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映画『GAGARINE ガガーリン』あらすじ/キャスト/公開日/上映館。カンヌ国際映画祭を魅了した強烈なデビュー作とは

  • Writer :
  • 大塚まき

第73回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション選出
オスカーフランス代表・最終選考作品

圧倒的な映像美と世界観で世界中のメディアから絶賛されたフランス・パリ郊外を舞台にしたかつてないエモーショナルな⻘春映画『GAGARINE/ガガーリン』。


(C)2020 Haut et Court – France 3 CINÉMA

⻘春映画『GAGARINE/ガガーリン』が、2022年2月25日(⾦)より新宿ピカデリー、HTC有楽町他にて全国公開することが決定。さらに⽇本版予告映像とポスタービジュアルが解禁となります。

解禁されたポスタービジュアルは、宇宙⾶⾏⼠を夢⾒るユーリが憧れる<⽉>を⾒上げる姿を、描き出したもの。映画本編にも多⽤されている朝と夜の間に⼀瞬だけ訪れるマジックアワーと呼ばれる幻想的な空の光を切り取ったようなグラデーションが、彼の募る思いが輝きを増すように美しいビジュアルとなっています。

映画『GAGARINE/ガガーリン』について

本作は⾃由を愛する少⼥ディアナとの初恋や親友フサームとのかけがえのない友情により、少しずつ成⻑していくユーリの物語です。

ガガーリン団地がく取り壊されることになり、団地と呼応するかのように、彼⾃⾝も⾃分の“世界”の喪失と再⽣に葛藤します。募るユーリの思いはどこへ向かうのか…。

監督を務めたのは、本作が⻑編デビューとなるファニー・リアタール&ジェレミー・トルイユの男⼥2⼈組。

団地が建設された1960年代当時の時代背景やそのインパクトのある外観、ロシアの宇宙⾶⾏⼠ユーリ・ガガーリンから名づけられている事に興味を持ったことが本作を制作するに⾄った経緯だと語ります。

「<ガガーリン>団地は貧しい⼈々が住む極地的なエリアだ。メディアはこの地域の治安の悪さばかりを取り上げる。フランスでは、本作のような映画を<Film du banilieue>(郊外の映画)と呼び、その映画に描かれているもの全てについて、ある種の新しいジャンルであるかのように⾔う。しかし、それは違うと思っている。そこには様々な語られるべきストーリーがある。たまたま貧しい古い建物が⽴ち並ぶエリアに住んでいるだけなのだ」「団地に住む⼦供たちの中には、外界と交流をしたがらない⼦もいるが、本作の主⼈公のユーリにとって、団地は宇宙船で、宇宙船から外に出れば⾃由になれる、息が出来ると思っている、ただ団地は彼の⺟のお腹の中と同じ。なかなか外に出る勇気が持てない。(団地を)そういう存在として描いた」

と⾔い、特定の地域に住む⼦供たちについてステレオタイプな描かれ⽅について疑問を抱いた彼らは、解体前のガガーリン団地で実際に撮影を⾏い、ノスタルジックで幻想的な映像美の中に、繊細な若者の⼼の機微を⾒事に映し出すことに成功しました。

主演は、本作で⾒出されたアルセニ・バティリ

スクリーンデビューとは思えない程の⾼い演技⼒で主⼈公の揺れる⼼情を体現し、第17回セビリヤ・ヨーロッパ映画祭ほか各国の映画祭にて主演男優賞を受賞、他キャストには、『パピチャ 未来へのランウェイ』(2020)などに出演する注⽬の若⼿⼥優リナ・クードリ、さらにレオス・カラックス作品の常連ドニ・ラヴァンが特別出演しています。

かつてないエモーショナルな⻘春映画が誕⽣しました。

映画『GAGARINE/ガガーリン』の予告編

パリ郊外にあるガガーリン団地での、何気ない彼の⽇常を捉えるシーンから映像は始まります。

広場で仲間達と踊ったり、皆既⽉⾷を楽しんだり…他⼈にはありふれた⾵景でも、それは、幼い頃からこの場所で暮らす彼にとっては⻘春であり、全てでした。

しかし時は経ち、建物の⽼朽化のためにガガーリン団地の解体が決定、それまでの幸せな⽇々に少しずつ綻びが⾒え始めます。

そんな中「アメリカに⾏きたい」「⾃由で⾃分らしく⼊れる国だから」と想いを語る友⼈ディアナに「夢はある?」と問われたユーリは、⾃分の<夢>を実現するため彼なりの⽅法で、団地解体の阻⽌に向けて動き出します。

それまで帰らぬ⺟を待つばかりだった彼が、壊れゆく団地の中で、⾃分の⼼に正直になり、プラネタリウムを作り上げ、アパートの中をバイクで駆け巡ります。

“消えゆく団地で僕が⾒つけた思い出と光”というナレーションと呼応するかのように、最後、団地の窓から放たれる謎の閃光も印象的な予告となっています。

映画『GAGARINE/ガガーリン』の作品情報

【日本公開】
2022年(フランス映画)

【原題】
Gagarine

【監督・脚本】
ファニー・リアタール&ジェレミー・トルイユ

【キャスト】
アルセニ・バティリ、リナ・クードリ、ジャミル・マクレイヴン、ドニ・ラヴァンほか

映画『GAGARINE/ガガーリン』のあらすじ

パリ東郊に位置する⾚レンガの⼤規模公営住宅“ガガーリン”。

この場所で育った16歳のユーリは部屋の天体望遠鏡から空を観察し、宇宙⾶⾏⼠になることを夢⾒ていました。

⽼朽化と24年パリ五輪の為に取り壊す計画が上がった団地では、次々と住⼈の退去が進みますが、ユーリは帰らぬ⺟との⼤切な思い出が詰まったこの場所を守るため、友だちのフサームとディアナと⼀緒に取り壊しを阻⽌しようと動き出します。

⾃由で明るいディアナに恋⼼を抱き、彼⼥や親友フサームとのふれ合いの中で、不器⽤ながらも少しずつ成⻑していくユーリ。

消えゆく世界に留まりたい、団地から抜け出して夢を追いかけたい気持ちとの間で揺れるユーリは、団地解体の刻が迫るなか、空っぽになった無⼈の住宅を⼤好きな宇宙船に改造して守る事を決意します。

まとめ

本作は、第73回カンヌ国際映画祭の<オフィシャルセレクション>初監督作部⾨に選出し、デビュー作にも関わらず第93回⽶アカデミー賞国際⻑編映画賞フランス代表の最終選考まで突破しました。

カンヌに彗星の如く現れた、2つの若き才能による強烈なデビュー作です。

かつてないほどエモーショナルな⻘春映画が映す、消えゆく世界で、少年がたぐり寄せる光とは……。

『GAGARINE/ガガーリン』は、2022年2月25日(⾦)より新宿ピカデリー、HTC有楽町他にて全国ロードショーです。

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