第44回モスクワ国際映画祭正式出品作
「第44回モスクワ国際映画祭」アウト・オブ・コンペティション部門に正式出品された平波亘監督『餓鬼が笑う』。
この度、映画『餓鬼が笑う』が、2022年12月24日(土)より新宿K’s cinemaにて公開することが決定しました。
公開決定に併せまして、本作のティザービジュアル、特報、並びに監督とキャストによるコメントも解禁となります。
映画『餓鬼が笑う』について
骨董屋志望の青年・大を演じたのは、内田英治監督や白石晃士監督作品などで存在感を発揮している、今こそ旬な俳優、田中俊介。
対する大の運命の女性・佳奈を演じたのは、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」やシェイクスピア演劇「ヘンリー八世」など、活躍の場を広げ注目を集める山谷花純。
加えて世界的なダンサー、田中泯が特別出演。そして、萩原聖人、片岡礼子、川瀬陽太、柳英里紗ら実力派俳優が作品世界を彩りました。
企画・原案は、実際に古美術商として真贋の世界に生きる大江戸康。
監督を務めたのは、『the believers ビリーバーズ』(20)ほか多数の作品を監督する傍ら、今泉力哉、市井昌秀、池田千尋など多くの若手監督を助監督として支えてきた実績を持つ平波亘。
原案に色濃い荒戸源次郎、寺山修司などの70年代ATG作品を彷彿とさせる世界観を踏襲しつつ、「記憶」をめぐるラブストーリーの要素を導入。今に生きる若者のリアリティを取り入れ瑞々しい息吹を注入した全く新しい現代の映画として鮮やかに描いてみせました。
映画『餓鬼が笑う』の特報映像
この度、解禁された特報映像は、大がこの世とあの世の境目でみる赤い月が冒頭に映し出され、山谷花純演じる佳奈、萩原聖人演じる先輩商人の国男、片岡礼子演じる下宿先の大家のマダム、田中泯演じる高島野十郎、川上なな実演じる如意輪の姿などを確認することができます。
そして、ティザービジュアルでは、田中泯演じる画家・高島野十郎が劇中で描いた漆黒の人物画に、田中俊介演じる大の姿がうっすらと浮かびあがるビジュアルが採用されています。
謎に包まれた特報映像とビジュアルに期待が高まります。
田中俊介のコメント
なんだか変な映画が生まれる気がするぞ…そんな匂いがプンプンする。企画書、台本を読ませていただいた時の素直な気持ち。ボーイミーツガールものではある。だけど、ん?骨董屋?餓鬼?如意輪?赤い月?なんだなんだ?この不思議な世界に興味津々になってる自分がいました。撮影では演じた役と同じように異世界に迷い込んだ感覚に陥り、全編撮影を終えても鑑賞後の後味が想像つかない。そんな貴重で奇妙な体験をさせていただきました。
山谷花純のコメント
天使と悪魔は紙一重。
そんな女性 及川佳奈役を演じさせていただきました。
いつかきっと、そう言葉を交わしていた田中俊介さん主演作品のお相手役のご縁が舞い降りて光栄に思います。
この作品の終着点は、何処なのか。
私自身、今だによく分かっていません。
分からない美学。
それを正当化する力があるのが映画だと思います。
「お客様の方から寄り添ってください」と真正面から提示する勇気ある尖った作品です。
是非ご覧ください。
監督:平波亘のコメント
『餓鬼が笑う』という映画を創りました。
ここで言う「餓鬼」とは、こんな時代に生きながらも常に満たされず、無常の人間関係の森
を彷徨い、情報社会の虚偽の海を漂う、私たちのことかもしれません。
そこに込めた想いは、皮肉めいた揶揄だけではなく、この薄闇の時代を生き抜いていくた
めのタフさだったりズル賢さだったり、どんな逆境に陥っても思わず笑ってしまうような図々
しさだったり。そんないろんな願いや想いをごちゃ混ぜにしちゃいました。
こんな映画を一緒に笑いながら創ってくれたスタッフ、キャストに心から感謝しています。
是非映画館の闇の中で愉しんでください。
映画『餓鬼が笑う』の作品情報
【日本公開】
2022年(日本映画)
【監督・脚本】
平波亘
【企画・原案・共同脚本】
大江戸康
【キャスト】
田中俊介、山谷花純、片岡礼子、柳英里紗、川瀬陽太、川上なな実 、田中泯(特別出演)、萩原聖人
映画『餓鬼が笑う』のあらすじ
骨董屋を目指し、四畳半のアパートに住みながら路上で古物を売って暮らす大貫大。
先輩商人の国男に誘われ、山奥で開催されている骨董の競り市場に参加した帰り道、いつしかこの世の境目を抜け、黄泉の国に迷い込んでしまいます。
人の膵臓を笑いながら喰らう異形の餓鬼、絶世の美貌で黄泉と常世の関所を司る如意輪(にょいりん)の女……。
あの世とこの世を行きつ戻りつしながら、大はやがて自身の人生を生き直し始め……。
まとめ
本作は、第44回モスクワ国際映画祭(2022年8/26~9/2)のアウト・オブ・コンペティション部門に正式出品されました。
1959年に第一回が開催された歴史あるこの映画祭は、2000年代には、大森立嗣監督『さよなら渓谷』、熊切和嘉『私の男』、中川龍太郎監督『四月の永い夢』などが出品、受賞している日本映画とも縁の深い映画祭です。
日本映画界を支える実力派監督・平波亘が描く、70年代ATGに現代の息吹を注入した“記憶”を巡る全く新しい日本映画の誕生です。
人生はあの世に堕ちてから始まった。現代によみがえる地獄巡り幻想奇譚へようこそ。
田中俊介、山谷花純、萩原聖人、田中泯ら豪華オールスターキャストが集結した映画『餓鬼が笑う』は、2022年12月24日(土)より新宿K’s cinemaにてロードショーです。