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Entry 2017/02/10
Update

映画『コンスタンティン』あらすじネタバレと感想!ラスト結末も【キアヌリーブスおすすめの代表作】

  • Writer :
  • 名保田奈緒子

VFXを駆使したアメコミ原作のアクション映画『コンスタンティン』。

アラン・ムーアのコミック「ヘルブレイザー」を原作にVFXアクションに仕上げた本作『コンスタンティン』。

主演はキアヌ・リーブスが務め、オカルト探偵を颯爽と演じています。

特殊な能力で悪魔と天使を見ることができる探偵コンスタンティンは、女性刑事アンジェラと一緒に、彼女の妹が亡くなった真相を探ります。

注目の堕天使ガブリエル役には、『サスペリア(2018)』のティルダ・スウィントンが演じ、またルシファー役には『ジョン・ウィック チャプター2』のピーター・ストーメアが務めます。

演出はMTV出身で、本作が映画初挑戦となるフランシス・ローレンス監督。撮影は『リバー・ランズ・スルー・イット』で、オスカーを受賞したフィリップ・ルスローが担当。

映画『コンスタンティン』をあらすじネタバレと見どころの感想でご紹介します。

映画『コンスタンティン』の作品情報

【公開】
2005年(アメリカ映画)

【原題】
Constantine

【監督】
フランシス・ローレンス

【キャスト】
キアヌ・リーブス(ジョン・コンスタンティン)
レイチェル・ワイズ(アンジェラ・ドッドソン/イザベル・ドッドソン)
シャイア・ラブーフ(チャズ)
ジャイモン・フンスー(パパ・ミッドナイト)
マックス・ベイカー(ビーマン)
プルイット・テイラー・ビンス(ヘネシー神父)
ティルダ・スウィントン(天使ガブリエル/ハーフ・ブリード)
ピーター・ストーメア(サタン/ルシファー)

【作品概要】
原作はDCコミックスの漫画「ヘルブレイザー」
キアヌ・リーブス演じるコンスタンティンが、ある女性の自殺をきっかけに天使・悪魔との戦いに巻き込まれていく物語です。

映画『コンスタンティン』のあらすじとネタバレ

“運命の槍”を得た者は世界の運命を握るだが第二次大戦末期からその所在は不明だった

メキシコのとある場所、そこで男は不思議な槍を見つけます。

それを手にするとまるで何かに取り憑かれたかのように走り出し、車に轢かれてもビクともしない体になっていました。

男が歩く場所では生き物が次々と息絶えていきます。

場所は変わりロサンゼルスでは、ある少女が悪魔に取り憑かれていました。

ヘネシー神父の依頼を受けエクソシストであるジョン・コンスタンティンと助手のチャズは、少女の悪魔祓いを行います。

その少女は乗り移られていた間に不思議な槍の絵を描いていました。

その絵と悪魔の様子から、今回の悪魔祓いが何か今までとは違うと感じたコンスタンティンは、ヘネシー神父に悪魔の声を聞き何かあれば伝えてほしいと頼みます。

現職の刑事であるアンジェラ・ドッドソンは犯人を射殺してしまった事に悩んでいました。

また今回が初めてではなく、他の刑事と違い明らかに射殺数が多い事に自分自身でも疑問を抱いていました。

そんな中アンジェラは双子のイザベル・ドッドソンの自殺現場に立ち会います。

防犯カメラにはイザベラが自殺した場面がはっきりと映っていましたが、アンジェラは納得できません。

一方コンスタンティンは悪魔祓いのアイテムを調達する為ビーマンの元を訪れます。

そこでコンスタンティンは彼に、少女の悪魔祓いをした際悪魔がこちらへ来ようとしているように感じた事を伝えます。

通常悪魔は、人間を操れても人間を入り口にしこちらの世界に潜り込む事はできません。

コンスタンティンは、古文書でこのような前例が過去にないかビーマンに調べるよう頼みます。

その夜、ハーフブリードで天使のガブリエルに会う為教会を訪れたコンスタンティンは、そこでアンジェラと鉢合わせます。

アンジェラは神父にイザベルをきちんとカトリックに則って送り出してほしいとお願いしますが、カトリックでは自殺が大罪である為、断られてしまいます。

一方コンスタンティンは教会にいたガブリエルに寿命を伸ばして欲しいと懇願します。

彼はヘビースモーカーのため身体がボロボロで治る見込みもなく、死ぬのを待つのみです。

今まで悪魔祓いで十分に神に尽くしてきたと説明するコンスタンティンですが、ガブリエルは利己的な行動ではなく自分を犠牲にする行動をとらなければいけないと諭します。
また過去の行動により地獄行きも決まっていると告げるのでした。

帰り道、悪魔に直接襲われたコンスタンティンは、この世界に悪魔が潜り込んでいる事驚き天使と悪魔のバランスを保っているパパ・ミッドナイトの元を訪れ相談します。
しかしミッドナイトはその話を信じてくれません。

アンジェラの方は、イザベルが自殺した際の防犯カメラをみていました。
すると彼女が自殺間際「コンスタンティン」と言っている事に気づきます。

何かを感じたアンジェラは彼を訪ね、イザベルが生前に悪魔など不思議な事を言っていたと相談します。

イザベルは元から精神病棟に入院していた為、精神患者の戯言だというコンスタンティンですが、アンジェラは、敬虔なカトリック教徒だったイザベルが絶対に自殺するはずがないと言います。

そんな中、2人に悪魔たちが襲いかかってきます。それまで悪魔の存在にたいし半信半疑だったアンジェラも信じざるを得ません。

あきらかにアンジェラを襲って来た悪魔にたいし疑問を抱いたコンスタンティンは、イザベルが本当に自殺なのか調べる為、地獄へと入り込み彼女を見つけます。

アンジェラは、なぜ地獄へ行く事ができるのかコンスタンティンに尋ねました。

彼は、昔からあの世の者が見える為それに思い悩み自殺を図っていた事、そしてその際2分間心臓がとまり、地獄へと入り込んだ事を語りました。

自殺を行なった為、死後地獄行きが決まってしまったコンスタンティンは、エクソシストとして道を外れたハーフブリードを地獄へ送り、天国行きのチケットを買おうとしていると話しました。

ハーフブリードとは、悪魔や天使が直接こちらの世界に来れない代わりに、神やルシファーなどの庇護を受けて人間に混ざって暮らしている者の事です。

ヘネシー神父は今回の件で怪しいと感じていたイザベルを調べるべく、死体の元へ向かいましたが悪魔の力により亡くなってしまいます。

何が起きているのか調べている際イザベルの遺言を見つけたコンスタンティンとアンジェラはそれが地獄の聖書の一節だと気付きます。

ビーマンにその一節を調べてもらい、サタンの息子マモンが父の支配に耐えかねて人間界へ来ようとしている事、それには強い霊感を持った者に取り付く必要がある事、また人間界に来るには神の助けが必要だという事。

その為にまず霊感の強いイザベルが利用されたという事がわかりました。

真実に近くにつれビーマンにも悪魔の手が忍び寄り、彼までもが亡くなってしまいます。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『コンスタンティン』ネタバレ・結末の記載がございます。『コンスタンティン』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
アンジェラは以前自分にも人間ではないものが見えていた事をコンスタンティンに告白。
彼女はイザベルと違い見えないフリをしていました。

イザベルを一人ぼっちにしたことに罪悪感を感じていたアンジェラはコンスタンティンに協力させて欲しいと頼みます。

コンスタンティンの助けで以前の力を取り戻したアンジェラは、今まで射殺が多かった理由が、自分の力で悪人の場所や急所がわかっていたからだという事に気付きます。

そして、彼女の力でハーフブリード悪魔のバルサザールが関わっている事を突き止めます。

コンスタンティンはビーマンから買った武器を駆使しバルサザールを倒します。
しかしこれはバルサザールの罠でした。
イザベル亡き今双子のアンジェラの力を取り戻させ、マモンの為に利用しようとしていたのです。

アンジェラは何者かにより連れ去られてしまいます。

ミッドナイトをどうにか説得し、協力を得たコンスタンティンはマモンがどこに居るのか突き止めます。

マモンは槍を通じてメキシコの男を操っており、イザベルのいた精神病棟にアンジェラを拉致していました。

チャズは独自で調べた知識によりコンスタンティンの助手として大きな活躍をします。

チャズのお陰でアンジェラの元へと行けたコンスタンティンですが、もうすでに彼女はマモンに操られておりお腹から彼をを生み出そうとしていました。

間一髪阻止する事に成功したコンスタンティンとチャズですが、なんと突如現れたガブリエルの手によってチャズが殺されてしまいます。
ガブリエルこそがマモンの協力者だったのです。

悔い改めれば誰でも神に愛される‘’人間‘’という存在に嫉妬したガブリエルは、人間に試練を与えるべくマモンを人間界へ招き入れようとしていたのでした。

ガブリエルに歯もたたないコンスタンティン。ガブリエルは再びアンジェラからマモンを生み出そうとします。

コンスタンティンは自らの命を自分で断つ事で、迎えに来る予定だったサタンのルシファーを呼び出し、息子のマモンの所業を説明します。

怒った父ルシファーは息子を再び地獄へと連れ戻します。ガブリエルも神の庇護を失い人間になってしまいました。

ルシファーは、お礼に寿命延長の願いを聞きいれようと言いますが、コンスタンティンはイザベルを地獄から天国へ送って欲しいと願いました。

願いを叶えたルシファーは、コンスタンティンを改めて地獄へ連れて行こうとしますがなぜか出来ません。

自分の命を絶ってまで他人を助けた彼のその’’自己犠牲’’に、神が赦しを与え天国へ導こうとしていたからです。

どうしても神にコンスタンティンを取られたくなかったルシファーは、彼を復活させ癌を治してしまい地獄行きになるまで生かす事にしました。

無事戦いは終わり、コンスタンティンは再び癌にならないように禁煙をするのでした。

しばらくしてコンスタンティンはチャズの墓で彼の成長を褒めていました。
その時が天使の姿で空へと羽ばたいていく彼の姿が見えたのでした。

映画『コンスタンティン』の感想と評価

アメコミ作品の映画化ではありますが、アクション満載!ヴィランをスーパーパワーで倒すヒーロー!というストーリーとは全く違う内容です。

原作のコンスタンティンとキアヌ・リーブスは見た目が随分と違い、どちらかというと海外ドラマ「アロー」に登場するコンスタンティンの方が見た目などやさぐれ感が似ている気がします。

ただ、そのスマートさがかなりカッコいいキアヌ・リーブスはこのコンスタンティンの役にとてもハマっていました。

またエクソシストが悪魔を倒して行く話ですが、想像する普通のエクソシストとは違い、悪魔退治の仕方がとても面白いです。

ビーマンから買った面白いアイテムは、まるで「ハリー・ポッター」の魔法の道具を彷彿とさせます。

それらを駆使した悪魔との戦いは意外に肉弾戦でもあったりします。

メリケンサックを使ったり、悪魔に天国へ送るぞと脅す姿は現代らしいエクソシストなのかもしれません。

また、聖書をベースにした物語の為、そういった知識のない人が観てもどうなんだろうと思いましたが、しっかり観れば意外と内容も理解できると思います。しかし色々カトリックや聖書のベースを調べてから観た方が、よりこの物語を深い部分で楽しめますよ。

まとめ

これが映画初監督だというフランシス・ローレンスですが、VFXを多用した映像は迫力があり、地獄の表現がとても美しく絶望感がよかったです。

ティルダ・スウィントンの怪しげで傲慢なガブリエルも、ピーター・ストーメアのおちゃらけたルシファーも、脇を固めるコンスタンティンの友人たちも、物語の緩急が出来て最後まで中だるみする事なく観れます。

聖書やカトリック物に興味はあるけど、あまり堅苦しいのは…と思っている方にオススメです。

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