第72回ロカルノ国際映画祭 最優秀監督賞受賞作が公開決定。
『若き詩人』『泳ぎすぎた夜』のフランスの俊英ダミアン・マニヴェル監督の最新作『LES ENFANTS D’ISADORA』。
第72回ロカルノ国際映画祭最優秀監督賞を受賞した本作が、邦題『イサドラの子どもたち』として2020年9月26日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて公開されることが決定しました。
本作は山形国際ドキュメンタリー映画祭2019の日本プレミア上映が大反響を受け、日本公開が熱望されていた作品です。
映画『イサドラの子どもたち』について
参考動画:ダミアン・マニヴェル監督作『泳ぎすぎた夜』(2018)
伝説のダンサー、イサドラ・ダンカン。本作は、彼女の遺したダンス「母(mother)」から生まれた、3つの喪失と再生の物語です。
モダンダンスの始祖として知られるイサドラ・ダンカン(1878〜1927)。
20世紀初頭、舞踊の世界に革命を起こした彼女は、1913年4月、2人の子どもを事故で亡くし、その痛みに苦しみながら、亡き子どもたちに捧げるソロダンス「母」を創り上げました。
それから100年の時を経て、現代に生きる4人の女性が、イサドラの「母」と邂逅します。
『若き詩人』『泳ぎすぎた夜』(五十嵐耕平との共同監督)が話題を呼んだフランスの俊英ダミアン・マニヴェルが、まったく新しい試みで「母」の翻案に挑み、イサドラと子どもたちの物語を紡ぎあげました。
呼応しあい、ゆっくりと伝播するイサドラの魂が、4人の女性の身体を通して、母と子の物語として美しく静かに綴られます。
悲しくも崇高な物語が、ミニマムな物語形式と情感溢れるカメラワークによって紡がれ、ロシアの作曲家アレクサンドル・スクリャービン(1872〜1915)の楽曲が美しく彩りました。
その先鋭的な映画手法は、コンテンポラリーダンサーとしても活躍した監督だからこそなしえたものに他なりません。
映画『イサドラの子どもたち』の作品情報
【日本公開】
2020年(フランス・韓国合作映画)
【原題】
LES ENFANTS D’ISADORA
【監督】
ダミアン・マニヴェル
【脚本】
ダミアン・マニヴェル、ジュリアン・デュードネ
【キャスト】
アガト・ボニゼール、マノン・カルパンティエ、マリカ・リッジ、エルザ・ウォリアストン
映画『イサドラの子どもたち』のあらすじ
物語を綴るのは、それぞれ異なる身体/年齢/境遇にある4人の女性たち。
イサドラの自伝と舞踊譜をもとに「母」の踊りと向き合う、振付師のアガト。
対話を通じて新しい「母」を共作する若きダンサーのマノンと振付師のマリカ。
そして「母」の公演を観劇したエルザは、自らと重ね合わせながら今夜の記憶を反芻し…。
まとめ
女性たちの身体を通して呼応し、伝播していく、喪失と再生の物語。
イサドラの抱えた痛々しくも狂おしい愛が、時を超え、いま私たちに継承されます。
それはダンス映画の枠を超え、一篇の詩のように観客を魅了することでしょう。
第72回ロカルノ国際映画祭最優秀監督賞を受賞するなど世界的な評価も受ける秀作が待望の日本公開です。
映画『イサドラの子どもたち』は2020年9月26日(土)より、シアター・イメージフォーラムほかにて全国順次公開。