映画『AI崩壊』は2020年1月31日(金)より全国ロードショー公開!
決して遠くはない未来である2030年の日本を舞台に、一つのインフラと化した巨大AIの暴走とそれに立ち向かう人間の姿を描く近未来SFサスペンス映画『AI崩壊』。
『22年目の告白―私が殺人犯です―』の入江悠監督によるオリジナル脚本を、『キングダム』『藁の楯』の製作チームが集結し映画化。
主演の大沢たかおを筆頭に豪華実力派キャストが勢ぞろいしています。
映画『AI崩壊』の作品情報
【公開】
2020年(日本映画)
【脚本・監督】
入江悠
【企画・プロデューサー】
北島直明
【キャスト】
大沢たかお、賀来賢人、広瀬アリス、岩田剛典、高嶋政宏、芦名 星、玉城ティナ、余貴美子、松嶋菜々子、三浦友和
【作品概要】
2030年の日本という近未来に訪れるであろう「社会インフラと化したAI」による管理社会。そのAIの暴走によって生じる新たな危機と、それに立ち向かおうとするそれに立ち向かう人間たちの姿を描く近未来SFサスペンス映画。
入江悠監督によるオリジナル脚本を、『キングダム』『藁の楯』の製作チームが集結し映画化。さらに主演・大沢たかおをはじめ、賀来賢人、広瀬アリス、岩田剛典、松嶋菜々子、三浦友和など豪華実力派キャストが勢ぞろいしています。
映画『AI崩壊』のあらすじとネタバレ
2030年の日本。医療AI「のぞみ」が普及、医療に限らずあらゆる分野とネットワーク上でつながり、新たな国家規模インフラとして、社会に欠かせないシステムとなっていました。
かつて「のぞみ」を開発したのは、桐生浩介と妻の望、そして望の弟の西村悟。
研究中に望が癌に倒れたことから、浩介は悟は彼女の治療を目的に研究に没頭し、「のぞみ」を完成。しかし「のぞみ」の安全性を危惧した当時の政府が認可を下すことはなく、望が助かることもありませんでした。そしてを完成させた浩介は「のぞみ」を悟に託し、娘の心とともに海外に移住したのです。
それから数年後にあたる2030年。浩介が日本へ帰国することが明らかになります。総理大臣賞が贈られることを悟から伝えられた浩介が、その誘いに応えたためです。
浩介が数年ぶりに帰国すると、そこには格差の拡大、地方社会の荒廃、そしてAI導入による失業者の増加を抗議する人々の姿がありました。
悟は「のぞみ」の運営管理を業務とするHOPE社の代表取締役として、浩介をあらたに開設したデーターセンターで出迎えました。
新センター開設のセレモニーを終え、浩介・心・悟の三人は首相官邸へ。しかし、心が「のぞみ」のサーバールームに忘れ物をしてしまったことに気が付きます。悟は浩介たちを先に行かせて、忘れ物を取りに戻りました。
その時、AI「のぞみ」が暴走を始めます。HOPE社の技術者たちが対応しますが、あまりに急な出来事に対応しきれません。
そこに、抗議運動に対応すべく現場入りしていた若き警察庁理事官・桜庭誠が率いるサイバー犯罪対策課が対応に入ります。「のぞみ」が外部から侵入を受けていることが判明し、侵入端末の所在を調べると、それは浩介の乗る車の内部でした。
「妻を見殺しにした政府への復讐をすべく浩介は帰国した」と結論付けた桜庭は、自らが開発に携わったAI「百眼」、無数の超小型ドローンを起動し、浩介を追います。
事態を把握したものの、身の潔白を示す方法を持たない浩介はその場から逃走。警察から追われる身となります。悟は浩介の潔白を信じますが、警察の捜査体制は拡大される一方でした。
その中で、所轄のベテラン刑事・合田京一は警視庁捜査一課の新人刑事・奥瀬久未と組まされ、サイバー犯罪対策課との連絡係を押し付けられます。しかし、民間や個人のネットワークにまで侵入し浩介の捜索を進める桜庭の方針に反発を感じていました。
やがて奥瀬と共にサイバー犯罪対策課を抜け出した合田は、刑事の“カン”と現場第一主義を胸に独自で捜査を始めます。
浩介は極秘に悟と連絡を取り合い、事態の詳細を聞き出します。さらにエマージェンシーが掛かった「のぞみ」のサーバールームに、心が閉じ込められるという最悪の事態が発生しました。
急速な作業に対応すべくサーバールームの冷却機能が最大規模に展開されたことで、サーバールームの中は氷点下の環境に。「24時間以内に扉を開かなくては、ルーム内に残された心は低体温症で命を落とすことも考えられる」という事態の深刻さを悟から突きつけられた浩介は、「百眼」と桜庭率いるサイバー犯罪対策課の捜査の目をかいくぐって“ある場所”を目指します。
悟から詳細を聞いた浩介は「のぞみ」のプログラムを一から構築し直す必要を感じていました。しかし、タイムリミットである24時間以内にはとても作り上げることはできません。そこでかつて自身が所属していたものの、今はもう閉鎖されている東北情報先端大学・大学院の研究室を目指します。
そこには「のぞみ」の“ひな形”といえるプログラムが残っており、それを利用すれば大幅に時間を省くことができると考えたのです。
極秘に落ち合う場所を伝えていた悟、そしてフェリーを使えば比較的、監視の目が緩やかだということに気が付いた合田たち、さらに悟を追っていたサイバー犯罪対策課の実行部隊「CITE」が研究室に集います。
躊躇なく引き金を引く「CIT」Eから浩介を庇った悟は銃弾に倒れます。「『百眼』の判断に従った」という桜庭たちに、「警察官として、人間として事件に接していない」と合田は批判します。
悟の死の直前、「のぞみ」への不審なアクセスログを発見したところ、なんと、その人物は悟でした。しかし「真犯人は別にいる」と考え、多くの記録を遡っていく中で“ある人物”の姿を発見します。
映画『AI崩壊』の感想と評価
プロデューサーの北島直明は、カンヌ国際映画祭コンペティション部門にも出品された三池崇史監督、大沢たかお主演、松嶋菜々子・藤原竜也共演の映画『藁の楯』(2013)を手がけたことで、「世界市場を相手にすること、そして大沢たかおの世界に通じる存在感を強く感じた」と語っています。
そして今回、彼は入江悠監督に「大沢たかおを主役に据えての企画」を託しました。
「SRサイタマノラッパー」シリーズなどで注目を浴びた入江監督ですが、「小規模インディペンデント作品だけが自分のテリトリーだ」という思いはないようで、むしろ「そういった作品では予算・時間面で制約により撮ることのできなかった大掛かりな画作りにも挑みたい」という思いが強かったようです。
東宝やワーナーブラザースといった王手映画会社と組んで『ジョーカー・ゲーム』(2015)や『22年目の告白―私が殺人犯です―』(2017、北島プロデューサー参加作品)などを手がけ、大型エンターテイメントでの手腕を見せつけました。
そして渾身のオリジナル脚本で挑むのが、SFサスペンス映画『AI崩壊』です。
『AI崩壊』は入江悠監督作品としては間違いなく最大規模の製作体制、キャスト・スタッフチームで手がけられた作品であるといえます。そこに“オリジナル脚本作品”でのGOサインが出たのですから、入江監督のスタッフ・キャストからの信頼度を感じられます。
また「機械・人工知能が人類に牙を剥く」という設定はある種の定番ですが(『ターミネーター』『2001年宇宙の旅』など数えたらキリがありません)、そこに「医療AI」という現在の社会と地続きの未来に存在しうる“リアリアティ”を取り込んだことで、物語を新鮮に、そしてより身近なものにしたという創意工夫を感じられる作品へと仕上がっています。
まとめ
2019年は映画『キングダム』への出演で注目された大沢たかおですが、その一方で実は渡辺謙&ケリー・オハラ版のブロードウェイミュージカル『王様と私』の2018年・2019年のツアーに参加し、クララホム首相を全編英語台詞で演じていました。
世界的なスターと世界市場を念頭に置いた作品に長期間関わったことは、明らかに“大沢たかお”という俳優にさらなるスケール感を与えました。
『王様の私』ツアー参加はちょうど大沢たかおが50歳になるタイミングの出来事ですが、元来の若々しさと色気は増してゆくばかりです。その中でハリウッドメジャーのワーナーブラザース(『藁の楯』もワーナーブラザースが製作・配給)による作品『AI崩壊』に主演したことは、世界に打って出る上でこれ以上ない名刺代わりとなるのではと感じています。
映画『AI崩壊』は2020年1月31日(金)より全国ロードショー公開!