『ワンダヴィジョン』はDisney+で配信。
実現は難しいとされていた「X-MEN」シリーズとのコラボレーションによって大熱狂を呼んだドラマ『ワンダヴィジョン』。
配信日となる金曜日は「Disney+」のサーバが高負荷になるほど人気が高まり続ける本ドラマは、「MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)」のファンたちによって毎週さまざまな考察が披露されています。
今回は本ドラマの“真犯人”の正体が明らかになる「Episode7/第4の壁を破って」を、ネタバレあらすじを含めて考察・解説させていただきます。
CONTENTS
ドラマ『ワンダヴィジョン』の作品情報
【配信】
2021年1月15日(Disney+独占配信)
【原題】
WandaVision
【監督】
マット・シャクマン
【キャスト】
エリザベス・オルセン、ポール・ベタニー、テヨナ・パリス、キャスリン・ハーン、カット・デニングス、ランドール・パーク、エヴァン・ピーターズ
【作品概要】
アメリカンコミック『マーベル・コミックス』を映像化する企画「MCU」の「フェーズ4」開始作となる配信ドラマ。
監督を務めたのは『ファーゴ』や『ゲーム・オブ・スローンズ』、『ザ・ボーイズ』など大ヒットドラマのエピソードを数多く手がけてきたドラマ監督のマット・シャクマン。
ドラマ『ワンダヴィジョンEpisode7』のあらすじとネタバレ
ヴィジョンを救うため「ヘックス」を拡大させ、多くの人間をさらに空間へ巻き込んでしまったワンダは、反省のため今日一日を一人で過ごすことに決めます。
しかし「ヘックス」の拡大以降、「ヘックス」の内部では事物がワンダの意思とは関係なく別の事物に変換されてしまうことが多発し、非常に不安定な状況となっていました。
今日一日を心穏やかに過ごしたいワンダは、ビリーとトミーを隣人のアグネスに預けます。
郊外で目を覚ましたヴィジョンは「ヘックス」が広がり、飲み込まれた「S.W.O.R.D」の人間が洗脳状態でサーカスの人間たちへと変換されてしまった様子を目撃しますが、その中から先日自身を助けようとしてくれたルイスを発見。
ルイスの洗脳を解き、彼女と共にサーカスの車を奪い逃走したヴィジョンは、自身が「サノス」との戦いで死亡したことを聞き出します。
その頃、ウエストビューから13キロ離れた地点に新たな「S.W.O.R.D」の臨時基地を展開したヘイワードは、部下に作戦を実行に移すようにと命令。
また「ヘックス」の拡大から逃れたモニカとウーは、ルイスからの情報でヘイワードが計画していた「白目(カタラクト)作戦」が、死亡したヴィジョンを復活させ知覚兵器として再利用する計画であったことを知ります。
ヴィジョンを復活させる前にワンダが彼の死体を奪ってしまったことで「白目作戦」は頓挫しますが、ヘイワードの危険性を知るモニカは、ヘイワードがヴィジョンを利用するため本格的に動き出す前に事態を収束させなければ大きな被害が出ると考えます。
「S.W.O.R.D」内の協力者から宇宙探査用の特殊車両を借り「ヘックス」内部へと侵入を試みるモニカでしたが、「ヘックス」の壁に阻まれ中に入ることは出来ませんでした。
しかし、一度「ヘックス」の中に入ったことのある自分なら、再度の侵入が出来るのではないかと考えるモニカはウーの制止を振り切り、「ヘックス」の壁に向かって行きました。
ドラマ『ワンダヴィジョンEpisode7』の感想と評価
「作品」とその「鑑賞者」を隔てる「第4の壁」。今まで「ヘックス」内部にて自身の意思を持ち続けたまま入った人間はおらず、「第4の壁」は隔てられたままでした。
しかし「Episode7」では、とあるキャラクターによって第4の壁」が打ち破られ、物語は大きく進展することになります。
今回はその中でも役回りが大きく変化したキャラクターであるモニカ・ランボーとアグネスに注目し、本ドラマで取り上げられた原作要素と今後の展開を予想していきたいと思います。
覚醒したモニカ・ランボーと気になる今後の展開
ワンダとヴィジョンと言う二人のキャラクターが物語の核となる本ドラマですが、物語を「アベンジャーズ」の外側から観測し動かしていくもう一人の主人公としてモニカが存在します。
特別な力を持たないエージェントのひとりだったモニカでしたが、本話で「ヘックス」の壁を越え存在自体を変換されたことで「能力」を覚醒させます。
モニカは原作のコミックス内では「光を操る」能力を持ち、自身を光に変換するなど「マーベル・コミックス」内でもワンダやヴィジョンに劣らない強力なヒーローとして描かれています。
そして原作のストーリーでは、彼女は後に「キャプテン・マーベル」と呼ばれることとなり、初代の「キャプテン・マーベル」と関わっていくことになります。
「MCU」内で既に「キャプテン・マーベル」との面識を持つモニカが、制作が決定している『キャプテン・マーベル2』にどのように繋がっていくかにも要注目です。
ついに明かされた真犯人アガサ・ハークネスとは?
「ヘックス」内にてワンダのコントロールの範疇を越えて発生していた不可解な現象の全ては、隣人として彼女と接し続けていたアグネスが引き起こしていたものでした。
彼女は実名を「アガサ・ハークネス」と名乗っており、「Epipsode7」では「ヘックス」内部で起きていることをドラマ仕立てで発信している張本人のように描かれています。
原作コミックスにおけるアガサ・ハークネスはワンダを超える魔法の使い手であり、力を扱いきれないワンダを見かね指導したこともあります。
さまざまなヴィランと対峙する老婆であり作中最強レベルの魔術師であるアガサは、原作では「ヴィラン」として描かれてはいません。
しかし一方で、ワンダに「アベンジャーズの虐殺」を引き起こすだけの力を与えてしまったのはアガサであり、『ワンダヴィジョン』にて今後さらに描かれていくであろうワンダとアガサの関係描写は、「MCU」にて「アベンジャーズの虐殺」を描くと予想される『ドクターストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス』(2021)に繋がっていくのではと思われます。
果たしてアガサ・ハークネスは「MCU」でワンダを支えるヒーローとして描かれるのか、それとも彼女を絶望に追いやるヴィランとして描かれるのか、今後の展開から目が離せません。
まとめ
ついに明らかになった真犯人の正体。しかしながら、自らワンダに正体を明かした「アグネス」ことアガサ・ハークネスの真の目的は未だ明らかにされていません。
能力を覚醒させたモニカは「ヘックス」の状況を変えることはできるのか。そして、Episode7の最後に再び登場したピエトロはモニカにとって味方なのか、それとも敵なのか。
真犯人の正体が分かってもなお、物語の先が読めないドラマ『ワンダヴィジョン』はまだまだ謎を残したままです。