2018年1月半ば過ぎから公開されるお薦めの洋画をご紹介します。
あのご存知パディントンが逮捕されてしまう騒動を描いた『パディントン2』から、視力の95%を失い残り5%の視覚のみで、5つ星ホテルで働きたい夢を持った青年の実話を映画化した『5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生』までピックアップ。
シネコンのメジャー作品から、ミニシアター系のアート作品まで幅広いジャンルから厳選4作品紹介します!
CONTENTS
1.洋画メジャー系おすすめ1:映画『パディントン2』【1月19日公開】
【公開】
2018年(イギリス・フランス合作映画)
【原題】
Paddington2
【監督】
ポール・キング
【キャスト】
ヒュー・ボネビル、サリー・ホーキンス、ヒュー・グラント、ブレンダン・グリーソン、マデリーン・ハリス、サミュエル・ジョスリン、ジュリー・ウォルターズ、ジム・ブロード、ピーター・キャパル、ベン・ウィショー(パディントンの声)
【作品概要】
1958年に第1作が出版され海外40カ国以上で翻訳されたイギリスの児童文学「パディントン」の実写映画シリーズ第2弾。英国のイケメン俳優ヒュー・グラントが敵役フェリックス・ブキャナンを演じています。
映画『パディントン2』のあらすじ
真っ赤な帽子がトレードマークな小熊のパディントンは、はるばるペルーのジャングルから英国ロンドンへやってきました。
ウィンザーガーデンで親切なブラウン一家と幸せに暮らし、今では地域の人気者であるパディントン。
大好きなルーシーおばさんの100歳の誕生日をお祝いするために、完璧なプレゼントを探していたパディントンは、グルーバーさんの骨董品屋で、ロンドンの町並みを再現したユニークな飛び出す絵本を見つけます。
その絵本を買うために窓拭きの仕事など様々人生はじめてのアルバイトに精を出して働いていました。
しかし、ある日、その絵本が何者かによって盗まれてしまう事件が発生すると、警察はパディントンを逮捕してしまったから、さあ、大変!…。
映画『パディントン2』の見どころ
思わず「待ってましたパディント2〜!」と声をあげちゃうほど楽しみなのがこの作品。子どもから大人までどなたにも楽しんでいただける作品です。
また本作を字幕でみるか、日本語版吹き替え版でみるかを悩まれる方も多いでしょう。ちなみに日本語の吹き替えの声優は、松坂桃李、古田新太、三戸なつめ、斎藤工などが務めています。
もちろんパディントン役には2年ぶりに松坂桃李が声を当ていますし、敵役のブキャナン役には斎藤工が演じるという豪華さ。
字幕も吹き替えのどちらもお薦めですよ。
2.洋画メジャー系おすすめ2:映画『ダークタワー』【1月27日公開】
【公開】
2018年(アメリカ映画)
【原題・原作者】
「The Dark Tower」スティーヴン・キング
【監督】
ニコライ・アーセル
【キャスト】
イドリス・エルバ、マシュー・マコノヒー、トム・テイラー、クラウディア・キム、フラン・クランツ、アビー・リー、ジャッキー・アール・ヘイリー、デニス・ヘイスバート、キャサリン・ウィニック
【作品概要】
アメリカを代表する人気小説家スティーブン・キングのライフワークとも呼べる小説「ダークタワー」を実写化。彼は1970年代から30年もの歳月をかけたファンには伝説的作品。
ローランド役を『マイティ・ソー』のイドリス・エルバ、ウォルター役を『追憶の森』のマシュー・マコノヒーが演じています。
『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』などで知られるニコライ・アーセル監督が演出を務めます。
映画『ダークタワー』のあらすじ
ニューヨークに暮らす少年ジェイク。
彼は毎晩のように「巨大なタワー、拳銃使いの戦士、魔術を操る黒衣の男…」が夢に現れ、繰り返し悪夢にうなされていました。
ある日、ジェイクは現実世界と夢で見た“中間世界”と呼ばれる異界が、時空を超え繋がっている場所を発見します。
それはジェイクの見ていた夢がすべて実在したことであるという証でした。
そして中間世界に導かれたジェイクは、ガンスリンガーのローランドに出会ます。
ローランドは2つの世界のバランスを保つ塔「ダークタワー」の最後の守護者で、タワーの破壊を企てる黒衣の男ウォルターを倒すため旅を続けていたのです。
一方、ジェイクはタワーに関わる重要な存在であると気付いた黒衣の男が2人の前に立ちはだかります。
タワーを守る拳銃使いの戦士であるガンスリンガーのローランドと、世界の崩壊を目論む黒衣の男ウォルターの壮絶な戦いがはじまる…。
映画『ダークタワー』の見どころ
2017年に日本公開された青春ホラー映画『IT/イット“それ”が見えたら、終わり。』の原作者としても知られるスティーブン・キング。
彼の原作の映画は、『キャリー』や『シャイニング』と言ったホラー映画史に残る傑作。
そしてティーンズ映画『スタンド・バイ・ミー』、ヒューマンドラマの『ショーシャンクの空に』など、映画ファンなら1度はどれかはご覧になったであろう作品ばかりです。
「ダークタワーI ガンスリンガー」(角川文庫):風間賢二(翻訳)
それでも長い間に渡って映画化が望まれていたのが、ライフワークとも呼べる本作『ダークタワー』でした。
原作は全7部の長編で、世界をつなぎとめる暗黒の塔ダークタワーを守るガンスリンガーのローランドを主人公としています。
今回の映画化では少年ジェイクを通して、ローランドと黒衣の男ウォルターとの戦いを原作の一部を抽出して描いた内容となります。
キング小説のライフワークをどのような映像に仕上げたのか、北欧監督の監督ニコライ・アーセルの演出も手腕と、撮影監督のラスムス・ビデベックの映像美に注目をしましょう!
3.洋画ミニシアター系おすすめ1:映画『5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生』【1月13日公開】
【公開】
2018年(ドイツ映画)
【原題】
Mein Blind Date mit dem Leben/My Blind Date with Life
【監督】
マルク・ローテムント
【キャスト】
コスティア・ウルマン、ヤコブ・マッチェンツ、アンナ・マリア・ミューエ、ヨハン・フォン・ビューロー、アレクサンダー・ヘルト
【作品概要】
視力の95%を失うも、残り5%の弱視と仲間の協力を得ながら、5つ星ホテルで働きたい夢を持った青年の実話を映画化。
演出は『白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々』のマルク・ローテムント監督。
主人公のスリランカ人のサリー役にコスティア・ウルマン、サリーを支える研修生仲間のマックス役のヤコブ・マッチェンツ、そのほかヨハン・フォン・ビューロー、アンナ・マリア・ミューエたち共演しています。
映画『5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生』のあらすじ
ドイツ人の母とスリランカ人の父の間に生まれたサリヤ・カハヴァッテ、通称サリー。
彼は父母、そして美しい姉と4人暮らし。サリーは学校を卒業した後の夢は、立派なホテルマンになることでした。
ところがある日、突然、授業中に黒板の前に立ったサリーは、視界がボヤけてクラスメートの顔や、手にした自分のノートの文字を読むことができない事態となります。
教師からはふざけてるのなら、サリーにもう発表しなくてよいから席に戻れと注意を受けます。
その放課後、診療所の医師から診断された結果は、先天性の網膜剥離の病気と宣告。彼は手術を余儀なくされてしまいます。
医師の腕もあって手術は無事に成功。しかし、95パーセントの視力を失い、残された視力はわずかに5パーセント。
そんなサリーの状態を見た父は、苛立ちながら障がい者の学校に転校しろと冷たくあしらいます。
サリーは「普通の学校を出て、一流ホテルで働きたい」という、自分の夢を決して諦めたくはありません。
彼に寄り添い理解のある母と姉の協力を得て、サリーは必死となって、大学入試を目指す中高一貫の教育のギムナジウムの学習に努めます。
学校では黒板を前に教鞭をとる教師の話を、サリーは続けて暗唱することで、ノートに筆記できなくとも覚えてしまいます。
また自宅ではわずかに残された視力で、ルーペを片手に学習意欲を消して落としません。
その甲斐あって丸暗記作戦は大成功。5段階評価の2.7の成績で、サリーは見事に学校を卒業。
嬉しさと喜びを何よりも母に伝えたいと急いで帰宅したサリーは卒業証を片手に喜びを伝えますが、視力のないサリーの前に座っていたのは憮然と座る無言の父親でした。
やがて、今度は目標にしていたホテルマンになろうと、ドイツのホテルに次々に願書を送ります。
しかしながら視覚障がいのあることを正直に伝えた願書は、ことごとく断られてしまいました。
サリーは視覚に障がいのあることを秘密にして、今度はミュンヘンにある五つ星の一流ホテルに願書を送ります。
すると、なんと面接の機会を得ることができました。姉のサポートもあって、サリーは研修生になるチャンスを掴むことができました。
しかし、そんな彼の前に課題や困難が次々とやってきます。果たしてサリーは、ホテルマンに成ることができるのでしょうか…。
映画『5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生』の見どころ
見どころは何よりも本作が実話だということです。
95%の視力を失いながらも残り5%の弱視で、5つ星ホテルで働きたいという研修スタッフになった主人公サリーの奮闘記は、青春映画さながらの展開を見てくれます。
演出を務めたマルク・ローテムント監督は本作を、あの名作『ロッキー』のようにしたかったと述べるように、実話としての真実味以上にエンターテイメント性すら感じてしまいます。
実は視聴した際に、これが実話であると思わなかっただけにそれを知った際には相当驚きました。
ハンディキャップを超えた人間の力は素晴らしいというより、サリー自身が“真の本物のヒーロー”なのだと思いますね。
サリーが次々とホテルの研修課題をクリアしていく様子や恋人や仲間との関係は必見です。
2.洋画ミニシアター系おすすめ2:映画『ルイの9番目の人生』【1月20日公開】
【公開】
2018年(カナダ・イギリス合作映画)
【原題】
The 9th Life of Louis Drax
【監督】
アレクサンドル・アジャ
【キャスト】
ジェイミー・ドーナン、サラ・ガドン、エイダン・ロングワース、オリバー・プラット、モリー・パーカー、ジュリアン・ワダム、ジェーン・マグレガー、バーバラ・ハーシー、アーロン・ポール
【作品概要】
故アンソニー・ミンゲラ監督が映画化を望んでいた企画で、9年で9度にわたり死に掛けた不思議な少年の物語を描いた小説を映画化。
ミンゲラ監督の死後に息子で俳優のマックス・ミンゲラが脚本を書き、プロデューサーとして映画を制作しました。
少年ルイを演じるのはオーディションで選ばれたカナダ人の子役エイダン・ロングワース。演出は『ホーンズ 容疑者と告白の角』のアレクサンドル・アジャ監督。
映画『ルイの9番目の人生』のあらすじ
アメリカのサンフランシスコにある海辺の崖から転落した少年が病院へ救急搬送されました。
その少年ルイ・ドラックスは生体反応がなく、1度は死亡が確認されますが遺体安置室で奇跡的に蘇生をしました。
しかし全身に酷い大怪我を負っていて、昏睡状態に陥ってしまいます。
小児神経科医アラン・パスカルがルイの担当医として外部から招かれます。
実はルイは出生の際に重い難産の末に生まれ、奇妙なことにそれから毎年、8度にわたって生死を彷徨う大事故を経験していました。
母親ナタリーは別居中の夫ピーターに、9歳の誕生日を祝ってもらうためのピクニックで事故現場となった渓谷を訪れ、今回の9度目の悲劇にあったというのです。
地元警察のダルトン刑事は、事故ではなく事件の疑いがあるのではないかと、現場から行方不明となっているピーターを追っていました。
アラン医師はルイの命を救うためにあらゆる手段を施し、憔悴しきった母親ナタリーをも励ますアラン医師。
彼は独自の事の次第の調査に乗り出します。
すると学校で友人がいないルイは、精神科医ペレーズのセラピー診断を受けていたことを突き止めます。
ルイを襲った数多くの事故は大酒呑みの父親ピーターの虐待だったのか?
それともルイの自傷行為によるものなのか?
やがて深まる謎の答えを見出せないアラン医師は恐ろしい悪夢にうなされるようになってしまいます。
そのうえ母親ナタリーのもとには、差出人の不明の警告文が届きました。
さらにはルイの身近な人々や関係者に次々と不可解な出来事が降りかかるようになります。
一連の偶然とは思えない出来事は何者かの仕業なのか?
事故や事件に巻き込まれ続けるルイとは?
すべての真実を知るルイは、病院のベッドで眠り続けるなか、少年の秘密の謎を解き明かそうと苦闘するアラン医師は予想だにしない衝撃的な真実が待っていた…。
映画『ルイの9番目の人生』の見どころ
主人公ルイ役は何ヵ月もの間に渡ってオーディションした末に発掘されたエイダン・ロングワース。
予告編を見て美少年好きのあなたにはたまらないほど、美しいイケメンだったのではないですか。
あどけないルックスとは逆に大人びた会話や態度、いいですよね。新たな天才的な子役の印象づける演技です。
彼は『X-ファイル 2016』のなかで、モルダーとスカリーの息子役を演じた俳優さんです。
そんな眠れる美少年ルイを目覚めさせようと奮闘するアラン医師は、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』や『フィフティ・シェイズ・ダーカー』のイケメン俳優ジェイミー・ドーナン。
謎だらけの少年の心に渦巻く深い闇と周囲に起こるサスペンスに、どのような少年の心の闇にどのような光が差し込むのか。
ラスト結末9分の展開に注目しましょう。
まとめ
1月の洋画は新春らしく賑やかな作品がそろっていますね。
あなたが家族で観て楽しめる『パティントン2』から、恋人や友人といったパートナーと観るのにお薦めな『5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生』。
また、ホラー作家スティーヴン・キングのワイフワーク的な注目作品『ダークタワー』。
そして、いかにも女性好みな『ルイの9番目の人生』では新たな美少年のエイダン・ロングワースと見過ごせない作品が多いようです。
新春1月の第2弾公開作品も、劇場でご覧くださいね。お見逃しなく!