映画『旅猫リポート』は、2018年10月26日より全国ロードショー。
原作は映画化もされた「図書館戦争」シリーズにて、第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞した有川浩の同名の小説です。
「さあ行こう!これは僕らの最後の旅だ—。心優しき青年・悟とツンデレな猫・ナナ。1人と1匹の忘れられない旅が始まる—。」というキャッチがつけられたで本作は、有栖川自身も脚本に参加した意欲作となっています。
今回は映画『旅猫リポート』をご紹介します。
CONTENTS
1.映画『旅猫リポート』の作品情報
【公開】
2018年(日本映画)
【原作】
有川浩「旅猫リポート」(講談社文庫)
【脚本】
有川浩、平松恵美子
【監督】
三木康一郎
【キャスト】
福士蒼汰 高畑充希(声の出演)ナナ
【音楽】
コトリンゴ
【作品概要】
原作者の有川浩が自ら同名小説を脚本に起こし、演出は『覆面系ノイズ』や『リベンジgirl』で知られる三木康一郎監督。
三木監督は有川原作の映画化『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』に続き、再び原作とのタッグを組みます。
主演は福士蒼汰で、猫ナナの声の出演は高畑充希。
2.原作者・有川浩プロフィール
有川浩(ありかわひろ)は、1972年6月9日に高知県で生また女性の小説家です。
園田学園女子大学卒業した後、2003年に『塩の街 wish on my precious』にて、第10回電撃ゲーム小説大賞を受賞しました。
翌2004年に同作にて小説家としてデビュー、同作は後にハードカバーとして再出版されました。
また同作品と『空の中』『海の底』を含めた「自衛隊三部作」で知られ、そのほかアニメ化や映画化された「図書館戦争」シリーズなど、SFやミリタリー色の濃い作品でファンの人気を得ています。
そのほかの作品は、『阪急電車』『植物図鑑』『三匹のおっさん』『ヒア・カムズ・ザサン』『空飛ぶ広報室』『県庁おもてなし課』『明日の子供たち』『だれもが知ってる小さな国』など、著作も数多くあります。
初エッセイ集『倒れるときは前のめり』は、有川浩という作者についても知ることができるので、オススメな書籍となります。
有川浩は映画『旅猫リポート』の公開を待つあなたに、このようなメッセージを贈っています。
「これは、一人と一匹の最後の旅の物語です。でも、きっと悲しさではなく幸せを感じていただけると思います。
今回は、これまでにご縁があり、その力を心から信頼できる方々に映画化していただけることになりました。こちらからお願いしたのは、とにかく猫さまの都合を第一に!ということ。猫のしたくないことはいっさいさせない。必要であれば脚本はいくらでも書き換えます、と。
けっして言うことをきいてくれない猫さまを一緒に愛してくださるみなさま、サトルとナナのふたりの旅を見守ってあげてください」
有川浩は原作のみならず、映画化にあたり共同脚本の平松恵美子とともに務めました。
ナナ役を演じた猫(さま)への気遣いに、「猫のしたくないことはいっさいさせない。必要であれば脚本はいくらでも書き換えます」と述べている力の入れようと愛情を感じます。
その猫ナナ役の声を演じることになったのは、女優の高畑充希。
有川浩の作品を映画化した『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』で河野さやかを演じて以来、再び出演することになりました。
それでも『植物図鑑』の次が、まさかの猫とは思ってもいなかったようです。
高畑充希は猫ナナ役を演じた感想をこのように語っています。
「わたしの実家で幅を利かせているニャンコも、ニャーとかギュルギュルとか、ギャーとか。なんだか分からない猫語をよく発しているので、“猫が話す”というのはなんだか少し、想像がついたのですけれど、さて、自分がやるとなると、どうしたものかなぁ〜、、」
このように多少なりには猫の気持ちを想像しながらも、疑問だらけで映画のアフレコに挑んだようです。
また、有川浩も猫さまとおっしゃっていましたが、高畑充希もナナ役の猫(さま)にこのような見どころを述べていますよ。
「声を担当させていただいてはいるのですが、見所はズバリ、喋らない時の猫ちゃんの顔!大きな目に映る様々なものに、想像力を掻き立てられてしまいました」
原作者の有川浩や声を演じた高畑充希が一目置く、猫役のナナに注目したいですね。
また、そのような猫の可愛らしさは、有川浩の執筆した小説でも思う存分に感じられますよ。
人と馴れ合うことを嫌う猫さまのナナが気になられたあなたは、ぜひ講談社から刊行された書籍にも目を通してみてはいかがでしょうか。
その書籍を紹介する前に、まずはあらすじを少し紹介しますね。
3.映画『旅猫リポート』のあらすじ
かの有名な“我輩は猫である。まだ名前はない”という、名もなき猫よりぼくの方が名前もあるだけ優っているという猫ナナ。
また、人間というイキモノは傲慢でいけないと言い、人間との馴れ合いを嫌う誇り高き元野良猫。
しかし、ナナはメス猫ではなく、ぼくというオス猫。
5年前、交通事故にあったところを心優しき猫好きの青年悟に助けられました。
それ以来、悟の猫として幸せにくらしてきました。
しかし、ナナをある事情から手放さなければならなくなった悟は、新しい飼い主を探すため、ナナと一緒に旅に出ます。
事情を抱えた悟と誇り高きナナの旅の行方は…。
3.『旅猫リポート』の書籍情報
映画『旅猫リポート』の公開にあたり、その前に原作に触れておきたいと思うあなたは、次の中から選んでお読みいただくことができます。
ライト感覚で読める軽妙な有川浩の原作本は、どなたにも読みやすいのでオススメですよ。
『旅猫リポート』(電子書籍版あり)
【発売日】
2017年02月15日
【定価】
本体640円(税別)
【判型とページ数】
A6・336ページ
『旅猫リポート』
【発売日】
2015年02月18日
【定価】
本体1,400円(税別)
【判型とページ数】
四六変型・272ページ
【初出】
「週刊文春」2011年10月27号~2012年4月19号
『旅猫リポート』新書
【発売日】
2015年03月13日
【定価】
本体740円(税別)
【判型とページ数】
新書・352ページ(講談社青い鳥文庫)
絵本『旅猫リポート』
【著作者】
著:有川浩 画家:村上勉
【発売日】
2015年02月18日
【定価】
本体1,200円(税別)
【判型・ページ数】
四六変型・114ページ
『旅猫リポート』は電子版から文庫本、そして絵本まで読む楽しみも様々あるようですね。
あなたのお好きなスタイルで、猫さまナナをお読みみになってはいかがでしょうか。
まとめ
本作『旅猫リポート』で猫ナナの飼い主の悟役を演じたのは、若手人気俳優の福士蒼汰。
有川浩の原作を読んだ福士蒼汰は、小説の感想や演じた悟について、このように述べています。
「原作を読み、やわらかいものに丸く包まれているようなやさしい物語だと思いました。けれど、その中に隠された秘密や過去にドキッとする瞬間が何度かありました。そのドキッとした時の気持ちと作品全体を包むやわらかい空気の両方を大事にして、悟を演じたいと思います。大切な人たちや猫への思いを、自然体で届けられたらいいなと思います」
大切な人や猫への思いを自然体で演じたいという福士蒼汰は、猫と共演するのは初めてということで、最初は共演者である猫との距離感に少しドキドキと猫見知りをしたようです。
それでも旅の相棒となるナナ役を演じたチャーミングで、やんちゃで可愛い猫の様子に楽しい撮影現場であったようです。
映画『旅猫リポート』は、2018年10月26日より全国ロードショー。
ぜひ、お見逃しなく!