映画『search サーチ』は、10月26日より全国順次公開!
SNS=ソーシャルネットワークサービスによる人と人の交流・交際、ネットショッピングによる買い物、ネットバンキングによる資産管理などなど、日常の総ては今やPCの画面上で進んでいると言って現在。
ある意味必然的に誕生した“すべてのシーン・ストーリーがPCの画面上だけで進む映画です。
監督はこれが初監督となるインド系アメリカ人アニーシュ・チャガンティ。Googleに招かれて二年間GoogleのCMを作ってきた才人が初監督作品から大きなインパクトを残しています。
『ナイトウォッチ』『デイウォッチ』『リンカーン秘密の書』のティムール・ベクマンベトフ監督がプロデューサーになっているのも注目!
CONTENTS
映画『search/サーチ』の作品情報
【公開】
2018年(アメリカ映画)
【原題】
Searching
【監督】
アニーシュ・チャガンティ
【キャスト】
ジョン・チョウ、デブラ・メッシング、ジョセフ・リー、ミシェル・ラー
【作品概要】
すべてパソコンの画面上を捉えた映像でストーリー展開が進行していくサスペンス・スリラー映画。
映画『search/サーチ』のキャラクターとキャスト
デビッド・キム(ジョン・チョー)
シングルファーザーとして娘のマーゴとを支える父親。
ヴィッグ(デブラ・メッシング)
マーゴット失踪事件の担当となる女性捜査官。
ピーター(ジョセフ・リー)
デビッドの弟、マリファナが止められない
マーゴット(ミシェル・ラー)
突如として失踪した女子高生。
映画『search/サーチ』のあらすじ
愛する妻パムを3年前に癌で亡くしたデビッド。
今は16歳の高校生マーゴットのことが大地位の生活のシングルファーザーです。
ところがある週末、そのマーゴットが友人と、宿題をするので帰りが遅くなるというメッセージを残して忽然と姿を消します。
その真夜中にマーゴットの携帯電話から、2回デビッドの携帯電話に着信があったようですが、眠りこけていたデビッドは、それに気が付くことはありません。
翌朝、着信に気が付きデビッドは電話をかけなおしますが、マーゴットにはつながりません。
それ以降、マーゴットとは一切連絡がつかなくなってしまいます。
マーゴットのSNSやそのクラスメイトの“ともだち”経由で娘の行方を探しますが、実はマーゴットが学園内で孤立していたことを知ります。
宿題を共にするのもチームを組まなくてはいけないからマーゴットが中に入っていただけでした。
昔からの幼馴染だと思っていた男子生徒の家に電話をすると、キャンプに行っているから電話も通じないのではと言われます。
しかし。このキャンプへの誘いも形だけのもので、実際にはマーゴットは行っていませんでした。
そんな時デビッドは毎週のピアノレッスンの日だということに気が付き、ピアノ教室に連絡します。
すると、マーゴットは半年前に教室をやめていました。
そして、渡していたレッスン料の2000ドルを行方不明になった夜に、マーゴットは口座から全額おろしていました。
ここへきて、デビッドは警察に通報。すると女性捜査官のヴィック刑事が担当捜査官としてやってきます。
ネット上のニュースを見ると、刑事は捜査官としても有能でさらに元犯罪者の更生などにも尽力している人でした。
直接、会って話をすると実はシングルマザーということで、デビッドは様々な面で信頼を置いていくようになります。
街中の防犯カメラをくまなく調べていくとマーゴットは、偽造免許で車を運転し待ちの外へ向かっていったことが分かりました。
マーゴットは果たしてどこへ行ってしまったのか。そんななか、SNSのtumblerでマーゴットは1人になれる場所として、ある湖が何度も登場していることに気が付きます。
デビッドが地図で調べるとそれは防犯カメラの車の行った先にあることが分かりました。
デビッド、そしてヴィック刑事が現地に駆け付けるとそこにはマーゴットの持ち物が、さらに調べていくと湖底から車が発見されました。
マーゴットが行方不明になってから5日。ヴィック、デビッドの弟はボランティアを募って周囲を捜索し始めますが、行方はようとして知れません。
そんな中、ある元犯罪者がマーゴットの殺害を自供した映像を残し、自死するという事件が起きます。
絶望的な状況になったデビッド。ぼんやりとPCの前にたたずみますが…。
映画『search/サーチ』の感想と評価
実は本格ミステリー作品
名探偵ファイロ・ヴァンスを生み出した『僧正殺人事件』『グリーン家殺人事件』のヴァン・ダインは、本格ミステリーの鉄則・フェアであるべきという“ヴァンダインの20則”というものを発表しました。
およそ100年前の1920年代に設定されたものなので、今の時代にはそぐわないモノも多くありますが、それでも少なくとも証拠は全て見ているものに披露されていなくていいとはならないのです。
偶然に発生したもの、発見したものによって事件が解決されてはならないということです。
読唇術や降霊術などの超常現象で事件が解決されてはならないなどなど、今の時代にも通じるものがあります。
もちろんこれを守らなくて名作となったミステリーの傑作はあります。
しかし、映画でもこれを完全にスルーしたうえで、誰もが納得せざるを得ない傑作もあります。
そんななか、本作『search サーチ』です。
すべてPCの画面の中でストーリーが展開するという、映画の“外観”の奇抜さに目を奪われがちですが、これがびっくりするほどのフェアな本格ミステリー作品。
本格ミステリー小説の読み方にメモを取りながらというのがありますが、さすがに映画館の暗がりでメモを取りながらというのは難しいと思いますが、頭の中にメモを残しながら見ていってほしい映画です。
字幕もちゃんとそのあたりを心得ていて、必要な情報を我々に漏らさず教えてくれます。
犯人・動機・ラスト、その後にある真のラストまですべて根拠となる情報は提示されています。
あなたは見逃さず居られるでしょうか。
ハリウッドも無視できないアジアの存在
今、ハリウッドで大注目作品となっているのが二本でも間もなく公開の『クレイジーリッチ』。
メインキャストがすべてアジア系の俳優で固められている作品として、異例の大ヒットを記録している作品です。
しかもカンフーアクションもオタク要素もない作品で大ヒットを記録しているといいます。これはハリウッドにおけるアジア人映画の在り方の新しい形を示す一本です。
本作『search サーチ』も主演が韓国出身のジョン・チョー、これにジョセフ・リー、ミシェル・ラーなどなど、メインキャストは韓国系のアメリカ人が占めています。
ハリウッドの大型企画を進めるレジェンダリーピクチャーズが中国資本の傘下に入ったこともあってか、『ゴジラ』『キングコング髑髏島の巨神』というモンスターユニバース作品や「パシフィックリム」シリーズ、ドゥエイン・ジョンソンの『スカイスクレイパー』の舞台もアジア圏となっています。
『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』でも韓国が登場したりとハリウッド映画作品のアジアン圏での興行収入が占める割合(特に中国市場)が年々大きくなっていることもあって、ハリウッド映画も無視できない状況になりつつあります。
まとめ
アジア圏やアジア人が旬といえば、日本でもサプライズヒットとなった、『MEG ザ・モンスター』でリー・ビンビンがヒロインを熱演しています。
韓国発のゾンビエクスプレス映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』のハリウッドリメイクをアジア系のジェームズ・ワンがプロデュースとなる話も出ています。
日本勢が一時期ほどの勢いがないのが寂しい話ですが、この流れはまだ止まりそうもありません。
そんなひとつに本格ミステリー作品『search サーチ』に注目ですよ!
初監督となるインド系アメリカ人アニーシュ・チャガンティ。そして主演は韓国出身のジョン・チョー。
映画『search サーチ』は、10月26日より全国順次公開!
お見逃しなく!