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Entry 2021/07/13
Update

『老後の資金がありません!』原作小説ネタバレの結末とあらすじ解説。老後に向けての節約と儲け話に飛びつく主婦の姿をコミカルに描く|永遠の未完成これ完成である24

  • Writer :
  • もりのちこ

連載コラム「永遠の未完成これ完成である」第24回

映画と原作の違いを徹底解説していく、連載コラム「永遠の未完成これ完成である」。

今回紹介するのは、垣谷美雨のベストセラー小説『老後の資金がありません!』です。このたび前田哲監督により、天海祐希の主演で映画化となりました。2021年10月30日公開予定です。

4人家族で平凡に暮らす主婦・後藤篤子(天海祐希)は、家計を切り盛りしながら、コツコツと老後の資金を貯めていました。

そんな後藤家を、次から次へと予期せぬ出来事が襲いかかります。出費はかさむばかり。家計はあっという間に窮地に陥ります。

篤子は叫ばずにはいられません。「老後の資金がありません!」と。

映画公開に先駆け、原作のあらすじ、映画化で注目する点を紹介します。

【連載コラム】「永遠の未完成これ完成である」記事一覧はこちら

映画『老後の資金がありません!』の作品情報

【公開】
2021年(日本映画)

【原作】
垣谷美雨

【監督】
前田哲

【キャスト】
天海祐希、松重豊、新川優愛、瀬戸利樹、加藤諒、柴田理恵、石井正則、若村麻由美、友近、クリス松村、高橋メアリージュン、佐々木健介、北斗晶、荻原博子、竜雷太、藤田弓子、哀川翔、毒蝮三太夫、三谷幸喜、草笛光子

小説『老後の資金がありません!』のあらすじとネタバレ


(C)2020「老後の資金がありません!」製作委員会

普通の主婦・後藤篤子の最近の悩みは、娘・さやかの結婚資金のことでした。さやかの結婚を嬉しく思う反面、結婚式費用が600万円もかかるなんて。しかも、親がださなきゃならないなんて。

家計に無頓着な夫・章は、「一生に一度のことなんだぞ。両家で折半して300万。そのくらい家にもあるだろ」と、見栄っ張りな性格がここぞとばかりに顔を出します。

夫の定年まであと3年。今は65歳まで働けると言っても、再雇用も退職金も当てにならない世の中。

篤子もパートで働きながら家計をやり繰りして、コツコツ貯金してきた老後のための資金にまで手を出すのは、どうにも気が引けます。

さやかの結婚相手・松平琢磨は、イケメンではないにしろ小柄で生真面目そうな印象の青年です。岐阜の実家が手広くスーパーを営んでいることから、結婚式は派手婚を望んでいました。

篤子は娘のさやかの器量の悪さを心配していたので、結婚話が出た時はホッとしたものです。せめて、もう少し結婚資金を減らせないものだろうか。

息子の勇人は、大学4年生。やっと最後の授業料の振り込みが終わったところです。子育てを終え、これからはお金だけでなく時間の余裕も生まれると期待していたのに。

篤子は、フラワーアレンジメント教室の仲間で気兼ねなく話せる神田サツキに、今回の件を相談します。サツキの長男もまた、結婚が決まったばかりでした。

サツキの話では、結婚式費用は自分たちでまかない、親の援助は30万ほどだという。篤子は腹の底からじわりと焦りが湧いてくるようでした。

夫の妹である櫻堂志々子から舅の危篤を知らされたのは、そんな時でした。その日は何とか持ち直したものの、話題は葬儀費用の分担へと移ります。

夫の実家は、もともと浅草で和菓子屋を営んでいました。子供たちが後を継がなかったことで儀父母は店を売り、九十九里にある志々子夫婦の近所に平屋を建てて住んでいました。

しかし数年もしないうちに、舅は肺気腫を患い、姑は軽い脳梗塞を発症。2人そろって高級ケアマンションに入居していました。

働き詰めで自分たちを育ててくれた両親に恩を返すように、夫と義妹は資産をすべて入居費にあて、毎月の家賃30万は年金と各9万円ずつの仕送りで賄っていました。

篤子は、両親の持ち家もあり娘の志々子が近くに住んでいるにも関わらず、毎月飛んでいく9万円の支払いが厳しいと感じていました。

志々子が切りだします。「これ見て欲しいんだけど」。見せられたノートには、介護にかかったという領収書がびっしりと貼り付けてありました。「うちで随分、負担させてもらったわ」。

微生物研究所に勤める志々子の夫・秀典は我関せずと言った具合です。専業主婦の志々子は贅沢三昧、2人の息子は独立し、都心とミュンヘンに住んでいるという上流階級ではありませんか。

「あの、私たちも9万円の仕送りをしていましたが…」。篤子は、「大変だったな」とのんきに妹の肩を持つ章を横目に、思い切って口を挟みました。

「うちの方が負担してるのよ。仕送り額は今まで通りでいいから、兄さんの方で葬儀を取り持ってもらいたいのよ」。有無を言わせぬ志々子の攻撃が続きます。

勝負は章の一言でつきました。「なんだ、そんなことか。長男だから当然だよ」。篤子、撃沈です。葬儀を取り持つとは、葬儀費用も負担することなのですから。

心配事は増えるばかり。さらに追い打ちをかけるように、長年勤めてい営業所が閉鎖され、篤子はパートをクビになってしまいます。なんとか失業保険で食いつなぐ日々、季節は秋になろうとしていました。

さやかの結婚式当日、一番号泣していたのは夫の章でした。幸せの空間で篤子は「実はさやかは相手のいいなりで肩身の狭い思いをしているのでは」と不憫にさえ思っていました。金持ちはケチと言いますが、結婚費用はやはりきっちり折半でした。

舅の葬儀は思ったより参列者は少なく、葬儀社の人の口車に乗せられ少々見栄を張ったお葬式費用は後悔しても時すでに遅し。この先の一周忌、三回忌、七回忌の法事、四十九日の香典返しも頭をよぎります。

一千二百万円あった貯金は、さやかの結婚で五百万、舅の葬儀と墓で四百万を使い、いまや残りは三百万円を切ってしまいました。

「老後の資金は最低六千万円は必要です」、美容院で読んだ雑誌の記事がよみがえります。

夫が定年退職したあと、どうやって暮らせばいいのか。失業保険が切れる前に仕事をみつけなければ。気持ちはあせるばかりです。

リビングに掃除機をかけていると、夫の章から携帯に電話がかかってきました。「俺の会社、もうダメらしい」。最近、夫の会社の雰囲気が悪いことは聞いていました。

章は饒舌に事の説明をしています。篤子は体幹がぐりゃりと曲がってしまう感覚に襲われ、とっさに壁によりかかります。

「来年の3月末までだって」。夫は、会社をリストラされ、おまけに「退職金は一円もでない」のだと。篤子は叫ばずにはいられません。「老後の資金がありません!」。

篤子は、モップのレンタルを解約し、新聞を止め、車を売り、友達とのお茶会もケーキは止め、節約に大忙しです。

「今日こそ夫と真剣に家計のことを話し合わなければ」。明日は姑・芳乃のケアマンション代、九万円の振り込み日です。

「ねぇ、お義父さんも亡くなったし、志々子さんの方でお義母さんの面倒を見てもらえないかしら」。篤子の提案に、リストラされたことを隠している夫は「どうにかなる」と逃げ腰です。

しびれを切らした篤子は、志々子に電話をかけ直談判に持ち込みました。しかし、戦いはエスカレートし、売り言葉に買い言葉。気付けば「うちでお義母さんを引き取りますから」と啖呵を切ってしまいます。

昔からお嬢さん育ちで高級ケアマンションに住み慣れた義母は、そう簡単に貧乏な息子夫婦の所には来ないだろうという思惑もありました。

しかし、案外あっさり承諾した姑の芳乃は、大量の引っ越し荷物を携え、後藤家にやってきます。

篤子はコンビニで働き始めていました。さらに芳乃が来てから今まで以上に早起きをしなければならず、おまけに働いて帰ってくるや「お茶を煎れてくださる?」と言われる始末です。

ストレスで胃に穴が開くのは時間の問題と他人事のように思わずにはいられません。「お義母さん、ポットにお湯も入っていますし、お茶っ葉も自分で変えてくださいよ」。思わずキツい口調になってしまいます。

「わたくしが、台所に入ることになるけどいいの?」。台所は女の城だと言う芳乃に「マジ?古っ」本音がこぼれます。

なんてことはありません。話してみると互いに遠慮していたことが分かりました。案外、さっぱりとした性格の芳乃は、自分の事は自分でやるようです。

パンはメゾンカイザー、お茶っ葉の銘柄は鹿児島の知覧茶、羊羹は虎屋など、こだわりが玉に瑕ですが。

以下、『老後の資金がありません!』ネタバレ・結末の記載がございます。『老後の資金がありません!』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。

姑の芳乃との暮らしも慣れてきた頃、友達のサツキから緊急の電話が入ります。聞けば、サツキの姑が行方不明になったということでした。

さらに「役所の家庭訪問があるから、篤子さんのお義母さんを貸してほしいの」と言ってきます。姑はしばらく入院していると聞かされていた篤子は状況が飲みこめません。

「まさか!?」と嫌な予感が走ります。最近、年金詐欺が問題になっていて、本当に生きているかどうか役所の人が定期的に家庭を訪問することになっていたはずです。

サツキとは長い付き合いです。お金のためならという想いが、今の篤子には重々理解できます。しかし、共犯者まがいな行為をするわけには行きません。「お義母さんに聞いてみるわ」。篤子には、芳乃は当然断るであろうという判断がありました。

事情を聞いた芳乃は、「面白そうではあるわね。協力金として十万はもらえるかしらね」と、自らサツキと交渉を成立させ、とんとん拍子に話が決まってしまいます。

サツキの家で布団に入りスタンバイする芳乃。事前にサツキの姑のプロフィール、質問を受けた時の回答まで予習を試みましたが、時間もなく最終的に認知症で通すことにしました。

家のチャイムが鳴ります。一気に緊張が走り、隣の部屋で見守る篤子も喉がカラカラです。スーツ姿の男が芳乃に近付きます。

「義母です」サツキの紹介にベットをちらりと見た職員は、書類にハンコをもらうと「これで確認終了です」とあっさり帰っていきました。

ベットからむくりと起き上がった芳乃は「拍子抜けするわね」と、手に入れた十万円を篤子に渡し、楽し気な顔をしていました。

次はないと誓った篤子でしたが、サツキから「従姉の姑が行方不明」と連絡が入ると、芳乃の「公務員の年金はさらに高額のはず、五十万はもらえるわ」という悪魔のささやきに、ずるずると引き受けてしまうのでした。

連れて行かれたサツキの従姉・和美の家は高級マンションにも関わらず、家の中は散らかり放題。和美夫妻もまともに働いていないようでした。つまり、和美は姑の遺族年金で生活していたのです。

和美の夫が太々しい態度で寄ってきます。「しかし、あんたら、六十万円も取るなんてすげぇよな。どんな下品なババアかと思ってたら、案外普通だったな」と悪態をつきます。

芳乃は篤子に「やめた」と口を動かし、いそいそと白を切って帰り出しました。サツキも驚き後を追いますが、「もっとまともな仕事をとってきなさい。あなたもマージン取ってるんでしょ」と叱りつけます。

それからしばらくして、サツキからまたしても依頼が入ります。「誰かおじいさんを貸してくれる人、知りませんか?」。

呆れながらも、芳乃に相談する篤子。芳乃は「おじいさんの替え玉はわたしがやるわ」と張り切ってしまいます。サツキの姑の時のように職員は、顔も確認せず帰るに違いありません。

県会議員だったというそのおじいさんの年金額は、篤子にとっても魅力的なものでした。大丈夫、もう一回だけ。これで最期にしよう。

サツキの運転で依頼人の元にやってきた芳乃は、さっそく用意されたスウェットに着替え、ニット帽を被りメガネをかけ、布団にもぐり込みます。おじいさんに見えなくもありません。

チャイムが鳴りました。依頼人の主婦はどこか緊張した面持ちで対応しています。女性上司と若い男性部下の2人組が、芳乃に近付いていきます。

「おじいちゃん、き、こ、え、ま、す、か」。大声で問いかけます。寝たきりで認知症という設定です。「要介護認定は受けておられますか?デイサービスやヘルパーさんは?お一人じゃ大変でしょう」。気を使ってか女性職員が、あれこれアドバイスをしています。

隣の部屋で聞いていた篤子とサツキは、互いに手をきつく握り合い、心臓が飛び出しそうなほど緊張していました。

「そろそろ行かないと。あと5軒あります」と、男性職員のサポートでなんとか山場を切り抜けた芳乃たち。

ホッとしたのもつかの間、見送りに出ていた主婦が顔面蒼白で戻ってきました。男性職員が、県議会議員をしていたおじいちゃんを後でネットで調べてみようと言っていたというのです。ネットには写真も載っているはずです。

「篤子さん、帰るわよ」。顔を引きつらせた芳乃は言います。「お金は一円もいりません。このことは口外無用ですからね」と、ピシャリと言い放ち足早に立ち去ります。

サツキも芳乃も今回のことでさすがに懲りたようでした。「やっぱり小心者は正直に生きていく方がいいのよ」。

その日は、志々子が芳乃に会いにやってきました。楽しそうに年金詐欺の片棒を担いだ話をする芳乃に、篤子はハラハラしますが、志々子には仲が良いように見えたのでしょう。

昔から母親の愛情を独り占めしたかった志々子は、篤子に嫉妬し悔しがります。それから志々子は、歌舞伎に買い物に外食と芳乃を連れ出すことが多くなりました。篤子も息つく暇ができ、嬉しいことです。

その後、志々子から「母をうちで面倒みたいの」と相談を受けた篤子は、年金が入らないことを少し残念に思いながらも承諾します。芳乃も幸せそうです。

娘のさつきにも赤ちゃんができ、家計の切り盛りを上手くやっているようです。母が思っていた以上に子供たちは立派に成長していました。

行方不明だったサツキの姑も、無事見つかり帰ってきました。警察に届けず身代わりで年金をとるなんて、お金に困ってした事とはいえ反省しています。

経営の傾くベーカリーをたたみ、夫婦で沖縄の親戚の所に引っ越すそうです。「畑で野菜や果物を育て、少しづつ働きます」と言ったサツキの顔はイキイキと輝いて見えました。

夫の章は、年金詐欺騒動でそこまでさせてしまったのは自分にも責任があると考え、再就職を本気で考えます。意地を張ることを止め、昔の同僚に相談し働かせてもらうことになりました。

数日後、後藤家が久しぶりに全員集合しました。デザートに盛られたフルーツを前に、息子の勇人が「すげー」と喜んでいます。

さやかの夫・琢磨が焼いてきてくれたクッキーを食べながら、夫の章は沖縄のパンフレットを眺めています。

「サツキの所に遊びに行こうと思っていたけど、まさか夫も行くつもりかしら」。篤子はめんどくさいと思いつつも、「まぁ荷物持ちにはなるか」と笑いました。

映画『老後の資金がありません!』ここに注目!


(C)2020「老後の資金がありません!」製作委員会

誰もが不安を抱える「老後の資金」。ここ何年か前の日本では、金融庁の報告書に「年金の他に、老後には夫婦で二千万円が必要」と記載され、国民の大反感を招き問題視されました。

本当は老後の資金いくら必要なの。お金を貯めるにはどうすればいいか。この騒動をきっかけに、そういう類の記事が注目され、多くの人が「老後の資金」を意識するようになったのではないでしょうか。

小説『老後の資金がありません!』の面白いところは、コツコツ貯金してきたはずの老後の資産が瞬く間に無くなっていくところから、思いがけない儲け話に加担するという展開にあります。

人間、お金に困ると人格まで変わるのか。滑稽に思える行動も、お金が絡むとついやってしまう。お金の怖さも描かれています。そして、最後には「本当の幸せとは何か」ということに気付かされます。

予期せぬ出費で老後の資金に悩むごく普通の主婦・篤子が、どのような結末を迎えるのか。映画化で注目する点を紹介します。

天海祐希のコメディエンヌぶり

後藤家の主婦・篤子は、ごく普通の主婦。パートをしながら後藤家の家計をやりくりしてきました。

なんでも妻まかせの夫にイライラしたり、フラワーアレンジメントの仲間といくカフェの値段に驚いたり、嫁にいった娘の心配をしたり、少し見栄っ張りで流されやすい性格の篤子。

そんな篤子を演じるのは、約20年ぶりの単独主演作となる天海祐希。これまで数々の作品に出演をしてきた彼女は、姉御肌の強い女性というイメージがありますが、今作では「普通の主婦」を演じます。

先だって公開された予告動画やポスターでは、驚いたり泣いたり怒ったり、最後には絶叫する顔に思わず笑ってしまいます。コメディエンヌ天海祐希の吹っ切れ具合に期待です。

個性豊かなバイプレイヤー

映画化に伴い、篤子を取り巻く登場人物のキャスティングが公表となっています。うだつが上がらない夫・章役の松重豊をはじめ、俳優界きってのバイプレーヤーが勢揃いです。

娘の結婚相手に加藤諒、篤子の友達に柴田理恵、小姑には若村麻由美、葬儀社のベテラン社員に友近、役所の職員に三谷幸喜などコメディ要素満載のキャスティングです。

そして、キーパーソンになる姑・芳乃役には草笛光子が登場。お嬢様育ちの江戸っ子気質、危なっかしいけど人を見る目があり度胸も抜群。まさに、ゴージャス感漂う往年のスター・草笛光子そのものです。

原作を読んでこのキャスティングを知った時、「絶対面白くなる!」と確信しました。

幸せな老後とは

この物語は、普通の主婦・篤子が老後の資金が無くなっていく様に、右往左往して爆発してしまうコメディタッチな作品ですが、最後には世の中にはお金より大事なものがあることに気付かせてくれます。

世間のニュースに惑わされ、他人と比べ焦って行動し、思い込みで失敗する主人公・篤子を通して、まるで自分の姿を見ているようだと感じる方も多いことでしょう。

また、節約しているつもりでも、洋服や化粧品にお金をかけ、付き合いのお茶会には参加、習い事もする、少々見栄っ張りな主婦の皆さんにも耳が痛い内容かもしれません。

お金の使い方に生き方が現れる。何が大切なのかは人それぞれ違いはあれど、お金との付き合い方を見直す良い機会になると思います。

予想外の出費に振り回され疲れ果ててしまう篤子が、最後にたどり着く場所はどんな景色なのか、注目です。

まとめ

『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』(2018)の前田哲監督により映画化を果たした、垣谷美雨のベストセラー小説『老後の資金がありません!』を紹介しました。

人生は「まさか!」の繰り返し。普通の主婦・篤子はどう乗り切るのか、こうご期待!

お金はなくても、心まで貧乏にならないように。お金では買えないものが必ずあるはずです。

主演の天海祐希と豪華バイプレーヤーの共演によるドタバタコメディ『老後の資金がありません!』は、2021年10月30日公開予定です。

次回の「永遠の未完成これ完成である」は…


(C)2021「総理の夫」製作委員会
次回紹介する作品は、原田マハの小説『総理の夫』です。田中圭と中谷美紀共演で、河合勇人監督により映画化となりました。2021年9月23日公開予定です。

妻が日本初の女性総理大臣に就任なり、自身も史上初のファーストジェントルマンになった男の物語。

穏やかな鳥類学者の夫にとって、政界は未知の世界。あり得ないスキャンダルに巻き込まれながらも、愛する妻との生活を守ろうと奮闘します。

映画公開の前に、原作のあらすじと、映画化で注目する点を紹介していきます。

【連載コラム】「永遠の未完成これ完成である」記事一覧はこちら

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