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Entry 2021/03/09
Update

【TBSドキュメンタリー映画祭2021】開催日/公開劇場/作品情報。先行上映会のイベントリポートも!

  • Writer :
  • 石井夏子

テレビで伝えきれないことがある。

2021年3月18日(木)より「TBSドキュメンタリー映画祭」がユーロライブにて開催されます。

映画祭開催に先駆け、3月8日(月)にLOFT9 shibuyaにて、『MR.BIG~3・11から10年 被災地とともに歩んだ外国人バンド』の先行特別上映会と、トークイベントを開催。
 
先行上映会の模様と、「TBSドキュメンタリー映画祭」の詳細についてご紹介します。

先行特別上映会の概要

【日程】
2021年3月8日(月)OPEN18:00、START18:30※上映後のトークイベント

【イベント内容】
『MR.BIG~3・11から10年 被災地とともに歩んだ外国人バンド』TV放映版上映(25分)、ゲストによるトークイベント

【開催場所】
LOFT9 Shibuya(東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 1階)

【トークゲスト】
川西全(かわにし・ぜん)/映画『MR.BIG~3・11から10年 被災地とともに歩んだ外国人バンド』監督

【ゲストスピーカー】
伊藤政則(いとう・せいそく)/音楽評論家・DJ

【司会】
初田啓介(はつた・けいすけ)/TBSアナウンサー

先行特別上映会リポート

はじめに

3月18日(木)より開催されるTBSドキュメンタリー映画祭の先行特別上映会&トークイベントが、3月8日(月)LOFT9Shibuyaにて開催

東日本大震災直後の2011年4月、「東北の人々を音楽で元気づけたい」と、いち早く被災地でコンサートを行った米ロックバンド「MR.BIG」を追った、映画『MR.BIG~3・11から10年 被災地とともに歩んだ外国人バンド』が特集されました。

本作の監督・川西全、音楽評論家・DJの伊藤政則が、LOFT9Shibuyaに登壇

会場は満席で、MR.BIGファンが駆け付け、大きな拍手と共にトークイベントが始まります。

「ヘヴィメタルファンとして、会社のイベントでメタルの神様・伊藤政則さんと一緒にイベントができるなんて、とてもうれしいです!」と、川西監督が挨拶。

「川西監督が撮った映画『MR.BIG~3・11から10年 被災地とともに歩んだ外国人バンド』は、まさに愛情が毛細血管のように張り巡らされた作品」と、伊藤が本作に絶賛コメントを寄せました。

MR.BIGへの取材のきっかけは?

川西監督は、「伊藤さんのラジオを聞いて育ったロックファンで、当時NEWS23を担当していて、MR.BIGを報道でどう追えばいいのか、最初は悩んだ。でも2011年、東日本大震災のあと、MR.BIGが来日することに運命を感じた。被災地の静けさの中で、日常はいかに音楽があふれているのか、そしてこの静けさの中でMR.BIGの音楽を届けたい」と取材のきっかけについて話します。

なぜ東日本大震災のあとMR.BIGが誰よりもはやくライブを開催したのか。

その背景には「1989年サンフランシスコ大地震、94年LA大地震のあと、チャリティーコンサートなどを通して、音楽が多くのひとの心を励まし、そしてコンサートスタッフなど雇用や経済面からも復興を助けたということが大きく、だからこそMR.BIGは、阪神淡路大震災の際に、チャリティーコンサートに続き、東日本大震災の後も誰よりもはやく被災地のファンに音楽を届けた」と、伊藤がMR.BIGの日本に寄せる思いを伝えました。

ビリー・シーンからのメッセージ

ここでMR.BIGのメンバー、ビリー・シーンからのメッセージ映像が上映されました。

コロナ禍における音楽活動について、「今の状況は多くのミュージシャンにとって厳しい状況だ。多くのバンドにとっては非常に厳しい状況だ」と打ち明けます。

また自身の活動について、「自分は幸運にもMR.BIGで成功することができたが、僕らも2022年までライブができるかわからない」とし、そのような中でも「自分はPCで世界中の人たちと連絡をとっていて、届いたメールは2万通にも達した。彼らにとにかく返事をして、前向きな言葉で励まして、練習して、曲を書いて、レコーディングする。これが自分に今できるすべてだよ」とコロナ禍だからこその、新しいコミュニケーションについても言及。

「僕は政治家でもないし医療関係者でもない。自分なりの考えはあるが、あくまで個人的意見だ」と、自身がいまできることについて思いを述べました。

「世界中の人々が安全で病気にかからずにいてほしいが、同時に働いてお金を稼ぎ、生活できるようになってほしい。みんなが早く働くことができるようになってほしいんだ」と、日常生活が早く戻るよう願います。

MR.BIGの再結成はあるのか

いま全世界においてエンターテインメント業界は困難な時代を迎えている中、MR.BIGの再結成はあるのか、という問いに対し、「ビリーさんを取材をした際に、やはりパットさんの不在は大きいと感じた。パットさんが亡くなったあとのヨーロッパツアーでの違和感、パットを失った喪失感から抜け切れていないのではないか」と川西監督が語りました。

「パッとみて、パットがいない!のはやっぱり大きい。でも可能性はないわけではないと思う。ここは川西監督が“MR.BIG再結成委員会”を立ち上げて、働きかけないと!」と伊藤の言葉に、会場からは大きな拍手が巻き起こります。

「映画祭で上映される劇場版のナレーションを担当し感じたのは、川西監督がMR.BIGの未来を描こうとしていること」と、映画の見どころを伊藤が語ると、「タイトルに“10年”とあるけれど、これがゴールではなく、ここからまだ未来のMR.BIGを見せてくれるはず、そしてそれを追いかけたい。見どころというより、決意表明をする場になってしまいました」と、川西監督が映画、そしてMR.BIGへの熱い思いを語り、トークイベントが終了しました。

そして最後にMR.BIGのメンバー・ビリー・シーンさんから、会場へのメッセージ映像が届くと、会場は最高の盛り上がりを見せました。

映画『MR.BIG~3・11から10年 被災地とともに歩んだ外国人バンド』の作品情報

(C) TBS テレビ
【日本公開】
2021年(日本映画)

【監督】
川西全

映画『MR.BIG~3・11から10年 被災地とともに歩んだ外国人バンド』の概要

東日本大震災直後の2011年4月。被災地から日常が失われる中、「東北の人々を自分たちの音楽で元気づけたい」として、外国人としていち早く被災地・盛岡でコンサートを行ったアーティストがいました。

アメリカ出身のロックバンド「MR.BIG」です。

コンサートのみならず、被災者のために新曲を収録し、チャリティーソングとして発売したり、コンサート会場でメンバー自ら募金活動を行うという真摯な姿勢は、多くの被災者を勇気付け、希望を与えました。

それから3年。再びバンドは来日しますが、ドラマーのパットが難病であるパーキンソン病を発症し、通常の演奏活動ができなくなったことが判明。

苦境に陥ったバンドを救ったのは、「恩返しをしたい」と話していた被災地・仙台のファンでした。

ヴォーカルのエリックがソロツアーを行った2015年にはパットも帯同し、被災地・石巻のライブハウスでショウを行うなど元気な姿を見せていましたが、2018年にパットは死去。

結成30年という節目を前にバンドは空中分解状態となってしまいます。

結局、バンドは解散を決めますが、ひとつだけ心残りがあるといいます。

そう、深く関係を築いた日本のファンの前でもう一度ショウを行うこと。

震災や難病という困難に翻弄されながらも互いの絆を深めていくバンドと日本のファンたち。その一部始終をカメラは追い続けます。

バンド「MR.BIG」とは?


「MR.BIG」(ミスター・ビッグ)は、アメリカ合衆国出身のハードロック・バンド。

1989年、セルフ・タイトル『MR.BIG』でデビュー。

デイヴィッド・リー・ロス・バンドなどで活動していたベーシストのビリー・シーン、実力派ヴォーカリストのエリック・マーティン、世界最速の技巧派ギタリストのポール・ギルバート、セッション・マンとして知られるドラマーのパット・トーピーの4人により結成。

1996年に発売されたベスト・アルバム『Big, Bigger, Biggest』が100万枚に迫る巨大なセールスを記録し、文字通りのスーパー・ロック・グループとなった。

2001年にリリースしたアルバム『アクチャル・サイズ』を最後にバンドは解散。デビュー20周年にあたる2009年に、13年振りとなるオリジナル・メンバーで再結成し、活動を再開させた。

2011年には、東日本大震災に見舞われながらも、北は北海道から南は九州までの日本全国縦断ツアーを行い、日本各地を再び熱狂の渦に巻き込んだ。

2014年、ドラマーのパットがパーキンソン病を罹患、闘病中であることを公表。

アルバム『…ザ・ストーリーズ・ウィ・クッド・テル』を携え日本公演を敢行。2018年2月7日、パットがパーキンソン病の合併症により死去。

TBSドキュメンタリー映画祭について

ドキュメンタリー映画という手法で、さらに奥深くにある事実を、やっと探し当てた事実を、余すところなく届けていく『TBSドキュメンタリー映画祭』

TV放映版から新たに編集をした作品に加え、劇場公開作を含む全22作品を上映。映画上映後には監督が登壇をして、想いを直接お伝えします。

TBSドキュメンタリー映画祭の開催概要

画像:『モデル雅子を追う旅』

(C)2019 Masako, mon ange.

【開催期間】
2021年3月18日(木)~21日(日)

【開催場所】
ユーロライブ(渋谷区円山町 1-5 KINOHAUS2F)

【上映作品】
『タブレット越しで“最期の別れ” いのちと向き合うコロナ最前線』
『NY日本人医師が自ら語る 新型コロナ重症からの生還』
『香港2019 あの時、何があったのか』
『ムクウェゲ『女性とって世界最悪の場所』で闘う医師』
『影の戦争 アメリカと中東の戦乱十五年』
『大麻と金と宗教 レバノンの“ドラッグ王”を追う』
『GReeeeN初告白 東日本大震災5年にHIDE が語っていたこと ディレクターズカット版』
『MR.BIG 3・11から10年 被災地とともに歩んだ外国人バンド』
『“死刑囚”に会い続ける男』
『死刑を免れた男達 カメラが初めて捉えた無期懲役囚の実態』
『女子少年院の後輩たちへ…元レディース総長、涙で伝えたメッセージ』
『消えた事件、弟の執念』
『天才“鉄道画家”福島尚』
『キャンバスの枠を越える画家・山口歴(Meguru.Y)IN NY』
『88/50 ギリヤーク尼ケ崎の自問自答 と、それから』
『お母ちゃんが私の名前を忘れた日 若年性アルツハイマーの母と生きる』
米軍が最も恐れた男 カメジロー不屈の生涯
『生きろ 島田叡 戦中最後の沖縄県知事』
三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実
『モデル 雅子を追う旅』
『あの時だったかもしれない テレビにとって『私』とは何か』
『アキノ白昼の暗殺 特別編 この報道が歴史を動かした』

まとめ

画像:『三島由紀夫vs東大全共闘 〜50年目の真実〜』

(C)2020映画「三島由紀夫VS東大全共闘 50年目の真実」製作委員会

2021年3月18日(木)よりユーロライブにて開催される「TBSドキュメンタリー映画祭」

開催に先立ち、3月15日(月)にもLOFT9にて先行特別上映会が行われます。

民主主義が揺らぐいま注目される「香港、沖縄、今と未来へ」として『香港 2019』と映画『生きろ 島田叡―戦中最後の沖縄県知事』を特集。

「TBSドキュメンタリー映画祭」と先行特別上映会の詳細につきましてはTBSドキュメンタリー映画祭公式サイトをご覧ください




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