Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

ヒューマンドラマ映画

Entry 2018/03/28
Update

映画『パティ・ケイク$』キャスト!親友ジェリ役のシッダルタ・ダナンジェイ紹介

  • Writer :
  • シネマルコヴィッチ

サンダンス映画祭史上、かつて類を見ない激しい上映権の争奪戦となった映画『パティ・ケイク$』は、4月27日(金)より、HTC渋谷、新宿シネマカリテほかにてロードショー!

“負け犬=ダンボ”と呼ばれ続けたキラーPこと、パティのミュージシャとしてのサクセスストーリーは、スタイリッシュで鳥肌もののラップシーンを見せつける。

あなたの魂を震わす、新たな音楽映画の秀作!『パティ・ケイク$』

今回はパティの親友ジェリ役を演じたシッダルタ・ダナンジェイをご紹介します。

1.映画『パティ・ケイク$』の作品情報


(C)2017 Twentieth Century Fox

【公開】
2018年(アメリカ映画)

【原題】
Patti Cake$

【脚本・監督】
ジェレミー・ジャスパー

【キャスト】
ダニエル・マクドナルド、ブリジット・エバレット、シッダルタ・ダナンジェイ、ママドゥ・アティエ、ワス・スティーブンス、サー・ンガウジャ、MCライト、キャシー・モリアーティ

【作品概要】
困難な状況に置かれながらもラップでの成功を夢見たパティの奮闘する様子を描いたサクセスストーリー。

サンダンス映画祭では、かつて類のないほど映画配給の上映権の激しい争奪戦となり、注目を集めたラップ音楽の秀作。

パティ役で主演を務めたのは、『シークレット・デイ』のダニエル・マクドナルド。この作品のためにラップの猛特訓で挑んだ熱演が見どころの1つ。

パティの母親役を『エイミー、エイミー、エイミー!こじらせシングルライフの抜け出し方』のブリジット・エバレット、パティの祖母役を『レイジング・ブル』のキャシー・モリアーティが演じています。

2.映画『パティ・ケイク$』のあらすじ

何も良い出来事などないパトリシア・ドンブロウスキーにとっては、地元ニュージャージーは掃き溜めのような街。

家族といえば、アルコール依存症で金ばかりをせびる母親と、認知症も見えはじめた車椅子の祖母ナナとの3人暮らし。

23歳となったパティは、憧れのラップの神様O-Zのように名声を手に入れ、地元や家族から離れることを夢みていました。

しかし、現実は金ナシ職ナシの挙句、その見た目の体型からも「ダンボ!」と街に住む若者から嘲笑されるパティ。

でも、やはり彼女にとってヒップホップ音楽は魂の叫びであり、パティの周囲のすべてを詩の言霊にする奇跡を起こす“魔法”ようなものでした。


(C)2017 Twentieth Century Fox

しかし、そんなパティのラップに思う情熱とは裏腹に、バンドオーディションに出場しても落選止まり。

彼女の心の奥底の言霊など、誰の心に届くことはありませんでした。

音楽活動が上手くいかずに気を落ちするパティにとって、常に勇気付ける声をかけてくれるのは、唯一の親友で音楽仲間の理解者のジェリ。

ある日、パティは夜の街角で行われるフリースタイルラップ・バトルを見に出かけます。

親友ジェリはパティにキラーPとして、ラップ女王の存在力を見せつけろと参加を促します。

自信を持てずにいたパティでしたが、バトルに出場する因縁の相手であるラッパーを、彼女の渾身のライムで打ち負かします。

ダンボと揶揄されるパティでしたが、クールな彼女の才能に相手の男は思わず暴力に出ます。

たまたま深夜のパトロールで巡回する警察に救われたパティ。

しかも、その警察官はパティと揉めごとの絶えないアルコール依存の母親の幼なじみでした。

パティはその際に母親が、かつてミュージシャンであったことを知りますが…。

3.パティの親友で音楽仲間ジェリ役の存在とは


(C)2017 Twentieth Century Fox

シッダルタ・ダナンジェイ(SIDDARTH DHANANJAY)は、『パティ・ケイク$』のなかで、パティの良き理解者ジェリ役を演じています。

パティの気にしている大柄な体型を揶揄するニックネーム「ダンボ」。

このように街に住む若者から心ない言葉を彼女が浴びせられても、ジェリは常にパティにポジティブな言葉「お前の詩は最高だ、成功を持て余している、成功したくないのか?」と語りかけ続けます。

また、当初ジェリとパティは音楽仲間として2人で活動をしているものの、パティが見つけた新たなる才能の持ち主であるバスタードの加入をきっかけに、バンドメンバーは4人となります。

ジェリ(左)・パティ(左下)・?(中央)・バスタード(右)


(C)2017 Twentieth Century Fox

新たな恋の目覚めにも、ジェリは自分はパティの1番の理解であることを告げたうえで、「バンドにはスキャンダルも必要だ」とポジティブ・シンキングを見せています。

ジェリはパティの親友であるだけでなく、コーチング的な存在である点は、パティのサクセスストーリーには欠かせない役割を果たしています。

4.ジェリ役のシッダルタ・ダナンジェイのプロフィール

資料:MV映像『Dhananjay the First』

シッダルタ・ダナンジェイは大学在学中に、ミュージシャン志望者たちが挙って、自身の映像クリップをアップロードできるサイト「WorldStarHipHop」に、友人と作ったパロディ・ラップ映像「Dhananjay the First」をアップロードします。

『パティ・ケイク$』に出演するキャストを探していたジェレミー・ジャスパー監督は、偶然に見つけたこの映像で、シッダルタに連絡を取ったことがきっかけとなり、映画出演を果たしました。

ジェリ役を演じたシッダルタ・ダナンジェイは、本作『パティ・ケイク$』の自身の演じたジェリやパティの人物像をこのように語っています。

「ジェリは薬局で働く普通の若者ですが、彼にはもっとでかく、楽しく、良い人生を送りた いという大きな夢があります。そして彼はパティが大好きです。彼は彼女の親友で、人生のコーチで、彼女の一番のファンでもあります。彼はパティ・ケイク$を史上最高にかっこいい女の子だと思っています。パティは友達にはとても優しい子だけど、もしあなたが敵だったら気をつけてください。彼女には敵いません。スクリーンでパティを見た観客は みんな彼女に魅了されるでしょう」

この作品ではシッダルタの演じたジェリ役を通して、どんどんとパティの魅力に気が付かされていきます。

パティの魅力については、シッダルタが言うように「スクリーンでパティを見た観客は、みんな彼女に魅了される」はずです。

しかし、パティの才能に気が付き認めたことに関して、いち早くフォロワーとなったジェリの存在はとても大きなものです。

まさしく、それはシッダルタ自身の「Dhananjay the First」をジェレミー・ジャスパーという新人監督がフォロワーとして気が付き認めたことと同じなのかもしれません。

天才や才能を持った者の凄さは当たり前のように存在します。

しかし、実は1人目のフォロワーで現れることで、次々にフォロワー(理解者・ファン)となるファンは増えていくものです。

そのようなことからも、初めのフォロワーであるジェリの存在は、パティとは異なった才能を持つ魅力的な存在です。

資料:MV映像『Dhananjay The First』「Let You Love Me」

まとめ


(C)2017 Twentieth Century Fox

今回は2018年に公開される最高の音楽映画だと言っても過言ではない『パティ・ケイク$』のあらすじ紹介。

また、キャストのなかでも常にパティの傍にいて優しく支えるジェリの役柄の考察や、シッダルタ・ダナンジェイのプロフィールを紹介しました。

映画『パティ・ケイク$』は、4月27日(金)より、HTC渋谷、新宿シネマカリテほかにてロードショー!

最大の理解者ジェリは言う「ひれ伏したまえ、女王様のお出ましだ!紹介しようミス・パトリシア・ドンブロウスキー、またの名をパティ・ケイク、またの名をキラ〜〜〜P〜〜〜!!

2018年映画ランキングでベスト級の作品である、本作をお見逃しなく!

関連記事

ヒューマンドラマ映画

映画『祈りのちから』あらすじネタバレと感想!ラスト結末も

あなたには、本当の自分に戻れる「場所」がありますか。心を解き放つ、そんな「空間」はあるでしょうか。 この映画の原題は、War Room(ウォー・ルーム)。「戦いの部屋」です。 人生、何と戦うかは人それ …

ヒューマンドラマ映画

映画『バンド・ワゴン』あらすじネタバレ感想とラスト結末の評価解説。ミュージカル名作傑作でフレッド・アステアが踊る!

優雅で洗練されたダンスの神様、フレッド・アステアと、シド・チャリシー等、才能豊かな俳優陣たちが繰り広げる最高のエンターティンメント『バンド・ワゴン』の世界にようこそ。 以下、あらすじやネタバレが含まれ …

ヒューマンドラマ映画

【感想評価】6月0日 アイヒマンが処刑された日|あらすじ解説。ユダヤ人の父を持つパルトロウ監督がアイヒマンの処刑と火葬の真実をあぶり出す

映画『6月0日 アイヒマンが処刑された日』は2023年9月8日(金)TOHO シネマズ シャンテほか全国公開 ナチス戦犯アドルフ・アイヒマンの処刑の舞台裏を描いた映画『6月0日 アイヒマンが処刑された …

ヒューマンドラマ映画

映画トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング|感想評価と内容解説。ネッド・ケリーの真実の歴史をアナーキーかつパンクに描く

伝説の反逆者ネッド・ケリーの新たな実像に迫る 映画『トゥルー・ヒストリー・オブ・ザ・ケリー・ギャング』が、2021年6月18日(金)より渋谷ホワイトシネクイント、新宿シネマカリテほかにて全国順次公開予 …

ヒューマンドラマ映画

映画『ぼくらの家路』あらすじネタバレと感想!ラスト結末も

少年を描いた映画には名作が多いと言われています。 例えば、フランソワ・トリフォー監督の名作『大人は判ってくれない』や、 日本映画では、是枝裕和監督作品の『誰も知らない』では、主演を務めた柳楽優弥の眼差 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学