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Entry 2020/10/09
Update

『鬼滅の刃』映画主題歌「炎」解説|歌詞から人気キャラ煉獄杏寿郎を読み解く!

  • Writer :
  • 薬師寺源次郎

映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』は2020年10月16日公開!

累計発行部数1400万部を突破した吾峠呼世晴の大ヒット漫画を原作としたアニメ『鬼滅の刃』が満を持してスクリーンへ登場します。

炭治郎らが無限列車に乗り込む場面で終了したテレビアニメ版「竈門炭治郎 立志編」最終話のその後の物語が描かれる本作『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』。

本編の劇場公開に先駆けて、主題歌『炎』から映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』を読み解いていきます。

映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』作品情報


(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

【公開】
2020年(日本映画)

【監督】
外崎春雄

【声優キャスト】
花江夏樹、鬼頭明里、下野鉱、松岡禎丞、日野聡、平川大輔

【作品概要】
2019年に放映されたTVシリーズに引き続き監督を外崎春雄、アニメーション制作をufotableが担当しています。

本作では、TVシリーズから続く物語、『無限列車編』が描かれ、原作でも人気の高いキャラクター、煉獄杏寿郎が本格参戦。主人公・炭治郎と共に激闘を繰り広げます。

映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』のあらすじ

那田蜘蛛山での傷を癒した竈門炭治郎は新たな指令、蒸気機関車の乗客が失踪する事件の真相を暴き、関与している鬼の討伐のため、嘴平伊之助、我妻善逸と共に列車に乗り込みます。

そこで炎柱、煉獄杏寿郎と合流した炭治郎たちですが、十二鬼月の一人、下弦の壱・魘夢(えんむ)により、いつの間にか眠ってしまいます。

列車を支配する魘夢は血鬼術により、炭治郎たちを醒める事の無い夢に捕らえてしまいます。

夢の中で死んだはずの家族と再会する炭治郎、いつしか鬼殺隊隊士としての記憶をなくし、夢の中で平穏な日常を送ります。

しかし、平和な夢の中で炭治郎に呼びかける人物がいました。

「起きろ! 起きて、戦え! 攻撃されている!」

はたして、炭治郎は夢から覚め、魘夢に打ち勝つ事ができるのでしょうか?

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映画主題歌はLiSAが歌う『炎』

映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』の主題歌はテレビシリーズでもオープニング、エンディングテーマを担当したLiSAが歌う『炎(ほむら)』。荘厳なメロディのなか、LiSAの透き通った歌声が響く、どこか切なさを感じさせるバラードとなっています。

作詞はLiSA本人と、梶浦由記が執筆、梶浦は本楽曲の作曲、編曲も担当しています。

LiSAは2011年に『Fate/Zero』の1stオープニングテーマ、『oath Sign』でメジャーデビュー、その後も多くのアニメ主題歌を担当し、瞬く間にアニソン界のトップランナーに成長します。

2019年、アニメ『鬼滅の刃』のオープニングテーマ『紅蓮華(ぐれんげ)』がアニメと共に大ヒット、その年の紅白歌合戦にも出場し、大きな話題となりました。

梶浦由記は音楽ユニットSee-Sawでの活動でも知られていますが、近年では、女性ボーカルユニット Kalafinaのプロデューサーとしても知られています。

また、劇伴作曲家としても知られ、『魔法少女まどか☆マギカ』『ソードアート・オンライン』『Fate』シリーズと、近年の日本アニメ界を代表する作品を音楽の面から支えました。

『鬼滅の刃』では作中の音楽を担当、また、エンディングテーマ『from the edge』では、LiSAに楽曲を提供しています。

そんな、今のアニソン界を牽引する二人により『炎』は綴られています。

『炎』の歌詞のモデルは煉獄杏寿郎


(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

『炎』というタイトルから容易に想像できる通り、この楽曲は本作において重要な登場人物、煉獄杏寿郎を意識して、制作されていることが感じられます。

煉獄は『鬼滅の刃』の中では鬼殺隊と言う組織の中で「柱」と呼ばれる称号を与えられている人物。

鬼と戦う際、煉獄が用いる「炎の呼吸」から、「炎柱(えんばしら)」と呼ばれています。

性格はまさに炎のように明朗快活であり、その胸には熱い闘志を燃え滾らせています。

戦闘能力はもちろんのこと、判断力やリーダーシップに優れ、本作では主人公・炭治郎たちを導く役割を果たします。

また、炭治郎にとって煉獄は初めて肩を並べて戦う柱であり、その強さや心意気、生き様は、目的を果たすため、更なる高みを目指す炭治郎にとって、大きく影響を与える存在となるんです。

そんな煉獄ですが、心の奥深くには、絶えることのない笑顔とは裏腹に深い傷を抱えています。

代々、炎柱を輩出してきた家に生まれついた煉獄は鬼殺隊に入隊、鍛錬を重ねますが、先代の炎柱、煉獄の父は突如、剣を捨て、自堕落な生活を送り始めました。

そればかりか、努力を重ねる煉獄を罵倒し続け、炎柱にまでなっても、煉獄を認めることはありません。

それでも煉獄は、弟・千寿郎を導くため、幼い頃に亡くした母が残した、「弱い者のために剣をふるえ」と言う言葉をその胸に燃やし、心に抱えた傷を笑顔で隠し、剣をふるい続けます。

主題歌『炎』から煉獄杏寿郎を読み解く

(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

『炎』の歌詞のサビで書かれている、“激しい光の束”とは、煉獄の母の「弱き者の為に剣をふるえ」と言う想いを現しているように感じます。

そして、“輝いて消えていった”では、煉獄の母がその想いを煉獄に託し亡くなったことを表し、煉獄が亡き母の想いを抱きとめ、生きていく覚悟が読み取れます。

続く“約束を超えていく”は弟・千寿郎に誓った、千寿郎を導くという“約束”を暗示し、続く“振り返らずに進むだろう 前だけ向いて叫ぶだろう”で父に認められずとも心の炎を燃やし続ける煉獄の生き様を表しているのではないでしょうか。

最後の“心に炎を灯して 遠い未来まで”では煉獄が心の“炎”を絶やさないという想いと同時に、煉獄の生き様を目の当たりにした炭治郎がその想いを引継ぎ、“炎”を燃やし続けると言う意味に聞こえてきます。

前述のとおり、『炎』は荘厳な中に切なさを感じさせるバラードです。

一見、前述した煉獄の性格からは正反対のようですが、煉獄の内面、秘められた心の傷と母の想い、煉獄の覚悟を深く読み解き、表現している歌詞となっています。

また、曲もまるで小さな灯が徐々に燃え盛り、“炎”に変わっていくようなイメージを感じさせ、煉獄杏寿郎、その人を感じさせます。

まとめ

(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

人気キャラクター、煉獄杏寿郎が活躍する、『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』。

その主題歌『炎』はTVシリーズの主題歌『紅蓮華』同様、作品を大いに盛り上げる事が期待されます。

心に抱えた傷を笑顔に隠し、その胸に熱い“炎”を燃やす煉獄に炭治郎は何を見て、何を想うのでしょうか?

そして、炭治郎が煉獄から受け取る“炎”の意味は?

映画『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』は2020年10月16日より公開です。




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