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劇場版仮面ライダービルド2018|あらすじネタバレと感想。ラスト結末も

  • Writer :
  • 森谷秀

2018年8月4日より、『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』が全国東映系で公開。

石ノ森章太郎生誕80周年記念作にして、平成最後の夏の仮面ライダー映画。

そんな本作『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』を今回紹介します。

『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』の作品概要


劇場版「ビルド・ルパパト」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 (C)2018テレビ朝日・東映AG・東映

【公開】
2018年8月4日(日本映画)

【原作】
石ノ森章太郎

【監督】
上堀内佳寿也

【脚本】
武藤将吾

【キャスト】
犬飼貴丈、赤楚衛二、高田夏帆、武田航平、越智友己、小久保丈二、木山廉彬、藤井隆、松井玲奈、呼春、鶴翔麒、金尾哲夫、雨宮天、滝裕可里、水上剣星、前川泰之、勝村政信

【作品概要】
特撮TVドラマ『仮面ライダービルド』の劇場版。同時上映は『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film』。

監督は前作『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』(2017)と同じく上堀内佳寿也。

脚本はTVシリーズと同じく武藤将吾。劇場版主題歌はBeverlyが唄う「Everlasting Sky」。主題歌のプロデュースを担当するのは冨田恵一。

『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』のあらすじとネタバレ


劇場版「ビルド・ルパパト」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 (C)2018テレビ朝日・東映AG・東映

10年前に起きた“スカイウォールの惨劇”によって日本は東都・北都・西都の三国に分断されていましたが、地球外生命体・エボルトの暗躍によって再統一。

三都にはそれぞれ伊能賢剛、郷原光臣、才賀涼香の3人が都知事に就任します。

伊能らは都知事就任演説で、仮面ライダービルドの殲滅を宣言。

当の桐生戦兎/仮面ライダービルドは姉弟を襲う怪人スマッシュと戦っていたため、そんなことは知りません。

伊能たち3人の新都知事の正体は、エボルトと同じく地球滅亡を企む地球外生命体・ブラッド族。

これまではエボルトと共に暗躍してきましたが、エボルトが翻意したため彼に代わり地球を滅ぼそうと動き出しました。

始動した『ビルド殲滅計画』はその第一歩だったのです。

戦兎は伊能たちに洗脳され暴徒化した一般市民に追われます。

戦兎の仲間・猿渡一海/仮面ライダーグリスと氷室幻徳/仮面ライダーローグは捕まってしまいます。

さらに仲間であるはずの石動美空と滝川紗羽も、他の市民同様に暴徒化し戦兎を襲うのでした。

ただ一人逃亡を続ける戦兎の前に立ちはだかったのは、伊能に洗脳された相棒・万丈龍我/仮面ライダークローズでした。

戦兎は万丈の攻撃に倒れ、ハザードトリガーを奪われてしまいます。

そして伊能は奪ったハザードトリガーを使って、なんと仮面ライダーブラッドに変身したのです……。

以下、赤文字・ピンク背景のエリアには『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』ネタバレ・結末の記載がございます。『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』をまだご覧になっていない方、ストーリーのラストを知りたくない方はご注意ください。
仮面ライダーブラッドは戦兎にトドメを刺そうとしますが、石動惣一/エボルトが戦兎を救出。

戦兎は自身がまだ葛城巧だった頃、“万丈が世界を救う鍵になる”という父・葛城忍の言葉を思い出します。

失意の戦兎にエボルトがかけた言葉は、さらに追い討ちをかけるものでした。

エボルトの元を飛び出した戦兎は、挫折を味わいながらもブラッド族を倒すヒントを探るのでした……。

「万丈龍我を返す代りにパンドラボックスを渡せ」という取引の連絡をもらった戦兎は、伊能の元へ。

戦兎は最強形態・ジーニアスフォームに変身し、伊能が変身した仮面ライダーブラッドと戦います。

万丈、郷原・才賀が変身した2体のロストスマッシュを取り込んでいるブラッドは、圧倒的な力を見せます。

しかし戦兎は苦戦しながらも、ブラッドから万丈を取り返します。

さらに牢から脱出した一海と玄徳も合流。2人はロストスマッシュに変身した郷原と才賀を撃破します。

伊能はパンドラボックスを起動させ、この星を滅ぼすために“地球の核”へと向かいます。

忍の研究から得た情報や美空に憑依しているベルナージュの力によって、戦兎と万丈は仮面ライダービルドクローズビルドフォームに合体変身!!

「さぁ、最後の実験を始めようか……」

クローズビルドはブラッドを追いつめ、“ラブ&ピースフィニッシュ”で撃破!!

地球滅亡のピンチを防ぐことが出来ました。

市民の洗脳は解かれたものの、仮面ライダーの存在は危険視されたままです。

そんな中戦兎に助けられた少年が、彼にお礼を言いに来ました。

『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』の感想と評価


劇場版「ビルド・ルパパト」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 (C)2018テレビ朝日・東映AG・東映

時系列上、TVシリーズ第45話と第46話の間の話となっています

『仮面ライダービルド』は一話完結ドラマではなく、連続ドラマとして製作されています。

そのため一見さんには分かりにくい物語となっています。

ですが、1年間見続けたファンにとって『仮面ライダービルド』の総決算のような映画です。

シリーズによく登場した言葉“ラブ&ピース”が本作の鍵になりますし、主人公・桐生戦兎と相棒・万丈龍我の絆には男泣き必至です。


劇場版「ビルド・ルパパト」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 (C)2018テレビ朝日・東映AG・東映

登場人物それぞれの見せ場も物語上必然性のあるもので、なおかつファンサービスに溢れたものになっています

北九州で敢行され撮影には3000人のエキストラが参加。スタジアムの中を逃亡する戦兎と彼を追いかける民衆の俯瞰ショットは圧巻です。

冒頭からビルドが動いている可動橋をバイクで突っ切るなど、ユニークなアクションがいくつ見られます。

強敵・伊能賢豪/仮面ライダーブラッドを演じるのは、木村拓哉主演のTVドラマ『HERO』や『Doctor-X 外科医・大門未知子』で知られる勝村政信。本作では他の作品で見せる温和なイメージとはかけ離れた冷酷な役を演じます。

ちなみに勝村は現在55歳。50代半ばで仮面ライダーに初変身しますが、高年齢ながら仮面ライダーに初変身を果たした俳優は他にもいます。

渡辺裕之(当時51歳 映画『仮面ライダー電王』)、陣内孝則(当時54歳 映画『仮面ライダーウィザード』)、片岡鶴太郎(当時60歳『仮面ライダードライブ』)の3人も50歳代を超えての初変身。

まとめ


劇場版「ビルド・ルパパト」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 (C)2018テレビ朝日・東映AG・東映

本作の上堀内佳寿也監督は1986年生まれで現在31歳です。

同時上映の『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー en film』の杉原輝昭監督も同じ30歳代で、1980年生まれの現在37歳。

仮面ライダーとスーパー戦隊、東映が誇る2大ヒーロー番組。

『仮面ライダードライブ』(2015)劇場版などを手がけた柴﨑貴行監督(1978生)に続く若い才能が出てきました。特撮ファンとして、今後は彼ら2人に注目していきたいです。


劇場版「ビルド・ルパパト」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK・東映 (C)2018テレビ朝日・東映AG・東映

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