Cinemarche

映画感想レビュー&考察サイト

SF映画

Entry 2017/12/06
Update

映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL』ネタバレと感想

  • Writer :
  • 村松健太郎

新クールと前クールをクロスオーバーさせる仮面ライダー劇場版シリーズの最新作『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』。

今回は2017年現在テレビ放映中の『仮面ライダービルド』が火星から持ち込まれたパンドラボックスが暴走、スカイウォールと呼ばれる巨大な壁によって日本が三つに分断されているというオリジナルの世界観で進んでいます。

一方「エグゼイド」は今までのシリーズに共通した世界観の中での物語のため、この異なる世界がどう交わるかが見どころです。

さらに、レジェンドライダー枠で主演作多数の福士蒼汰、話題のドラマ「陸王」の佐野岳が登場します。

1.映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』の作品情報

【公開】
2017年(日本映画)

【原作】
石ノ森章太郎

【監督】
上堀内佳寿也

【キャスト】
犬飼貴丈、飯島寛騎、渡部秀、三浦涼介、福士蒼汰、佐野岳、西銘駿、赤楚衛二、高田夏帆、瀬戸利樹、松本享恭、岩永徹也、松田るか、小野塚勇人、黒崎レイナ、甲斐翔真、土屋シオン、柳喬之、滝裕可里、関智一、田中卓志、水上剣星、前川泰之、大槻ケンヂ

【作品概要】
仮面ライダー作品をクロスオーバーさせた「MOVIE大戦」シリーズの流れから、平成ライダーが集結する劇場版『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』の第2弾。


「ビルド&エグゼイド」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映

2.映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』のキャラクター

桐生戦兎(犬飼貴丈)
ビルドに変身する自称天才物理学者。一年以上前の記憶がない。

万丈龍我(赤楚衛二)
クローズに変身する戦兎の相棒。元プロ格闘家。行動が先に出る。

石動美空(髙田夏帆)
スマッシュの成分を浄化しフルボトルを生産する能力の持ち主。

葛城巧(木山廉彬)
仮面ライダーシステムを制作した科学者、現在も行方不明、死亡説も。

最上魁星(大槻ケンヂ)
平行世界の研究をしていた。かつては葛城が助手を務めていた。

宝生永夢(飯島寛騎)
仮面ライダーエグゼイドに変身する研修医。ゲームの達人。

火野映司(渡部秀)
アンク(三浦涼介)と組んで仮面ライダーオーズに変身。

天空時タケル(西銘駿)
大天空寺の跡取り。仮面ライダーゴーストに変身

葛葉紘汰(佐野岳)
仮面ライダー鎧武の変身者。仮面ライダードライブと組んだことも。

如月弦太朗(福士蒼汰)
母校天ノ川学園高校の新人教師。仮面ライダーフォーゼに変身

3.映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』のあらすじとネタバレ

ビルドの世界

ビルド=戦兎は夢の中でエグゼイドと戦い、エグゼイドの能力をフルボトルに収める。

目覚めた戦兎にはその記憶がない、どういうことなのか?

そんな中、戦い続ける組織ファウストの戦闘員スマッシュ出現、出動するビルドとクローズ=龍我。

しかしスマッシュの様子が普通のスマッシュとは様子が違います。

よく見るとそこにいたスマッシュは戦兎の夢に出てきた変異体のスマッシュとそっくり。

そこで夢の記憶の通りエグゼイドの能力を使うとそれまで全く通用しなかった攻撃が一気に効きだします。

変異体スマッシュを一掃したビルトとクローズ、しかし事態が読めない中で二人の前にカイザーと名乗る男が現れ二人を翻弄、さらに謎の装置“エニグマ”を発動させ龍我を取り込み自身もその中に姿を消します。

エグゼイドの世界

ビルドの世界にも表れた戦闘員が現れます。

彼らはスマッシュではなく改造されたエグゼイドの世界の敵対する戦闘員バクスターの変異体ネビュラバクスターだったのです。

変身しようとするエグゼイド=永夢はなぜかエグゼイドへ変身できません。仲間たちが駆け付け、彼らはライダーに変身できバクスターを一掃、

しかしその時にリバースカイザーと名乗る男が現れます。

リバースカイザーはビルドとエグゼイドの世界を“エニグマ”によって強制的に融合させ世界を崩壊させるという企みを語り、エグゼイドの仲間たちからも能力を奪って去ります。

打つ手のないエグゼイドたち、しかし周りにカイザーたちによって負傷した人々がたくさん残されていたので、ひとまず表の顔“医者”として彼らの対処に追われます。

そこにエグゼイドの世界に迷い込んだクローズ=龍我が現れます。永夢はビルドとエグゼイドの二つの世界の存在が近づいていることを肌で感じます。

ビルドの世界

ビルド=戦兎の前にエグゼイド=永夢の仲間パラドが現れ能力を返すように迫ります。

パラドの話ではエグゼイドとパラドとビルドの戦いは二年前の出来事だといいます。

エグゼイドとビルドの世界で流れる時間が違うようで、二人の間にも感覚のずれが生じていました。

そして二年前というと戦兎には記憶がありません。

二年前のビルドであればライダーシステムの生みの親葛城巧である可能性が。そんな二人の前に石動惣一が現れます。

石動は戦兎の仲間・美空の父親でかつては彼らの憩いの場カフェのマスターで彼らを見舞っていましたが、その正体はファウストの幹部ブラッドスターク。

今や敵対する関係になっいました。しかし石動はカイザーの正体はかつて同じ研究員だった最上魁星であること、平行世界の研究に没頭していたこと、そして葛城が助手として働いていたことを告げます。

意図が分からない戦兎が何を考えているのかと問いかけると自分の野望にとって最上とエニグマの存在が邪魔だと語って姿を消します。

さらに調べを進めていく中でエニグマを起動する中でエグゼイドの最強形態ムテキゲーマーが大きな障害になる可能性を知ります。

それは二年前にも葛城も気が付いていたことでした。

最上の暴走を止めるために自信が開発したライダーシステムを使ってエグゼイドの能力をビルドの世界の側に取り込んでおいたのでした。

エグゼイドの世界

エグゼイド=永夢と仲間たちは変身できない中でもエニグマの起動を防ぐためにリバースカイザーに挑みます。

ともに向かったクローズのピンチを救ったのは仮面ライダーOOO(オーズ)こと火野映司でした。

かつての相棒アンクと別れ変身ができない映司ですが、自身が敵対した財団Xが絡んでいることから独自に捜査を進めていた。

三人の前にリバースカイザーの正体=エグゼイドの世界の最上魁星が立ち塞がります。

そしてカイザーは三人の前にオーズが闘ったグリードを出現させます。

その中には偽物ではあるものの、映司の相棒アンクの姿もありました。映司に呼びかけられた偽アンクの中の本物のアンクの記憶が顕在化、ついにアンクが復活、映司は仮面ライダーオーズに変身しグリードの一団を一手に引き受けます。

さらにリバースカイザーの攻撃が直撃する寸前、永夢とクローズを助けたのは仮面ライダーフォーゼこと如月弦太朗でした。

弦太朗はエグゼイドの世界の側のエニグマが自身の母校天ノ川学園にあることを告げ、母校に案内します。

ビルドの世界

エニグマに迫るビルドたちに仮面ライダー鎧武=葛葉紘汰が助けに入ります。

ビルド=戦兎はあえてエニグマの出力を上げて二つの世界の合流を早めるという手に出ます。

エグゼイドの世界

オーズ、フォーゼに加え、仮面ライダーゴースト=天空寺タケルも参戦します。

ビルドと連携してエニグマの強制起動を進めます。

以下、『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』ネタバレ・結末の記載がございます。『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
ついに起動したエニグマ。二つの世界のカイザーとリバースカイザーが一つとなって完全体バイカイザーとなって二人の前に立ちふさがります。

二つの世界が重なることで不老不死の力を得たバイカイザーはビルドとエグゼイドを圧倒します。

しかしバイカイザーの様子に異変が起こります。

これこそエニグマを最大出力で起動させたビルドの狙いでした。

本来の世界融合のタイミングより早くエニグマを起動させたことで、バイカイザーの能力が不完全なものとなっていました。

エニグマの外ではクローズ、オーズ、ゴースト、フォーゼ、鎧武、ブレイブ、スナイプ、ターボたちがバイカイザーによって大量に生み出されたXガーディアンを蹴散らします。

そしてエニグマでの最終決戦。エグゼイドはムテキゲーマー形態となり、ビルドは新しいアイテムでパワーアップしたラビットタンクスパクリーングフォームとなってバイカイザーを倒します。

バイカイザーとエニグマは消滅し二つの世界の融合=政界の消滅は防がれます。

各々のライダーは何かあった時の再会と共闘を誓い合いそれぞれの世界、それぞれの場へと戻っていきます。

3.映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINALビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』の感想と評価

ライダーを演じた若者のライダー愛

平成仮面ライダー出身の俳優が目下、日本映画・ドラマを支える面々に育っていることは今更、語ることないとも思われますが(平成の初代『仮面ライダークウガ』の主演はなんとオダギリジョーです)。

彼らにとって仮面ライダー出演ということは決して黒歴史ではなく、本格的なデビュー作であることも多いことからいまだに深い愛情を見せるときもあります。

オダギリジョーは「クウガ」出演のことは決して黒歴史ではなく誇らしい経歴であることを語っています。

『仮面ライダー555』で悪役の一人を演じた綾野剛もそのことを隠すことはありません(ただし、悪役だったので仮面ライダー俳優としてカウントされてよいのかいつも悩むと語っています)。

先ごろ放映10周年記念イベントが行われた『仮面ライダー電王』の主演佐藤健はイベントに電話でありながらもサプライズ出演して会場を沸かせました。

最近のトピックスで言えば『仮面ライダーW』の続編コミック『風都探偵』の連載開始に合わせて掲載誌の表紙に菅田将暉と桐山漣が当時を彷彿とさせる衣装で変身ポーズを取って表紙を飾りました。

『仮面ライダー鎧武』『仮面ライダードライブ』の続編Vシネマには今や売れっ子になった主役佐野岳、竹内涼真がしっかりと顔を出しています。

そして今回はなんと『仮面ライダーフォーゼ』の福士蒼汰が復活しました。

成長した彼らが仮面ライダーに帰ってくる姿を見ることができるのも劇場版シリーズならではのレアイベント。

そういう点でも仮面ライダー劇場版シリーズは見逃せません。

まとめ

2017年9月から放送の『仮面ライダービルド』と、前作『仮面ライダーエグゼイド』を中心に、『仮面ライダーオーズ』『仮面ライダーフォーゼ』『仮面ライダー鎧武』『仮面ライダーゴースト』の平成シリーズのライダーが集合する本作。

『仮面ライダー平成ジェネレーションズFINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』は、2017年12月9日より全国ロードショー!

平成ライダーファンには見逃せないはず!お見逃しなく!

関連記事

SF映画

映画『スカイライン 逆襲』感想と評価解説レビュー。シリーズラスト3作目はスケール増大で熱い戦いの幕が上がる!|SF恐怖映画という名の観覧車139

連載コラム「SF恐怖映画という名の観覧車」profile139 全SFアクション映画好きの魂を震撼させた映画『スカイライン 奪還』(2018)から3年。「熱さ」が前作よりもさらにパワーアップした映画『 …

SF映画

映画『ターミネーター』あらすじネタバレと感想。ラストシーン必見のシュワちゃん人気シリーズの原点

1984年に公開されたSF映画『ターミネーター』は、人気シリーズの原点。 “ヤツは誰にも止められない!” 未来からやってきた殺人マシーン『ターミネーター』による恐怖と戦慄に立ち向かう女性、サラと彼女を …

SF映画

【ネタバレ】ザ・クリエイター創造者|あらすじ感想と結末の評価解説。日本人キャスト渡辺謙がAIを演じる“家族愛”の近未来SFアクション

感情を持ったAI。人類とAIの未来とは? 『GODZILLA ゴジラ』(2014)のギャレス・エドワーズ監督が手がけた近未来SFアクション。日本を代表する国際派俳優・渡辺謙との再タッグにも注目です。 …

SF映画

スパイダーマンカフェ映画公開記念!開催日時は?六本木ヒルズにて

映画『スパイダーマン・ホームカミング』公開を記念して、 六本木ヒルズにあるカフェスペースが期間限定で「スパイダーマンカフェ」に変身します。 マーベルファンやスパイダーマンファンなら注目ですよ! CON …

SF映画

【ネタバレ】スター・トレック イントゥ・ダークネス|あらすじ感想とラスト結末の評価解説。ベネディクト・カンバーバッチも登場してスケールアップした新シリーズ第2弾!

J・J・エイブラムスが手掛ける、新生“スター・トレック” 『スター・トレック イントゥ・ダークネス』は、前作『スター・トレック(2009)』公開から4年を経て、製作された待望の“愛”と“犠牲”の物語。 …

【坂井真紀インタビュー】ドラマ『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』女優という役の“描かれない部分”を想像し“元気”を届ける仕事
【川添野愛インタビュー】映画『忌怪島/きかいじま』
【光石研インタビュー】映画『逃げきれた夢』
映画『ベイビーわるきゅーれ2ベイビー』伊澤彩織インタビュー
映画『Sin Clock』窪塚洋介×牧賢治監督インタビュー
映画『レッドシューズ』朝比奈彩インタビュー
映画『あつい胸さわぎ』吉田美月喜インタビュー
映画『ONE PIECE FILM RED』谷口悟朗監督インタビュー
『シン・仮面ライダー』コラム / 仮面の男の名はシン
【連載コラム】光の国からシンは来る?
【連載コラム】NETFLIXおすすめ作品特集
【連載コラム】U-NEXT B級映画 ザ・虎の穴
星野しげみ『映画という星空を知るひとよ』
編集長、河合のび。
映画『ベイビーわるきゅーれ』髙石あかりインタビュー
【草彅剛×水川あさみインタビュー】映画『ミッドナイトスワン』服部樹咲演じる一果を巡るふたりの“母”の対決
永瀬正敏×水原希子インタビュー|映画『Malu夢路』現在と過去日本とマレーシアなど境界が曖昧な世界へ身を委ねる
【イッセー尾形インタビュー】映画『漫画誕生』役者として“言葉にはできないモノ”を見せる
【広末涼子インタビュー】映画『太陽の家』母親役を通して得た“理想の家族”とは
【柄本明インタビュー】映画『ある船頭の話』百戦錬磨の役者が語る“宿命”と撮影現場の魅力
日本映画大学