マルセイユ国際映画祭出品された『にわのすなば』は2022年公開
『VILLAGE ON THE VILLAGE』の黒川幸則監督最新作『にわのすなば GARDEN SANDBOX』が2022年、ポレポレ東中野にて公開されます。
東京多摩市でインディペンデント映画の上映やシネクラブを続けるカフェバー・キノコヤが製作した第一回作品です。
カワシママリノ、村上由規乃ら、インディペンデント映画で活躍する俳優たちに加え、キノコヤに集う新谷和輝、遠山純生ら映画評論家・研究者も出演!
このたび予告映像と場面写真が解禁となりました。
映画『にわのすなば』について
『VILLAGE ON THE VILLAGE』の黒川幸則監督による最新作。
東京多摩市でインディペンデント映画の上映やシネクラブを続けるカフェバー・キノコヤ製作による第一回作品。
フランス第2の都市マルセイユで、ジャンルの垣根を超えた多彩なプログラムを行うことで知られる映画祭、第33回マルセイユ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門に正式出品されました。 今年は7月5日から11日まで開催されます。
昨年同映画祭では、杉田協士監督作『春原さんのうた』が、日本映画史上初のグランプリの他、俳優賞(荒木知佳)、観客賞と、三冠に輝く快挙を達成したことも話題となりました。
『ふゆうするさかいめ』(2021)のカワシママリノ、『オーファンズ・ブルース』(2019)『ロストベイベーロスト』(2020)の村上由規乃ら、インディペンデント映画で活躍中の俳優たちが出演。
加えて、キノコヤに集う新谷和輝、遠山純生といった映画評論家・研究者が、黒川監督たっての希望で出演しています。
柴田千紘、西山真来、佐伯美波、中村瞳太、そして日活ロマンポルノ出身の風祭ゆきが共演。
映画『にわのすなば』の予告映像
ドラムのような音が響く中、映し出される小さな小川やきらきら光る水面。
打楽器の音に合わせてフラッシュバックのように劇中のショットが切り替わった後、遠くの方にいる黒猫に焦点が合わせられます。
そこから少し離れたベンチに座る女性の横顔。ぼーっと遠くを眺めています。
手をつないで斜面を歩く女性ふたりの姿。
その後、風に吹かれながら何かをみつめている男女ふたりが映り、それからお墓の前を彼らふたりが歩いている姿が映し出されます。前を歩く女性を、少し距離を置いてついていく男性。
奇妙なバックの音楽と相まって、不思議な世界を感じさせる映像です。
黒川監督の言葉によれば、「自分がどこでもない場所に立っているのに気づく」作品の片りんが感じられる予告映像となっています。
映画『にわのすなば』の作品情報
【日本公開】
2022年(日本映画)
【監督】
黒川幸則
【キャスト】
カワシママリノ、村上由規乃、新谷和輝、遠山純生、柴田千紘、西山真来、佐伯美波、中村瞳太、風祭ゆき
映画『にわのすなば』の黒川幸則監督のコメント
特報の解禁に併せ、黒川幸則監督から作品のコメントが到着しましたのでご紹介します。
これは迷子になった人たちのコメディです。道に迷って人と出会い、友達とはぐれて新しい友達と出会い、知らない町を行き当たりばったりに歩き回って、拾い集めたものを空っぽの箱に入れてるうちに、ふと自分がどこでもない場所に立ってるのに気付く。そんな感覚。早く家に帰りたい気持ちはあるけれど、でもまだ何かが起きる時を待っている。そんな旅の中間報告、絵葉書あるいは投瓶通信のような 69 分です。マルセイユにも漂着するでしょうか。ご笑覧下さい。
映画『にわのすなば』のあらすじ
友達の誘いで知らない町にアルバイトの面接に訪れたサカグチは、理不尽な仕事を断って家に帰ろうとするが、なぜかすんなり帰れずに、町をさまよい謎めいた出会いと別れを繰り返す…。
そんな<行先不明>のロードムービーです。引きこもり・自粛をせざるを得ない窒息しそうな社会から逃れ、たとえ無職で手ぶらでも、他者と共に愉快なひと時を過ごす、この映画はそんな時間を描き出します。
まとめ
インディペンデント映画などを応援するカフェバー・キノコヤ製作の記念すべき第1作目となる『にわのすなば』。
『VILLAGE ON THE VILLAGE』の黒川幸則監督が手掛け、第33回マルセイユ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門に正式出品された秀作です。
監督いわくは「迷子になった人たちのコメディ」という、独特の味わいあるロードムービーとなっています。
映画『にわのすなば』は、2022年ポレポレ東中野にて公開です。