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『テル・ミー・ライズ』ピーター・ブルック幻の反戦映画のあらすじと冒頭映像解禁!

  • Writer :
  • かりごめあき

フィクション? それともノンフィクション??

巨匠ピーター・ブルックが手掛けた“究極の反戦映画”『テル・ミー・ライズ』は、8月25日(土)よりシアター・イメージフォーラムにてロードショー、ほか順次公開です。

この度、ピーター・ブルックの世界観に引き込まれる冒頭映像が解禁されました。

あわせて到着した本作に寄せられた著名人のコメントもご紹介します。


© Brook Productions 2012

映画『テル・ミー・ライズ』とは


© Brook Productions 2012

1968年に激化したベトナム戦争を痛烈に批判した本作は、その年のカンヌ映画祭に選出されるも、その後突然の取り下げにより、上映中止となりました。

しかし同年のヴェネツィア映画祭に選出され、審査員特別賞次点とルイス・ブニュエル審査員賞の2部門受賞します。

ところが本作は、アメリカやイギリスの一部の劇場でしか公開されず、さらに様々な妨害を受け、短期間しか上映されませんでした。

その後、本編も紛失し長年幻の作品とされてきましたが、2011年に本編が発見されます。

50年の時を超えて、ついに日本でも劇場公開決定されました。

歌、証言、大衆デモを通して、ピーター・ブルックは彼の作品の中でも最も重要な作品の1本を監督しました。

戦争の不条理に対する破壊的なアイロニーを含んだ風刺映画、それが『テル・ミー・ライズ』です。

映画『テル・ミー・ライズ』の冒頭映像解禁

解禁された冒頭映像は、包帯で全身を覆われたベトナム戦争で被害にあった赤ん坊の写真から始まります。

軽快なリズムでありながら“ベトナム戦争についての嘘を聞かせるがいい”という痛烈な歌詞が印象的な歌を聴く事が出来ます。

そして映像の最後には、戦争被害者の写真を見た男性が“これを見ても同じことを続けるってどういう神経だ?”というピーター・ブルックのベトナム戦争への想いを代弁しているかの様なセリフも収めれています。


© Brook Productions 2012

映画『テル・ミー・ライズ』著名人たちのコメント


© Brook Productions 2012

予告編のナレーションを担当したピーター・バラカン氏や、国際政治学研究者の三浦瑠麗氏ほか、著名人から本作へ寄せられたコメントをご紹介します。

最初は驚く低予算感とビミョーなミュージカル部分にもかかわらず、歴史的価値満載の映画です。

また詳細は違っても50年前に起きていたことはまさに今再び起きていて、それにどう向き合うべきかというヒントが特に最後の辺りに濃厚に出ています。

ピーター・バラカン(ブロードキャスター)

ベトナム戦争中の1967年に作られ、一旦消滅したと思われた映像の復刻版。

英国人のベトナム戦争に対する複雑で屈折した思いがミュージカル風に綴られる。

衝撃の焼身自殺や銃殺処刑シーンは実写だろう。

今でもショッキングだ。

鳥越 俊太郎

行動、暴力、国際政治、抗議の焼身自殺、徴兵拒否…あらゆる面からベトナム戦争とどう向き合うのかを問い詰め、「目的は手段を浄化するのか」「私たちの当事者性とは」という21世紀に通じる主題へとつながっていく。

この重いテーマをミュージカルと合体させ、エンタメとしても成立させているピーター・ブルックの手腕に戦慄。

この傑作が甦ったことに心底感動した。

佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)

西洋社会の戦争としてのベトナム戦争。知識人の煩悶と混乱。

この映画は過ぎ去ったあの時代を蘇らせる。

70年代とは、西洋の時代の終わりの始まりであったのかもしれない、とそんなことを、トランプ時代に生きる私はふと思わされた。

三浦瑠麗(国際政治学研究者)

この映画はピータ・ブルック哲学の原点を垣間見る思いがする貴重なメッセージフィルムだ。

そして、なにより真実と向き合う勇気をもたせてくれる。

首藤康之(バレエダンサー)

夢のように戦争は炸裂する。

そして、自分の中に眠る残虐性をゆり起す。

操上和美(写真家)

映画『テル・ミー・ライズ』の作品情報


© Brook Productions 2012

【公開】
2018年(イギリス映画)

【原題】
Tell Me Lies

【監督】
ピーター・ブルック

【キャスト】
マーク・ジョーンズほか

【作品概要】
演劇界の巨匠ピーター・ブルックの第3作にあたる長編映画作品。

1968年に激化したベトナム戦争を痛烈に批判した内容のため、同年のカンヌ国際映画祭では上映取り消しとなったが、ヴェネツィア映画祭にて審査員特別賞、ルイス・ブニュエル審査員賞、2部門受賞。

本編を紛失し、幻の作品とされてきたが、2011年に本編が発見され、50年の時を経て日本公開。

映画『テル・ミー・ライズ』のあらすじ


© Brook Productions 2012

舞台は1968年のスウィンギング・ロンドン。

ギンズバーグのビート・ジェネレーションとブラックパンサー、カウンター・カルチャー・ポップが交差する時代です。

傷ついたベトナム人の子供の写真に慄いた3人のイギリス人の若者が、ベトナム戦争における暴力のスパイラルを理解し、自分たちの無力感を乗り越えようとします…。


© Brook Productions 2012

まとめ


© Brook Productions 2012

93歳、演劇界の“生きる伝説”ピーター・ブルック監督作品、映画『テル・ミー・ライズ』。

カンヌ国際映画祭で上映取り消しになったベトナム反戦映画が、50年の時を経て、ついに日本初公開されます。

8月25日(土)よりシアター・イメージフォーラムにてロードショー、ほか順次公開です。

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