグ大佐の指揮下で部隊の一員に入ることとなります。

もう一人、フラッグ大佐の恋人、考古学者ジェーン・ムーン(カーラ・デルヴィーニュ)の身体に憑依した古代の魔女エンチャントレスも、その心臓をウォラーに奪われ部隊の一員とされかけていましたが、支配を拒んだエンチャントレスは弟である魔物を召喚、市民を怪物へと変えてしまい、街の一角を占拠してしまいます。

この状況にウォラーはスーサイド・スクワッドを派遣し、事態の収拾を図ろうとします。

道中、エンチャントレスに姿を変えられた怪物たちを撃退し、何とかミッションの目的地であるビルへと到着しますが、そこは何とタスクフォースXの指令室であり、指揮するウォラーの姿もありました。

ウォラーはエンチャントレスに裏切られた事実を隠ぺいし、安全に脱出するため部隊を招集していたのです。

その場で全データを消去した上に、部下を全員殺害したウォラーに唖然とするヴィランたちを尻目に、脱出用のヘリが到着します。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『スーサイド・スクワッド』ネタバレ・結末の記載がございます。『スーサイド・スクワッド』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
しかし、脱出しようとする一同の前に現れたのは、ヘリに乗ったジョーカー(ジャレッド・レト)でした。

爆弾の情報を得ていたジョーカーは、ハーレイの爆弾のみ起爆信号をブロック、隙をついたハーレイはヘリから降ろされたロープに飛びつきます。

ところが、地上からの対空ミサイルがヘリに命中、ハーレイはビルの屋上に飛び移り難を逃れますが、ジョーカーを乗せたヘリはそのまま墜落してしまいました。

その後、回収用のヘリが到着し、ウォラーは一同に次にくるヘリに乗るように告げ、一人で先に脱出しようとします。

しかし巨大な触手に攻撃されたヘリは墜落、一同は墜落現場へと向かいますが、ウォラーの姿はありませんでした。

そこでウォラーの命令書を発見した一同は、この事件を起こしたのはエンチャントレスであり、その遠因を作ったのはウォラー自身で、自分たちの任務が尻拭いであることを知って落胆します。

デッドショットはフラッグ大佐の命令を無視し、他のスクワッドメンバーと共に近くのバーへと入り、やけ酒をあおります。

そこでお互いの過去や事情を打ち明け合った一同は、フラッグ大佐からエンチャントレスに憑りつかれているジェーンが自身の恋人であると明かし、彼女の救出を懇願します。

その気になった一同は、エンチャントレスとの戦いを決意しました。

心臓を取り返し力を解放したエンチャントレスは、ウォラーの意識から世界中の軍事施設の情報を吸い出し、次々と攻撃していきます。

地下鉄に作られたエンチャントレスの祭壇へ近づく一同に、エンチャントレスは精神攻撃を仕掛け、それぞれの願望を幻覚で見せてきます。

何とか幻覚を打ち払いますが、エンチャントレスの弟が巨人となり、襲い掛かってきます。

圧倒的な力に苦戦しますが、ディアブロが炎の巨人となり、フラッグに爆弾を起動させて相打ちで爆死します。

残った一同はエンチャントレスと相対しますが、その力の前に全く歯が立ちません。

するとハーレイがエンチャントレスに近づき、ジョーカーを生き返らせることを条件に、彼女の配下につくと告げます。

しかしそれはハーレイの芝居であり、隙をついてエンチャントレスの胸を切り裂き、その心臓を取り出します。

そこへフラッグが爆弾を投げ、デッドショットが撃とうしますが、エンチャントレスに娘の幻覚を見せられ、躊躇してしまいます。

それでも幻覚を振り払ったデッドショットの弾丸が爆弾を爆発させ、エンチャントレスはその力を失って、消し炭と化します。

消し炭の中からジェーンが無事な姿で現れ事件は解決、スクワッドメンバーは逃亡しようとしますが、爆弾の起爆装置を携えたウォラーが現れ、刑務所に戻るように伝えます。

減刑と刑務所内での特権を与えられた一同は、刑務所に戻ることを了承します。

そして、ハーレイが独房内でエスプレッソを楽しんでいると武装集団が独房を襲撃、その正体は死んだと思われたジョーカーであり、ハーレイとジョーカーはキスを交わします。

その頃、地位が危うくなったウォラーは、ブルース・ウェイン(ベン・アフレック)にメタヒューマンに関する資料を渡し、力添えを求めます。

ブルースはこの資料で友達を探すと告げて、立ち去っていきました。

夢の悪役オールスター大集合の魅力

(C)2016 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC

デッドショット、ジョーカー、ハーレイ・クインに加え、キャプテン・ブーメラン、ディアブロ、キラークロックなど、バットマンやフラッシュと戦ってきた、アメコミファンにはおなじみのヴィランたちが勢ぞろいした本作は、演じるキャストも豪華メンバーが揃います。

ウィル・スミスはもちろん、ジャレッド・レト、マーゴット・ロビー、ジェイ・コートニーなど、スター俳優が有名ヴィランを演じることは、公開前から大きな話題を呼びました。

中でも、故ヒース・レジャーが演じたことで、伝説的なキャラクターへと昇華されていたジョーカーをジャレッド・レト、キャラクターの持つサイコじみたエロティックさを見事に体現したハーレイ・クインを演じたマーゴット・ロビーは、そのビジュアルのクオリティーの高さが絶賛されました。

これだけのキャラクターが全員本作で初登場となったわけで、120分の上映時間ではまだまだ描ききれておらず、今後の続編でそれぞれのキャラクターをより深堀りしたものを見せてもらいたいと、期待が高まります。

本作の後、2017年には同じDCEUシリーズ作品『ジャスティスリーグ』が公開され、ヒーローたちが勢ぞろいします。

このヒーローたちとヴィランたちが、どのような形で今後のシリーズを紡いでいくのか?演じるキャストの変遷も含めて、注目していきたいところです。

続編の監督にジェームズ・ガン就任?


(C)2014 Marvel. All Rights Reserved.

本作はDCEU第3弾として公開されましたが、その後シリーズが次々と製作される中で、続編の待望論も高まってきています。

そして、その続編の脚本をジェームズ・ガンが担当することが報じられて話題となっています。

ご存知の通りジェームズ・ガンは、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズの生みの親であり、第3作の監督を務めることも決まっていました。

ところが、過去のSNS上での小児愛などをジョークにした発言が問題視され、ディズニーから解雇されてしまいます。

そんなジェームズ・ガンが、マーベル最大のライバルであるDC映画に参戦するというのは、大きなニュースとなりました。

「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズでドラックス役を演じるデイブ・バウティスタは、自身のTwitterでこの「スーサイド・スクワッド」続編への出演志願の意向を表明しています。

両作とも正統派のヒーローではなく、はみ出し者たちの矜持を描く作品という共通点を持つだけに、脚本だけでなく監督の就任も噂されるジェームズ・ガンが、どのように続編を描くのかは興味深く見守っていきたいと思います。

マーゴット・ロビーのファンにオススメ映画

参考映像:『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2017)


映画『スーサイド・スクワッド』で実質上の主役と言ってもいい、ハーレイ・クイン役で強い印象を残したマーゴット・ロビー。

彼女は2013年公開の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のレオナルド・ディカプリオ演じるジョーダン・ベルフォート役の妻となる、ナオミ・ベルフォート役で脚光を浴びました。

そんなマーゴット・ロビーは、2017年に全米で公開された映画『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』で、実在のフィギュアスケーターであったトーニャ・ハーディングを演じました。

実際の事件を基にしたストーリーもさることながら、キャストの熱演もあって強烈な印象を残します。

また共演に「キャプテン・アメリカ」シリーズで、ウィンターソルジャーことバッキー役のセバスチャン・スタンがいることも、アメコミファンとしては興味深いキャスティングです。

また、デッドショット役を演じたウィル・スミスの出演作は数多ありますが、その中でスーパーヒーローに特化したものと言えば『ハンコック』(2008)でしょう。

スーパーパワーを持ちながら、世間から嫌われているヒーローという、一風変わった設定の作品で、共演にシャーリーズ・セロンを迎えた快作となっています。

次回の「最強アメコミ番付評」は…


Clay Enos/ TM & (C) DC Comics(C)2015 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC., RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC AND RATPAC ENTERTAINMENT, LLC

いかがでしたか。

次回の第22回戦は、DCEUシリーズ第4作、女性スーパーヒーローの新たなアイコンとなった『ワンダーウーマン』を考察していきます。

お楽しみに!

【連載コラム】『最強アメコミ番付評』記事一覧はこちら

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