映画『みをつくし料理帖』は2020年10月16日(金)より全国一斉ロードショー!
名将・角川春樹が最後の監督作品として作り上げた、作家・高田郁のベストセラー小説の映画化作品『みをつくし料理帖』。
この作品で監督を務めた角川春樹とメインキャラクターを務めた松本穂香、奈緒が、2020年7月7日(火)にマスコミに向けておこなわれた「映画『みをつくし料理帖』七夕大ヒット祈願! 記者会見」に登壇しました。
本記事ではその会見イベントの模様をお届けします。
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映画『みをつくし料理帖』舞台挨拶リポート
2020年7月7日(金)にマスコミに向けおこなわれた、「映画『みをつくし料理帖』七夕大ヒット祈願! 記者会見」。本作の監督を務めた角川春樹と、メインキャストの松本穂香、奈緒が登壇しました。
「みをつくし料理帖」ロスの角川春樹監督
自身最後の作品との覚悟を持って撮影に臨んだという角川監督。この日はイベントの最後に短冊に思いをしたためるという催しがおこなわれ、角川監督は俳句にて「星まつり 歌と映画に みをつくす」と記し「宣言通りに身を尽くしたという思いがあって、それがいまだに尾を引いているという感じです」と今の気持ちを明かします。
短期間でおこなわれた撮影時の楽しさがまだ身に染みていると言いながら、「映画界で“スタッフキャストが一致団結して一丸となって作った”という話をよく耳にするけど、それは全部嘘。でも(本作は)その中にあって、それに近い。撮影が終わってからも2カ月間、映画の現場の夢を見たりして、作品の後遺症にかかっています」。『みをつくし料理帖』ロス状態であることを吐露しながら、「この映画が日本人のみならず、全世界に愛される映画になればいいと思います」と作品をアピールしました。
また主演を務めた松本は「素晴らしいキャストの中でお芝居させていただくうえで、変に気負ってもいいことはないと思ったので、みなさんからいいものを勉強させてもらう気持ちでのぞみました。
そして余計なことは考えず”澪”(主人公の名)として精いっぱいその場にいれたらいいなという気持ちをもって演じました」と本作出演に臨んだ思いを振り返りました。
松本穂香・奈緒から感じた将来の「大女優」像
メインキャストである松本・奈緒それぞれの魅力をたずねられると、角川監督は共通点として「演技力より脚本を読む読解力を期待していたけど、二人ともこれは極めて優れている」と役柄、役割の理解度を絶賛。
一方、松本については「ものすごい努力家という面を持っている。けなげなくらい努力家」と秀才ぶりを評価。一方の奈緒については「直観力な感性の持ち主」とその演技の天才ぶりに関心を寄せた様子。
そしてラストシーンの二人の姿を見て「そのときの演技はゾっとして、大女優(の演技)に立ち会っている気がしました」と貴重なひと時に立ち会ったことを回想します。
その言葉を受け松本は「監督は撮影が終わっても私たちを見守ってくださり、愛してくださってるんだなと。思っていた以上に見てくださっていたんだなとすごく感じました」と感謝の言葉を返します。
また奈緒も角川監督の言葉に恐縮しながらも、かつて「2年後、3年後きっと二人は大女優になる」と角川監督より励ましを受けていたことを明かし「何年掛かってもその言葉に見合うような役者になれるよう、これから一生お芝居して生きていきたいと思います」と気持ちを新たにしていました。
撮影を通じて育んだ友情
松本と奈緒は、本作での共演がきっかけで親交を深めたといい、現在では度々顔を合わせる仲になったといいます。そして松本は奈緒の印象について「選ぶ言葉一つ一つがすごく丁寧だし美しい。そこから見えてくるご本人の心がとてもきれいだから、そういう言葉が出てくるんだな、と。改めて心根がとても美しい方だなと思いました」と絶賛します。
また奈緒は「先程角川監督も言われていましたが、すごく一つのことを追究される方だなと作品を通して思ったし、終わった後も真面目に考えている姿に、”松本さんが澪だったからあんなシーンになったんだろうな”と思う場面がたくさん詰まっている」と松本の印象として、角川監督の評価に共感している様子。
さらに松本の絶賛に対して奈緒は「インタビューが終わった後で松本さんが(私の受け答えに対して)『さっきの言葉、すごく素敵だね』って言ってくださって。逆にそういう言葉が素敵と思える松本さんの方が、私は素敵だ、と思いました。長い時間を過ごせば過ごす程、好きなところが見つかる方です」と好意の程を見せていました。
また、松本は劇中で共演シーンの多かった石坂浩二について、現場で常に誰かと話をしたり、何かに意識を向けて演技に積極的な姿勢を向けていることに関心を寄せました。「本当に映画作り、現場が好きなんだなという気がしましたので、そういう方って素敵だと思いました」と、現場の撮影の様子とともに印象深く感じたひと時を振り返っていました。
映画『みをつくし料理帖』の作品情報
【公開】
2020年(日本映画)
【監督・脚本・プロデューサー】
角川春樹
【キャスト】
松本穂香、奈緒、若村麻由美、浅野温子、窪塚洋介、小関裕太、藤井隆、野村宏伸、衛藤美彩、渡辺典子、村上淳、永島敏行、反町隆史、榎木孝明、鹿賀丈史、薬師丸ひろ子、石坂浩二(特別出演)、中村獅童
【作品概要】
作家・高田郁の小説「みをつくし料理帖」シリーズを、数々の名作映画をプロデュースしてきた角川春樹監督の手により実写化した映画作品。幼いころに両親を亡くし、親しい友人とも生き別れた少女が料理人となり、さまざまな困難に真っ向から向き合いながら自ら人生を切り開いていく姿を描きます。
ヒロイン・澪(みお)には『わたしは光をにぎっている』(2019)などの松本穂香、その幼なじみ・野江(のえ)を『ハルカの陶』(2019)などの奈緒が演じます。
他にも若村麻由美、浅野温子、藤井隆、窪塚洋介、小関裕太、野村宏伸、石坂浩二、榎木孝明、鹿賀丈史、薬師丸ひろ子、中村獅童ら豪華俳優陣が共演。角川監督最後の監督作品として作り上げた作品で、これまで角川映画を飾ったスターたちが脇を固めます。
映画『みをつくし料理帖』のあらすじ
享和2年、大坂の街中。8歳の澪と野江は仲のいい幼なじみでしたが、ある日大阪の街を襲った大洪水に襲われ、離ればなれになってしまいます。
この大洪水で両親を亡くした澪は、大坂随一の名店と謳われる料理屋「天満一兆庵」の女将、芳(若村麻由美)に助けられ奉公人として働き、その後江戸のそば処「つる家」の店主・種市(石坂浩二)に助けられ、店の料理人として働いていました。
当初は大坂と江戸の味の違いに戸惑っていた澪でしたが、種市や芳、そして周囲の人の温かいアドバイスで徐々に頭角を現し、ついには店の看板料理を生み出し、いつしか江戸中の評判となっていました。
それが澪と野江の、運命の再会のきっかけとなることなど彼女は想像だにしていませんでした……。
まとめ
2020年7月7日(火)に配信でおこなわれた、「映画『みをつくし料理帖』七夕大ヒット祈願! 記者会見」の模様をお届けしました。
残念ながら日本全国が大雨に見舞われたこの日でしたが、艶やかな浴衣に身を包んだ二人の姿がひと時憂鬱な空色を忘れさせてくれる、そんな明るい雰囲気でイベントは進行しました。
奇しくもこの日は平成30年の西日本豪雨災害から2年が経過した忘れられない一日。大洪水で離ればなれになった澪と野江の物語とオーバーラップするようでもあります。
そんな経緯とこの日見せた、松本と奈緒の仲睦まじさ、作品に掛ける角川監督の思いなどが重なり、さまざまな不運に苦しむ人たちをこの作品は大きく勇気づけてくれる、そんな雰囲気を感じさせるイベントでもありました。
映画『みをつくし料理帖』は2020年10月16日(金)より全国一斉公開!