黄金が男たちを狂わせる、一攫千金ウエスタンサスペンス
世界中の読者に衝撃を与えたパトリック・デウィットのミステリー小説『THE SISTERS BROTHERS』(原題)。
世界的に権威あるイギリスの文学賞の1つである“ブッカー賞”の最終候補作にもなり、様々なミステリ・ベスト10入りを果たすなど、話題性も抜群の小説です。
今回この小説を原作としたジャック・オーディアール監督の最新作『THE SISTERS BROTHERS』が『ゴールデン・リバー』の邦題で、2019年7月に日本公開されることが決まりました。
映画『ゴールデン・リバー』のポスタービジュアル
公開されたポスターには、主要人物の4人がそれぞれ四隅に配されています。
彼らを隔てるように置かれている邦題と、“夢に目がくらむ”“決して手を組むべきではなかった4人の一攫千金ウエスタン・サスペンス”というコピー。
このポスターで、彼ら4人が相容れない関係であるのがわかる気がします。
黄金に目がくらみ、兄弟という関係でさえも危うくなってしまう、そんなギリギリの関係性が見て取れます。
またそれぞれが身につけている青い衣服。
一体これはなにを示しているのでしょうか?気になりますね!
映画『ゴールデン・リバー』とは
パトリック・デウィットのミステリー小説が原作です。
『真夜中のピアニスト』(2005)『君と歩く世界』(2012)のフランス人監督ジャック・オーディアールの初めて英語作品です。
参考映像:『君と歩く世界』(2012)
『シカゴ』(2002)でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされたジョン・C・ライリーが、主人公チャーリー・シスターズを演じています。
弟のイーライ役にはホアキン・フェニックス。
故リバー・フェニックスの弟で知られている彼ですが、『ザ・マスター』でヴェネツィア国際映画祭で男優賞を受賞した実力派でもあります。
そのほかに『ブロークバック・マウンテン』(2005)で英国アカデミー賞の助演男優賞を受賞したジェイク・ギレンホールや『ヴェノム』のリズ・アーメッドなど、実力のある俳優たちが顔を揃えました。
愛おしさをにじませるキャラクターを掘り下げ、ジャック・オーディアール監督は西部劇ジャンルに新しさを与えたエンターテインメント作品に仕上げました。
ヴェネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞したほか、「フランスのアカデミー賞」と言われるセザール賞では監督賞、撮影賞、美術賞、音響賞を受賞しました。
映画『ゴールデン・リバー』の作品情報
【日本公開】
2019年(アメリカ映画)
【原題】
THE SISTERS BROTHERS
【原作】
パトリック・デウィット
【監督】
ジャック・オーディアール
【キャスト】
ジョン・C・ライリー、ホアキン・フェニックス、ジェイク・ギレンホール、リズ・アーメッドほか
【作品概要】
イギリスの権威ある文学賞の“ブッカー賞”に最終候補作として選ばれたパトリック・デウィットのミステリー小説が原作です。
主人公のチャーリー・シスターズをジョン・C・ライリーが務めます。
弟のイーライ役にはホアキン・フェニックス。
そのほか、『ナイトクローラー』のジェイク・ギレンホールとリズ・アーメットも出演。
監督は『真夜中のピアニスト』のジャック・オーディアール。
今作品はヴェネツィア国際映画祭で監督賞に当たる銀獅子賞を受賞したほか、フランスのアカデミー賞と呼ばれるセザール賞で監督賞、撮影賞、美術賞、音響賞を受賞しました。
映画『ゴールデン・リバー』のあらすじ
1851年、時はゴールドラッシュに沸くアメリカ。
普通を夢見る兄のチャーリーと、裏社会でのし上がりたい弟のイーライは、最強と呼ばれる凄腕の殺し屋“シスターズ兄弟”でした。
ある時、政府からの内密な依頼でを受けます。
政府の偵察係と追うことになったのはある化学者でした。
彼は黄金を見分ける化学式をみつけた“理想社会を創りたい”と願っていました。
相反する立場の彼らでしたが、黄金に魅せられた4人はやがて手を組むことになり…。
まとめ
西部劇のルックながらサスペンスドラマの要素が入っているので、次の展開がまるで読めません。誰が善で誰が悪なのかツイストしていく人間ドラマに目が離せない傑作サスペンスドラマになっています。
トラウマ、憧憬、疑心、かすかな友情。
黄金に魅せられた4人は何を得て、何を失うのか?
手を組むはずではなかった4人それぞれの思惑が交錯した時、物語は思いがけないラストへと加速していきます!
映画『ゴールデン・リバー』は7月にTOHOシネマズ シャンテほかで全国ロードショーです!
ぜひお見逃しなく!